キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ゼンカイジャー45話感想: 神様の休日

ヤツデさんがキャラソンをBGMにカラフルサンデーを作ってる。40年以上前にトップアイドルだった榊原郁恵さん。まさか還暦過ぎてから特撮番組のヒロインとして新曲を歌う日が来るとは、と感慨深い。しかも介人ジュランガオーンのバックダンサー付き(笑)。

ゲイシーはそれを一口一口じっくり堪能。本当に美味しそう。誰が食べても美味しいんだなあと思うのと同時に、本当はステイシー本人がそんな風に食べたかったはずなのになあと思うと、むかつく。

ご馳走様とゲゲイシーが出て行ったあと、介人が<サトシ>の印象を聞くと、ヤツデさんは、以前あった寂しそうな影が消えた、と好意的に受け止めている。マジーヌについてもそうだけど、ありのままの本人を温かく受け入れつつも、好ましい変化は喜ぶ人なんだよね。

 

そのマジーヌとブルーンが買い出し中に、今回の敵、オミクジワルドが人々を襲っている場面に遭遇。その技を喰らうと、何かを開けたり動かしたりしたタイミングで凶のおみくじが額に張り付き、いろんな不運に苦しめられる仕様。マジーヌとブルーンも速攻でその餌食になってしまう。

 

トジテンドでは、邪魔な海賊がいなくなった功績をボッコワウスに褒められたゲゲ本体が、自分に心当たりのない素振りを見せた直後に何やら記憶が操作されて自分の意志がしたと錯覚させられているかのような描写。

そしてそれを見逃さず、更にはゲゲが何やら並行世界間ゲートを操作しているところを目撃するバラシタラ。

何者かが取り憑いたゲゲのことはちょっとした違和感も見逃さずに真相に近づきつつあるバラシタラが描かれる度に、その敏感なはずのセンサーを同じ何者かが息子に取り憑いた時にも働かせられないもんですかね…と思う。

持てる観察力洞察力を有能な仕事人であることに全振りして、家族の異変には一切気付かないダメダメ親父ぶりが、いつもながらもどかしい。

 

ゲゲがトジテンドに戻ったせいか、ステイシー本体が意識を取り戻す。目覚めたのはカラオケボックスの個室。元の世界から逃亡して宿無しの異世界人なら、ねぐらはこうなるよな、と納得しつつ、殺伐としたもの悲しさもある。

そして流れていたMVは、ステイシーのキャラソン(汗)。これ、真面目に受け取るなら、あの世界にステイシーと瓜二つの役者さんがいない限り、ゲゲイシー本人が自分でスタッフを募り作詞作曲を超高速で作らせたか自作して、それを自ら歌い衣装合わせをして撮影したものを編集させて配信させた可能性が一番高いんだけど(笑)。

しかもゲゲイシーなら面白がってやりかねないし、後で正体を知ると、それを可能にする力もあるよなと思ってしまうのが困る。

で、いざ歌おうとした時に必要に迫られてゲゲの方に戻っていったのか、それともわざとイントロの時にステイシー本人が目覚めるように仕掛けたのか。

どちらにしてもステイシーは混乱が大きすぎたのか、延々流れる映像が全く目に入らなかったのは不幸中の幸い。

乗っ取られている事に気付かないまま自分の体がカラフルでヤツデさんと再会した記憶とかだけでもキツいのに、ノリノリで衣装合わせてスポットライト浴びながらポーズをとり撮影に興じる自分の記憶が流れ込む羽目になったりしていたら、彼の性格的にパニックになりそう。

相変わらず気の毒なステイシーの状況だけど、おやつ券、まだ持っていた。握り潰したものの捨てられなかったのか(涙)。

 

カラフルに戻った5人は、マジーヌとブルーンが安定の不運ぶりを披露。椅子に逃げられて尻餅とか、某熱き冒険者が不運を固定されたときのそれを思い出してニヤニヤしてしまう(笑)。

ニュースでは凶おみくじを貼り付けられた人々が命にもかかわる不運に見舞われていて、一刻の猶予もない状態。

不運に見舞われていない介人ジュランガオーンがオミクジワルドに挑むが、凶ばかりでインチキと言われたオミクジワルドが、ではとクダックに軒並み吉おみくじを貼り付けたためにクダックの幸運がゼンカイジャーの不運となって跳ね返り、大苦戦。

さらに駆け付けたマジーヌとブルーンも不運の上塗りで味方の足を引っ張る羽目になり(涙)、結局介人たちも全員凶おみくじを貰ってしまう。

不運をラッキーで跳ね返そうとキュウレンジャーのギアを使うも、スシワルドの時とは逆に消火栓からの放水を食らいダメージ。

センタイジュウギアを呼べばトラックに跳ねられ、ゼンリョクゼンカイキャノンで先輩戦士を呼び出すと、なんとキレンジャー・バトルコサック・イエローフォーという殉職戦士組が、本編でのそのシーンをなぞった形で倒されてしまい、ここはどんな顔して見ていいかわからなかった(汗)。

