キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ゼンカイジャー17話感想: 透明ジュランと怨霊マジーヌ

「前回の、ゼンカイジャーはっ!ステイシーがサトシと名乗って、ヤッちゃんの店でおやつ食べてたッチュウ」

確かにカラフルサンデーもスイーツだしお昼~夕方までのどこかで食べれば「おやつ」なんだろうけど、基本シリアス一辺倒で母親の面影を求めているステイシーと、母親が子供に与える「おやつ」って可愛らしい言葉の組み合わせの破壊力がいろいろ凄かった(笑)。

 

学校の理科室で、人魂とともに骸骨が動き、のぞき見る子供たちに「遊ぼ~、遊ぼ~」と迫ってくる場面から始まる。

学校で最近「誰もいない教室で話し声がしたり」「誰もいないのに物が勝手に動いたり」と不思議現象が起きていることから、オカルト好きの子供で結成されたオカルト同好会で探検に行くことに。そのメンバーでもあるマジーヌ、好奇心旺盛なブルーン、そんで介人もついて行く。

人間と融合した世界に来てから数ヶ月間ただ不安に怯えてた内気なマジーヌが、カラフルに来て仲間が出来、昔の自分に似た諒くんがヤツデとカラフルを足がかりに外の世界に踏み出した後、自分も水晶玉をカラフルの外に持ち出して子供たちと交流したり、年の離れた子供たちではあるけれどゼンカイジャー 以外の同じ趣味の仲間も出来たのが、感慨深いな。

 

一方、街では界賊一家が買い出し中。抱えきれないくらいの大きなずた袋を抱えたフリントが何かに躓いて、盛大に中身をぶちまける。何に躓いたのか確かにそこに何かあるのに目には見えない。

周囲を歩く人々も次々と見えない何かにぶつかり混乱が始まっていて、察しの良いゾックスは物陰にいたワルドに気付いて攻撃。

何ワルドかゾックスに聞かれて自分の能力を隠そうとしても、語尾に「トウメイ」と付けるから速攻でバレた(笑)。トウメイワルドね。

ここまで語尾にトピア名を付けるのが徹底されてるのを見ると、イジルデはキノコワルドの時の経験がよほど強烈で、トジルギアの取説にワルド作成時の必須履修項目として記載したのかな(笑)。

ゲゲが勝手に作った時も取説見ながらあの気怠い声で「必ず語尾にレトロって付けるんだよお」とか命令したのかと思うとじわじわくるし、そうじゃなくてイジルデが予めそういうプログラムに大真面目に改良してたんだとしたら、それはそれで可愛い。

 

ゾックスに合わせてフリントも踊りるも途中から動きについていけてなくて誤魔化した感もある可愛い変身シーンからの戦闘は、でも見えない障害物にぶつかったりしながらで、やりにくそう。自分に置き換えると結構怖いよな。相手を倒す勢いでかかっていったらその手前で見えない何かに激突って、障害物だらけの真っ暗闇で戦ってるも同然かと思うと。

 

ワルド出現の連絡は介人たちの元にも入って、学校探検は延期。

介人たちより一足先にジュランガオーンが現場到着して、数的不利になったトウメイワルドは、透明ビームを放ち、ガオーンの盾にされたジュランが透明に。続いてフリントとリッキーカッタナーも透明にされ、その隙にトウメイワルドは逃げてしまう。

またしても妹弟たちの一大事に狼狽えるゾックス。気付かず足を踏んでゴメンしたりと、すっかり妹弟思いの良いにーちゃんって感じの見せ方がツボに入る。

 

トジデントでは、ボッコワウスがイライラと指で机?を小突きながら、バラシタラの作戦報告を聞いている。ホント、終盤まで鷹揚な構えを崩さなかった香村戦隊の先輩ボス、ジニスやドグラニオとは対照的な器の小さい描写。

