キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

海賊戦隊ゴーカイジャー: 36話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■マシンワールドへ

スピードルたちは小さな体のまま鎖国バリアを破ろうとするがパワー不足で歯が立たない。

なら、チラカシズキーと戦っていないスピードルとベアールVの息子マッハルコンならぶち破れるのでは?しかも鎖国バリアが封鎖しているのはヒューマンワールドだけで、他の世界は往来可能。

というわけで、全員で一旦マシンワールドへ行くというのは無理のない展開だな。

マシンワールドの光景は本編でもそんなに出て来なかったので、むしろゴーカイジャーで初めて、しっかり作り込んで見せて貰った感じなのが嬉しかった。

 

■殿下

自分たちの他にも地球侵略を企む輩が出現したことに戸惑うギガントホースの皆さんが楽しい。

自分の作戦の時には常に海賊が邪魔をしてきたのにガイアークが攻めて来ても姿を見せないのは狡い、と怒る殿下はセコいけど、その素直な気持ちはとてもよく分かる。

ついでにそんな殿下に「・・・」となってる他の皆さんの気持ちも(笑)。

 

■ほぼ漫才

暴走するマッハルコンに走輔が次々にデタラメな説得を繰り出しては空振りに終わる。

まるで立て篭もり犯に対して人情派の刑事が母親のことを持ち出して泣き落としにかかるドラマのパロディみたいなベッタベタ(笑)、かつ「生まれた時のお前は」だの「コタツを囲んで」だの見たこともないくせに適当にも程があるけど、これも走輔らしい(ごめんなさい・笑)。

なお走輔と鎧との掛け合いは完全にアドリブだそうで、高速ボケツッコミがほぼ漫才で、いつ見ても笑ってしまう。

走輔が鎧のことを「よろいくん」と呼び間違えるのは結構ツボ。調べればちゃんと音読みに「ガイ」ってあるんだけど、漢字を見るとついついそう呼びたくなるし、なんならこの記事も「よ」で予測変換して書いてる(笑)。

走輔は漢字で書かれた名前を見たことがあるんだな。レジェンド間でそんな形で情報共有されたか、それとも鎧が移動中にサインを自分宛にしてくれとねだったか。

 

■個別ビークルが活かされた!

説得が失敗に終わり、海賊たちがマッハルコンをガレオン+個々のビークルで追いかける。

ゴーカイジャーの個々のビークルをメンバーが操縦する場面はここまで殆どなく、私の中では36話にして初めてって印象。

特撮監督の佛田さんによれば2話でちょっとやったらしいけど、それ以来あまりにも出番がなかったために「やりたい、やらせてください」と提案されたとのこと。

他の戦隊でも個別ビークルの活躍は序盤だけで以後は合体ロボがメインになりがちだったりすると思うけど、ゴーカイジャーは他にも見せなきゃならない物が多くて余計に、序盤もその尺や展開が持てなかったのかな。私も気になりつつも仕方ないのかなと諦めていたから、ここでがっつり見せてくれてたのは嬉しかった。

 

だけど、マッハルコンが飛んで見せた時

「両親とも飛行能力なかったのになんで?」「てか飛行能力はウイング族だけの特性のはず」「まさか本当の父親は(本編でベアールVが恋した)ジェットラス・・・(汗)?!」

などと、当時一部ネット民の間で下世話な勘繰りが発生してしまった記憶(笑)。

まあそこはコンドルモチーフなのに飛べないスピードルの劣性遺伝が、ファルコン(隼)モチーフの息子の能力として開花したのかもとフォローしてみる(汗)。

もっとも、マッハルコン自体はスピードルにもジェットラスにも似てないし、そのどちらよりもオッサン感(ごめん)ある声だけど。

 

■光と影

「俺たち海賊は欲しいもんは必ず獲りにいく。本気でな。でもおまえの走りは本気じゃねぇ。ただ逃げてるだけだ!」「逃げてるだけのヤツには負けねぇよ」

と赤青緑の上半身ゴーカイオーがドカッとマッハルコンの上にくっつく形で乱暴に捕獲成功。

「親父たちが羨ましかったのかもしれねぇ。自分の信じたもんのために真っ直ぐ走り続ける親父たちが。俺様にはなんにもねぇからな」

というマッハルコンの言葉は、今聞くと、ルパパトの魁利が優秀な兄に持った拗れた感情に通じる気がして、今回担当した香村さんの光り輝く者の影となってしまう者への視線をより強く感じる。

ベアールVが、「自分たちが正義の味方にかまけすぎたから息子がグレたのか?」みたいなことを言った時も、なんか妙にリアルさを感じてしまった。

 

■相棒get

「欲しけりゃ探せよ、おまえが本気になれるものを。世界は広いぜ?どうする?決めるのはおまえだ」

「君が欲しい物はなんだ?」「君が諦めたのでは手に入らない。後は君の決断だけだ」

 

マッハルコンにかけた言葉が、アカレッドと出会った時にかけられた言葉と重なる。

マベはどこかで、欲しい物も特になく1人で放浪しては粋がってザンギャックと戦ったりしていた頃の自分とマッハルコンを重ねていたのかもしれない。

そんで

「俺様を海賊にしてくれねぇか?あんたについていきゃ、俺にもなにか見つけられるような気がする」

というマッハルコンも、初めてガレオンをキラキラした目で見上げた当時のマベのような気持ちだったのかな?

それはアカレッドを失い、新たな仲間を1人1人集めてゴーカイジャーの船長として揺るぎなく君臨するようになった今のマベが、当時のアカレッドと肩を並べる所まで来た、ということでもあるのかも。

「いいぜ。おまえらの言う、相棒ってやつか」

海賊の相棒となったマッハルコンは、初仕事として鎖国バリアを打ち破る。

 

■ガイアークVSザンギャック

ヒューマンワールドでは殿下がバリゾーグ&インサーンとゴーミンを従えて、ババッチードとウガッツを前に堂々と宣戦布告。

どっちがポッと出かとか、いや侵略は強いもん勝ちだとか、こんなに強いのになぜ地球を征服出来ていないのかというババッチードのとぼけたザンギャック評にキレる殿下とか、やりとりがいちいち楽しくてずっと見ていたいくらい(笑)。

香村さんもノリノリで楽しんで書いてるんだろなと感じる。そう言えばゴーオンジャー20話が戦隊デビューだったのが、感慨深い。

 

■ジョーとバリゾーグ

そこに海賊が戻ってきて、一気に三つ巴の様相。

ここでバリゾーグの姿を見て一際気合の入った表情と仕草を見せるジョー。

ザンギャックはこの後早々に撤退するけど、ハリケンコラボ回では特に因縁を感じさせない単なる敵扱いになっていたから余計に、ライブマン回での揺り戻しを経てのこのカットは一層印象的で嬉しかった。

もしかしたら揺り戻しによるジョーの新たな決意を際立たせるために、ハリケンコラボ回では敢えて抑えていたんだったら申し訳ないけど。ちなみにハリケン前後編もこのゴーオン前後編も、どちらも加藤監督。

 

■メット・オン・メット

ゴーオンジャーへの多段変身は、メット・オン・メット。55Vの変身バンクもそうだけど、ゴーオンジャーは頭上から大きな動作で被るからシュールさが目立つ(笑)。

そんで鎧の<2人で1人のゴーオンウイングス>は、両手に持った金銀2つのメットを堂々と合体させてメットオンという、加藤監督の拘りというかもはや開き直りに近い演出に、大笑い。このネタ本当に良いアイディアだよなと改めて。

・・・ふと、ルパンXとパトレンXでこれをやったらどうなるのか?なんて考えてしまった(汗)。ウイングスと違ってスーツの形がだいぶ違うから実現はキツいはずだけど怖いもの見たさというか(笑)。

 

■炎神マッハルコン

「まだだ!石にかじりついてでも余は任期を全うするのであーる。産業革命!」

「誰もおまえなんか支持しねぇよ」

今回も冴え渡るゴーオン節(笑)。香村さん、こういうの書かせると本当お上手。

 

前回ゴーオンジャーの大いなる力を引き出せなかったのは相棒がいなかったから。でも今はマッハルコンがいる。

ゴーオンジャーの大いなる力として改めて召喚された炎神マッハルコン。これまでの大いなる力は各本編に実際に登場する物が元になってる感じだけど、マッハルコンはゴーオンジャー本編にはいなかったF1モチーフの、完全に新しいデザインなのは力入ってるなと思った。

