キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ゼンカイジャー6話感想: 掃除大好き男のプライドと片付けられない女の逆襲

片付けられない女マジーヌとお掃除大好き大得意男ブルーンとのコンビ回。

キカイノイドの男衆は介人の部屋で雑魚寝だけど紅一点のマジーヌはヤツデさんの部屋に寝泊まりさせて貰っている。その部屋がマジーヌの散らかしですっかり汚部屋と化し、掃除が追いつかなくなったヤツデさんがブルーンに助けを求めるも、図書館に行っていて不在。

代わりに介人たちが乗り込んだ時にマジーヌは平気で本を読んでいたので、ヤツデさんは掃除が得意なブルーンが片付けてくれるならそれで丸く治まると思って、この時点ではあまりマジーヌに対して事を厳しく言おうと思わなかったってことかな?

ジーヌは介人たちが乗り込むまで片付けのことは全く頭になかったのか、やろうと思いつつ他の興味があることをついつい優先してたのか、自分のそっち方面への適性のなさにどこか諦めの境地だったのか、指摘されて慌てて形だけ片付けようとするのがリアルで、私もあそこまでではないものの片付けが苦手なので、このあたりは他人事に思えず肩身が狭い(汗)。

 

一方ブルーンは図書館帰りに街をゴミ塗れにしているゴミワルドに遭遇し、掃除好きとして許せないと戦闘開始。介人たちも合流して形勢不利になったゴミワルドは自分の作ったゴミ山の中に逃げ込み、内側からゴミを吐き出し続けて山は拡する一方。

このままじゃ地球がゴミに飲まれてしまうと、ゴミワルドにたどり着くためにゴミ山の掃除を開始した介人たち。

ブルーンは物凄いスピードと手際で見る見るうちに分別したゴミ袋を積み上げていく。だけど他メンバーはというと、介人は捨ててあった漫画をつい手にとってしまうお掃除あるあるトラップに引っかかり(笑)、ジュランはゴミ分別がダメ、ガオーンは猫がゴミに埋もれてる!と助けたらぬいぐるみだったと黄昏て、マジーヌに至っては却って余計にちらかしてしまう。

そんな彼らに駄目出ししまくり、もう自分1人でやると宣言するブルーン。どちらかというとここは、ブルーンの言うことは正論だけど、皆が皆彼のように出来るわけじゃないんだからもうちょっと言い方や態度考えた方がいいんじゃ?って見せる意図もあったのかな?

だけど、本来は彼ほどの好奇心の強さでこっちの世界のゴミの山を片付けたら介人の漫画で脱線なんてレベルじゃ済まないだろうに、掃除の時は完全にそっちのスイッチを封印して完璧に片付けを遂行してるってわけで。物凄い克己心の強さだし、掃除のプロフェッショナルとしてプライド持ってるんだなって、ここは尊敬しかない。

「死にそうな猫ちゃんはいなかった。良かったじゃないですか」って言い回しは、ブルーンにしては洒落ていて、本とかで読んでいつか使ってみたいと思っていたのかな?と思ったり(笑)。

足手纏い宣告されてカラフルでの待機を命じられたマジーヌは鉄板の陰で体育座り。それに対するヤツデさんたちのやれやれ感とセッちゃんの「自業自得」がマジーヌの日頃のやらかしっぷりを実感させて、何だかこっちまで居たたまれない(笑)。

 

そんなゴミに塗れた街を見下ろして「酷く汚い世界だな」と呟く怪しげな青年が登場。絶対に一般人じゃないよね新キャラだよねって感じの裾の長い黒い衣装を纏い、この世界を「スクラップにされたと思ってた」と言ってトジテント側に属していることを匂わしている。けど姿は人間そのものなのはイレギュラーな存在感バリバリ。

介人はそんな彼に世界は自分たちが守ると話しかけてる途中で体に何か電波?が走り「世界初のヒーローに・・・なれるかなあ・・・」と急にやる気をなくしてへたり込んでしまう。

介人の周囲にいた一般人たちもジュランたちも同様で、頼みの綱のブルーンも「なんでしょう、この暗い気持ち?最近、本で読んだ・・・望まぬゴミに囲まれた生活は、心を蝕むという現象でしょうか・・・?」と苦しそう。

「俺のゴミから出したゴミ電波で精神を蝕み、人々がゴミのようになる。これぞ、世界をゴミで包む計画の本質ゴミ!」ってゴミワルドの仕業。一瞬、謎の青年の能力かと思ったけど違った(笑)。

 

ゴミはますます世界中に溢れ出してカラフル店内にいたヤツデさんとセッちゃんもゴミの山に飲まれてしまう。

これ、東映公式によると東映撮影所内に「予算も手間もかけさせ」「各パートが丹精込めて用意した膨大な量のゴミ」だそうで、凄いな。どこから持ってきて、撮影が終わったらどこに片付けたのか、考えると気が遠くなる(汗)。そんでこういう所に予算かける心意気が凄いよ。

体の小さなセッちゃんは完全にゴミの下敷きで抜け出せなくなっている。けどヤツデさんも無気力で助けられない。

それを猛然とマジーヌが助け出す。・・・ゴミに囲まれて暮らすのに慣れてるからゴミ電波に耐性がありわりと平気ってことみたい。そして片付けは下手だけどゴミの中から必要な物を探し出すのは得意。

 

一方、ゴミワルドがここならば絶対安全と安心しきっていたゴミ山の中心部に、無気力にされたはずのブルーンがふらふら状態で辿り着いた!。

「このゴミの中どうやって?!」と驚くゴミワルドに「片付けたのです!あなたの事も、片付けます!」とあくまでプライドと根性と執念で正面突破し、ゴミ山を吹き飛ばすブルーンが格好良すぎる。

今回は、片付けられないという欠点を持つマジーヌがその欠点故にこの後状況を打開出来たって展開なんだけど、その前にきっちりとブルーンの「どんな状況だろうと掃除を遂行し抜く」強さというか凄みにきちんとスポットを充てて貰えたのは、頑張った人には報われて欲しいから嬉しい。ホント今日のブルーンは物の言い方をとやかく言うのが申し訳ないくらいご苦労様だよ。

だから、こちらも根性で合流した介人たちがちゃんと労ったり、その3人がゴミとして袋詰めされて戦闘不能になり1人で戦うも押され気味なブルーンを見て、介人が「疲れてるんだ、ずっと掃除してくれてたから」とちゃんとフォローしてくれるのは気持ち良い。介人は第1話を底に順調に好感度上がってるけど、今回のは特にポイント高いよ。

 

とうとう吹き飛ばされてゴミ山の中に突っ込んでしまったブルーンを、駆けつけたマジーヌがまたしてもあっという間に探し出す。「ゴミの山から物探すの慣れてるんで!」と片付けられないという欠点持ちだからこその強みが、こんな異常な状況下では活かされた。

香村さんはジュウオウジャーでも、一生懸命スイッチを探しても見つからない苛立ちからチームが崩壊しかけたのを、普段サボり気味な反面思い詰めすぎないアムが治めた描写をしてた。

欠点を全否定せず良い面もあると認め合うことが大事っていう描き方を意識されているようで、それがジュウオウジャーに続いて異種族交流がテーマな面もあるゼンカイジャーにも、ハマってるなと思う。

 

助けられたブルーンは、「掃除の続き、自分も手伝っても良き?」とおずおず申し出るマジーヌ(助けたからといってもあくまで下手な感じが好き)に、「済みませんでした。よろしくお願いします」と頭を下げる。「こちらこそ!」と心を1つにしていくのが見ていて凄く気持ち良い。

それを見て介人たちもやる気を取り戻す。ゴミ袋から手足だけ突き破った状態で「生ゴミパワー」「粗大ゴミパワー」「不燃ゴミパワー」、ついでにマジーヌも「片付けられないパワー」と、ブルーンの「お掃除パワー」がまともだと錯覚してしまう気の狂った名乗りにタライまで落ちてきた(笑)。

「貴様等、それで良いゴミ?」に心から共感する間もなく「世界初!ゴミのヒーローだ!」と豪語する介人に、本当に世界初なのか検索を始めるセッちゃんとか、もうツッコミが追いつかない(笑)。

ゴミ袋組も普通に戦ったら強く、ゴミ山の中に逃げたゴミワルドをマジーヌがマジックショーと称して助手のブルーンに垂れ幕を張らせ、「ワン、ツー、スリー、ハッ」でノリノリで登場させた時には、もはやツッコんだら負けのような気がしてきた(笑)。

ジーヌとブルーンのコンビはゴーバスターズをイメージしたスピードとパワーの技で圧倒し、最後は5人でトドメ。

「怪人が起こした問題は怪人を倒すとだいたい解決する」の法則で、あれだけ世界を覆っていたゴミもすっかり消滅。合成全開だったコオリワルドの時と違って今回はゴミの質感が生々しく迫力あったから、ヤツデさんの「助かった・・・」が凄く実感こもっていて、こちらもホッとした。

 

だけどバラシタラがクダイテストを出撃させダイゴミワルドになると、またまた世界はゴミだらけ。しかもゴミも巨大化してる。

ゼンカイジャーは怪人が並行世界の力を使うからか、被害のスケールが大きいことがここまで多くて、しかもワルドを倒して一度世界が元に戻り助かったと思ったら直後にもう1回その被害がスケールアップして襲ってくる。

私だったらかなり嫌だなと思うし、あの世界に住む人たちは精神的に鍛えられているんだろうなと思う。まあもともと私たちと姿形は同じでも「キノコ生えるくらい良くない?」とか言えちゃう大らかな民族性な方たちだし、5回もワルドの襲撃を経験したらそういうものと慣れたかもだけど。

 

ゼンカイジャーはジュラガオーンとマジブルーンで応戦。ポリバケツを被せて目隠し&ゴミを操って攻撃させてくるダイゴミワルドに苦戦するも、マジーヌが「まだまだ全然使えるし!」と魔法パワーを注ぐとリサイクルされてゴミでなくなり無効化(笑)。

・・・そう、捨てられない理由の大きな1つが「まだ使えるのに勿体なくて」なんだよ。結局使わなくて溜まっちゃうんだけど(汗)。今回は自分の片付けられないコンプレックスが微妙に刺激されて心穏やかに見られない(笑)。

ジーヌの繰り出す片付けられないパワーあるある魔法で反撃に転じたゼンカイジャーは、最後はマジブルーンの突撃ツルハシ攻撃(技名聞き取れず)でフィニッシュ。

ダイゴミワルドが倒されても微妙に残っている巨大ゴミをロボ2体が巨大箒で掃いてる絵面がシュールだ(笑)。

 

一件落着したカラフルでは、今回お手柄なマジーヌが自己肯定感に目覚めてた(笑)。

「自分くらいの方が逞しく生きれて良いって考えもあるんで」と開き直って「はい、勉強になります」と殊勝なブルーンに「分かればよろしい!」とか調子に乗るから、このあたりからヤツデさんの反応が気になってヒヤヒヤ。

案の定食べたお菓子のゴミを片付けずに部屋に戻ろうとしてヤツデさんから「だからゴミはちゃんと捨てなさぁい!」と雷が落ちた(汗)。ヤツデさんの顔がマジでイラッとしてる(大汗)。

・・・無理もないよね。親切心で自分の部屋に住まわせたら、これまでの長い人生で初めてレベルの汚部屋にされて、やらかした張本人が、のほほんと「自分くらいの方が」なんて開き直ってお茶飲んでたら、ぶん殴って追い出しても許されると思う。

いくら今回はその欠点のおかげで助かったとしても、ブルーン曰く「望まぬゴミに囲まれた生活は、心を蝕むという現象」に曝されてる状況が続くのはたまったもんじゃないからなあ。けど、叱る時は叱って後を引かずに、マジーヌが慌てて転んだ時の「そそっかしいねぇ」ってポンポンとか、ホント懐が海のように深くて広い人だと思う。

私もあそこまでじゃなくても片付けられないマジーヌが他人事でなく、欠点としつつも良い面にもスポット当てて貰えるのは、それぞれの個性を闇雲に否定しない優しい世界でゼンカイジャーらしいなと思うと同時に、なんかすみませんホントにいいんでしょうか?みたいな後ろめたい気持ちにもなって今回は複雑な心境(汗)。

 

一方、トジテントでは、バラシタラがゴミトピアの解放を確認していた。

ゴミトピアはきっとゴミの溢れた汚い世界で、ボクシングトピア以上に解放しない方が良かったんじゃ?って気もする。

けど、現実のゴミ屋敷のように周囲にはみ出して実害が及ぶんじゃなく、その並行世界の中で完結してそれなりに平和に暮らしていたのなら、無闇に否定せず尊重すべしっていうのもゼンカイジャー世界なのかもしれない。

そこにあの謎の青年が華麗に宙返りしながら舞い降りて「忘れたの?息子の顔を」と衝撃の一言で、続く。

予告ではステイシーと名乗っていたこの青年はまるっきり人間の姿。

戦隊の敵はたまに着ぐるみの中に人間体を持った同族が混じることもあるけど、ゼンカイジャーはガオーンの嗜好とかもあったりして人間とキカイノイドの姿の違いを意識的に描いているから、思いっきりゴツいキカイノイドそのもののバラシタラと親子と言うからには、それなりの事情があるんだろうな。

そんで予告ではガオーンが彼の存在に戸惑ってるっぽい。ゼンカイジャーは敵を種族で区別しない=種族や姿形で差別しない、と打ち出してる。けど、じゃあ人間は人間の姿をしているというだけで無条件で守られるべきっていうのは別の意味で差別じゃないの?