前回までだったらここで別動隊のゾックスが乱入していたのかもだけど、来ない。圧倒的な強敵とか圧倒的な火力でボロボロってわけじゃないんだけど、わりとゼンカイジャー屈指の大ピンチ。

なお、不運打開のために戦隊ギアを提案しては裏目に出るたびに「違う!今使うべきはボウケンジャーのギアだろ!同じ苦境を見事に打ち破った開運フォームを出すんだ。というかあれをもう一度見たい!」

とテレビの前で拳を握りしめていたのはきっと私だけではないと思うんだ(笑)。

 

その頃ステイシーは、もう行かないと誓っていたカラフルに足が向いていた。やっぱり神様に乗っ取られていることには気づかず、自分は無意識のうちに足が向くほどここに来たかったのか、と思い込んでいる。まあ、来たかったのは嘘ではないだろうけど、罪が深いな、乗っ取り野郎。

と、その目が赤く光ると乗っ取り野郎が戻ってきて、ステイシーの姿で、カラフルから出てきた親子を「あるべき場所にお帰り」と、たぶんキカイトピアへ強制送還(汗)。これ、このあと他にも被害にあったキカイノイドがいるんだけど、地味に怖い。どう見てもこっちの世界の方が時々トジテンドは襲ってくるのを差し引いても幸せで、なのにいきなり戻されたらパニックだよ。特に子供はかわいそう。

 

戦闘の方は不運に追い詰められてマジーヌが唐突に水晶玉占い。出たのは「超大凶」なんだけど、自分の占いは外れるのでむしろハチャメチャ大吉、と笑いだして一人、何度跳ね返されても立ち向かう。あ、今回マジーヌ回だったのか。考えてみるとゼンカイジャーって、キカイノイドたちは個人回少なめだったから、ここに来てフォローに入ったのかな?とぼんやり思う。

ただ、正直ちょっと唐突な感じもした。マジーヌの奮闘中、介人含め他4人も結構な間おろおろ見ているだけ、というのもなんか、ここにきてマジーヌ上げのために割を食わせた感じがしてちょっと残念かな。

で、そんなマジーヌに触発されて、ついに他4人も勇気を貰い、不運を恐れず一斉に再参戦。5人を襲う不運の嵐の中でも時にはゼンカイジャーに有利に働くこともあるというぐっちゃぐちゃに入り乱れた戦闘シーンで、こういうお取込み中な感じなのはわりと好き(笑)。最後はマジーヌが単騎で撃破。

前回のゾックスに続いて頑張りすぎたマジーヌはガス欠で、なんか久しぶり感のあるジュラガオーンが出撃、と思ったら超久々のスーパーゼンカイオージュランに。これ、前に出たときはイマイチ活躍できなかったから、今回その雪辱を晴らすのか!と思ったら、今回もダイオミクジワルドの超大吉効果の前に沈む(涙)。

せっかくの変則合体なのに、最後まで日の目を見ないんだろうか?そんでガオーンとの合体がないのは右半分か左半分かの仕様の差なんだろうか?

超大吉効果の前に巨大戦も大ピンチってところへゲゲイシーが登場。片手をかざずと、なんといきなりおみくじパワーをその手に吸引してしまう。ダイオミクジワルドはただのクダイテストに戻り、あっさり撃破。

ジーヌとブルーンに一部始終を見られたステイシーは、「実は僕、全ての世界を作った神様なんだよね」となんだか凄い正体明かしをしてきて、続く。

 

神様。いきなり大きく出た。全ての並行世界を作ったのが本当なら、「あるべき場所へお帰り」と繰り返しながら海賊トピアを解放したり、キカイノイドたちを強制的にキカイトピアに送り返していたのは、並行世界間を行き来してほしくなくなった、ということかな。

その割には、今まで長いことトジテンドの独裁者の元にいて並行世界を好きなように玩具にすることに加担していたわけだけど。このあたりの意図がわからない。

 

今回はなんだか全編、神様に好き放題放題やられて最後もおいしい所を全部持っていかれた感じ。

なお、ステイシーやサンジョだけでなく、そんな神様の舌すら満足させるカラフルサンデー550円が凄いのか、それとも実は神様の食生活は意外と貧しかったのか。

ゲゲでいた時間が長ければ、たぶんその間ずっとバリエーションに乏しいキカイトリの餌が食事の全てだったのかもと思うと、ボッコワウスの側で権謀術数やら侵略やらを楽しんでいたようでありながら、五感のいろんな楽しみを犠牲にしてきたのもなあと思ったりして。自業自得だけど。

そう思うとなんだか今回は神様にとって、ステイシーの体でおいしい物を食べ、歌い、ファッションや撮影を楽しんで、と、これまでゲゲの体では出来なかったことを思い切り楽しめた束の間の休日でもあったのかもな。でもそれはステイシーを踏み台にしてのことだし全然同情する気は無い。

ステイシーとは対照的な、陰のないいたずらっぽい笑顔も悪くないと思った時期もあるけど、なんだかのないステイシーは気のせいか顔が丸く見えて(笑)、なんというかやっぱり元のステイシーの方がいいな、そろそろ戻って欲しいな、と思えてきた。