なりきりやコレクションのキモでもあった炎神ソウルも用意され、ゴーカイオーがセットする仕様なのがファンとして嬉しい。

「海賊の心と炎神の心が一つになる時、轟音とともに豪快な王が誕生するぜ!」も、当時のナレーションを思い出して懐かしかった。

合体形態は、海賊がマッハルコンを捕まえた時と同じ、上半身がゴーカイオーで下半身がマッハルコン。人と車でのケンタウロスみたいな姿をそのまま採用なのは、ちょっとシュールだけど、ゴーオンだから、ま、いっか(笑)。

「まだ望まれている内に退場するのが一番であーる。辞任!」というババッチードの断末魔も、最後までゴーオンらしくて満足。

 

■テーマの接続

海賊と炎神が相棒になったことへの感慨を漏らす走輔に、海賊たちは、「自分たちも生まれた星も育ちもバラバラで、そういう仲間がマベの元に集まって旅をしているんだ」と口々に告げる。

走輔が前回

「世界が違うからなんだってんだ!。助け合ったり友達になったり、誰かを思う気持ちに生まれ育った世界が違うとかそんなこと関係ねぇだろ!」

と言った時に海賊たちの空気が変わったのは、自分たちもそうだったと思い当たったからなんだね。

 

走輔の言葉はゴーオンジャーの主題歌「生まれた世界は違っても、見た目や言葉は違っても、願いはつなぎあえる」と重なっている。

香村さんは、これがゴーオンジャーのテーマであることを踏まえた上で、ゴーカイジャーの仲間のありようと接続させた。

更には「最終的に地球を救う話にはなるだろうから、そこに向けての1ステップにもなればいいかな」との思いがあったとも仰っていて、この後の展開を見れば確かにそうなったと思う。

 

戦隊の作品を幾つか見ていくと、メインライターは全体的な柱を作るものの、考える事や負担が大きく、もれなく目配りするのは難しいんだなと思うようにもなった。だから、サブライターで後々の展開も考えて要所要所で目配り出来る人、というのはホント得難い存在なんだなと感じる。

ゴーカイジャーの幸運の1つは香村さんに沢山書いて貰えたことなんだろな、と改めて思った。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 35話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

ゴーオンジャー

大人になってから初めて、初回から最終回まで完走した戦隊。毎週毎週本当に楽しみに見ていたから、その分思い入れも強い。

劇場版に早輝が出演して大いなる力を渡したから、本編で扱われるか不安もあった。

けど、クリスマス商戦での凄まじい売れっぷりを目の当たりにした身にはゴーオンモチーフの新装備が出ないとは考えにくかったし、商品展開される大いなる力の選定基準はどうやら売上順ぽいなと勝手に確信できるようになってからは、その見方はより強くなっていた。

でもハリケンジャーに続いて前後編、ゲストも豪華なのは嬉しかったな。

 

■押しかけヒーロー

ガンマンワールドが保蛮官チラカシズキーに侵略されて炎神たちが立ち向かったが返り討ちに合う。そんでボンパーが援軍を求めて脱出し、次元の亀裂からヒューマンワールドの空に浮かぶゴーカイガレオンに落ちてきた。

ガンマンワールドが侵略されて、というのは本編最終回と同じだけど、あの時はゴーオンジャーも一緒に向かっていた。

今回は恐らくレジェンド大戦でゴーオンジャーが変身能力を失った後だったために、彼らには知らせず炎神たちだけでガンマンワールドに向かったってことか。

相変わらず、どこの世界が脅かされても炎神たちはそこを守りに出張っていく。

そもそも本編も、自分たちが排除したガイアークの他の世界での侵略を見過ごせずに、地球まで追いかけて来て人間を相棒にゴーオンジャーを結成し、一緒にヒーローをやっていた、。筋金入りの押しかけヒーロー。

 

■温度差

そのスピリッツは人間側のゴーオンジャーたちも同じ。だから走輔はボンパーから話を聞き、当然のように自分も駆けつけることを決めた。

そんでこれまた当然のように、ボンパーを連れてきた海賊たちにも参戦を求める。

でも応じたのは鎧だけで、海賊たちは「何で?」「理由がない」という素っ気ない反応。走輔&鎧と、海賊たちとの温度差が凄くて風邪ひきそう(笑)。

もともと鎧は戦隊シリーズとしては正統派なヒーロー気質。それに、炎神たちが「自分たちの世界からは追い出せたから他の世界はもういい」と言って押しかけて来なかったら地球は守れなかったことを知っているから、困った時はお互い様って感じかも。

 

海賊たちは違う。彼らがザンギャックの被害に会った時にはそんな奇特な連中は現れなかったし、そもそも自分たちの目的である宇宙最大の宝とは(一見)関係ない。

だけど、走輔が海賊に見切りを付けて去った後、アイムの

「あの方、レンジャーキーを返せとは仰いませんでしたね」

という言葉に、改めて彼には変身して戦う力がないことを思い出す。そんで恐らく自分たちが大いなる力を貰ったことと合わせて、放って置けない気持ちになるのは自然な人情だと思う。

 

■江角走輔

ボンパーから話を聞き、海賊に協力を断られて、空高く浮かぶ次元の裂け目にトランポリンや棒高跳びで飛びつこうとする。

正直言ってかなりトンデモでお馬鹿なんだけどごめん、私のイメージでは違和感なし(笑)。

走輔個人がというよりゴーオンジャー全体がツッコミ無しのボケの集合体って感じで、特に本編16話でのオイルバンキ攻略のために次々繰り出された珍特訓の数々のイメージが強すぎるから、ついその延長で見てしまう(笑)。

ちなみにこの人の「幸福の女神ってのは後ろハゲなんだ」っていう名言が未だに忘れられない(笑)。

でも、なんか無茶苦茶な所もあるけど、どこまでも真っ直ぐに熱く全力でぶつかり事態を打開していく、シンケンジャーVSで殿も認めた本物のヒーロー。

 

■気が変わった

走輔の無謀で必死な姿を見て、マベはなぜ他所の世界のためにそこまでするのかと問う。

「世界が違うからなんだってんだ!。助け合ったり友達になったり、誰かを思う気持ちに生まれ育った世界が違うとかそんなこと関係ねぇだろ!」

そう答える走輔は、見ず知らずの炎神チームが押しかけてくれたおかげで命が助かった張本人。だから尚更、その尊さが骨の髄まで叩き込まれてるのかもな。

これを聞いた海賊たちが、何かを感じてちょっと顔を見合わせ合う。その何かは次回にわかるんだけど、ここで彼らの気持ちがふっと和らぐのが分かるのが好き。

「なるほど。気が変わった。連れてってやるよ。ガンマンワールドに」

マベは一方的に強制されたり相手の思惑に乗せられそうになったりすると反発するけど、心意気とか何かが琴線に触れれば、損得構わずなんだかんだ首を突っ込んできてくれるんだよな。

ガンマンワールドで大量のウガッツに走輔が対応しきれないと見れば、送り届けるだけに留まらず戦闘を肩代わりするし。

「気に入らねえもんはぶっ潰す。それが海賊ってもんだろ」は、便利な台詞。

そこに口調とは裏腹な、自分とそんなにかけ離れてもいなそうなマベのヒーロー性を見透かしたような走輔の「かっくいい!」が好き。

 

■炎神

スピードル、バスオン、ベアールのエンジンオー組。久々に見てもやっぱり可愛いなあとしみじみ思う。

今回はチラカシズキーの攻撃のダメージで小さな姿にされてしまったというイレギュラーだけど、本編では、炎神は地球ではソウル(魂)とキャスト(体)に分かれる設定で、その状態のキャストがサイズ。実際に販売された商品と同じ大きさと形。

ゴーオンジャーたちがソウルをキャストにセットすることで巨大なビークルになりそれらが合体してロボになる。

相棒キャラとしての愛着、動物モチーフビークルの愛らしさ、ロボとなりきりの両立、ソウルのコレクション性と、いろんな要素が、販促番組として神懸かっていたんだなと改めて思う。大ヒットシリーズになるのも納得。

 

■スピードルとベアールVの結婚

走輔も知らないところで(笑)。しかも息子がいてグレてるという、幸人&笑里に続く衝撃の事実。

(あれ?ジェットラスじゃなかったっけ?とはちょっと思った・汗)

これ、スタッフさんの打ち合わせで

マッハルコンは反抗期の息子を説得するみたいな話にしよう→スピードルの息子にしよう→奥さんは?→ベアールでいいじゃん→ゴーオンだからま、いっか、みたいな経緯で決まったみたい(笑)。この緩さもゴーオンらしいな。

 