ってのを人間の姿をした敵を出すことで、しかもこの世界の生き物の姿を愛するが故に人間に対しては博愛主義者みたいになってるガオーンに突き付けるんだとしたら、シビアだなと思った。

 

ゼンカイジャー5話感想: 5話レッド回は当たりが多い?

介人の両親がトジデントの研究室にいたらしいという話を聞いて、それまでの和やかな空気が一変したカラフル。ブルーンは「聞いたような」と伝聞形で話しているにもかかわらず、ヤツデさんが慌てて夫婦の写真を見せて見覚えないか確認しようとするのが辛い。

夜、眠れない介人が起きて居間に行くとヤツデさんも同じだった。これまでの作風が明るくわちゃわちゃな分だけ余計にしんみり具合がいいメリハリ。ああやっぱりこういうところも香村脚本だな、いいなと思う。ヤツデさんも普段は明るくチャキチャキだけど、子供がいくつになったって10年間行方不明なのは心配に決まってるもんなあ。それが侵略者組織にいるかもと聞いたら、介人以上にいてもたってもいられないかもしれない。

介人が急に何かに気付いてお茶吹いて寝室に戻ったと思ったら、ブルーンを叩き起こしてどうやってこちらに来たのか問い詰める。

あ、そうか。ここで思いきりスポット当ててくれるのか。「キカイトピアからこっちの世界にどうやって移動するのか興味あったんだけど、そこは思い切りスパッと省略しやがった(笑)」とか前回言っててごめん(汗)。

居候の野郎キカイノイド3人は介人の部屋で思い切り雑魚寝。カラフルの間取りなら部屋はいっぱいありそうに思えたけど、そうでもなかったのか。あの状態でもうちに来いと言える五色田家というか介人は想像以上に大らかだった。

 

トジデントでは、閉じ込めた世界が元に戻ったとボッコウスが知って激怒。怒りの<ドスン→ぴょーん>は幹部たちのゆったりした宙返りが加わって、回を追う毎にパワーアップしてる(笑)。こうなったら最終的に4回転ムーンサルトぐらい決めて欲しい。

ゲゲがなだめてそこまで厳しい罰は下らなかったけど、イジルデさんはちゃんとお叱り覚悟で自分の作戦の不備を報告し、改善を申し出たんだな。組織の幹部としては真っ当だと思う反面、前回ブルーンを口封じしようとしたもんで、これからもボッコウスに隠したままずるずる今の作戦続けて傷口広げて隠しきれなくなり、追い詰められて暴挙に出るのを見たかった気もしてちょっと残念(笑)。

 

翌日、介人たちはブルーンがこの世界に降り立った場所にやって来る。トジテンドからは並行世界と行き来出来るゲートを通ってここに着いたと聞き、ガオーンとジュランを踏み台にして上空にあるかもしれないゲートに跳ぼうとする介人は、まんまゴーカイジャーゴーオンジャー回で次元の割れ目にトランポリンや棒高跳びで挑む走輔。脚本を担当した香村さんの中では介人の思考回路が走輔のそれと凄く近いものだという認識なのはよくわかった(笑)。

今回はバラシタラに率いられたスシワルドが、人々を公園の遊具と一緒に握ってくっつけてしまう。ガオーンたちが助けようとしても離れなくて「寿司というのはこんなに接着力が強いのですか?」とブルーンが激しく誤解しているけどいやいやいや(笑)。

というかそもそもスシトピアとはいったいどんな世界なのか(汗)。

でも両親のことが気になりすぎる介人は戦いそっちのけでスシワルドにしがみつき、トジデントまで案内させようとして振り落とされ、庇ったジュランともどもベンチと一緒に海苔で巻かれてワサビをかけられてしまう。介人の白とジュランの赤で<カラーリングがはちゃめちゃマグロ>(笑)な握りはやっぱり引き離せず、スシワルドを倒さないとどうしようもない。

何か閃いたガオーンが駆け出しマジーヌとブルーンが追いかけて行った後、介人の目に映ったのは、同じようにくっつけられて苦しんでいる人々や、その近くで心配する人々。

「やっちゃった・・・父ちゃん母ちゃんの事より、スシワルド倒してみんな助けなきゃいけなかったんだ。ああ~後悔全開・・・」

キノコの毒にやられた時もだけど、介人の失敗は失敗と認めて挽回しようとする姿勢は気持ち良い。これまでの香村レッドと違い考えるより先に突っ走るタイプで簡単に失敗するけど、すかさず反省を入れてくるのはやっぱり好感度に配慮された香村レッドだ。

そんでそれを「馬鹿野郎!」と一喝し、「父ちゃん母ちゃんよりなんて事あるか!自分のこと大事なのは、当然だろ!」と、ヒーローだって人として当然の感情や価値観は捨てなくていいと諭すジュランが素敵。

キラメイジャーも個人をヒーロー活動の犠牲にしないことを早々に打ち出したけど、ゼンカイジャーの場合は介人の環境がヒーローとして活動するようお膳立てされすぎている上に、心配されてる張本人の両親までそう望んでいるように受け取れなくもないので、ともすると介人がそっち方面に流されてもおかしくない(実際<友達>=<一緒に戦う>だったり)ところをジュランがストッパーになってる感じ。

 

一方、ガオーンは<寿司>ワルドならば本来は酢飯とネタを握りたいはずだからと、酢飯の匂いでスシワルドを誘き出す作戦を立てる。

キカイノイドは嫌いだけど愛する人間たち特に介人を救うためならば率先して他のキカイノイドたちのリーダーとなるガオーンに安心した。料理が得意=食への興味が強い設定にしたのも上手く機能してると思う。ゼンカイジャーの活動には必ず「人間を守る」が含まれるだろうから、ジュランがいない時はガオーンがリーダー格になって対人的には大人しめな青桃をひっぱる形になるのか、それともそれぞれの得意分野の時に変わりばんこにリーダーシップをとるようになるんだろうか。

でもその作戦の掛け声が「米を炊け!」「おー!」なのは狂ってるけど楽しい。

 

夜の公園で、両親のことを隠してたわけじゃないけど「なんかあんま言葉にしたくなかったっていうか」という介人にジュランは

「わかるぜ。俺も言ってねぇもん。家族いなくなっちまったって。こっちの世界来るより全然前だ。ま、キカイトピアの庶民には珍しくねぇのよ」と自分の事情も話す。

庶民キカイノイドの失踪は日常茶飯事って、かなりヤバそうな感じ。香村さんにはルパパトの化けの皮という前科があるしな(汗)。実は失踪にトジデントが関わっていて消えた庶民たちが残酷な扱いを受け、最悪もう生きていないとかだったら、それはキカイノイド庶民が同族の王朝トジデントを倒すべき悪と見なす大義名分として完璧だなとは思うけど。

ジュランが人生のパイセンとして介人を支えるポジションなのがしっかりアピールされて、しみじみした素敵な場面。介人とジュランの年齢差あればこそで、このあたりも恐らくはいろんな事情で人間体を1人だけにせざるを得なかったのを逆手に取り、基本的には若者たちだけで構成される従来の戦隊では出来ない配置に活かしてきたな。

それだけじゃなく、昼間から苦しんでる皆に声かけて励ますのも沁みる。絵面は狂ってるけどあの態勢で一晩過ごす辛さが肌感覚で伝わって来るんだけど、香村さんの脚本には時々そういう、五感を刺激されて画面の中の物語とリアルの垣根が解けて他人事じゃなくなる感じがあって好き。

 

翌日、寿司職人の格好した黄桃青はいつもの採石場で寿司桶に酢飯を広げ、匂い拡散のために扇ぐ。相変わらずいろいろ狂っているけど、その匂いにまんまとおびき寄せられたスシワルドも紛れもなくこの狂った世界の怪人だな(笑)。

採石場で扇ぐって酢飯が砂埃塗れになりそうだけど、ガオーンは愛する人間たちがこれ以上被害を受けないよう、スシワルドを人気のない場所に引き離したかった狙いもあるのかもと思うと健気だ。

3人がかりで優勢だったのも束の間、バラシタラが参戦。「席はあいてるか?」とか、脳筋かと思えば小洒落た台詞。氷に滑ったりボスのドスンに華麗な宙返りを披露したりと、これまでコミカル面が目立ってたけど、まともに戦うとしっかり強くて、たちまち大ピンチ。セッちゃんからそれを聞いて介人はくっついた状態からチェンジ全開。

こんな状態でというジュランに介人は「全部大事で当然」というジュランの昨日の台詞を引き合いにし「握られたみんなも助ける。ガオーンたちも助ける。父ちゃん母ちゃんも探す。無茶でもなんでも、大事なこと全部、この手で握ってやる!」と寿司に引っかけて、ニチアサヒーロー名物総取り宣言をここに持ってきた。

最近まで35作品記念作ゴーカイジャーの感想書いていたので、45作品記念作ゼンカイジャーの主人公である介人の「握る」がマーベラスの「大事なものを掴む、掴み取る」というスタンスを引き継いでいるような連想もしたりして、個人的に嬉しい。

でも変身の代わりにキュウレンジャーシシレッドの姿が一瞬浮かんだと思うと、介人の口から「よっしゃラッキー」と聞き覚えのある台詞(汗)。そんで、次の瞬間、近くの消防線が壊れて高圧水流にベンチごと吹っ飛ばされる。

間違えてキュウレンジャーのギアを使ってしまったためにキュウレンジャーの力である<ラッキー>が発動したらしく、転がってトラックの荷台→カーブで転げ落ち→大量の風船が絡まって浮上→ガオーンたちの上に流されてきたところに何故か飛んできたキツツキならぬクマゲラ?が風船を割り、落下してスシワルドを押し潰して着地(笑)。チートすぎるぞキュウレンジャーの力。

・・・前から薄々思ってたけど、香村さんは「こうなった要因」は都度用意するけど、その<要因>に本当にそこまで出来る物理的な力があるかどうか(ワゴンを持ち上げられない風船に人間+キカイノイド+ベンチを持ち上げられるかとか)は、わりと強引に押し切っていいと思ってるような(笑)。そんでキュウレンジャーの力がラッキーってのも、あくまで五色田夫妻の解釈ですから!という言い訳が立つのが狡い(笑)。

 

介人とジュランはベンチに括られた状態で変身&名乗り&戦闘をこなして、バラシタラをガオーンたちが担当する間に、2人でスシワルドを撃破。

今回は戦隊名物くっつきネタだったのかと今更。追加戦士に寿司屋がいた侍戦隊の両手くっつき戦闘も凄かったけど、背中合わせ+ベンチ状態での戦闘もかなり狂気の沙汰。そして12年を経てどちらも参加してる竹内さん(ジュラン&シンケン緑)はつくづく化け物。

くっつき状態は解放されたけど、今度はダイスシワルドが回転寿司レーンを展開し、巨大化しようとしたジュランたち4体まとめて寿司に握り回転レーンに乗せてしまう。「硬くてまずそう」な酷い絵面の中で、ピンクのマジンドラゴンになんだかエビが一尾丸ごと乗ってるような豪華さを感じてしまうのは私の目がきっと良くないせい(汗)。

「その活きの良いの4つくれ」と言ったら爆弾投げつけられてリュウソウジャーのギアでリュウソウ剣を使い「こんな店は営業停止だ」と暴力には暴力で対抗しレーンに斬りかかって破壊しジュランたちを救出。

改めて合体するキカイノイドたちだけど、ブルーンが向かい合ったマジーヌに「合体は慣れましたか?」と聞き、マジーヌが「や~慣れないっすねぇ」と返すのが、片や合流したばかりの元は組織人な敬語男子、片やそれよりは古株だけど引っ込み思案気味なオタク女子、な2人が改めてコンビ組んで当たり障りなく距離を詰めようとする時の会話として解釈一致過ぎる。

香村さんはこういう年齢こういう立場こういう状況で、いかにもそのキャラが言いそうな台詞の引き出しが多いな~と改めて。

ちなみにキカイノイドの合流は、ガオーンがジュランの翌日で、マジーヌもガオーンが介人たちのために初めて朝食を振る舞った日だからそんなに離れていないはず。ブルーンだけは他3人がすっかりカラフルの常連さんと馴染んだ後でちょっと間が空いてる感じかな?

