キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ゼンカイジャー42話感想:着るコタツ販促回じゃなくてドンモモタロウ先行登場回

冒頭、カラフルでは暖房の設定温度を勝手に下げた暑がりのジュランに皆がブーイング。

文句言う気持ちもわかるけど私に言わせると、外がどんなに寒かろうが暑かろうがいつも暖簾つるしただけで全力全開なお店の戸を閉めるのが先ではといつも思う(笑)。まあ誰に対してもオープンでウェルカムなカラフルの設定には合っているんだけど。

暖房器具から炬燵の話題になって、五色田家には炬燵がないことが判明。ヤツデさんは凄く庶民的だし、てっきり冬はコタツ派かと思ってたから意外だった。

そこへテレビのニュースが、街に現れたコタツワルドを報じる。トリコタツビーム(虜と炬燵を合体させたネーミングセンスが素敵)を当てられた人々は、その場に出現した炬燵で暖まり幸せそう。駆け付けたゼンカイジャーがその合間を縫って戦っているのが、相変わらず凄くシュールだ。

ていうか、見ていて凄く気持ち良さそうなので、私もちょっとトリコタツビーム当たってみたいかも(笑)。

やがて炬燵への好奇心に負けたブルーンがトリコタツビームの餌食になり、他4人も次々炬燵の魔力の虜になって戦闘不能。更に上空に現れた界賊戦もビームを喰らい、船中では変身済みのゾックスもフリントたちも炬燵で温まって、あっという間に全滅(笑)。

ゼンカイジャーは、レトロやバカンスみたいな、第一段階が快楽系の罠にはわりとあっさり全員ハマって画面から早々に緊張感が消えるんだよな。もはや平常運行。

「皆永遠にぬくぬくしてろコタツ」って捨て台詞が、それだけだとなんかただの良い人っぽいから困る。どうせ第二段階で酷いことになるんだけど。

 

出なきゃいけないと頭では分かっていても、気持ち良すぎて出られない炬燵の魔力に、初体験のブルーン、マジーヌ、ガオーンはすっかり虜。特に猫科のガオーンは首まですっぽり入りこんでる。わかる、わかるぞそれ。途中で暑くなっちゃったり、そのまま眠ったら風邪引いちゃったりするけど。

介人も再び味わったその快感に、子供時代を思い出す。入りっ放しだった自分をヤツデさんが叱り、遂には炬燵を処分したと。

「炬燵の魔力がヤバいからねえ」と渋い顔したくらい、ヤツデさん自身もそれを熟知してる。そこで孫を甘やかし一緒に団欒したら、どんなに心地よいかってことも。

でも、だからこそ孫を駄目にすると思えばすっぱり処分して10年間復活させなかった厳しさに、やっぱり女手1つで店を切り盛りし孫を立派に育て上げてきた人なんだなと感心した。

 

さてこの状態どう打開すんの?と思っていたら、暑がりのジュランが自力で脱出成功。そう来たか。

「いくら魔力が凄くても炬燵合わねえ奴には効果薄いみてえだな」

ジュランは先行劇場版でも汗っかき設定がピンチ打開のきっかけを作ったけど、冒頭に温度設定で揉めてたのは、この布石だったのね。

他メンバーを力尽くで炬燵から出そうとしてもダメ。自分で出たいと思わないと出られないみたい。意思や理性より感覚が大事なのかな。「出なくては」と義務感で思っても「炬燵が気持ち良い」という快感が勝っている限りは炬燵はくっついてきてしまう。

このあたり、皮膚感覚を大事にする香村さんらしい気がする。ご自身も炬燵大好きなんじゃないだろうか(笑)。

 

介人から「着る炬燵なら動けるかも」とリクエストされて買いに行くも、人気でどの店も品切れ。着る炬燵なんて今まで知らなかったけど、ちょっと惹かれた(笑)。ネットを見ると他にも似たような人がいて、柏餅もだけど思わぬ所で思わぬ商品のプロモーションになっている作品だな。

空振りで戻ってみると介人たちは眠くなり猫になりかけている。去年のキラメイジャーの充瑠たちの猫化は可愛かったけど、こっちはミュージカルのキャッツみたいなメイクでなんか生々しい、というかちょっとグロい(汗)。

眠りこんでしまうと完全に猫になってしまうとのことで、炬燵で寝てしまうあるあると、寝てはいけない(風邪引くから)を、ちょっとホラーな寓話的に使ってきた。

ジュランは眠らせないよう水を持ってきたり音楽かけて踊ったり、介人たちだけでなく他の被害者たちの所へも1人で飛び回って奮闘。

 

「なんでおまえ耳4つあんだ」「SD化した上にネコになっていいのか」浅沼さんのアドリブだろうけど、容赦ないツッコミに笑った。

ジュランの背中の頼もしさを皆が再認識している所に、セッちゃんからコタツワルド発見の連絡。ジュランが1人で駆け付けると、ボスのご機嫌とりにペットを献上する計画を邪魔されなくないバラシタラも参戦で大ピンチ。

・・・ペットって猫科した人間?そんなに大量に必要?しかもあのメイクを見ると、可愛い猫になるかはかなり怪しいんだけど(汗)、いいのかそれで?

