キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

キラメイジャー41話感想: 猫耳可愛い回と見せて「作り手」クランチュラさんのプライド炸裂

冒頭、クランチュラさんがスランプだと嘆いている。前回の針金邪面の不発が響いているらしい。

「0からアイディアを生み出すのは大事業なんだ。そのアイディアは奇抜で斬新で面白いものでなくてはならない」彼の美学は創作者としての拘りであると改めて今回スポットが当たる。

ヨドンナはその拘りが理解出来ない。ヨドン皇帝が求めているのはひたすら強い兵隊でそれ以外の要素は不要。彼女が登場してからそれなりの期間一緒に作戦をこなしたりして、打ち解けたのかと思う瞬間もあったけど、ここは最初から相容れない部分。

「ならば面白くて強い奴を見せてやる。面白くて最高最邪悪の邪面師を!」と啖呵を切ったクランチュラさんが次のカットでうらぶれた感じの階段に座り込んでいるのを見て一瞬、「あれ?ヨドンへイムにあんな場所あったの?」と思ったけど、下の地面が乾いているしもう地球に来ていたってことだったみたい。

遠くに目だけが光る「最高傑作邪面師」のシルエットが無駄に強者感があって、その正体がわかった後で見返すとじわじわ来る(笑)。

 

ココナッツベースでは充瑠がただ好きに絵を描くことを楽しんでいたことがきっかけで、自由に楽しむ心の大切さが話題になる。為朝の「eスポーツでも遊んでる時にハイスコアが出たりするぞ」という言葉には、うん君は力まなければ女の子のハートだって撃ち抜けるもんな、と別ベクトルの感想に脱線したけど(笑)。

「でも、好きなことも、仕事や義務になると時々行き詰まっちゃうんだなあ」と小夜。商業クリエイターの方たちって多かれ少なかれそんな気持ちもありそうだな。キラメイジャーのスタッフさんたちの実感も籠もっていたりして。でも皆さんコロナ禍の逆境を逆手に目一杯アイディア出して楽しんで作っているようにも見えるのが凄い。

なお、小夜のこの何気ない言葉が、後々クランチュラさんの心境とシンクロしてくる構成が、憎いな。

 

そこにヨドン反応。現場では倒れていた人たちに猫耳が生えて一斉に猫化してしまう。

犯人は招き猫邪面。その緊張感のない姿と言動に、為朝がクランチュラのスランプやネタ切れを疑うと、背後から怒ったご本人登場。

あの1/5を失ったラップバトル回以来の最前線復帰。この時期に出てくるとか殉職フラグにしか思えず、この時点で内心ヒヤヒヤだった(汗)。

よく考えると、せっかく敵が変身前の無防備な背中を曝しているのにそこを攻撃したりしないんだな。それも美学のうちかも。

 

予告で見て楽しみにしてた通り、「地獄ネコミミ作戦」のビームを浴びて充瑠瀬奈小夜の可愛い組が揃って猫耳に。人選分かってる(笑)。

猫の習性そのままに自由に飛び回る充瑠たちの制御で、戦闘どころではなくなる成人男性組。ネコ小夜に甘えられて戸惑いながら「悪くない」とか時雨が煩悩全開過ぎる(笑)。

その有様に招き猫邪面は満足してそれ以上のやる気を無くし、上司クランチュラさんへの最後っ屁とともに撤退。失敗作と嘆くクランチュラさんだけど、いやいやどうしてあなたらしい作品かと(笑)。

 

基地ではネコ瀬奈ネコ小夜の可愛いらしさに魔進たちが癒されてる(笑)。よく考えると大変な事態なんだけど、博多南さんやマブシーナも和んでいるし、宝路はエプロン姿で猫まんま運んできたりとおかんモード(笑)。良いところ、魅力を見つけてポジティブに受け入れるキラメイジャーらしいと言えばらしいかも。

茶色っぽい猫耳つけた瀬奈が、攻撃的な表情もガンガン見せる野生的で全身バネみたいなやんちゃタイプ。

白ッぽい猫耳つけた小夜が、蕩けそうな柔らかい表情で飼い主の部屋から一歩も出たことなさそうなゴロニャンタイプ

と、スタッフさんは女子2人の猫としてのキャラの描き分け心得てるなと感心した。違った魅力でどっちも可愛い。

 

一方、ネコ充瑠はクランチュラのローブのヒラヒラに心を奪われて、追い払ってもビームを撃ってもかわしながら付いてくる。

クランチュラさんはこれ幸いと殺すかと思ったけど、困惑しているばかり。それどころか、抱きつかれて倒れた拍子に転がり落ちたスケッチブックを見て、「お前も作り手だったのか」とシンパシーを感じてしまう。

「敵のパワーアップの要がコイツなら、今が殺すチャンスだ!」みたいな残虐敵モードじゃなく、そっちに心が向く意外な展開に驚いた。

 