 

「大将、もう看板かい?」今回は敵も味方も台詞が寿司ネタ満載で、レーンが破壊された寿司店主への挑発も粋。寿司回だけにここまでネタも満載で、そのせいか戦闘自体はジュラガオーンとブルマジーンの2体がかりでわりとあっさり撃破。

見届けたバラシタラは「楽しかったのである」となんだかご満悦?それとも負け惜しみ?戻ろうとする背中にまたも介人が抱きついてむりやりトジデントに同行しようとするけれど、何らかの理由で1人だけ弾かれてしまう。機械の体でないとダメなのか、それとも他の要因でジュランたちもダメなのか。

夜はガオーンが改めて寿司職人として手巻き寿司を振る舞い、えーとこれ、あの採石場に持ってった砂まみれの奴じゃないよな?とはちょっと気になったけど、皆で美味しく頂きながら、介人とヤツデさんは諦めずに方法を探すと気持ちを新たに。

ガオーンはせっかくの手料理の反応が薄いと遠慮なく催促するのが可愛い。

一方、ギアを改良している?イジルデは何か試してみたいことがあるらしく不気味に笑う。「誰で試そうか」の「誰」がどのグループに属しているのか、トジデントの身内か、ゼンカイジャーの誰かか、それとも閉じ込めた戦隊たちの誰かか、なのか、思わせぶりなのが不穏。

 

主人公×レッドのダブルメイン回として良かった。香村戦隊の5話レッド回は、ジュウオウジャー(ジュウオウゴリラ回)、ルパパト(ダブルレッド対決)、そんでゼンカイジャー が今回と、外れ無しで好き。というか4話→5話の流れ自体も好きで、いつもここで決定的にハマってるな。

元々は宇都宮戦隊が一部例外はあれど4話までに一通りキャラ紹介済ませて5話でがっつりレッド回っていうフォーマットだった。シンケンジャーの兜折神回やゴーカイジャーデカレンジャー回とかも好き。その宇都宮Pに重用された香村さんがメインのゼンカイジャーも、メンバーが4話までに1人ずつ加入して完成する展開もあってそれにぴったり沿っているようにも見える。

予告の謎の青年が追加戦士じゃなくザミーゴやバスコみたいな顔出し敵幹部または第三勢力なら余計にそう感じるだろうけど、こちらはどうなるか楽しみ。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 51話(最終回)感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■まさにジョーカー

ゴーカイジャーは地上戦ではダイランドーに「何なのこの強さ?」と言わせるほど兵士たちを圧倒出来たけど、空からの大艦隊の爆撃に対しては、ゴーカイオーも豪獣神も破壊された今は為す術がない。

今の自分たちには戦える船がないことは50話で言及されている。その上でお宝を使わず自力でザンギャックを倒すと選択したことに私もあんなに感動したくせに、いざそれを突きつけられると「こんな無策のままじゃ海賊も地球人も全滅だから、やっぱりお宝を保険にとっとくべきだったんじゃ?」と頭をよぎってしまった(汗)。

でもあわやというピンチに、ナビィがなんとバスコの船!を操縦して駆け付け皆の盾になる。

考えてみればバスコは船でやって来たんだから当然地球のどこかに停泊されているはず。前話でもう戦える船がないと海賊が嘆いた時にナビィが「船ぇ?」と首を傾げたのは伏線で、バスコが船を隠しそうな所へ探しに行った、というのは理に適ってるわけだ。

でも当時は完全ノーマークで、「その手があったか!」とホントびっくりした。

海賊たちも全くの想定外。彼らが事前にそれを思い付いてナビィに捜させていた方が、地球人たちの命もかかっているだけに海賊たちの株は上がったろう。でも、この驚きと7番目の海賊ナビィ最大の見せ場が良すぎたから文句なんて言えない。

船の名前はフリージョーカー。私の記憶だと最終回で初めて聞いた気がするけど、まさに逆転の切り札、ジョーカーだったな。

 

■千載一遇

マベはこのフリージョーカーで皇帝のいるギガントホースに突っ込むという作戦を即座に決める。

「狙うは大将の首一つ」は多勢に無勢の時の常套手段。だけどそれ以外の重要な狙いもあったことを、当時の私はまだ想像もしていなかった。

そんでこの後のジョーが素晴らしい。マベの意図するところを正確に汲み取り、一瞬切なく顔を曇らせるも、鎧に「お前も一緒に行け」と、マベとの関係の深さを考えれば自分が行きたいはずの危険かつ重要なミッションの相棒の座を譲る。

「夢なんだろ?ザンギャックを倒すのが」と、宇宙最大の宝という自分たちの夢を手放した代わりに、鎧の夢を後押ししてみせるのも忘れない。

「最前線に皇帝が出てくるなんて千載一遇のチャンスだ」という台詞は、例によってジョーの元軍人らしい戦略眼をアピールすると同時に、メタ的にはそれだけでなく、ここがレジェンド大戦との違いなんだとさりげなく示している。

この後の展開を見れば、たとえ艦隊の数はレジェンド大戦の何倍来ていたとしても、あの時とは違い皇帝が出張ってきたからこそ、ゴーカイジャー1戦隊でも大逆転に繋げられたことは明白。34戦隊が大集合してもザンギャックを滅ぼせなかったからといって先輩たちの格落ちとはならない、という配慮も感じて好き。

 

■艦隊全滅

マベと鎧はフリージョーカーでギガントホースに体当たりし、ポイっと雑にナビィを逃がして(笑)ゴーミンをなぎ倒しながら皇帝のいるブリッジに到達。

座ったままでもやたらめったら強い皇帝に苦戦し、鎧がゴールドモードで立ち向かうも、いつの間にかマベが画面から消えてる。あれ?と思ったら操縦席に座っていて、手際良くボタン操作したと思うと、ギガントホースに備わった全ての砲で、空を埋め尽くす超大艦隊を次々に破壊し、とうとう全滅させてしまう!

いや、あんな大軍どうやって対処するのかと思っていたら、「地球の意思とかレジェンドたちの思いが結集してその時不思議なことが起こった」みたいな奇跡や超常現象などには一切頼らず、あくまで現実的かつ理に適った方法で成し遂げたことに驚いて、しまいには笑ってしまった。

何が酷いって、皇帝のいるギガントホースに攻撃することは重大な反逆行為であり、その場から勝手に逃亡することも軍令違反だから、どんなに大軍だろうと反撃も退却も出来ないまま、大人しく順番に撃たれるのを待つしかないってことだよね(笑)。「逆らったからには逃げ続けるか死ぬか」というあの宇宙の一般常識が骨の髄まで染みこんでいるからこそザンギャックの兵士やっているのなら尚更。

一方で、根本的には他人を信用しない孤独な独裁者とその息子とための艦であるギガントホースには、部下の謀反に備えていざとなればどんな艦隊だろうと駆逐出来るだけの火力を持たせていてもおかしくなかったってことで、そこをマベに狙われたわけだ。

皇帝が最前線に出てきたからこそ可能だった大逆転。逆に言うと、皇帝さえ出て来ていなければ、多分フリージョーカーもいつかは大艦隊に破壊されて、ゴーカイジャーは勝てなかったと言ってもいいと思う。自分の手で息子の敵討ちがしたかったのかもだけど、出張ってくれてありがとう皇帝陛下!

 

■ダイランドー

強いことは強い。だけど結論から言えばジョーの言うとおりマベと鎧を除いた4人だけで、苦戦はしても倒せた。バトルとしては自慢の大艦隊殲滅に驚愕して空を見上げたところを背後から撃つ卑怯な「海賊ですから」攻撃や、ハカセのズバーンを変形させた剣を使いジョーのデカマスターが二刀流、そして攻撃ダメージで変身解除しながらもゴーカイガレオンバスターでトドメ、と見せ場はたくさんあるものの、ダイランドーはそれをがっつり受けるだけ受けて散っただけ。「ちょいちょ~い」など印象的な口癖以外は特にキャラとしての掘り下げはない。

でも、もしかしたら逆に、わざとんな扱いにしたのかもしれない。1年レギュラーを張ったお馴染みの幹部たちは一人残らずきちんとスポットを当ててから退場した。

後に残ったのは、非常に強いけれど見ている側の思い入れは薄い皇帝とダイランドーだけ。仮に海賊たちがあの絶望的な状況下で「賢く確実な選択」をしてお宝を使った場合には消えてしまっても正直惜しくなかったと思うから、純粋に海賊たちがどんな選択をするかだけをハラハラ見守れた部分もあったのかなと。例えばダマラスが生き残っていて、彼と決着を着けずにザンギャックが消えてしまったら?と考えると、個人的には寂しかったと思う。

「こっちはやったぞ、マーベラス

自分ではなく鎧を行かせ、別れ際にマベと視線のやりとりだけで意思疎通し送り出したジョーが、ギガントホースを見上げて笑うのが格好いい。マベとの関係の長さを活かした相棒ポジションにバリゾーグとのドラマと、年間通して凄く描写に恵まれた良いブルーだった。

 

■ギガントホース破壊

大艦隊を失って精神的な動揺もあったけど、それでもマベ鎧2人ががりを同時に吹っ飛ばす皇帝は強い。あのダマラスを従えられるんだから当然か。

2人は劣勢のままファイナルウェーブを出そうとし、それダマラスにもバスコにも跳ね返されたんだけどな・・・と思ったら、狙いは今度も皇帝ではなく艦そのもの。さっきマベが座った操縦席のシステムを破壊し、船のコントロールを失わせて動揺した皇帝を串刺し。

大艦隊は殲滅させたけど、そもそも大艦隊を殲滅出来るほどの攻撃力を持ったこのギガントホースを地球上空に残しておくわけねーだろ!と言わんばかりの「狙いはこっちなんだよ!」が素敵。

とことん海賊らしいゲリラ戦法(と言っていいのかどうか)で、数の上では圧倒的不利だった空中戦を実質2人(+1羽)で制してしまった。お見事過ぎる!