■馬鹿

乱入してきたチラカシズキーの銃弾がマベのミルクカップを直撃。登場早々、一番してはいけないことをしてしまった(笑)。

食事を邪魔された恨みという名目で勝負を受けたマベと走輔との

「おまえら馬鹿だな。よその世界の為にそんな必死に」

「おまえもな。結局みんなのこと助けてんじゃねぇか」

「じゃ、俺たちも馬鹿だろ」

っていうこのやりとり、大好き。自分を<馬鹿>だとすんなり認めて、むしろ満更でもなさそうなマベが、粋で格好いい。

 

■決闘

相手の銃弾を自分の銃弾で全て撃ち落とす。と、何気にマベの超絶射撃テクニックが披露されてる。この人、人間の姿してるし敵が化け物揃いだからついつい忘れるけど、身体能力は地球人離れしてるし、戦闘能力も曲者率いて船長張れるだけのものは備えているんだよな。今回のマベはいろいろ格好いいよ。ズボンの派手な迷彩柄だけは何とかならなかったのかとは思うけど(汗)。

 

■大いなる力を使えない

倒された後に産業革命で巨大化したチラカシズキーに、海賊たちは劇場版で貰ったゴーオンジャーの大いなる力を使おうとする。でも何も起こらない。

貰ったはずなのになぜ発動しないのか。使うためには何が必要なのか。

それがわかるのは後編なんだけど、劇場版で力を渡し済みなのに改めて本編でゴーオンジャー回をやる2段構えの意義が、ゴーオンジャーという戦隊のあり方に直結しているのが素敵。

 

■ババッチード

チラカシズキーを撃破した海賊たちの目の前で、次元の亀裂が閉じてしまう。

実は海賊たちをガンマンワールドに誘い込んだ後に鎖国バリアでヒューマンワールドを封鎖し、海賊たちを戻れないようにしてから地球侵略を進めるという作戦だった。

その首謀者がババッチード。ゴーオンジャーの最終回に名前だけ登場し、シンケンジャーVSゴーオンジャーのゲスト怪人だった、蛮機族ガイアークの最高権力者である害統領バッチードの後継者。だから「かっこ二代目」がつくと(笑)。たぶん着ぐるみはバッチードと同じかな。

本編では1年間三大臣に楽しませて貰い、その上の総裏大臣がラスボス。さらにその上に害統領がいたのかとガイアークの組織の奥深さに驚き、でも現実世界にも首相と大統領の両方がある国があるんだから理屈は通っているんだよな、と妙に感心した記憶がある。

ゴーオンジャー産業革命鎖国バリアとかもだけど、人間の組織や役職、人類発展の歴史に関するワードを上手く取り入れてるなと思う。

 

キラメイジャー38話感想: 見ているだけで過去の痛みが蘇える虫歯予防回(汗)

冒頭、前回ラストで実力を垣間見せたヨドン皇帝を思い出してココナッツベースの空気が重くなるのを、リモート参加のオラディンがあの朗々とした声で「心配することはない」と励ますのはいい・・・んだけど、「ヨドン皇帝の本格降臨にはまだ地球に澱みが足りないからまだすぐには出て来ない」で思考停止してる・・・(汗)。

「出て来るためにとんでもないこと企んでいるに決まってんだろ?」と為朝に突っ込まれても

「あーそうかあ、はっはっは~」

って、ここはちょっとがっかり。なんか、クリスタリアがなぜ陥落したかわかってきたような気がする(汗)。

「私の胸に絶望の文字はない」のはもしかして、悲観的になれない、その能力が欠落した人だからなの?と、前回の瀬奈4/5を思い出してしまった。

 

その頃、宝路は宝探し中のはずがなぜかガルザと会っていて、「グラジュエル」というクリスタリアの真の剣士を決める試合の再戦を申し込まれ承諾していた。キラキラエフェクトの画面の中で握手なんかしちゃって、この時点で既に不穏。

 

今回の邪面師は、虫歯邪面。人々にビームを当てて虫歯だらけにして苦しめていた。

宝路以外の5人を現場に送り届けたザビューンの弱点リサーチで、頭のてっぺんにある虫歯を削って攻撃すればいいことが分かった。けど、固くてソードでは歯が立たない・・・その、虫歯の黒くなってる所に思い切り剣を突き立てるのやめて(泣)。

人間の痛みの中でも一番我慢出来ないのが虫歯の痛みって言われるくらいなんだよね。神経を直撃するからなあ。

私も子供の頃から虫歯だらけで、奥歯はボロボロ。だから見ているだけで痛みを思い出してたまらんかった。

虫歯ビームで黄緑桃が全部の歯を一斉に虫歯にされたのを見てひたすら同情してた。私、それなりに戦隊見てきたと思うけどこんなにいちいち痛覚を刺激された怪人はいないかも(涙)。

なお、今回は歯に関する怒濤の慣用句攻撃が凄かったんで拾わずにいられなかった(笑)。

 

歯に衣着せぬ

歯の浮くような

歯を食いしばれ

歯痒い

歯が立ちませんよ

歯応えなし

奥歯に物が挟まったような言い方

目には目を歯には歯を

歯止めはない

 

ヨドンへイムでは、クランチュラさんがいちいちヨドンナの中にいる皇帝に話しかけているのが、嫌らしい(笑)。絶対、今までの扱いの鬱憤を晴らしてるよなこれ。

そこにヨドン皇帝から連絡。声が視聴者には聞こえず、ヨドンナが耳を近づけていちいち「指令ですか?」「魔性の石・・・」と復唱しているのが可愛い。

 

虫歯邪面がエネルギー切れで撤収し、5人は一旦ココナッツベースに戻る。普段冷静な為朝が時雨にすがりついて子供みたいに痛い痛いと呻き散らしてるのが新たな一面。これ、時雨アニキだったらまた痩せ我慢だったんだろうな(笑)。

歯医者が苦手だからと半泣き幼女の甘えた口調で通院拒否する小夜に萌え萌えキュンのヘリコ。確かに可愛いけど、当人は大変なんだよ?喋ると痛いから黙ってる瀬奈をお淑やかと称賛するマッハは・・・平常運転か(汗)。

 

そこに戻ってきた宝路。ドリルが必要だと連絡した時も平然とガルザと会ってると話していたけれど、今度は茶道の道具を取り出して、試合前の食事会をやると言う。明らかに変で、騙されているのではと言われても取り合わずに行ってしまう。

心配な充瑠が時雨と後を追うと、宝路は三日月の石の傍で1人でお茶を点てていた。

 

そこに虫歯邪面再襲来。充瑠たちが宝路を連れ帰るまで、歯痛組3人が体を張って立ち向かい、巨大歯ブラシで邪面を磨いても

「虫歯になってから歯を磨いても遅いんだよ!」と一蹴。うん、ホント仰るとおりだったよ(しみじみ)。

それでも作戦Bに移行し、キラフルゴーアローで強化しつつ虫歯邪面を取り押さえて弱点にアローの矢をぶち込もうと頑張る3人は偉い。今回は無駄に感情移入しまくり(笑)。

でもそこにガルザが割って入り、時間切れで強化解除と一転ピンチに。

 

一方、宝路はお茶を点てた後に土をこねて団子を作ると「このお菓子に合うぞお、この飲み物は」と食べ始めてしまう異常事態。

時雨は傍にある石が手帳の「荒れ地に突き出る三日月の石」の絵に似ていると気付く。探しているのはカナエマストーン・イリュージョン。魔性の石。その影響で幻覚を見ているのでは?と推測。

宝路は幻覚の中でガルザと穏やかに話していた。昔、ガルザからグラジュエルを申し込まれて喜んで受け、寸止め3本勝負のうち2本を先取したが、3本目にオラディンが割って入り有無を言わさず中止に。その後は2人の試合は、禁止となり、それが心のわだかまりとなり、宝路は剣の道を捨ててしまう。

深層心理にある試合への未練が魔性の石の力によって幻覚となって現れたのかと時雨は推察する。相変わらずの推理力描写だな。

 

そこに歯痛で滑舌もままならない為朝からの催促の電話で、本物のガルザがそちらにいる事を知った赤青は宝路の目を覚まさせようとするも、幻覚で逆にベチャットと誤認されて斬りかかられる。ならばと充瑠はひらめキングでザビューンに頼み、ガルザを連れて来て貰った。

為朝たちへの攻撃を庇って自分も虫歯にされながらもその虫歯でガルザをがっちり咥えて離さないザビューンの「歯がある設定」が活かされているな。

虫歯の痛みを共有出来る唯一の魔進だなザビューン。今回はロボ戦がない分、頑張ってた(涙)。

 