拳を振り下ろし何か言いかけた時、すかさずゲゲが前回の宣言どおりフォローを入れて機嫌を持ち直させる。

「気に食わん鳥だが、こうなればこちらも、上手いこと利用するまでデアル」とバラシタラが不敵笑ってるように見えて、したたか。

ゲゲが少しずつ存在感を増して敵にも動きが出て来て面白いけど、毎回、今度はどんなドスン→ピョコンのバリエーションを見せてくれるのかと楽しみにしていたからちょっと残念だ(笑)。

 

カラフルでは透明になったジュランをガオーンが雑に紹介。「音が欲しいんだよ、音が!」とスナップ効かせてガンガン叩いていて容赦なし(笑)。「誰のせいで」とジュランが反撃したくなるのももっともで、もう少し済まなそうにしててもバチは当たらないと思うぞガオーン。

東映公式によると、この夏公開の映画の撮影がジュランだけ別チームなことが多く、並行する本編撮影のスケジュールを考慮して透明ジュランというアイディアが生まれたとか。そう言えばゴーカイジャーでも199ヒーローの撮影との兼ね合いで暫くコンビが青黄、緑桃に固定されてたっけ。

 

ということは学校の不思議現象はお化けではなくトウメイワルドの仕業だったのかと思い当たるブルーン。さっきから1人カウンターで落ち込んでいるマジーヌはいち早くそれに思い当たっていたみたい。「せっかく貴重な不思議現象だったのに、あの子達もハチャメチャ楽しみにしてたのに、トジデントのせいってなったら、ハチャメチャがっかりじゃん」

同じ趣味の友達がいない同士、ここで仲良くなったのがあの子たちと+マジーヌ。

駄菓子カフェのカラフルには子供向けの本もたくさん置いてあって、それを読みながら長時間入り浸ってるうちに共通の趣味を持つ友達に出会えることもある。そんな社交場にもなってるんだな。趣味が共通なら人間もキカイノイドもなくここでかけがえのない仲間も出来るって、つくづく素敵な舞台装置だなと思う。

そんでカラフルのメンバーのうち、ヤツデさん、介人、ジュランは自身は超外交的で何かにオタク的にハマったりはしなさそうなんだけど、そういう他人のマニアックな趣味を否定しないで温かく見守り背中を押して応援してあげるのいいなと思う。まあヤツデさんと介人の場合は息子夫婦&両親が完全にそっち側の人たちだったから滅茶苦茶理解はあるはずなのか。

 

「きっとまた、チャンスはあるっチュウ」と慰めるセッちゃんに「いや、ぶっちゃけ、今がむしろチャンスじゃね?」とジュラン。

透明にされたことを逆手にとって、この状態で学校に乗り込み、いろんな超常現象を起こしてそれを子供たちに見せてあげようと。

感激して「ジュランおじちゃん」という呼び方が復活したマジーヌに

「おじちゃんに任しときな~」とそれに乗っかるジュラン。ゼンカイジャーの仲間としては対等であれと望むけど、他の場面でなにかあったら、昔と同じように頼れるおじちゃんのままでいてくれるんだな。

 

でも、正直ここはちょっと引っかかった。いくら不思議現象がそうそうあるものでなく、子供たちをがっかりさせないためとは言え、騙そうとしているわけだから。

ただ、ぐるぐる考えてるうちに、子供たちの年齢的にもギリギリ、サンタさんを信じている子の夢を壊さないように頑張る大人たちのノリに似た感じなのかなと。

もともと香村さんて、いろいろ手堅いようで意外と嘘やサボりに寛大というか、一面だけを見て否定せずに別の面から光を当ててプラスもあるって見方をする傾向があると思ってるので、それの延長なのかもと。

ただし、同時にゼンカイジャー全員がその計画にノリノリで乗っかってしまったことで、現在進行形で人々を苦しめているトウメイワルドを倒すことよりそちらが優先されてしまった感があるのはちょっと残念だったかな。

このあたり、目配りお化けの香村さんにしては練り切れてない感じがして、キカイノイドの台詞はだいぶ声優さんたちにお任せしているらしいとはいえ、開始から休みなく17話連続担当されてきた影響もあるのかなと、ちょっと心配になったりもして。