 

■お宝を使っていたら

最終決戦におけるザンギャックの爆撃による被害は見る限り甚大で、もしお宝を使ってザンギャックがいなかった世界に変えていたら、失われずに済んだ命もあったのかもしれない。

だけど考えてみるとザンギャック以外にも、これまで地球を襲った脅威は34のスーパー戦隊が戦ってきた分だけ存在した。もしスーパー戦隊がいなくなった地球にその脅威が迫っていたら地球はどうなっていただろう。そう考えると、やっぱりあの世界の地球からスーパー戦隊を奪わないという選択は正しかったんだろうな、と、改めて思ったりする。

 

■怒濤のゴーカイチェンジ

ギガントホースは破壊され墜落。マベと鎧は飛べる戦士にチェンジして脱出したのはわかるとして、皇帝はどうやって無事に地上に着陸したかのかはわからない。けど、全宇宙を支配出来る強さを持った宇宙人ならどうとでもなるってことなんだろう。直前に腹を串刺しにされたダメージすら感じさせない。

ここでまだ自分が海賊たちを葬れると考えている皇帝に、海賊たちがその心得違いを突きつけるのが好き。特にジョーの「この星を狙ったのが間違いだったんだ!」って言い回しが大好き。

 

ラスボス皇帝との最終決戦はレジェンド大戦とは違い、あくまでもゴーカイジャーの6人が自分たちの後ろにいる34のスーパー戦隊の力を借りて戦う。怒濤のゴーカイチェンジ乱れ撃ち。

長柄物コンビ、忍者集団、リボンコンビ、車集団、炎兄弟、と竹本監督曰く「1人攻撃じゃなくコラボ攻撃できるメンバーを選んで」「いかに皇帝を倒すというかよりも、いかに全戦隊を出すかを考えて、この1年で1番頭使いました」とのこと。

正直言って瞬きするのも憚れる感じで圧倒され、とてもじゃないけど全部の戦士なんて把握出来ず個人的に勿体なくて申し訳ない(汗)。強化形態の勢揃いでやっと息がつけた。そしてここでハイパーシンケンレッドは1人で美味しいとこ持って行き過ぎで狡いよ殿、いやマベ(笑)。

 

■主役は鎧

皇帝が最後の力を振り絞って放った攻撃の爆炎から鎧がガレオンバスターを持って飛び出すのが格好いい。その銃口を皇帝に突き刺すと、背中を5人が支えて零距離発射。遂に、宇宙帝国ザンギャック皇帝アクドス・ギルを倒した。

鎧の「スーパー戦隊として自分たちの手でザンギャックを倒す」という夢がここに叶う。

竹本監督は、マベたちはもうお宝を手にしたので最終2話の主人公は鎧だと仰っていた。物語的にも、鎧はメンバー中ただ1人の地球人だから、襲われた星の住人こそが当事者として中心にいるというのは納豆出来るしそうあるべきと思う。

海賊がスーパー戦隊になる道筋のこんなにも要所要所でマイルストーン的な役割を果たし、見習いから一人前の海賊への成長も終盤のクライマックスに絡めてしっかり描かれ、最終回は鎧の夢を海賊たち皆が後押しする実質主人公。本当に、本当に幸福な追加戦士だと思わずにいられない。

 

■カレー屋再び

数ヶ月後、海賊たちは1話で店が破壊され食べ損なったカレー屋を訪れ、今度こそゆっくり心ゆくまで味わっていた。

宇宙新聞の記事によれば、ザンギャックは皇帝を失ったものの完全に滅んだわけではない。でも本星では内部分裂が進んで宇宙における影響力を失い、崩壊は時間の問題と見做されている。わりと現実的な落とし所なのが、シビアなゴーカイジャーらしい。

マベは、次の狙いは宇宙で2番目のお宝であり、そのありかはザンギャック本星だと目星を付けていると言う。その言葉を聞いた他の仲間たちも、笑顔を浮かべてそれに付き合うと表明する。

1つの夢に決着を着けてもそこで立ち止まらず、当たり前のようにまた次の夢を追うのがマベらしいし、ゴーカイジャーらしい。でも彼らの意図は本当にお宝探しなのか、それともこの機を逃さずザンギャックにトドメを刺すのが真の狙いなのか。

 

■保育士さんと園児たちも再び

鎧が合流して海賊たちが出立しようと船に向かうと、保育士さんと園児たちが地球を守ってくれたお礼を言いに駆け寄ってきた。これも地球での初戦を思い出させて懐かしい。

でも海賊たちは、「自分たちはたまたまお宝探しに寄った地球で邪魔なザンギャックを排除しただけ」と否定する。ハカセの「だからお礼を言われる理由はないよ」など、海賊たちの台詞も1話ラストで助けたお礼を断ったやりとりと重ねている。

物語の始まりと終わりをこんなにも綺麗に重ねて完成度高めてどうすんだよ?と、ちょっとだけ腹立った(笑)。

別れを告げて歩いて行く海賊たちの行く手に修理を終えたガレオンが大きく浮かび上がるのが、いよいよ彼らが地球を去る寂しさを突きつけて、切ないけど格好良くて清々しい。

 

アカレッドを乗り越えて

出立の直前、マベはスーパー戦隊の大いなる力を宿したレンジャーキーを船から地上に放って元の持ち主に返す。

ふと船首を見ると、そこにアカレッドの影。マベの方に少し振り返って頷いて見せる。マベにとってアカレッドは死者の幻影かもしれないけれど、その姿に「あばよ、アカレッド」と微笑む。

スーパー戦隊の力と存在を代償に、宇宙最大の宝で地球を守るようマベに託したアカレッドにしてみれば、ゴーカイジャーが出した答えと結果は自分の想定を超えるものだったかもな。彼の成り立ちを思えばスーパー戦隊を犠牲にすることは苦渋の決断だったろうから。

アカレッドに拾われて彼に懐いていた少年は、命を救われて夢を託され、それを叶えるため彼の背中を追いかけながら不敵な船長の鎧を纏い、地球で仲間と共に数多くの冒険や苦難を乗り越える過程でやがて真似ではなく自分自身の足で立ったキャプテン・マーベラスとなり、「邪魔する奴はアカレッドだろうとぶっ潰す」との境地に達して夢を一度は掴み、だけど誇りを持って手放すことでアカレッドをも超え、今その幻影かもしれないものに改めて別れを告げる。マーベラスの冒険と成長の物語としても完成度高いなと思う。

 

■レジェンドたちの大集合

OP曲が流れ出すと共に、10人を超えるレジェンドたちが次々にレンジャーキーを受け取り、去って行くガレオンを見上げて敬意を表する。

宇都宮P曰く、ラスト3話は実質竹本監督の回だそうで、レジェンドたちも「ここまで来た以上はとにかくできる限り揃えましょう」と。P的にはずっとスケジュールが悪い中でゲストを増やすことを危険視していたけれど「絶対間に合わせるからやらせてくれ!」と主張され、キャストも知らない所でどんどん増えていったとか(汗)。ホントよくぞここまでと頭が下がる。

ゴーカイジャーは本編:中澤監督&劇場版:竹本監督でスタートし、劇場版:中澤監督&本編:竹本監督で締めくくられたけれど、どちらのお仕事も素晴らしかった。

 

レジェンドのトリをアカレンジャー海城剛が務め、「掴み取れよ、今度は君たちの夢を!」と力強く語りかける。<今度は>という言葉からは、地球の人々のために自分たちの夢を掴まなかった海賊たちの思いを、レジェンドたちがしっかり受け止めていることが感じられる。示された敬意にはそのことも含まれているんだろうな、というのが尊い

そんなエールを背に海賊たちはザンギャック本星に向けて力強く梶を切り、この物語は終わる。

 

■特別な戦隊

宇都宮Pは、「ここまでスケジュールが悪かったのは初めてで、雨が降るたびに寿命が縮む思いだった」そうだけれど(「帰ってきた~」のVシネがないのも恐らくそのせいかなと)、一方で、「いろんな意味でやり過ぎた気がする」とも仰っていた。

本当に、これまで私が見た中でもストーリーラインの綺麗さ、キャラの魅力、ゴーカイチェンジを除いても個性的な戦闘スタイル、震災を乗り越えていろんな無茶を突破しての付加価値創造等、個人的に一番特別な、宝物みたいな戦隊になった。

 

一方で後発、特に宇都宮P作品を見る時に私にとってはこの完成度の高さが呪いみたいになり、ストーリー構成やキャラバランス、顔出し敵、追加戦士、全部集めると願いが叶うアイテムや取り戻したい死者の扱いなど、様々な要素で個人的にハードルを上げてしまった部分はあるかな、とちょっと反省もしている(汗)。

 

物語自体は9年前に最終回を迎えているのに、感想を書き終わると思うと、半年以上かけてやっと最後まで辿り着いたという安堵と一緒に、今更ながら名残惜しい気持ちもある。最終回のサブタイトル「さよなら宇宙海賊」をいつもより大きなフォントで画面いっぱいに打ち込んだ当時のスタッフさんの気持ちがちょっとわかる気がした。

なお本編ではないけれど劇場版、特に199ヒーローは完全に本編と地続きで大いなる力もたくさん貰っているので、こちらも押さえないといけないかなとも思う。けど、あれはいろんな意味でボリュームがありすぎるので、まだどうするかは決めていない。

とりあえず今は、改めてありがとうゴーカイジャー

それから、無駄に長くなってしまいがちな拙文に最後までお付き合いいただいた方にも、お礼申し上げます。

ゼンカイジャー4話感想: ブルーン覚醒 掃除係と呼ばないで

イジルデの元に駆け込んで、閉じ込めた世界を解放する方針に変更したのかと尋ねるブルーン。

キノコトピアとコオリトピアの解放を初めて確認して驚いたイジルデは、ブルーンを口封じのためにスクラップにしようとクダックたちに襲わせる。

この作戦の発案者はイジルデ。最後の1つに手間取っていることに対してあれだけ苛立っていたボッコウスがこんな大失態を知ったら、自分はただでは済まないのでは?と焦るのは無理もないけど、物凄くその場しのぎな感じがする(汗)。

 

一方カラフルはお客さんで賑わっている。キカイノイドたちもすっかり馴染んでいて、特にガオーンが常連客のスーさんに嬉しそうに声をかけたり気遣ったりするのが、この世界の生き物に対しては博愛主義的な部分が接客にも好感度的にもプラスに働いていて良い感じ。

なおスーさんは「いつもの」とカラフルサンデーを頼んでたけど、ああいうサンデーとかパフェとかって私の中では高級デザートという位置付けなので、それを定番メニューにしているカラフルをもはや「駄」菓子屋と言っていいのか小一時間問い詰めたくなった。でもネットでググったら「駄菓子屋パフェ」とか「駄菓子屋カフェ」とか普通に出て来て、私の世界もちょっと広がったかも(笑)。

 

ところがスーさん、体の中でゴングが鳴ると腕に突然グローブが発生してボクシングを初め、ヤツデさんに殴りかかりる。それを庇って介人が殴られたりして、店は滅茶苦茶。

介人を沈めて勝利に満足したスーさんを追いかけてジュランたちが外へ出ると、結婚式の最中の新郎新婦とか握手会中のアイドルとファンとか、ありえない組み合わせの殴り合いがあちこちで繰り広げられていた。そしてなぜそこで勝利するのが新婦とアイドルなのか(笑)。

ボクシングワルドの仕業と知った介人は、「よくもスーさんに殴らせようとしたな!」と、自分が殴られたことよりも操られて行きつけの大事な場所を破壊させられそうになった人のために怒る。後半に来る啖呵といい、今回の介人のこういう見せ方は好き。

変身しようとする介人たちをの前を、ブルーンがクダックに追いかけられながら通り過ぎる。キカイトピアからこっちの世界にどうやって移動するのか興味あったんだけど、そこは思い切りスパッと省略しやがった(笑)。

逃げまどいながらも介人たちがギアを使って変身するのを見たブルーンは状況無視して戻ってきて割り込み質問攻め。知りたくなると止まらないブルーンは正直この時点でもうウザい(笑)んだけど、イジルデがトピア解放を知ったのと同様、質問をまくしたてる中でブルーンだけが知っている事実「世界を閉じ込める」がポロっと出て介人の心に引っかかり、次の展開に繋がるから油断出来ないな。

ボクシングトピアの「命令さえ遂行すれば、余計なことは知らなくていい」って台詞やそれに反応するブルーンなど、今回は「知らないことを知る」「知ろうとする姿勢」「教えを請われた時の対応」など、「知る」がテーマとして太く貫かれている構成。

 

ブルーンがトジデントに追われていることを知った介人たちは、とりあえずブルーンを救出して逃走。たぶん東京ドームシティの一角まで逃げてきたところで、自分から名乗り名前を聞く介人に、ブルーンは一瞬戸惑い、それから嬉しそうに名乗る。

私はこの時点ではそのやりとりの意味に気付かなかった。そんでゼンカイ側が質問してもすぐにブルーンが自分の興味を優先して質問する側に回り、介人がそれにいちいち快く付き合って教えてあげるのを見ても、焦れったい気持ちの方が勝っていた。でも後から振り返れば、それらの描写全部に、大事な意味があったんだよな(汗)。

 

イジルデにブルーン抹殺を命じられ、ボクシングワルドは自分が操ってるボクサーたちに手配書代わりに挑戦者募集のビラを撒いてブルーンを襲わせる。その逃避行の中で、とうとうブルーンの持っていた情報と、ゼンカイ側が持っていた情報がすり合わされた。

 

<ブルーン側>

・トジデントは、たくさんの並行世界を小さなギアに閉じ込めている。

・最後に残ったこの世界は不具合で封印を免れ、キカイトピアの一部と融合した。

・キノコトピアとコオリトピアはなぜか解放された。

<ゼンカイ側>

・キカイトピアから突然この世界に送られたジュランたちはゼンカイジャーとして介人と一緒に戦っている。

・キノコワルドとコオリワルドを倒している。

・トジデントは閉じ込めた世界の力を使ってこの世界を侵略しようとしており、それを倒してギアを破壊すると、閉じ込めた世界が解放される。

 