ガルザは以前グレイトフルフェニックスの脚にしがみついてアタマルドを脱出したのに続き、またもロボの外に貼り付いて超高速移動の強風に晒される(笑)。

そんで雑にポイ捨てされ、結果的に赤青が宝路の手でトドメをという悲劇を阻止し、件のグラジュエルでは実は卑怯な手で宝路を殺そうとしたことを自らバラし、「現実を受け止めろ宝路」と攻撃して三日月の石を破壊して宝路の幻覚解除と石の中のイリュージョン発見に貢献した。

ナイスアシストにも程がある(笑)。今回のキラメイジャーにとって陰のMVPと言っていいだろ。

 

幻覚の中にいた宝路は顔がアップになると黒々した目に全く光が無くてなんとなく違和感を醸しだし、幻覚が解けると光が戻る演出が細かいな。キラメイジャーは、操られたりする時の見せ方が、目の下を黒くしたり、鬼滅の刃みたいな痣を出したりと、都度表現を変えてきてる。

予告で見た時は「またガルザに操られちゃったの?」と若干がっかりしかけていたけど、カナエマストーンのなせる技でガルザは無関係なのはホッとした。むしろ幻覚を解く貢献者だったのは意表突きすぎだったけど(笑)。

 

ガルザはそんなにグラジュエルがしたいなら再戦を受けてもいいと言い、宝路は承諾。

待ったなしの虫歯邪面対策は、シャイニーブレイカーと時雨の剣を交換して時雨が虫歯邪面の元に。ここは互いの信頼が見えて良かった。時雨が剣を渡すんだから。

ガルザは再び2歩のタイミングで斬りかかるも、「同じ手は通用しない」とその刃を受ける宝路。

わざわざ自分からバラさなければ今回も通用したかもしれないんだけど(笑)。なんか今回のガルザさんは敵役としてはいろいろ残念で、これでよく「生温い作戦はもう終わりだ」なんて言えたなと思うけど、私の中ではもはやそれはガルザさんの「味」になっちゃってるかも(笑)。

 

黄緑桃の方は激痛でもはや変身解除の戦闘不能状態。あの後もきっとビームを受けまくっていたんだろうと思うと、ホントよく頑張ったよ君たち(涙)。

あわやトドメという大ピンチに時雨がシャイニーブレイカーで空から飛んで来た。シャイニーブレイカーで飛べる設定、ホント便利だし格好いい。

そのまま虫歯邪面の肩にガシッと着地し虫歯の穴にロックオンしてデンタルクラッシュは、歯医者で削られている時の記憶が蘇って「ぐわあぁっ!」てドン引きしたけど(汗)。虫歯邪面が痛みで目を剥いたりするから余計に痛みがリアルに伝わってきて、今回は結構へとへとになった(笑)。

「虫歯予防は普段の歯磨きから~!」って断末魔といいラストのミニコーナーといい、今回はちびっ子に虫歯の恐ろしさと歯磨きの大切さを叩き込む回だったと思う。うん、これからの人生に凄く大事。

で、せっかく超格好良かったのに、得意げな「ワンダーデンタル」がやっぱり絶妙に残念だよアニキ(笑)。

 

宝路VSガルザは、剣のブランクはあっても当時よりキラメンタルを身に付けた宝路が圧倒し、奪った武器で寸止めの1本先取。

変身解除し、「さあ、あと2本やるか?」とその武器を突きつけると、無念そうに顔を背けてしまうガルザさんが、ちょっと悲しい。なんだかんだ根は真面目なんだよね、この人も。

宝路の勝利を宣言し、カナエマストーンも4つ揃ったと充瑠。

でも突き出したイリュージョンを、ヨドンナが鞭で奪ってしまう。ちょっと迂闊かな。充瑠は今回、ひらめキングは良かったけど、珍しくイマイチ「見てる人」になっちゃったこともあって割食ったかも。

ヨドン皇帝の命令でヨドンナとガルザはそのまま撤収。皇帝にはイリュージョン単独での使い道があるのかもだけど、カナエマストーンを4つ揃えれば、地球をヨドン皇帝に都合の良い環境に変えることも可能なんだろなってのが、ここに来て不穏。

ガルザは宝路に「俺にトドメを刺さなかったことを、後悔することになるぞ!」と捨て台詞で続く。

 

宝路はどこかで、義父オラディン王を支え続けるガルザを、自分が地球を発つ時に自分やこれからお世話になるお城の人達への気遣いの品を持たせてくれた素晴らしい実弟と重ねてたのかもなって気がする。加えて優れた武人でもある叔父を尊敬し認められたい一心で、恐らく地球にいた時には持った事もない剣の腕をその叔父を上回るまでに心血注いで磨いたのかもしれない。

なのに理由も分からぬままその叔父との試合を禁じられて、モチベーションが失せてしまったのかなと。

叔父を上回ることが相手の嫉妬や警戒心や殺意を煽るなんて想像すら出来ないのは、ホント光属性なんだな、と思った。キラメンタルの強い人の、ある意味弱点なのかもなあ。

 

そんで、オラディン。

弟が義理息子を卑怯な手で殺そうとしたのに、その場を治めるだけで弟を咎めたり罰したりする事も、義理息子にその真実を伝える事もしない王様は、良く言えば寛容で優しい。

悪く言えば甘くて危機管理能力に問題ありではと思わずにいられなかった。

国を滅ぼし自分を殺しかけたガルザへの「お仕置き」発言と言い、弟の気持ちや考えを正面から真剣に受け止めなさすぎた事がクリスタリア滅亡の一因すぎるよなあと改めて。

冒頭の「あーそうかあ、はっはっは~」といい、わりと見たい物しか見ようとしない、冷徹に現実を見ようとしてもついつい希望を探してしまう人なのかもしれない。それは悪いことではないのかもだけど。

博多南さんに予めヨドン対策をさせているくらいだから、警戒心がないわけじゃないと思うけど、自分や身内のことになるとスポッと抜けるタイプで、それを支えきたのが「現実を受け止めろ」なガルザさんだったのかな?

楽観的で寛容でビジョンとカリスマ性があって大衆人気のある兄王を、悲観的で冷徹で現実主義で時には憎まれ役を引き受けられる弟が支える。クリスタリアはそうやって上手く治められているしこれからもそうだと、ヨドン軍が攻めてくるその瞬間までガルザ以外の皆が思ってたのかもな、と思った。

 

今回のサブタイトル「叔父の月を見ている」の元ネタは東映映画の

同じ月を見ている」。

最初見た時は意味不明だったけど、ガルザの仮面の月と、宝路に幻覚を見せたイリュージョンの埋まっていた三日月石を重ねていたんだね。キラメイジャーのサブタイトルの中では「アローな武器にしてくれ」の次くらいに気に入ったかも。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 34話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■個人的にイマイチ

この回を好きな人には申し訳ないけど、最初に言っちゃうと個人的には珍しくイマイチの回。

具体的にどこが、っていうのは後述するけど、せっかく私のお気に入りのルカメイン、しかも大事な過去回なのにな、と、残念というか勿体ない気持ちがある。

ただ、逆に言うと30話過ぎてこのレベルが残念な回、と思ってしまうことが異常かもで、それだけゴーカイジャーの各回の満足度が高すぎるってことなのかなとも思う。

 

■ルカの夢

ザンギャックに親を奪われた子供たちが幸せに暮らせる世界を作る。そのために星を丸ごと買い取り、そこを笑顔で一杯にする。

それが当初のルカの夢で、叶えるためにザンギャック相手に盗賊行為を繰り返し、お金を貯めていた。その最中にマベとジョーと鉢合わせてスカウトされたのが加入の経緯。

マベから宇宙最大の宝の話を聞いて実在すると信じた時に、ルカの夢は、宇宙ごと買い取ってやるという途方もなく大きなものになった。

 

ルカの過去は6話時点でチラ見せされてる。ザンギャックの襲撃による瓦礫の中で、ボロボロの格好で親のない小さな子供たちの面倒を見ていた。

皆に充分食べさせてあげられない自分の無力さを涙を浮かべて詫びていたルカの夢はきっと、そんな子供たちの現状を変えて幸せな居場所を作りたい、みたいな感じなんだろうなというのはあの時点でも感じられたので、まあ想定内かなって感じ。

守銭奴だけど、それは不幸な子供たちを守り幸せにしたいっていう広い母性愛から来ていて、お金はそれを叶えるための物凄く大事なツール。

そんな価値観について、スーパー戦隊を見渡して一番近いなと思ったのはタイムレンジャーの敵ボスのドルネロさんだった(笑)。そのことに思い当たってからは、ドルネロさんの人間体を思い浮かべる時に、うっかり1/2くらいの確率でルカの顔が浮かぶくらいには私の中でシンクロしてしまっている(汗)。