 

子供たちを再び学校に向かわせて、介人と共に急いで向かった透明ジュランは、車の運転手に視認されず遙か彼方に跳ね飛ばされてしまい、公園の池に落下。

近くのベンチにいたカップルからすると突然前触れもなく巨大な水飛沫が上がりパニック状態。そんでここからヘロヘロの透明ジュランが公園内のフリーマーケット会場で巻き起こす超常現象のオンパレード。

激突&池落下の大ダメージに負けずにマジーヌとの約束を果たそうと根性振り絞って学校に向かおうとするあまり、周囲の物がまったく眼中になくなってしまって、並べられた商品に突っ込んで滅茶苦茶にしてしまい、そのことに気を配る余裕がない。その被害が若干やりすぎな感じで、なんとなく今回は全体的にどんな絵を見せたいかが先に立って、得意の目配りや好感度コントロールが個人的にはイマイチな感じがするのは気になったかな。

街ではそうしている間にも透明化による交通事故とか深刻な被害が起きていて、やっぱりトウメイワルドの能力を逆手に子供たちを喜ばせようとする作戦との食い合わせが若干悪かったかもと思う。

それを見て悦に入る元凶のトウメイワルドの前に、歌いながらツーカイザー登場。

 

学校で子供たちを待つ介人とやっと合流したジュラン、子供たちを引率しているマジーヌガオーンブルーンの元にまたもトウメイワルド出現の連絡が入り、「間に合わなかった」と呻くガオーン。

ゴメンねと子供たちに謝るマジーヌが、だんだん子供と遊ぶ約束が仕事で潰れまくるお父さんみたいな感じになっていて、「ゼンカイジャーだもんね」「頑張ってね」と理解を示す良い子たち。

だけど今回は、トウメイワルドを倒したらその時点でジュランの体も透明でなくなり、計画は潰えることを意味してる。平和を守るために子供たちの夢を潰しに行かなきゃならないジレンマ。

まあ、トジデントの作戦に乗っかったのが悪いと言えば悪いんだけど。マジーヌの怒りはそういう意味では若干八つ当たりも混じっていそう。

 

トウメイワルドは、対象物を透明にする能力以外は戦力はイマイチみたいで、だいぶ圧されてる。だけどその能力が厄介で、今度はクダックたちを透明化して襲わせてきた。ツーカイザーも「はっは~ん、そう来たか」と一瞬余裕かました?と思ったら普通に「見えねえ」とか一方的にボコられてる(汗)。販促がひと段落したらすっかり普通に苦戦するようになったな。

 

そこに介人たちも到着。4人にしか見えないけどちゃんと5人。マジーヌの怒りが凄まじくて「お前を倒すって話だがあっ?」と怨霊モードでブチ切れていてかなり怖い(笑)。

毎回変則名乗りがお馴染みのゼンカイジャーだけど、今回は透明パワーのジュランの無人バンクと、呪いのパワーverのマジーヌに笑った。このノリはキラメイジャーのパイロット山口監督って感じ。

 

透明クダックはやっぱり厄介で、今度はゼンカイジャーがボコられる。さっき手を焼いていたゾックスがちゃっかり高所に避難して種明かしすると、それへの対策にマジーヌが取り出したのは、なんか呪術廻戦の釘崎野薔薇を思わせる五寸釘とトンカチ。マジーヌが釘を打つと地面から無数の釘が逆さに生えて剣山の上に足を乗せた状態になったクダックたちが痛がる。そこをサンバルカンのギアを使い必殺アタックで一網打尽。

トウメイワルドに対しては、透明ジュランとマジーヌの連携攻撃。ジュランの姿はトウメイワルドにも見えないから防御不能って、だったらそれ敵にかけちゃいけない技じゃん(笑)。このワルドもしっかりゼンカイクオリティだった。