最後の1人がこっちの世界に飛ばされたキカイノイドの中からではなく、こちらの世界にいてはわからなかった情報を持ってキカイトピアから現れ、その合流によってゼンカイジャーが人数的に完成するだけでなく、自分たちの世界を守るためだけじゃないもう一つの目的もはっきり打ち出されるのが劇的。良い意味で凄く計算されてるな。

自分たちが戦うことで、閉じ込められた他所の世界も助けられると知った介人は大興奮で、ブルーンに感謝する。

ブルーンは庶民には手の届かない知識を得るために自分からトジデント宮殿に押しかけて掃除係になったくらい、好奇心と知識欲が強い。でもこれまでの扱われ方を見れば、介人ほど短い時間で快くたくさんのことを教えてくれた人も、自分のことを知ろうとしてくれた人も、教えたことを喜んでくれた人も、たぶんトジデントにはいなかった。

 

またもボクサーたちに見つかり、介人たちが逃げ出した先にイジルデとボクシングワルドが待ち伏せていた。介人はブルーンにはゼンカイジャーに勧誘することなく隠れているように言う。

「俺、絶対あいつら倒すから。勝手に他所の世界閉じ込めて、勝手に他所の世界使って、俺たちの世界に酷い事させて。世界ってそういうもんじゃねぇから!」

自分が殴られたことよりスーさんにヤツデさんを襲わせたことを怒っていた介人は、ここでも自分が見たことも行ったこともない他所の世界のために本気で怒る。

氷河期が何かは知らなくても、世界は閉じ込めたりその世界の力を使って別の世界を苦しめたりするものじゃないと揺るぎなく分かっていて、そのために行動できる介人がだんだん好きになってきた。

この果てしなく枠のない博愛精神の持ち主に、いわゆる一般常識の枠まで併せ持てと求めるのは、欲張り過ぎるのかもしれないな。(でもスカイツリーからバンジージャンプしちゃいけないことや、敵が生やした正体不明なキノコ食べちゃいけないことは、安全的な面から知ってて欲しいとしつこく思う)。

両親から並行世界のことを聞かされてその存在を信じ、まだ見ぬ世界と出会いたいと思っていたというバックボーンがそうさせている部分もあるのかな。

 

介人の言葉を聞いたブルーンは、隠れるのではなく誰よりも前に進み出る。「イジルデ様、いや、イジルデ!」と呼び方を変えるのが、彼の心の変化を示していてベタだけど好き。

「あなたは私に何も教えてくれませんでした。でも私は今日学びました!これまで私がどんなに狭い世界に居たかという事を!知る事で世界は広がるという事を!」

そして「掃除係が偉そうなことを」と蔑むイジルデに

「お別れに、私が教えてあげます!私の名前はブルーンです!」と叫ぶように名乗る。

私、あるキャラがそのフラットな精神から誰にでも当たり前にしていることが、自分を粗末に扱う世界をそういう物と受け入れていた相手には物凄く尊く刺さってその意識を変える展開が大好物。

でも「私の名前はブルーンです」が炸裂した瞬間に、介人に名前を聞かれた時の戸惑いの意味が初めてわかって、グッときた。

そんで、ずっと側近くで働いていたのに掃除係と侮り何も教えず名前も覚えず実質指名手配書だったビラに名前も書けなかったイジルデと、真っ先に名前を聞いて面倒臭い質問攻めにも快く答え尊重してくれた介人との対比がここで自分の中にくっきり浮かび上がってきて、沁みた。

 

ブルーンは自分も戦うと申し出て、銃を渡されると真っ先に使い方を尋ねる。毎回銃持たせたらいきなりぶっ放すパターンが気に入ってたけど、ブルーンのキャラならあんな物持たされたらまず使い方を根掘り葉掘り聞かずにいられないよなってのは、納得するしかない(笑)。

メンバー総出で取り囲みレクチャーするわちゃわちゃと、それを大人しく見ているトジデント側の緩さも相変わらずで好き。

ようやく5人揃ったゼンカイジャーは、ジュランがジュウレンジャー、ガオーンがガオレンジャー、マジーヌがマジレンジャーと、ここまではモチーフになった戦隊と名前が似ていてわかりやすかったけど、ブルーンがボウケンジャーなのは意外だった。ボウケンは名前にし辛くて色名の方に寄った感じかな。

でも変身したブルーンの武器がツルハシだったのには、ダイボウケンが初めてそれを持って登場した時の驚きと感動と笑いが蘇って、見た循環に気に入った。

 

ジーヌはボクサーたちに魔法をかけ、インターバル中にして戦闘から外す。新婦やアイドルがイッちゃった目をしてマッサージ受けてるのがシュールで、魔法が良い味出して機能してる(笑)。

ブルーンは戦いながらもまた根掘り葉掘りで「質問は後だ」と言われると「では早く片付けましょう。私掃除は得意です」と、キャラの前身と上手く噛み合った台詞。パワー系らしく、群がるクダックたちを一度に跳ね飛ばす一方で、上半身と下半身が分かれて攻撃を避けながら間合いを詰めるのは面白くて狡い(笑)。体が元通りくっつくのと同時に右ストレートが綺麗に決まってワルドのマウスピースが飛びダウンするのが、ボクシングというモチーフも大切につつ格好良いな。

・・・と思ったら直後に皆でダイレンジャーの力を使い薙刀を振り回して、「それは反則~」と抗議するワルドを構わずボコボコにし(笑)、一斉射撃でフィニッシュ。

ボクサーたちも正気に戻り、喜ぶ介人たちの前に出現したダイボクシングワルドが無数のリングを展開。でもこれを倒せばボクシングトピアも解放出来る。

・・・ここでふと、ギアがこんなにあるんだから一度に何体もワルドを出せば一気に侵略が成功するのでは?というヒーロー物あるある問題について、ゼンカイジャーの場合は世界同士で潰し合ってどちらかの力が無効化するから意味ないって答が出来るかもな、と思った。

氷の世界にたぶんキノコは生えず、キノコの毒胞子の中ではボクシング出来ない、みたいな感じで。

 

合体の抵抗感もなくなった赤黄がジュラガオーンになり介人が乗って対戦するも、武器使用を咎められ馬鹿正直に頷いたところを奇襲され、劣勢。

するとブルーンが巨大化してダンプになり、「邪魔なリングはお片付けです!」とリング破壊。介人がボクシングルールを尊重する側からボクシングの試合そのものを土台から否定するのか(笑)。

そのくせワルドがセコンドと称してもう一体クダイテストを呼びブルーンダンプを抑えつけさせると「ボクサーとしての誇りはないんですか!」と抗議し、中々のダブルスタンダードっぷりでふてぶてしい(笑)。

ジーヌも巨大化し、ブルーンと合体してゼンカイオーブルマジーンに。青とピンクの合体は去年のスカイメイジもだけど、色合いが綺麗。そしてやっぱり武器はツルハシ(笑)。

介人はブルマジーンに乗り込んだけどジュラガオーンも問題なく戦っていて、操縦者不在でも可動に影響なしいうことで良いんだろうか。

ギアを踏まない素のクダイテストも拘りなく出すことで2対2となり、別々のリングで各対戦をすっきり見せられるのは、ゼンカイジャーの2体合体方式にボクシングというモチーフが上手くかみ合った感じ。これ全員揃ったこのタイミングでと計算していたのかな?

選手交代と称して、ジュラマジーンとブルガオーンになる組み換え合体も、見ていてワクワクする。今年の玩具はきっと売れるよ(願望)。

そのままイケイケでダイボクシングワルド+1体を倒し、ボクシングトピアは解放。

・・・正直、ボクシングトピアが誰彼なく四六時中ああやって戦い合わずにはいられない種族の世界なら、このまま閉じ込めておいた方が平和だったんじゃないだろうかという気がしなくもない(汗)。けどそうではなく、あくまでも爽やかなスポーツマンシップとルールに則って健全に殴り合いを楽しんでる世界なんだろうか?というのはちょっと気になる(笑)。

 

ブルーンはスーさんに滅茶苦茶にされた店内をあっという間に綺麗に片付けて、ヤツデさんを感服させる。またまた前身を活かす形で、カラフルにおけるこの新しい居候の役割もすんなり決まったな。

ブルーンはゼンカイジャーの使うギアがトジルギアと違って世界を閉じ込めたものではないと説明を受けて一安心。だけど、セッちゃんが「そんな酷いこと、功博士と美都子博士はしないっチュ」と言うと、その名前に反応。

「以前イジルデの研究所に、そんな名前の人が居たと聞いたような気がしまして・・・」

2話でのイジルデの挙動不審すぎる「偶然だな」から、両親が10年前に行方不明になったことにトジデントが関わっている可能性が匂わされてはいたけれど、早くも4話でブルーンから手がかりがもたらされ、展開の早さにびっくり。

 

私はあの銃を介人以外の「人間」が使ったらどうなるのか興味あって、やっぱり自分の息子以外は巨大化変形して半分こ合体する仕様だったら両親やべえ(汗)と思ってたけど、10年前にトジデントの存在を知っていたのなら、キカイトピアの庶民と力を合わせて戦う未来を想定して準備していた可能性もあるのかな。

もっと言えば、その場合は今回の謎の不具合、キカイトピアとの一部融合にも両親が関わっている可能性もあるのかも?

そもそもいくら並行世界のスーパー戦隊の戦いを見たからって、自分たちの世界もいずれ侵略される可能性があると想定したわけでもなく、ただ興味あるから格好いいからってあんな物騒なものをこっそり作ってたりしたらどんだけマッドサイエンティストだよ?って話だし。

並行世界を見ていくうちにイジルデとも接触して技術力に目をつけられてしまい、自分たちが拉致される危険を想定して秘かに備えておいた、なんて可能性もあるのかな?

 

そんでイジルデ。今回は下手すると侵略そのものよりブルーンの口封じを優先してたくらいだけど、「自分が研究し考案した侵略方法には、負ければせっかく閉じ込めた世界を解放するリスクがあり、実際既に3世界解放されてしまった」という自分の地位を脅かしかねない事実をこれからどう扱うんだろう?

まだ3つだけだからとボッコウス以下にこのまま隠し続けるとすれば、他の理由で中止も言い出せそうになく、このままトジルギアを使った侵略を続けざるを得なくてどんどん綻びが広がる感じかな。

敵の侵略フォーマットの欠陥が序盤からはっきり示され幹部がそれを把握し隠蔽しながら進行するんだとすると、ちょっと珍しい感じで展開が楽しみ。

途中で隠しきれなくなった時に一波乱あるようならそれも面白いけど、イジルデの胃が心配かな。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 50話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■数が多すぎる

ゴーカイジャースーパー戦隊の大いなる力を総動員してザンギャックの大艦隊を駆逐し続ける。けれど、あまりに数が多すぎてきりが無く、とうとうゴーカイオーも豪獣神も力尽きて破壊され、海賊たちはバラバラの場所に放り出されてしまった。

画面の奥まで大艦隊が無数の小さな黒点状態で空を埋め尽くしている様は、大量発生したバッタの海外ニュース映像とかを連想させる。これまでもザンギャックは数の多さを大きな特徴としてきたけど、ここまで強調されると絶望感が半端じゃない。

だからこそ皇帝から明日の朝地球人を皆殺しにすると告げられた時に、唯一の希望として海賊たちの脳裏に宇宙最大のお宝が浮かぶ必然性がヤバすぎる。これじゃもうスーパー戦隊を犠牲にしてでもザンギャックのいない世界に作り替えて地球を守るしかないのでは?って。

メタ的には、海賊たちはきっとスーパー戦隊を犠牲にするような選択はしないだろうけど、じゃあそこにどんな理屈をつけるの?つけられるの?っていう緊張感が当時凄かった。

 

■レジェンド登場コンプ

子供の前で瓦礫の下敷きになった母親を助けようとする鎧に加勢したのは、ジュウレンジャーのマンモスレンジャー、ゴウシ。

ジュウレンジャーの大いなる力自体は加入前に鎧が変身後のドラゴンレンジャーから貰っていたけれど、ラスト1話でゴウシが登場したことにより晴れて34全戦隊からのレジェンド出演が叶った。前話でも書いたけど、本当にクロスオーバー作品としても凄い快挙で、スタッフさんも役者さんたちも頑張ったなと思う。