 

ルカが宇宙最大の宝の存在をマベの言葉だけでわりとあっさり信じてしまったのはちょっと物足りなかった。

でも、星を買い取ったところでファミーユ星みたいに星ごと滅ぼせるザンギャックがいる限り、安心安全は保証されない。

だからもし本気でその夢をしっかり叶えようと思えば、ザンギャックに対抗出来るくらいスケールの大きな何かが必要だという考えが彼女の中に薄々あったとすれば、「宇宙最大の宝」が足りなかったピースとして心にヒットしたとしてもおかしくはないかな、とは思う。

というか、「実在してほしい」という切実さはもしかしたら海賊たちの中でもルカが一番強いかもしれない。

 

■霧彦さんもといカイン

ルカと一緒に瓦礫の中で子供たちの面倒を見ていた幼なじみの青年。

ルカの夢の手助けをするため頑張って何でもやり、今や資産8000億ザキンの宇宙実業家に成り上がった。

1ザキン=360円ってはるか昔のドル円みたいだけど、つまり日本円で288兆円(汗)。2020年度の日本の国家予算が約100兆円だから、それの3倍弱という、まさに宇宙スケールの途方もない大富豪。

おまけに甘いマスクに柔らかな声とスマートな話し方で、ルカに「迎えに来たよ」。

後述するけど、ルカに気があるハカセが内心穏やかでなくなるのも無理はないか。

「何でも」って強調したのを見ると、殺人もやってそうだなあと思わせるのが、その部分の掘り下げは無かったけど若干不穏。あの世界の宇宙基準だと、宇宙警察の影響力も限定的で、命の価値がゴミ屑みたいな地域もあちこちにあったりしそうだしなあ。

演じる君沢ユウキさんは、ゴーカイジャーの2年前に仮面ライダーWで霧彦さんを好演していて、ニチアサ民にはお馴染みだった。私も予告で見た時にテンション上がって、余計にこの回に期待し過ぎた部分もあったかな、とは思う。

 

■海賊をターゲットに

カインがルカと接触したのはザンギャック、それも殿下が積極的に絡んだ罠だということが早々に明かされる。

海賊に地球侵略作戦を尽く邪魔され、前回はそのストレスで食欲すら無くした殿下がいよいよ、たぶん初めて自ら地球侵略ではなく最初から海賊をターゲットにした作戦を打ち出してきた。

札束を手にとって僅か1枚抜き取られたことを厚みの違いで察知するセコさは、金に糸目を付ける機会などない箱入り息子だと思っていたからむしろ意外(笑)。

でもやっぱり最後は失敗に終わり、インサーンの「いつもの参ります」はもはや、行動隊長が敗れての巨大化がルーティン化していることへの開き直りが感じられて、こちらは相変わらずコミカルで楽しい。

 

ハカセのヤキモチ

ガレオンに1人で帰ってきてからのハカセが、明らかにイライラしていて心配そう。仲間たちのルカとカインの関係を詮索したり玉の輿の可能性を示唆したりする台詞に、いちいち動揺したり慌てて否定したりしている。

そういう目で見返すと、以前からちょこちょこそれを匂わす場面はあって、特に19話では鎧をチヤホヤする仲間たちの中でも特にルカの言葉がトリガーになってショックを受けているように受け取れなくもなかった。

これ、荒川さん的には確信犯で、こういうのを少しずつまぶしていけば後戻り出来なくなって既成事実化するかも、という狙いがあったとのことで、さすが誕生日がホワイトデーの荒川さん(笑)。

で、以心伝心な妹弟子の香村さんがそんな兄弟子の思惑を受け止めて書いたのが、ルカがハカセの格好いい所を認める27話だったんでは?なんて邪推してみたり。

 

■ルカ贔屓の不満

冒頭でルカと接触したカインは偽物だった。

今回の敵、ヴァンナインは頭と頭を接触させると、その相手とそっくりに擬態出来る。

この能力を使って、最初はカインに化けてルカを誘き出し捕らえ、次にルカに化けてガレオンに潜り込み爆弾を仕掛けて船ごと海賊どもを吹っ飛ばす、という作戦。

でも、ルカ贔屓の私の目から見ると、いくら幼なじみの姿に騙されたからと言って、あまりにも簡単に罠にかかりすぎだろ?と思ってしまって。

いつもは抜け目がなく強かで機転の利くキャラなだけに、特にヴァンナインが、意識を失っている本物のカインを見せて正体をバラした後に、逃げたり戦闘体制に入る間もなくあんなにあっさり当て身を食らったりするかな?と違和感、というか、ちょっとがっかり。

また偽物ルカの方も、あんなにすんなりガレオンの場所を突き止めてあっさり潜り込めるの?とか、ブロッコリーの好き嫌いでソッコー怪しまれてしまうのも、なんだか他愛なく脇が甘い感じで、こんな奴に簡単に捕まるほどルカってチョロかったっけ?とか思ってしまって、正直なところ、微妙。

夢に関するドラマも個人的にあまり目新しさは感じなかったし、捕らえられた分の挽回や活躍も個人的に物足りなくて、戦隊シリーズ横並びで見れば贅沢な不満かもしれないけど、この後に来る分も含めた他の海賊メンバーの過去回が充実しているので、若干割食ってるなと思ってしまう(汗)。

 

■偽物回要素は後付け?

今回は荒川さんの中では当初、「どこまで昔のルカを悲惨に出来るか」がテーマだったとのこと。

またカインについても最初はもっとシビアな設定で、「ザンギャックに与するものとしてルカの前に現れて、最終的には死んでしまうはずだった」みたい。

「お金に目が眩んだカインと目が眩んでないルカの対比で描きたかった」けれど、「そっちに深みを持たせてどうすんだ?」と却下になったと。

ここは宇都宮Pのバランス感覚とのすり合わせでマイルドになったのかな。

 

ただ、もし当初のストーリーのままだったら、カイン自身が悪事を働く展開になって偽物を出す必要は無かったのでは?とも思う。

もしかしたらカインというキャラクターをどう扱うかの変遷の中で、シビア要素を緩和し悪人にするのはやめ、カイン本人ではなく彼の姿をした偽物が悪事を働く形になったのかな?

でもその結果、戦隊恒例でもある偽物回の要素が大きく追加されることになり、擬態能力を活かす分だけルカの過去回要素が薄まり、だけど偽物回としても個人的にはイマイチ練り込みが足りない感じになっちゃったったんじゃないかな?なんて思ったりしてしまう(汗)。

 

戦闘面では、2人のシルバーを多段変身で本物特定とか、ロボ戦でビルに擬態した敵を熱サーチで見破るとかは面白かったんで、この回でイマイチと感じてしまうのは、他の回のハイレベルに慣れ過ぎてるのかもだけど。

 

■黒荒川さん不発?

結局カインは、「いい仲間との出会いが今の君の笑顔を生んだんだなって。悔しいけど今の笑顔は買えないね、どれだけお金があっても」と身を引いて地球を去って行く。

当初死ぬ予定だったことを思うと、ずいぶんマイルドで無難な着地。

せっかくの霧彦さんが、ちょっと偽物がお金を見せびらかしただけで本物はずっと捕まってただけってのもなんか勿体ないかなとは正直思う。最後の宇宙船以外にも大富豪要素をもっと見たかった気持ちもあるし。

また、もし偽物要素がなく、当初の予定どおりカイン本人がザンギャックに与した展開だったら、もっとルカ本人のドラマががっつり見られたんだろうか?なんて考えたりもする。

まあでもだからといって、そっちの方が見たかったか、というとそれも微妙だから難しいな。

荒川さんの「どこまで悲惨に出来るか」っていう言葉でジュウオウジャー14話を思い出したんだけど、荒川さんはたまにヒロインアイドル化方面の暴走とは別に、ああいうシリアスで救いのない方向を突き詰めたくなる時があるのでは?という印象があって。

個人的に黒荒川さんと呼んでいる(ごめんなさい)んだけど、個人的にそういう回はあまり好みではなかったし、ジュウオウジャーの時みたいにルカ以上にゲストのカインのドラマに引っ張られそうな気もしてしまうから。

 

ルカは、メイン回ではないときにはちょっとした場面や台詞で良いアクセントを効かせられて、十二分に個性と魅力を発揮出来るんだけど、メイン回だと意外と扱いが難しいキャラなのかな、と思ったりした。トータルで見ると不遇感はないからいいんだけど。

あと、戦闘時に流れた「パイレーツ・ガールズ」はゴーカイジャーの挿入歌で一番好き。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 33話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■亮再び

ダイレンジャーからリュウレンジャー天火星・亮が登場。劇場版199ヒーローに続いての出演はチーフに続いて2人目。

これまでも40代レジェンドの方々の素面アクションのキレには何度も驚いてきたけど、今回亮を演じる和田さんのアクションはもう動きの1つ1つが「速っ!」て、機械かとビビるレベル。

私はダイレンジャーは未見だけど、放送当時はネットのあちこちで、変身不能になった時の素面名乗りのキレが半端なかったという伝説を目にしていた。この回でその完全再現を見せて貰ったという認識でいいのかな。

199ヒーローのパンフレットで和田さんが「生身で戦うのかと期待していたら違って少し拍子抜け(笑)」と仰っていたけどその分も大暴れしていただいたのではと思う。

 

■埋め合わせ?