トドメはゼンカイフィニッシュバスターで撃破し、透明にされていた物や人が元に戻る。

続いて登場したダイトウメイワルドは、立ち並ぶビルを次々に透明にしてしまって、周囲は更地状態。

合体アドリブコーナーは声優さんたちを別々に収録してるとのことで、先行のガオーン役の梶さんが「消えててくれた方が、合体しやすかったな」と言い残し、ツイッターでジュラン役の浅沼さんがどう答えたが知りたがってたけど、答えは「ちょっと何言ってるかわからないんスけど」だった(笑)。浅沼さんの返しは毎回素敵。

ジュラガオーンが透明ビルに躓いたりしてるんだけど、これ躓いただけじゃ済まなくて、破壊してない?とヒヤヒヤした。

またしてもジュランだけ透明ビームで透明化して、中にいる介人も剥き出し状態になり、怯んだところを攻撃されて合体解除。

それを見てブルーンとマジーヌも合体。一体一体しっかり見せるには仕方ないのかもだけど、どうしてもここ数話のブルマジーンには「ぼーっと見てないでもっと早く君たちも行こうよ!」と言いたくなっちゃうのは困り者。

合体バンクで激怒継続中のマジーヌが「今回はやっちゃっていいっすよね?」と同意を求めると、ブルーンも「我慢は体に毒ですから」と応える。互いに敬語の穏やかなこっちの掛け合いも、なんかじわじわきて好きだ。

空からブルマジーンがガンガン攻めて、ツーカイオーリッキーも参戦。味方の優勢を見てとった透明ジュランがなぜかここで離脱を宣言。

追い詰められたダイワルドは奥の手だと、自身を巻いていた包帯を外して自ら透明になり、敵の姿が見えないゼンカイツーカイ側は苦戦。でもここでマジーヌが魔法でカラフルな雨を降らし、姿をあぶり出したところをツーカイオーリッキーがトドメ。

 

トウメイワルドを倒してしまったことで子供たちとの約束を守れなくなり、しょげてるマジーヌたちの元に、子供たちがお化けがいたと大興奮で走ってくる。マジーヌたちを待ちきれずに学校へ行くと、音楽室で誰もいないのにピアノや木琴、太鼓が鳴っていたと。大喜びで一緒に学校へ向かう皆をこっそり見送っていたのはジュラン。ダイトウメイワルドにもう一度透明にされた後、1人抜け出して大きさを元に戻し、学校で超常現象を起こしていた。

そこに学校の理科室を抜け出した骸骨が「あそぼー」と迫ってきて、お化けは本当にいたのか?ってオチ。いやジュラン、怖がってないで今すぐその骸骨を連れて皆を追いかけろ。そうすれば骸骨含めて全員幸せになれるぞ。

 

一方、トジデントではイジルデが、新しい研究に取りかかるので次に呼び出すまで自由だとステイシーに告げる。

ステイシーの脳裏に浮かぶのは母親の面影を宿したヤツデさん。

「僕は一体どうしたいんだ?」

トジデントという組織で反発する父親を超える手柄を上げたいなら、ゼンカイジャーの基地と家族の情報を報告すれば良かった。

介人が憎くて倒したいなら、ヤツデさんと2人きりになった時に攫って人質にして呼び出せば良かった。

でも実際はヤツデさんに嫌われたくなくて、味方のワルドを売りトジデントに損害を与えてる。したいことは分からなくても、なくしたくないものはもう分かってるのでは?

もともとトジデントでは生まれついてのはみ出し者で馴染めないでいたところに、別の世界に大事な物を見つけてしまった、と書くと何だかガオーンみたい。あんな風に自分の好きな者に迷わずまっすぐ向かっていく姿に、ステイシーが影響を受ける回があればいいなと思ったりする。そう考えると、ガオーンもかなりのキーパーソンなのかも。

そんでヤツデさんが事前の予想以上にヒロインで、もちろん演じる榊原郁恵さんだからこその魅力もあるけど、歴代のサポートキャラの中でもかなり美味しい役のように思う。

他に誰がいるかな?と探したらスワンさんが思い浮かんで、こちらも往年のアイドルじゃん

スタッフさん(笑)・・・とかいろいろ思ってしまって、恐るべしアイドルパワーだなと。