 

■勇気を貰った少女

ルカとアイムは、23話で55Vのマツリに助けられた母子に再会する。妹が生まれてお姉ちゃんになった少女は、ゴーミンに襲われた時に母と妹を庇って銃口の前に立った。マツリも怖かったけど守りたいもののために勇気を出したと聞いたからと言う。

スーパー戦隊に影響を受けてこんな小さな少女も勇気を出して戦おうとしているのを見て、アイムとルカは顔を見合わせ、強く頷き合う。

今作でレジェンドとある程度以上の交流が描かれた一般人は、この少女を除けば、ジャンの弟子の子供たち、亮の商店街の人たち、後は直接会話する場面はないけれど健太の教え子たちぐらいだろうか。その中で香村さん脚本の2本は少年少女がレジェンドから直接学び影響を受けていた。

でもこの物語の時間軸の中で、レジェンドに出会ったことによる成長を描くことが可能だったのはこの少女だけかもしれない。

香村さんはもしかしたら意識的にレジェンドと少年少女たちとの交流を描こうとしてくれたのでは?と思ったりするけれど、特にこの少女を登場させてくれたことは、この後に海賊たちが出す答えの説得力を増していると感じて、有難く思う。

 

■天知博士と山崎さん

  ジョーとハカセが目にしたのは前年の戦隊ゴセイジャーを居候させていた天知博士と、マジレンジャーでマジレッドに恋していた山崎さん。

 天知博士は正直言って本放送当時はそんなに好感持って見ていたわけじゃないけど、「弱気はNG」と明るく大声で人々を励ましながら瓦礫の下敷きになっていた人々を全員助け、ペタンと座り込む姿は今まで見た中で一番格好いいと思った。

  山崎さんは助け出された女の子にマジレッドのぬいぐるみを渡し励ます。

「大人になっても覚えてて。みんな勇気という名の魔法が使えるの。それが未来を照らしてくれる。私もスーパー戦隊にそう教わったの」

勇気が魔法の発動条件になっていたマジレンジャーの設定を踏まえていつつ、勇気を持って戦えば誰だって未来を良い形に変えられるんだよという、視ている私たちへのエールにもなりうる形に昇華させた台詞が素敵。そして明日は皆殺しだと言われても女の子が大人になれる未来が来ることを揺ぎ無く信じている、穏やかな強靱さも。

2人とも、本編ではがっつり戦隊のサポートをしてたわけじゃなく、というか途中までヒーローたちの正体も知らず一般人的な立場として戦士たちと接していた。それでも、レジェンドたちの戦いを見続けて諦めない気持ちや勇気を貰い、今はそれを周囲にも与えようとしている、という見せ方。最近の戦隊のキャラでそういう役割を担えるのはこの10年くらいだとこの2人が一番適任、てぐらいピンポイントな人選がお見事。

本放送時女子高生だった山崎さんは6年経って美しい大人の女性に成長していて、私はあのぬいぐるみがなかったら彼女だとはわからなかったかもしれない。もしかしたらそれも彼女が選ばれた理由の1つなのかな。

 

■少年との再会

マベは2話でレンジャーキーを盗もうとした少年と再会する。マベが敢えてシンケンレッドに変身させ力の限界を思い知らせた少年は、変身しなくても鉄パイプでゴーミン数人と渡り合えるまでに成長していた。

スーパー戦隊の力に頼らなくても、自分の力で戦えるし戦おうと立ち上がった彼も、この地球の人々の不屈の精神を象徴している。

だからマベは少年にこの星の価値は見つかったかと聞かれ時「お前の言うとおりどこにでもあった」の後に少年の胸を小突き「ここにもな」と付け加えた。マベがこの50話で見てきたものの積み重ねを思い返すと、「どこにでもあった」が誇張でも何でもないのが感慨深い。

  

一見現実の地球と同じに見えるけど、1話の保母さんみたいな戦隊オタクがごろごろいてゲキレッドの生い立ちが一般常識というこのゴーカイ世界の地球は、実はスーパー戦隊の存在の浸透によって人々のメンタリティも不屈で、ただ無力に守られているだけではなかった。そんなこの星の真骨頂を、ルカとアイム、ジョーとハカセ、そんでマベがそれぞれの形で目の当たりにしていく流れが綺麗すぎる。

あと当時を振り返ると、甚大だった震災被害を考慮して視聴者へのメッセージ成分がより強くなった部分はあるかもと思う。

 

スーパー戦隊の価値

ガレオンに戻ってお宝を前にし、まず「使いましょう」と口火を切ったのは鎧。

ゴウシは、自分たちがザンギャックを追い払うことしか出来なかったことを不甲斐なく思っていたんだろう。地球が滅ぼされようとしているのにスーパー戦隊だけを温存したって意味はない。だから自分たちはどうなってもいいから宝を使ってくれと鎧に頼んだ。

鎧はそんなゴウシやレジェンドたちの思いを伝え、断腸の思いでその消滅を選ぶ。

でもガレオンに戻る途中で、この星の人々の強さの根底にスーパー戦隊の戦いの歴史があることを改めて目の当たりにした海賊たちは、その支えを消してしまうことを拒み、使わないと口を揃える。

スーパー戦隊が当たり前に存在する地球以外の、宇宙の圧倒的大部分では「ザンギャックに逆らったからには逃げ続けるか死ぬか」という選択肢しかなく、海賊たちもそんな「宇宙の常識」の中に生きてきた。

けれど、鎧から「ザンギャックを倒す」というこれまでになかった発想を与えられて言わばカルチャーショックを受けたのが18話。鎧がその発想をごく当然のように持てたのは、34のスーパー戦隊が入れ替わり立ち替わり地球を侵略の脅威から守り続けた歴史を一般人たちも共有していたから。

そして今度は、スーパー戦隊が当たり前に存在していたために、宇宙全体で見た時にそれがどれほど貴重なものなのか本当には分かっていなかった鎧に、海賊たちがその真価を教える形になった、というお返しの構図でもあるのかも。

  

誰よりもスーパー戦隊を愛する地球人の鎧がレジェンドの思いを汲み取ったからこそその消滅を選べば、宇宙最大の宝が目的でスーパー戦隊の知識などなかった通りすがりの海賊たちが1年かけてその価値を知り尊重して消滅を拒むという、ひっくり返しの構図がただただ綺麗で尊い

 

■過去を乗り越える

鎧は、これまで自分がさんざん啓蒙してきたスーパー戦隊の価値を、海賊たちが自分以上に認めてくれていたことに涙しつつも、その宝を使わなければ失ったものを取り戻せないのでは?と彼らへの気遣いも見せる。

海賊たちの夢への配慮も鎧が宝を使うことに傾いた一因だったかもしれない。確実に地球を守れる上に、大事な仲間たちも悲しい過去を払拭して幸せになれるのだから、選ばない理由はないと。

でも海賊たちは辛い過去でもそれを乗り越えてきたから今の自分があるのであり、過去を否定することは今の自分を否定することだと、どんな過去も受け入れて前に進むことを選ぶ。

一度は取り戻せるかと喜んだものを諦めるのはきっと内心辛さもあったろうけれど、スーパー戦隊と地球の人々の支えを奪わないために掴まないことを決める。それだけでなく自分たちは全てを乗り越えて前に進み続けているからこそ、そんな今の自分たちを肯定したいからこそ掴まないことを誇りを持って選ぶ。

私が「どんな理屈をつけられるのか?」と心配し、自分なりにあれこれ想像していたものを軽々と凌駕する答えだった。当時もうこの時点でボロ泣きだったし、今見てもうるっと来る。

なお、当時を思うと、現実の世界でも311で大事な人、大事な故郷を失ってしまった人々が大勢いた。そんな人たちにエールを届けたいというスタッフさんたちの思いもあったのかもしれないな、とも感じる。

 

■見習い卒業

5人はそんな自分たちの答えを出した上で、地球人という当事者である鎧に決定権を託す。海賊たちは、根本的には「通りすがり」だから。

  鎧はレジェンドたちに詫びながら「俺は6番目の海賊、ゴーカイシルバーです! 夢はこの手で、掴み取る!」と、お宝を銃で撃ち砕く。

スーパー戦隊を犠牲にして戦わずに夢を叶えるのではなく、自分たちの手で戦ってザンギャックを倒すという夢を叶えると。

20話で鎧がヒュウガを突き飛ばした時の台詞を思い出した。

「すいません!この星を護るためなら、ヒュウガさんが変身する方がいいかもしれません。でも俺、ゴーカイシルバーやりたいです。俺がやりたいんです!」

<ヒュウガさんが変身する>を<お宝を使う>に、<ゴーカイシルバーやりたい>を<戦ってザンギャックに勝ちたい>に置き換えれば、まんま今の鎧の気持ちなんだろうなと。

  

宝を使う方が安全で確実に地球を守れる賢い道なのかもしれない。でも何が賢いか考えていたら海賊になんかならない。やりたいことをやって、欲しいものを自分の手で掴み取る。自分たちで戦いザンギャックに勝ち地球を守ることを掴み取る。それが海賊、そして海賊<戦隊>ってもんだろと。

・・・まあそれでも、「だからってなにも壊さなくても(汗)」と思ってしまった私はやっぱり絶対に海賊にはなれないな。分かってるよそんなこと(笑)。

  

「これでお前も一人前の海賊だよ!」鎧の涙の決断を見てマベはその頭を掴み手荒くも優しく祝福。鎧の加入時に最後まで反発していたハカセも肩を叩き労う。

鎧の見習い卒業までこんなにも劇的にきちんと盛り込んでくるのは見事だし、狡い。鎧はその加入や成長が物語の重要なマイルストーンと密接に絡んでいて、幸せな追加戦士だなとつくづく。特に今は本放送時以上に狡いと思ってしまう。

 

■海賊からスーパー戦隊

夜が明けて、ダイランドーが地球人掃討作戦を実行するために兵を率いて現れる。ヘルメットと鉄パイプで立ち向かおうとするあの世界の地球人たちが健気だ。

そんな彼らの背後の高みから、海賊たちが現れる。その口から発せられたのは

「うっさいバーカ!」

「フッ、消えるのはお前たちだ」

「あなた達の言うことなど、聞く耳はありません」

「僕たちも、この星の人たちも、お前らみたいなの、大っ嫌いだ!」

もうここで鳥肌立った。ルカの代名詞にもなった「うっさいバーカ!」から1話の啖呵をリフレインしつつ、今は地球人と気持ちを1つにしていると1年かけた距離感の変化を付け加えてみせて。そんで

「滅びるのが目にみえているこの星で、海賊ごときが何しても無駄ダダダ!」に

「無駄なものか。それに俺たちはただの海賊じゃない」と鎧が返し

「この星に、守る価値を見つけたからな」とマベが続け

「戯れ言はそこまで。どうせユーたちは死ぬだけチョイ」

「死ぬ気はねぇな。だが、命を懸けてこの星を守る。それが、スーパー戦隊ってもんだろ!」

という流れは、もうもう感無量(涙)。1話では「気に入らねえもんはぶっ潰す。それが海賊ってもんだろ!」だったんだよね。

  

本当に、開始当初に見所として掲げられた「通りすがりの宇宙海賊がいかに地球を守るスーパー戦隊になっていくか」を1年かけてきっちり、本当にきっちりやり切りやがった。ここまでやってくれるとは思ってなくて、当時はただただ圧倒されていたし、もう数えきれないほどDVDで見返しているけどそれでも見るたびに熱くなる。

もうここで終わってくれてもいいと思うくらいゴーカイジャーという作品に満足していた。

でも海賊たちがジュウレンジャーにチェンジした時、ここまで盛りだくさんでも更にジュウレンジャーのレジェンド回としても全うしようとしているのか・・・と脱帽。

ゴーカイジャーは年間通して1話1話のレベルが 嘘みたいに高い戦隊だったけど、この回はその中でも特別で、トドメ刺された。

ただ当時はもうこの時点で充分満足し過ぎていて、あの大艦隊にどう立ち向かうかという問題は気になるものの、私の中では今回がピークで次回は消化試合でも仕方ないかな、なんて気持ちもあった。今思うと、まだ私はこの作品を舐めていたんだな、と思う。

 