ちなみに199ヒーローにはたくさんのゲストレジェンドが登場するんだけど、その中でデンジブルー青梅大五郎、リュウレンジャー天火星・亮、デカピンクウメコの3人は他より出番が多く、パンフレットでの紹介もその3人は別枠だった。

3人ともかなり動ける方たちなので、もしかしたら製作側も当初は、彼らに「変身出来なくなってもヒーローとして戦うレジェンドたちの代表」として存分に活躍して貰う予定だったのかもしれない。

それが、途中でVSゴセイ色をより強く打ち出す方向に変更された(当時のプロモーションや告知にそんな印象を受けた)ためにその機会がなくなり、別の形で出番は多くしたものの、まだ若くて本編でデカ回をがっつりやった菊池さん以外の正にレジェンド的なお二人には埋め合わせ的な意味合いもあって、大葉さんはVSギャバン、和田さんは今回で思い切り魅せて貰うことになったのでは?、という説を個人的に推したい。

 

■鎧全快

31話でバスコにぐぎっとされ32話では吊っていた腕が完治したと、全力でガレオン居住区の床掃除をする鎧。

どうせ戦闘から外すならと思い切って骨折か?ってレベルの負傷をアピール、戦闘の代わりにドラマでは独自の立ち位置で存在感を出し、全快早々にメイン回。メリハリの付いた扱いで、大事にされてるよな、幸せな追加戦士だな、としみじみ思う。

 

■殿下のストレス

海賊たちに地球征服を延々と邪魔されてきたストレスが積もり積もって、食欲がない。まあ殿下のことだから明日になればケロッとしているかもという雰囲気は漂わせてるし、殿下のキャラもあってコミカルで可愛らしく描かれているんだけど。

ただしさりげないけど、最初は歯牙にもかけていなかった海賊たちの存在が、殿下の精神を相当に追い詰めて余裕を奪っている、っていう深刻な事態の描写、物語の小さなマイルストーンでもあるんだよな。後から見返すとそう思う。

 

■変身出来なくなって

復帰早々の戦闘で調子に乗り過ぎたのか、鎧は地球上の食料を食べ尽くそうとする行動隊長ザキュラにゴーカイセルラーを飲み込まれてしまった。取り返さない限り2度と変身出来ないわけで、まあ無理もないけどかなり落ち込んでしまう。

そんで偶然レジェンドの亮に出会い、例によって感激しつつ自己紹介するも、現状を嘆く。

「ゴーカイシルバーに変身できなかったらもう、ヒーローでもなんでもないじゃないですか。それが悲しくって」

ここ、初めて見た時には違和感あった。18話ではゴーカイセルラーをマベに取り上げられて変身出来なくなってもザンギャックに襲われた工事現場の人たちを救うために飛び込んで行ってたのに、なんかあの頃より退化してない?と。

ぶっちゃけ、今回の話を作るためのキャラブレ?なんて心配しちゃったりもしたけど、後半でその18話のシーンやゴーカイセルラーを貰うきっかけになった女の子をトラックから救うシーンの回想が入って、「忘れていたけどちゃんと思い出した」っていう展開だったんだとホッとした。

マベがずっと鎧の様子に物言いたげだったのも、「変身出来なくてもがむしゃらに頑張ってた鎧を気に入って仲間にしてもいいと思ったのに、今の鎧は違うじゃねーか・・・」というのが不満だったんだなと辻褄合ったし。

 

鎧は、20話で尊敬するレジェンドのヒュウガを突き飛ばしてまで自分がゴーカイシルバーであることを決意した。鎧の戦隊ファンから戦隊ヒーローへの確かな成長のマイルストーン的な重要エピソード。

だけど反面、実はそれだけインパクトの強い経験だった故に鎧にとっては、ヒーローとして戦うこととゴーカイシルバーになることを同一視させてしまう側面もあったのかな?なんて今は思う。

 

■苛立った背景

「何をイライラしてる?変身できないのがそんなに辛いのか?」

「ええ、辛いですよ、死ぬほど。呑気に餃子なんか作っているあなたと違って!」

鎧は、現在の亮がヒーローではなく中華料理屋として世界一の餃子を目指していることに落胆して苛立ち、珍しく嫌みっぽい言い方をする。これにもちょっと違和感あった。「今の自分が出来ることを見つけ精一杯取り組んでいる」レジェンドへのキツい言い方が鎧らしくないと思ったし、28話では凱以外のジェットマンメンバーの現在に理解を示していた風だったのに、と。

ただし考えてみると、鎧がこれまで実際に出会ったレジェンドは

 

ヒュウガ→地球を守りたいからゴーカイセルラーを渡せ

チーフ→危険なプレシャス回収は継続

マツリ→現役救急救命士

ハリケン3人→レンジャーキーを返せ

幸人→何してるかは不明だけど力の更なる使い方を教えに来てくれた

星野隊長→命掛けでバスコと対決

 

と、戦う力を取り戻そうとしたり、変身出来なくてもヒーローやそれに準じた存在であり続けていた。

中でも、がっつり魂をぶつけ合ったと言っていいヒュウガやハリケンジャー、それから直近で命掛けの作戦に挑んだ星野隊長の印象は強烈だったと思う。

それに比べると亮の餃子作りはかなり毛色が違うので、鎧がついあんな風な態度をとってしまうのもわからなくはないかな?と思い直した。

あと、変身装備を奪われたことで今の自分とレジェンドたちが重なって見え、特にもう一度変身する力を欲したヒュウガやハリケンジャーたちへの共感が当時より増して、そうではない亮への苛立ちが増してしまったのかもしれない、とも思ってみたり。

 

■変身出来なくても

商店会のバザー会場がザキュラに襲われ、鎧は変身出来ない状況にしばらく迷ったものの、やっぱり人々を守るために飛び込んでいく。

「忘れてるんじゃないのか? 一番大切なこと」とさっき鎧に問いかけた亮はその姿を見て満足げに笑い、自分も戦いに乗り込む。

「転身できなくなった俺は、世界を救うことはできないかもしれない。――だが、目の前の敵を見逃すほど、俺は歳は取っちゃいないぜ」からの素面名乗りが滅茶苦茶格好いい。

そんでそれはそのまま、同じく変身出来なくなった今の鎧にとってこれ以上ないお手本でもある。

というか鎧って一時的に頭で下手にぐるぐるネガティブに考えていても、いざそういう場面になれば根っこに染みついたヒーロー気質が発動しちゃうタイプだと思うと、ダメ押しに近かったかも。

「思い出しました、一番大切なこと。俺がヒーローになりたかったのは、皆を守りたかったからです。変身できるとかできないとかそんなの関係ない!」

正直言って、放送当時は上で書いたように「忘れていた」という部分が鎧の当初からのキャラの根っこすぎるように思えてもう一つ乗れなかったけど、見返した今の方が自分の中でいろんなことが納得出来て綺麗に繋がり、グッときたのは嬉しい。

その後の、これまためっちゃ動ける池田さん演じる鎧と和田さんの素面アクションの共演は今回最大の見所で、回し蹴りだのダブルライダーキックだのいちいち惚れ惚れする。

 

なお、今回逃げ惑っている商店会の皆さんはスーツアクターさんが演じているので実際はかなり強いんだよな。その中に、27話に出てきた「新堀宝石」の新堀さんがいたりして(笑)。

 

■石橋さんスポット参戦

今回の脚本は、ダイレンジャー未参加の石橋大助さん。

石橋さんは「荒川さんも井上さんもサブ参加されて書けるはずだけど忙しいとのことでお鉢が」と仰っていて、流れは宇都宮Pが用意されていたとのこと。

その宇都宮Pによるとこの回は、ホンのストックがなくなったので「頼むから助けてください」という感じだったみたい。

 

上で書いたように私が当初、違和感やキャラブレを感じたのも正直言って石橋さんがこの回のみのスポット参戦だったから余計にそう感じてしまったのかな、と思うと申し訳ない気持ち。