まああのゲゲが「わしの可愛い」なボッコワウスだから、何を可愛いと思うかの感覚は人間とは違うかもだけど。

 

ジュランのピンチにはさすがに皆ぬくぬくしてるわけにもいかず、セッちゃんのアドバイスでパトレンジャーのギアを使うと、4人の炬燵が1つに融合。セッちゃんは更に界賊に協力させてワイヤーで炬燵ごと介人たちを吊るし、ジュランの元に運搬。

炬燵を回転させながら攻撃して強敵を翻弄するのが凄くゼンカイ脳な絵面で、笑いながら感心した。炬燵が体から離れないことを逆手に取った戦術で上手いな。

ゾックスも船から炬燵ごと降ってきて、ジュラン以外炬燵に入ったまま変身。炬燵に入ったままもう何回目かわからない前代未聞の変則名乗り。このためにロケに炬燵5脚持ち込んだのかと思うとじわじわ来る。

とは言え炬燵から出られない状態でバラシタラに優勢になれるはずもなく、ここで功から渡された新たな46番のギアを使用。すると新たなヒーロー、ドンモモタロウがバイクに乗って駆け付けた。

「ははははは!よく俺を呼んだ! 褒めてやる!さあ、祭りだ!」

・・・次の戦隊のレッドは陽気な俺様系かな。上着タイプのスーツデザインはわりと好みかも。

戦闘はゾックスが苦戦していたバラシタラに優勢で、強化体のスーパーツーカイザーより強いの?と思うとゾックス好きとしては複雑。だけど初登場補正もあるだろうし販促的な諸事情を思うと、仕方ないんだろな。

タツワルドをジュランとのダブルレッドで撃破すると、続いて現れたダイコタツワルドには自分のバイクをジュランに貸して、ジュランとバイクが合体したドンゼンカイオーが誕生。これも初登場補正もあって圧倒的な力でコタツワルドを下す。

 

現行戦隊の本編に新戦隊が登場するのも初めてなら、新戦隊のメカと合体するのも初めて。年々売上が厳しくなって来てるスーパー戦隊は、生き残りのための新しい模索に舵を切ったってことなのかな。

「ギアの力」というゼンカイジャーの世界観の範囲に無難に収めてはいるものの、本編の中で次の戦隊の戦力を借りて勝つのは複雑な気持ち。だけど、現実のバンダイナムコ決算の数値を見ると、もう背に腹は替えられないんだろな、とも思う。

 

その夜、カラフルでは皆がジュランを労う。それはゾックスも同じで、風呂に一緒に入って背中を流す役を介人と争ってる。

出会って一緒に戦うようになってから暫く経っても、介人を気に入って後方彼氏面するようになってからも、ジュランのことは「赤いの」と名前ではなく色で呼び一線を引いていた時期を思うと、ここまでの時間と信頼の積み重ねが感慨深い。

ブルーンは冒頭でジュランに温度設定の事で「学びが足りない」と言ったことを反省。今日のピンチのきっかけを作ってしまい、その挽回のため炬燵を背負ったままバラシタラ相手に奮闘する尺を貰ってはいたけど、その反省を生かせる展開がちゃんと来るといいな。

 

その頃、ステイシーは牢獄、というか虫籠みたいな檻の中にボロボロで倒れていて、一気にシリアスになる空気。

イジルデに陥れられたことを嘆きつつも「自業自得か」と自嘲し、イジルデを恨むことも自分の不幸を踏み台に家族を取り戻した介人に矛先を向けたりもしないのが、つくづく悪にはなりきれないメンタリティだなこの人。

そこにゲゲが現れて、ステイシーの体を乗っ取る。以前、瀕死のステイシーを助けたのは、後々こうやって体を利用したかったからってことか。「潮時」と思った今がそのタイミングだと。

自分の意識を他者の体に移して乗っ取りが出来るということは、ゲゲ自体も誕生から体にその意識が宿っていたとは限らないわけだよな。ずっと昔から、他者の体を渡り歩いて生きてきた可能性もありそう。

介人やバラシタラがゲゲの別人のような二面性に引っかかった描写がその布石だった場合は、本来のゲゲの時と乗っ取られた状態のゲゲの時があることになるけど、単に企みのために態度を豹変させてるだけの可能性もある。どっちにしても楽しみ。

 

ジュラン以外は介人からゾックスまで全員コタツでぬくぬく猫になりかけ、前代未聞なコタツ名乗りや戦闘を実現させるトンチキも、その間ステイシーだけは冷たい牢獄にボロボロで横たわりゲゲに体を乗っ取られるという悲惨さで独りシリアスど真ん中なのも、凄くいつもの ゼンカイジャー ではある。

けど、今回はそんなステイシーにこそトリコタツビーム当ててやりたかった(涙)。

ボンワルドの時に巻き添え喰らって味方の癖に一番悲惨な目に会ったんだから、コタツワルドの攻撃の巻き添えも喰らってコタツでぬくぬく至福の時を味わってもバチは当たらないんじゃないのか?

てかそんなステイシーも見たかったな(笑)。