ゼンカイジャー3話感想: 占い→勇気→魔法 マージ・マジ・マジーヌ

五色田家の朝食が、ギアの形したポテトフライか何かをマフィンで挟んでいて随分小洒落てると思ったら、ガオーンの手料理だった。見た目だけでなく味も良くて、ちゃんとジュランの分も作ってる。

この世界の生き物には愛溢れる反面、嫌いな同種族のキカイノイドにはつれないガオーンの態度ってキャラとして面白いけど結構なマイナスポイントじゃね?って心配してた。けど食事係としての腕前が確かでジュランの分もちゃんと平等に用意する描写は好感度に気を使ってる感じだし、ヤツデさんに「仲良くしな」とたしなめられると弱いってのも良いバランスだな。

ジュランの方もガオーンの態度は気に入らなくても、料理はちゃんとおいしいと褒めるし、懐深い大人のおっちゃんだ。

 

「今日の射手座は滑り知らず。何でも積極的に行動しましょう」というテレビの占いでその気になる介人は射手座、11月下旬~12月中旬生まれか。まあ大らか過ぎるところは、射手座らしいかも。

善は急げだと、早速まだ見ぬ仲間を捜しに店を出たところで介人がすってんころりん。外はいつの間にか氷の世界になっていた。

コオリギアを取り込んだコオリワルドの仕業で、介人たちは変身して戦おうとするも、滑って敵を通り過ぎる(笑)。敵幹部のバラシタラまで滑って転んで、ゼンカイ3人はその玉突きを食らい、また果てしなく滑っていく。ヒーロー側からも敵側からもなんだか凄く色濃く立ち上ってくるゴーオンジャーの香り(汗笑)。

ただ最初に、急激な路面凍結により車がスリップ事故で爆発炎上し死人も出ていそうな容赦ない被害描写があるから、敵がちゃんと「倒さないといけない悪」になってるのは手堅いな。

 

敵から遠く離れてダンボールの山に激突した3人は、居合わせたマジーヌを巻き込んでしまう。独りが心細くてずっと知り合いを捜していたマジーヌは、ジュランを「おじちゃん」と呼んで抱きつき号泣。前作のマブシーナは泣くと涙が青い宝石になったけど、キカイノイドは小さな歯車が混じるみたい。でも滝のような涙は出るそばからすぐに凍ってしまって、当たり前だけどそりゃあ凄く寒いんだもんなと改めて。

ジーヌは子供の頃一時期、ジュランとご近所さんだったらしい。

「気付いたら知らない世界にいるし、キノコ生えるし世界は凍るし意味わかんなくて心細過ぎて」っていうマジーヌの台詞に、ようやく心から共感出来るまっとうな感覚の持ち主が来たよ(笑)と安心した。

「キノコ生えるくらい良くない?」とかあの世界の人間たちの適応力包容力の方が異常なんだよ。大らかで優しい世界で素敵だし、見てる分には面白いけど。

 

ヤツデさんはそれを見て、ジュランと一緒なら心強いだろうからと同居を勧める。

出た!ジュランガオーンに続きマジーヌまで初対面であっさり身柄を引き受けるヤツデさんは、真理夫おじさんやヒルトップ管理官といったこれまで香村さんが繰り出してきた明るくファンキーで懐深いおっちゃんたちの系譜だな。大好き。

直接戦えるわけじゃないけど戦士たちが帰ってきてホッと出来る場所を守っていくポジション、大事。

 

一方、我が家に居候するならやることやって貰おうかと即座にゼンカイジャーに勧誘する介人(汗)。ガオーンの時も「友達になって」→「え?ゼンカイジャーやってくれるの?」と<友達=一緒に悪と戦ってくれる人>だったけど、メンバー絶賛募集中がたぶん頭の95%くらい占めてる今の彼は、新たに知り合う相手全てその候補者としか見られなくなってる。状況を考えれば無理もないけど。

でもそこで、そりゃあ駄目だとマジーヌの彼女の内気さ温和しさに配慮して止めるジュランは目配りの出来る大人の保護者って感じだな。

 

トジデントではバラシタラが軍隊長としてトジルギアの使い勝手についてボッコウスに報告。現場ではコオリギアの力を認めていたのにボスへの報告では「あのようなものがなくとも」と言っていて、イジルデとの関係はあまり良好じゃなさそう。ボスの御前で互いを貶め合い、不興を買ってドスン→ピョコンは健在。いやピョコンからピョーンへと飛び上がる高さ=コミカル表現も増してるのはそれでいいのか今作の悪(笑)。

ゲゲがギアの力はじっくり見極めるんだなと言って、トジルギアを使った侵略フォーマットが改めて固まった感じ。「ペットの分際で」とバラシタラはゲゲの存在も面白くなさそう。

 

ジーヌは占いが出来ると知って介人はコオリワルドの居場所を占ってもらう。それを手がかりにそりで現地に向かう4人が可愛くて楽しそう。遊びの延長的な表現で、小さな子が見ていて喜びそうだな。

スカイツリーは介人が出禁状態で追い返され、サウナもお化け屋敷もそれ自体は楽しんだものの空振り。と、コミカルにテンポ良く外れが続いて、テンパっていたマジーヌは、ガオーンに「占いなんて信じる方が間違ってると僕は思うね」と否定されてブチ切れる。

普段は大人しくてオドオド気味だけど好きな物を語る時超早口になり、それをけなされると猛然と怒り出すのはオタクの鏡。「知らない癖に雑に否定すんな!」は私の心にも刺さった(笑)。

気圧されて謝るガオーンも、自分にも大好きな物があってそれを否定されたり踏みにじられたりする怒りは理解出来るから、そこを突かれると弱いのかも。

 

我に帰って自分の占いの才能のなさに落ち込むマジーヌに、介人は占いを「当たる当たらない」ではなく何か自分が行動を起こすきっかけとして、その価値を肯定し、励ます。

その言葉にマジーヌは、自分が子供の頃、花びら占い(キカイトピアの花のデザインが好み!)に背中を押されてジュランが近所の子供たちと遊んでいる輪に「自分も入れて!」と踏み出せたこと、それが占いにハマる原点だったことを思い出す。占いの信憑性に下手に踏み込むのは地雷になりかねないけど、こういう落としどころはいいなと思った。

 

ヤツデさんから海の凍結が広がっているニュースを聞いて、皆はその中心の埠頭に駆けつけ、コオリワルドたちと対峙する。

「この世界は氷河期まっしぐら」と言われて氷河期を知らないこの世界の住人介人と、一般常識だろ的な反応のキカイトピアの住人たちという逆転に若干混乱した。キカイトピアにも氷河期があったのか?そんでやっぱり介人の一般常識はヤバいのかもしれない。スカイツリーバンジージャンプやろうとしたり正体不明のキノコを食べようとしたのは伊達じゃなさそうだ(汗)。

 

それらの会話を聞いていたマジーヌは、介人たちの仲間になってみたい、けど・・・と咄嗟に水晶玉で占おうとする。

でも、彼女はもうさっき思い出していたんだよな。もともと自分にとって占いとは踏み出す勇気をくれるものだと。そんな占いも、そんな理由で占いを好きになっていた自分も、全部丸ごと介人は肯定してくれ、ジュランおじちゃんも同調してくれた。そんな彼らだからこそ、仲間になってみたい。

ジーヌの占いの結果も、結果が出るのを彼女が待ったのかすらも、見ている側にはわからなかったけど、彼女にとってもう結果が当たってても外れても、問題じゃないってことなんだろう。

自分が踏み出そうとしている「せっかく開けそうな新しい世界」を潰されてたまるか、という自分の気持ちこそが大事で、だから前に出てゼンカイジャー加入を宣言する。「自分も入れて」と、子供の時に使ったフレーズをここで繰り返すのが、熱い。

仲間になりたいという加入の理由は「私」的だけど、<世界を壊されたくない>と「公」にも繋げてるのが、ヒーローの戦う動機として上手いな。

 

銃を明後日の方向にぶっ放して「そうじゃない」と使い方を教えるのと、それを「まだ!?」と苛つきながら大人しく見守る敵というのは、これ全員やる気なんだろかな?毎回じわじわ来るからここまで来たら次回もぜひやって欲しい(笑)。

滑らずに攻撃出来る戦闘員クダックたちに滑りまくりのゼンカイ側は苦戦するも、セッちゃんのナビでトッキュウジャーのギアを使い、何か武器が出て来るのかと思ったら電車ごっこ状態に4人で連結して敵を弾き飛ばす(笑)。ギアの力いらなくね?とも思ったけど、今作はさっきのソリもそうだったように、小さな子が見て楽しんだり真似出来たりする見せ方に振ってるのかも。それも今の戦隊には大事なんだろな。

 

クダックは一掃したもののコオリワルドの攻撃で連結が解除されると、セッちゃんは今度はマジーヌに魔法を使えと指示。モチーフがマジレンジャーだというマジーヌが魔法を使うと、皆の足の裏に滑り止めのスパイクが発生。格段に戦いやすくなり、マジーヌもカップのマジック技でコオリワルドを翻弄して、とっとと皆でトドメ。

占いに勇気を貰いゼンカイジャーとして踏み出したら、占いを超えた魔法を使えるようになった。

占い→勇気→魔法の流れに、マジレンジャーの魔法の発動条件が勇気だったのを思い出す。特に、今ちょうど感想を書き始めているゴーカイジャー50話の「みんな勇気という名の魔法が使えるの」というマジレンジャーに由来する台詞とリンクしてグッと来た。

 

コオリワルドの能力は世界を凍らせて滑らせることに全振りしていたのか、ゼンカイ側が滑らずまともに戦えるようになったら、ぶっちゃけ弱かった(笑)。同じ氷属性でも強敵だったルパパトのザミーゴが見たら「さっむ!」って身震いしそう。

今回も巨大戦闘員クダイテストが召喚されてコオリギアを踏み、ダイコオリワルドに進化して世界はまたも凍ってしまう。普通の冬→氷点下→普通の冬→氷点下と、あの世界の人たちは文字通り温度差で風邪をひきそう(汗)。

ジュランとガオーンは巨大化してしぶしぶ合体しゼンカイオージュラガオーンになる。でも、こちらも滑って転んで戦えない。そこでセッちゃんのナビでマジーヌが巨大化すると、マジドラゴンならぬマジンドラゴンになり空を飛んだ(紛らわしい・汗)。

・・・ホント、これを人間が使っていたらどんな現象が起きていたのか真面目に知りたい。というかもしヤツデさんが介人の頼み通りにノリノリであれ使って変身してたりどうなっていたのか凄く気になる(汗)。

マジンドラゴンは魔法でダイコオリワルドの攻撃をかき氷に変えて「旨し!」とかやりたい放題(笑)。唯一の女子戦士だけど口調は「~ッス」「~なんだが」だし一人称も「自分」とオタクのそれで、思いきったキャラ付けだな。新人女優だったら難しそうな台詞が並んでいて、声優さんが演じることでよりぶっ飛んだ濃いキャラ付けにしてるのかも。

 

マジンドラゴンはジュランティラノと合体して、ゼンカイオージュラマジーンに。今回は2体合体だから、初期メンバーだけで組み換えて計4パターンも合体ロボを作れるのは、中々の玩具のプレイバリューだなと感心した。

ジュラマジーンは飛行出来て滑り問題をクリア。張り切るマジーヌをジュランが「無理すんなよ」と気遣うのも良い感じ。一方で、ジュランの気遣いがもしかしたらマジーヌにブレーキになりかねない危うさも、ちょっとだけ感じた。

ジュラマジーンの攻撃のダメージで氷パワーが弱まったところをジュラガオーンに組み換えてリベンジ。マジーヌがダイコオリワルドをかき氷に変えて、ジュランソード電撃クラッシュでトドメ。

 

カラフルに戻ってマジーヌは改めて「今日からよろしくお願いします」と挨拶し、ヤツデさんは「さっきよりもなんかハキハキしてる」と彼女の変化を喜んでるのが、細かいけど素敵。

呼び方もそれぞれ呼び捨てで統一。年齢や立場に関係なく仲間同士対等な立場でっていうのは今作らしいなと思うけど、「おじちゃん」呼びは可愛かったから、なくなるのはちょっと残念。

セッちゃんに促されてマジーヌがまだ見ぬ未来の仲間のヒントを占うと、「待てば眼鏡がやって来る」とゴーカイジャーのナビィみたいなお告げ。眼鏡というのは、今回もコオリトピアの解放を目撃してイジルデへの報告にすっ飛んで行ったブルーンなのは間違いない。けど、あんな虫ケラみたいな扱いをされても真面目に報告に行くレベルの忠誠心はあるっぽい彼が、どんな経緯でキカイトピアからこっちの世界に来て仲間になるのか、凄く楽しみ。

 

・ガオーンは食事係

・マジーヌは時々占いでゼンカイジャーの未来をナビゲート?