ゴーカイジャーは後から見返した方が好きになる回が幾つかあるけど、今回もその1つだった。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 32話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■ダマラスの苛立ち

バスコが海賊にトドメを刺さなかったことに(恐らくモニターで見ていたか無線で聞いていた?)、ダマラスはハッキリと苛立ち、身を翻してブリッジを去る。

前回挿入されたカットからすると、ダマラスはバスコの真の姿と実力を知ってたっぽい。彼なら海賊を殲滅出来るはずと、宇宙最大の宝の情報を与えて呼び寄せたのに、自分の思い通りに動かずに海賊を見逃したことへの怒りが溜まっていく。

ただしこの人は切り替えも早くて、この機を逃さず海賊を追撃しようとシールドンを呼び寄せるところはさすがに優秀な軍師なだけはあるって感じ。

 

■もっと強い武器を

バスコに完敗したショックで、これまで以上に厳しい鍛錬に励む海賊たち。その中でハカセはもっと強い武器を作ろうと励む。

ハカセはこれまでエンジニアとして、ガレオン設備の修復等は行っていたけれど、武器の開発はしたことがなかった。でもこのままじゃダメだと思い、まずは自分のゴーカイガンをシリンダー2本差しに改造する。

いきなり正解に行くのではなく、まず一人だけの力でもそれなりの改良物を作って、それでも通用しないというステップをきっちり踏むのが手堅くて丁寧な見せ方だと思う。

 

■シールドン

前回海賊たちが完敗したバスコは今回出てこない。この先も当分は大いなる力を巡って争う相手になるのなら、今回の新装備で早々に負けさせるのはよろしくないんだろう。

ということで直接バスコとは戦わないけれど、雪辱を果たすためにはどれだけの威力の武器を作ればいいかのバロメーターとして用意されたのがシールドン。

ザンギャックとしてはここまで防御力は最強で、両手の盾を合わせるとまさに鉄壁。ファイナルウェーブもハカセの改良によるゴーカイガンによるダブルファイナルウェーブも、レジェンドの必殺技も次々跳ね返す。

バスコもファイナルウェーブを楽々跳ね返したから、シールドンの盾を破れなければバスコにも勝てない、と打倒バスコから打倒シールドンへと、当面の目標がスムーズにスライドしているのが上手い。

 

ハカセの成長

ダブルファイナルウェーブだってハカセなりに一生懸命作り上げたものなのに、全然通用しないと見せつけられたらやっぱりショックだし落ち込むよな。

でもチームのレギュラーを取りたいサッカー少年との交流を通して、駄目だなんて言うにはまだ全部やりきっていないこと、これまでは一人でなんとかしようと思っていたけれど仲間と一緒に頑張ればより大きな力になるんだ、という考えに行き着いた。

皆の武器を貸してほしいというハカセの思い切った依頼に、仲間たちも快くサーベルと銃を差し出し、信頼を持って見守る。

 

ハカセ役の清水さんは「以前の臆病なハカセなら<皆の武器を貸してくれ>とは言えなかった」と仰っていた。ハカセはレジェンドに会い、鎧に刺激を受け、基本的にヘタレで等身大感のあるキャラは維持しつつも、一番段階を踏んでその成長が丁寧に描かれてきていると思う。

 

■ゴーカイガレオンバスター

ハカセが作成中の新武器はあと少しで完成。だけどもう一つ何か決め手が必要な状態。

そこで、オーレバズーカに似ているという鎧の指摘から

「あのバスコ相手に力になるかわからんが、仲間の力を合わせる時に俺たちの託した大いなる力を使ってくれ」

という星野隊長の言葉を思い出したハカセオーレンジャーキーをセット。するとオーレンジャーの大いなる力が注入されて、ゴーカイガレオンバスターが完成。

これまで商品化された大いなる力はどれもデザインや名称がその戦隊のモチーフそのままだったけれど、今回はデザインも名称もゴーカイジャー自体のモチーフから来ていて、大いなる力が決め手になったけれどあくまでもゴーカイジャー自身の武器、というのが変則的。

武器なしでの戦いを強いられて大ピンチのマベたちの元に、これを引っ提げて駆け込むハカセが、お約束だけれどかっこいい。

 

■鎧

鎧は前回バスコにやられた腕を吊っていて、等身大戦には参加できない状態。戦隊は例年この時期の強化回は、追加戦士が関わらないことが多くてわりをくいやすいんだけど、かなり思い切った外し方をしてきたなと思った。

その代わり、初めて武器を作るハカセへの信頼について他4人との距離感の違いを示しつつ、他メンバーが出撃した後もハカセに付き添って戦隊オタクならではの視点で完成のヒントを与え、ロボ戦では片腕を吊った状態を押して良いところで参戦と、こちらはこちらで丁寧に描かれていて美味しかった。

 

■また一歩スーパー戦隊

バズーカ系の武器は言わば戦隊の嗜み。それをここでやっと手にした。

その完成のためにハカセだけでなく皆が力を合わせ、開発のために武器なしで戦うハンディを甘受する王道中の王道な姿は、普通の戦隊なら珍しくないのにリアルタイムで見ていた時はなんだか新鮮だった。

というかむしろ寂しさすら感じた記憶で、それはもしかしたら

アウトローでいろいろ戦隊としては型破りなところが魅力だった海賊たちが、なんだか普通の戦隊になっちゃった・・・」

と、どこかで残念だったのかもしれない(笑)。

また、直前までのやりたい放題なレジェンド回乱れ打ち(ハリケンコラボ&ジェットマン回から4連続)の後だったせいか、今回は必殺の新装備登場回という山場の割に、当時は地味な印象を持っていたと思う。

でも1年間通して見終わった今だと、今までアカレッドやレジェンドに与えられるだけだった装備を、レジェンドにヒントを貰いつつも初めて自前で開発するのも、海賊たちが1つのスーパー戦隊になっていくために必要な、これまた大きなマイルドストーンだったのかもな、と、むしろ今見返した方が感慨深くて好きな回になってる。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 31話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■U.A.O.H(ユー.エー.オー.エイチ)

正式には<the United Air force OHranger(国際空軍オーレンジャー)>。超力戦隊オーレンジャーの組織名の略称。軍隊なんだね。

ナビィが占いで「うあおー、うあおー」と叫んでいたのは、これをそのまま読み上げたのが意味不明の叫び声みたいに聞こえた形で、元ネタは「オーレンジャーVSカーレンジャー」。

私はオーレンジャーカーレンジャーもVSしか見ていないけど、カーレンジャーの方が「うあおー」を連呼して、オーレンジャー諸共カーレンジャー時空に染め上げていた記憶。

 

■丸尾桃

オーピンク丸尾桃を演じるのはさとう珠緒さん。オーレンジャーゴーカイジャー16年前の作品だけど、経年を感じさせない可愛らしさ。

遊園地でプラカードを持って海賊たちに溌剌と大声で呼びかけ、大いなる力を餌に海賊をわがまま放題振り回すところは、その数年前くらいからバラエティーでお馴染みだったぶりっ子キャラそのままって感じかな。

でもそれは作戦のための演技。ジョーに見破られてガラッと表情と口調が真剣なものに変わる緩急が、切なくて素敵だった。

 

■軍人設定

一見脳天気にわがままを言いながら時折腕時計を見る桃の様子を不審に思ったジョーが、「軍人が時間を気にする理由は1つ。作戦がスケジュール通りに進んでいるか否か」と彼女の芝居を看破。

U.A.O.Hが軍隊であることから、またジョーの元軍人設定が活かされて、それまで振り回されていた海賊たちの反撃のターン突入と共に、コミカルな雰囲気から一転シリアスドラマに突入する切り替えスイッチとしての役割が鮮やかだった。

 

■星野吾郎隊長の作戦

次々にスーパー戦隊から大いなる力を奪っているバスコに取引を持ちかけ、ギガントホースの正しい情報と引き換えに大いなる力を渡す。

でもそれは、バスコを誘き出すための罠。取引場所に2重3重に爆弾を仕掛け、最悪自分ごと吹っ飛ばしてでもバスコを仕留める。

桃にはその間海賊たちを足止めさせ、定時連絡がなければ作戦失敗として桃が海賊に大いなる力を渡す。

バスコに1つ策を見破られては即座に次の手を繰り出して渡り合い、最悪どんな展開になっても大いなる力だけは渡さない保険まで掛けて挑む覚悟は抜かりなく強かで壮絶。

それだけに、自爆覚悟で仕掛けた爆弾を解除した番外戦士たちが次々現れて取り囲んだ時には「詰んだ・・・!」とゾッとした。

 