・ジュランはそんな若者たち特にマジーヌを見守るおっさんポジで性別の違うヤツデさんと保護者役を分担

と、居候キカイノイドたちが早々にカラフルでの役割が決まっていってるのに安心する。次に来るブルーンなんてもう掃除係が約束されたようなもんだし。

 

ジーヌの声は、最初に予告とかで聞いた時はちょっとくぐもってる気がして、どこまでもよく通る所謂ヒロイン声とはちょっと違うかな?と違和感もあった。いつも泣きそうな雰囲気もあって。

でも、今日聞いたら内に籠もりやすい弱さと、だけど馬鹿にされたら怒り出して止まらないくらい好きなものがその内面に詰まってる豊かさみたいなのを感じさせる声で、想像以上にピッタリだな、流石だなと思った。

海賊戦隊ゴーカイジャー: 49話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■5戦隊から認められて

海賊たちはバスコに勝って全戦隊の大いなる力をコンプリートした。けど、そのうちバスコに奪われた5戦隊の力については、海賊たち自身がレジェンドたちに認められ与えられたわけではない。それをこのまま勝手に使って良いものか、と海賊たちは躊躇する。

これがもし地球に来て日も浅い頃に全部を手にしたのなら、そんなことは気にも止めなかったかもしれない。この1年間、レジェンドたちと触れ合い互いに認め合うことを積み重ねてきたからこその変化がここにも見える。

するとその5戦隊のレンジャーキーが光ると共に、海賊6人は真っ白なイメージ空間の中に。199ヒーローの時と同じように、5戦隊からレジェンドが1人ずつ登場して海賊たちのここまでの戦いを認め、大いなる力を託すと改めて伝えた。

 

ここで一気に5戦隊来たことで、レジェンド未登場の戦隊はあと1つだけ!と個人的に盛り上がったのを覚えている。さらに予告を見てコンプだ!と感無量になった。

年間通して51話+映画で34戦隊。本当に良く登場させたし、俳優さんにもよくこれだけ出演して貰えたよな。

311は本当に不幸な震災だったけど、それをテコに色んな人たちの気持ちがゴーカイジャーに集まった結果かと思う。

 

■ナビィ受難

これで心置きなく大いなる力を使えるとなると、次はナビィ。

バスコが「君が扉なんだよ」と言っていたことから、マベがナビィを乱暴に掴んで「トリ、扉になれ!」と命令。

普段ならナビィへの乱暴な扱いを嗜めるルカやアイムもお宝が目の前だと思うと止めるどころか、どこかに隠しスイッチとかあるのでは?と他の海賊たち全員よってたかってナビィの意思ガン無視で体を雑にいじり回す。前のめりすぎるだろ(笑)。

海賊たちのこういう荒っぽいところや俗っぽさを隠さないところも好き。だけどついさっき海賊たちを褒め讃えていたレジェンドたちにはこの有様を見せられないと思った(笑)。

 

■扉になった

その後、海賊たちはハンマーとかスパナとか刃物とか持ち出してきて、ナビィをもはや生き物と思っていないかのような容赦なさでいじり倒したらしいけど、何も起こらなかった。でも苛立ち紛れにマベが宝箱の蓋を開けると、レンジャーキーから光が放たれ、それを浴びたナビィが本当に立派な扉に(笑)。

34ある鍵穴に各レッドのレンジャーキーを差し込むと扉が開き、その中に出現した洞窟のような道を進むと、金色でピラミッド型の小さな物体が置かれていた。宇宙最大のお宝というには小さいし正直地味で、当時この時点では拍子抜け。

でもマベはそれを掲げて高らかに「宇宙最大の宝、俺たちのもんだ!」と宣言し、嬉しそう。

前回「中身は何でもいいのかもしんねえ」って言ってたのは本当なんだなと思う。様々な困難を乗り越えて仲間と一緒にここまで辿り着いた証を手に入れたってことだけでも十分だったのかなと。

 

■過去を変え放題

そのお宝がいきなり喋り出した。自分はこの星の意思でこの宝を通して話をしており、

「34戦隊の大いなる力をこの宝に宿せば宇宙を好きなように作り変えることが出来る」

と告げる。例えば過去を変えてザンギャックの存在しなかった世界に作り替えることも可能だと。

ハカセの星もアイムの星と殺された両親もルカの妹と暖かい家もジョーのシド先輩も、全部取り戻せると言う。思っても見なかった幸せな奇跡に手が届くと知って、1度はシド先輩の死を受け入れ魂だけでも救おうとバリゾーグとの決着をつけたジョーでさえ、顔を綻ばせずにいられない。皆ザンギャックのために大事なものを失っているんだな、と改めて思う。

地球人の鎧を除けば、マベ1人だけ自分の取り戻したいものを口にしてはいない。彼の場合、たぶん今一番大事な物は仲間たちとの宝探しなんだろうな。願いが叶ったらその仲間たちは取り戻した幸福な元の世界に戻ってしまい、今のチームは解散ということになってしまうかもしれない。

でも、「凄えじゃねえか!」と、むしろ誰よりも興奮して嬉しそう。

自分が巻き込み時には危険にも曝し責任も感じていた「宇宙最大のお宝探し」が、付き合ってくれた大事な仲間たちに想像を超えた大きな喜びをもたらす結果に繋がったことが嬉しくて、ちょっと肩の荷が降りたりもしたのかなと思った。

 

■代償

意気揚々と船内に戻ってきた海賊たちはそのままの勢いで早速、宇宙を作り変えようとする。

でもすんでのところで、大いなる力を使い願いを叶えると、代償としてスーパー戦隊の存在がこの世から消えてしまうことがわかり、全員愕然。

まあ、宇宙を作り変えるほどの大きな力、ここまで大きな奇跡なら相応の代償を必要とするのは納得出来る。むしろ34戦隊の力だけで宇宙全体作り変えられちゃうんだ、と思ったくらい。

 

なお宇宙最大の宝の正体について、荒川さんは、49話まで考えていなかったと仰っている。

井上敏樹氏から「宇宙最大のお宝の正体が地球人の愛とかそういうのだったら俺は軽蔑するからな!」と言われたりもして、なるべく即物的な物にしたかったけど、お金そのものにするとわかりにくいかと、最終的に「宇宙を作り変えられる」というところに落ち着いたとのこと。同時に「どういうことにしたら彼らが迷えるかな?」とみんなで議論して「スーパー戦隊の存在がなくなる」という代償を設定したらしい。

 

ハカセが引っかかったサンバルカンのバルイーグル飛羽高之の「俺たちの分まで」って言葉から、レジェンドたちは海賊が願いを叶えた場合の自分たちの運命を知っていて、最終的にそれを受け入れていたことがわかる。

全てが明らかになってから振り返ると、そりゃあ、ある時期までは通りすがりの海賊たちに自分たちの大いなる力を渡すことについて、慎重になる戦隊もあるはずだよな、と納得した。

また大いなる力を与えず隠れたまま海賊に守らせ続けようと考えたカクレンジャーのえげつなさも、一概には責められないと思う。自分たちだけでなく他の33戦隊のことも考えたのかもしれないなら尚更。

49話までお宝の正体が未定なら結果的にそうなったってことになるけど、上手くハマって凄い説得力になったもんだなと感動する。

そんでアカレッドが無理やり力を奪えるラッパを開発したのも理屈としては納得すると同時に、どんだけ容赦ないのよと戦慄した(汗)。いざとなったら納得出来ないまま強制的に存在を消される戦隊がいてもやむなしってことだから。

 

前回マベは「俺たちゴーカイジャーの夢を邪魔するもんは誰であろうとぶっ潰す」と啖呵を切ったけれど、それはスーパー戦隊のレジェンドたちの存在と引き換えにしてもなの?って突きつけられたことになる。スーパー戦隊オタクの鎧はもちろん、これまで多くのレジェンドたちと交流してきたマベたちにとってもそれはおいそれと受け入れられるものじゃない。

ここでインサーンからの襲撃を受けたのは、むしろ海賊たちにとってはこの問題を棚上げ出来て好都合だったかも。

 

■追い込まれるインサーン

ザンギャック本星からの増援の到着はもう間もなくで、海賊や地球の運命は風前の灯。だけど地球征服が終わればインサーンも殿下の死の責任を問われて無事に本国に戻ることは出来ない。

ダイランドーからそう仄めかされ皇帝からも「手柄を立てるなら今のうち」とプレッシャーを与えられて、インサーンは自ら出撃を申し出る。

ダマラスさえ撃破した海賊たちの力は認めつつも、だからといって「皇帝の跡取り息子を守れなかった無能トリオ」って評価は揺るがないんだな。

そんで後の展開を見れば、皇帝もダイランドーもインサーンを増援到着までの時間稼ぎとして使い捨てにするつもりだったことがわかる。勝てば儲け物だけど、実力的にはダマラスでさえ敗れた相手にインサーンが勝てる確率は低く、でも処罰と手柄という言葉、飴とムチで出撃に追い込んでいくのが非情で嫌らしい。

それをどこまで分かっていたのか、インサーン本人は、この機に出世コースに返り咲こうとしていたのが、哀れ。

敵ではあっても1年近く見守って来たキャラが地位は上でも後からポッと出のキャラに粗末に切り捨てられるのを見るのは、ちょっとムカつく。

 

■インサーンの夢

「私が開発した武器で全宇宙の征服を成し遂げる。そして私は全宇宙で最も偉大な科学者になる。その夢をかなえるまで死ねるものか!」

ゴーカイジャーに夢があるように、インサーンにも夢がある。それを叶えるために「おまえ達の首を手土産に」と言う。

自分の夢を叶えるために海賊たちを殺そうとするインサーンと、本人たちの承諾を得ているとはいえ自分たちの夢を掴めば34戦隊を消滅させてしまうことになる海賊たちとは何が違うのか。ここでインサーンに夢を語らせたのには、そんなことを考えさせる狙いもあったのかな?と、思ってみたり

 

■5戦隊で花道を

インサーンはグレートワルズを参考にして開発したっぽいグレートインサーンで出撃。正直言って、グレートワルズ戦とダマラス戦の後でグレートインサーンと言われても、そこまでの強敵感もインパクトもないかな。

海賊たちは貰ったばかりの5戦隊の大いなる力を次々に繰り出してグレートインサーンを撃破し、脱出したインサーン本人と加勢に来たドゴーミンたちにはその5戦隊に1人ずつチェンジして応戦する。

こうすることで、バスコに大いなる力を奪われて割を食った感もある戦隊たちにも、レジェンド回に準じた見せ方を用意したのかな。

 

そしてそれはインサーンにとっては、5戦隊もの力を総動員して倒すという退場の花道にもなったと思う。

海賊たちが宇宙最大の力を使ってザンギャックのいない世界に作り替えた場合、今のザンギャック幹部たちはどうなってしまうのか。スタッフさんは視聴者がそんなことを考えなければならなくなる前に、1年間見てきてそれなりに思い入れもあるだろうレギュラー幹部たち、を全てきちんと華々しく退場させたかったのかもしれない。

これであとに残るザンギャック幹部は、凄く強いけど視聴者的にはイマイチ馴染みが薄いままの皇帝とダイランドーだけになったわけだから。

 

■超大軍到着

インサーン撃破直後、ザンギャックの増援部隊が到着して空を埋め尽くし、その砲撃から逃げ惑う海賊たちの姿で続く。

ザンギャックの戦力の最大の特徴は、その兵力の多さ。

レジェンド対戦では34戦隊、200人近い戦士たちの力で大艦隊を駆逐し追い払ったけれど、鎧によれば今度はその何倍もの数。このままだとゴーカイジャーだけでそれに立ち向かわなければならない。

「使えばスーパー戦隊の存在が消えてしまう」からと棚上げにしていた宇宙最大の宝を使うか否かという問題について、

「このザンギャックの大攻勢から地球を守るためには使わなければならないのでは?」

という葛藤ポイントも新たに浮上。

海賊たちがどんな理由でどんな選択をするのか、当時は楽しみな一方でがっかりするような落とし所になったりしないかっていう心配もしたりで、1週間やきもきしていたのを今も覚えている。