■レジェンドからの信頼

星野隊長の真意を知り、「どうしてそこまでするんだ?俺たちは海賊だぞ!」と戸惑うマベへの

「そう名乗ってるだけなんでしょ?だから隊長はあなた達を信じ、危険な作戦を立てた」

という桃のちょっと泣きそうな答が切実で、グッとくる。

もしかしたら桃自身はこの時点ではそこまで海賊達のことを信じきっていないかもしれないけれど、隊長の命掛けの信頼がどうか裏切られないで欲しい、っていう願いも籠もっているようで。

そんでようやく、ここまで30話分の積み重ねがレジェンド達の情報網に浸透しているんだなと感慨深かった。特にハリケンジャー回の、ボロボロになってもビッ栗にされた人達を守る姿勢が恐らくは信頼度をかなり高めて、隊長も海賊たちを信じていいと思ったんじゃないかな、と。

 

■力をどう貰うか

「悪いがあんたから貰う気はしねぇ。俺たちは海賊だ。欲しいもんはこの手で掴み取る!」

大いなる力を桃から貰うことを拒否し、海賊たちは取引現場に向かう。

自分たちを信じてバスコにたった1人命掛けで立ち向かう星野隊長という男に会ってみたいし、力を貰うならそんな彼から直接貰いたい。そんで連絡がない=作戦失敗なら絶対にピンチだろうから駆けつけて助けたい。そんな気持ちなのかな。

その心意気は尊いと思いながら一方で、「いや、力を盗られる前に駆け付けられる保証はないんだから今貰っておこうよ」とヒヤヒヤしてしまった私は貧乏性だ(汗)。そんなの全然ドラマチックじゃないのに。

でも、バスコがラッパを吹いた時に自分の体に大いなる力がまだ残っていることを知った星野隊長の焦りには「だよね・・・」と同情した。間一髪間に合うのはお約束だけど。

 

■自分のことは自分で

ズバーンとウルザードファイヤーは、自力で巨大化出来る戦士。それを活かして鎧との交戦中にいきなり巨大化する。実体化したレンジャーキーでもそこまで出来るんだ。

いきなりのことに困って「どうしましょう」と判断を求めた鎧に

「知るか!自分でなんとかしろ!」と突き放すマベが、いかにもアウトローで常に助け合うとは限らない海賊らしくて笑ってしまった。やっぱり海賊の仲間入りのハードルは高いな。

まあ他のメンバーもデカマスターデカスワンマジマザー、理央メレ、姫レッド、シグナルマンという豪華過ぎる強敵揃いの相手に手一杯なんだからそう言いたくなるのもわかる。

「そりゃあそうですよね・・・」と諦めて単独で豪獣神を呼び出し、等身大戦との同時進行で巨大戦を引き受け、瓦礫が皆の方に飛んで文句言われ「はい、すみません」とふて腐れた鎧がじわじわ来る。

基本的にポジティブで素直だけど、自分に対して時々雑になる扱いに不満がないわけじゃないんだよな。とくにルカに対して(笑)。

 

■レンジャーキーコンプリート

この番外戦士との総力戦に海賊たちは勝利。散らばったレンジャーキーも、回収に来たサリーを鎧が撃退して奪取に成功。

これでバスコが持っていたレンジャーキーは全部海賊が奪い取り、コンプリート。

バスコとの戦いも、ここで第1ラウンドは海賊の勝利で一段落したかに見えたんだけど・・・次のステージがいきなりハードモードすぎた(汗)。

 

■バスコ完全体

これまでは主にサリーや追加戦士・番外戦士のレンジャーキーと戦わせ、自分では必要最低限の戦闘しかしなかったバスコ。

でもレンジャーキーを全部奪われてしまい

「もうおまえを守るレンジャーキーはないぞ!」「今度こそ終わりだ、バスコ!」とマベが襲いかかった時、バスコの体から赤く不気味なエネルギーが放出され、攻撃をはね除ける。

「終わり?笑わせないでよ。マベちゃん程度が俺をなんとかできると思ってるの?」

口調もこれまでより冷酷度と不気味さが増して、細川さんの演技にもぞっとした。

そしてマベやサリーも見たことのなかった怪人体が姿を現す。

「これが、アカレッドも恐れた、俺の真の姿さ。まさかガレオンで飯作ってるだけで俺の首に300万ザギンの賞金がかけられるわけないっしょ」

マベには本性隠して<戦闘はそんなに強くないけど料理作ったりとか何かと面倒見てくれる気さくで楽しい兄貴>として振る舞ってたのか。マベ、二重三重に裏切られてたんだな。

バスコ完全体は突撃してきた鎧を「前も思ったけど、うるさいなぁ君は」と嫌悪感を滲ませながら、軽くあしらうだけに留まらず片腕をひねり上げてグギッ(汗)。鎧の絶叫も断末魔に近くて、怖さ倍増で、かなりビビった記憶。

それを見て残り5人が怒りのファイナルウェーブを放つもバスコは軽々弾き返す。この時点でデラツエーガーよりずっと強いな。

そのままサッと5人の間を駆け抜けたかと思うと、海賊たちは攻撃されたと認識も出来ない速さで大ダメージを受けて倒れる。初登場補正もあってか、圧倒的で絶望的な強さ。

 

なお怪人体は台本で「バスコ完全体」と書かれていたため、人間体は後に「バスコ不完全体」と呼ばれるようになったとのこと(笑)。

 

アカレッドの思惑

バスコのこの凶悪ぶりを見ると、アカレッドは正体を知りながらなぜスカウトしたのかと疑問も沸く。

単に見る目がなかったのか、認識が甘かったのか、それともバスコもアカレッドへの不信がなければあそこまでの裏切りはなかったのか。

ただ、力を奪い取れるラッパを用意したのもアカレッドだとすれば、大いなる力を冷徹に奪える人材も欲しかったのか?なんて可能性も考えてみたりする。

 

■力を奪われた戦隊

「俺が奪った、チェンジマン、マスクマン、フラッシュマンの大いなる力だよ」

今回一番辛いのがここかな。

変身能力を奪われた状態ではレジェンドとはいえ誰1人バスコに太刀打ち出来ず、奪われてもそれは不可抗力。

物語的にもバスコを強敵と描くためには幾つかの大いなる力を奪う事も、どの戦隊が奪われたのかをハッキリさせる事も必要。

それはわかるんだけどレジェンド回を貰えた戦隊は格好良く描かれるだけに、力を奪われてしまう戦隊に思い入れある人によっては、当時批判もあった記憶。特に同じ80年代のライブマン回が凄く評判良かった直後だけに。

ここ2年、思い入れある対象の扱いの不遇にかなり気持ちを拗らせて続けている私(汗)には、自分が奪われた戦隊のファンだったらやっぱり怒るかもな、と思ってしまうから難しい。

当初は、ギンガマン回か55V回でバスコに取られる話をやる可能性もあったのが、やはりゲストに申し訳ないからとなくなった、と聞くと尚更かな。奪われずに済むか否かはその場に海賊たちがいるかいないかの違いだけで、決して奪われた戦隊が格落ちするわけではないんだけど。

ただ、冒頭のチェンジマンの大いなる力が奪われる描写、もしあれがウルザードファイヤーに負けて奪われたのではなく、未遂に終わったものの55V回のように人質の命と引き換えに、って形だったらまだ少しは違ったんだろうか?なんてぐるぐる考えてみたりもする。

 

■痛みを伴う回

この31話はゴーカイジャー全51話の中で、個人的に1番痛みを伴う辛い回かもしれない。それはひとえにバスコ1人のせい。

・バスコにチェンジマン、マスクマン、フラッシュマンの大いなる力が奪われたこと

・バスコとオーレンジャーの星野隊長の対決はバスコに軍配

・バスコがその正体を現し、圧倒的な強さでゴーカイジャーを蹂躙

とレジェンド回にもかかわらず、結果的にはバスコ1人に煮え湯を飲まされ、踏み台にされてしまった感もある。星野隊長も頑張って覚悟と強かさ用意周到さを充分見せたけれど、更にその上手を行くバスコ、みたいな。

基本的にゴーカイジャーは大好きで何度も見返してるけど、この回は、辛くてついついとばしたくなったりもする。

でもこうして振り返ると、海賊たちに対するレジェンドたちからの信頼が決定的になったとハッキリ分かり、オーレンジャーの大いなる力に加えて番外戦士のレンジャーキーも全てgetしたりと、1年間の物語のマイルストーンとしても大事で必要な回でもあるんだよな、と改めて思えて複雑。