充瑠は屋外でフラッグ製作をしている人たちを見つけて乱入し、興味の向くままペンキでイタズラを始める。遊ぶことしか考えていない充瑠の楽しそうな様子にクランチュラさんは、過去に自分が地球の様々な文化に触れて創作意欲をかき立てられたことを思い出す。

そんで、あの頃は楽しみながらたくさんの邪面師を作り出したのに、今はなんてザマだと嘆きながらも、いつしか充瑠につられて一緒に絵を描き始めた。

無邪気に仲良く楽しんでいる2人が可愛らしく尊い猫耳回の予告を見た段階では、まさかこの2人を「作り手」という共通点でこんな風に結びつける展開になるなんて、予想もしていなかった。

 

ガルザはモニターでそんなクランチュラさんを見ながら、彼が変わったのは1/5が失われたせいなのでは?と推察。

なるほど。失われたのはラップの才能だけでなく、敵を敵として否定し冷徹に殺そうとするビジネスライクな部分とかも含まれてたのかもしれないのか。

闇のラップバトルもエンタメという点ではクランチュラさんの美学に思い切り寄り添うものでありつつ、相手を否定する言葉で物理的に刺して無力化、という攻撃性の高さは容赦なかったし。

 

一方ヨドンナは、ひと仕事終えたと寝転んで休憩中の招き猫邪面を一喝して鞭で強化。邪面の瞳が変わってやる気を出した招き猫邪面は、猫化した人々を暴走させる。

基地でも瀬奈小夜が暴れ出し、同時にヨドン反応。

「2人は私と姫が何とかする!」と博多南さんが成人男性組に出撃を促すと、その瀬奈小夜に引っかかれまくって「無理無理無理ダメですぅ!」と×作るマブシーナが可愛い(笑)。

 

充瑠とクランチュラさんは綺麗な蝶の絵を完成させた。

「久しぶりに楽しいという思いを味わったな」と充瑠の頭を撫でるクランチュラさんはすっかり打ち解けてる。元々そんな素養はあったんだろうけど、すっかり気の良いおじさんだな。

招き猫邪面に操られて突然暴れ出してしまった充瑠に「せっかく楽しかったものを台無しにするな!」と困惑しながら止める様は、もう悪の幹部じゃないみたい。

そこにヨドンナが現れ、絵を真っ二つ。「楽しい」や「面白い」の価値を否定し、ヨドン皇帝の役に立つことだけしか眼中にない。自分が招き猫邪面を強化したお陰で闇が溜まったと誇示すると、クランチュラが猫に紐付けて作った猫缶リガニーを「名前なんてどうでもいい」とまたもその拘りを否定して召喚する。

更にヨドンナは、まともな邪面師も作れず敵とお絵描きごっこする奴にはもう何の価値もないと嘲って絵を踏みにじり、それと一緒にクランチュラさんのプライドも踏みにじられていく。

いつもノホホンとしている姿に癒されてきただけに余計にキツいな。

さすがに耐えきれず止めようとしたクランチュラさんに鞭を振り下ろそうとすると、充瑠が庇って唸りを上げる。

その姿に、敵と味方を超えた絆を感じたのか、クランチュラさんは「猫起こし」で充瑠を正気に戻す。正気に戻った充瑠が驚いて突き飛ばすのは、無理もないけど切ない。

クランチュラさんは、攻撃しようとするヨドンナを食い止めて「お前はここにいるべきではない!他にやるべきことがある!」と充瑠を逃がす。明らかな裏切りで、ヨドン皇帝への謀反と言われても仕方ない。でもクランチュラさんは「私には、忠誠よりも侵略よりも大事にしなければならないものがある。それは、私という邪面使いの誇りだ!」とまで言い切った!

彼の言葉にガルザが反応したのは何を思ったのかは気になる。

クランチュラさんは更に、いよいよおかしくなったというヨドンナの言葉を否定し

「私は研ぎ澄まされ、より純粋になったのだ!作り手として!もはやここにいる意味はない!」と、ヨドン軍への決別とも取れる言葉を吐いて駆け出してしまった。

クランチュラさん、悪役であんな見かけだけど、育ちの良さや人の良さ、教養や探究心を感じさせるところがあって、それが敵らしからぬ愛嬌や魅力になっていたんだよな。けど、1/5を失ったことでそれらが敵の組織の許容範囲に治まりきらなくなってしまったのか。

彼は悪の組織にいながらわりと温厚で、面と向かってこんな組織に歯向かうようなことを言うとは思ってなかった。でも、格好いいよ。今回の変化でキャラがぐっと劇的に深まったのが嬉しいような、でも物凄く危うくて死亡フラグ乱立状態なのが悲しいような(涙)、いやだけどワンチャン生存ルートが浮上したのかもと希望が出て来たような、複雑すぎる心境。

 

為朝と時雨は瀬奈小夜を庇いながらの戦いに苦戦し変身解除。

ピンチに充瑠が乱入して、クランチュラ直伝「ネコ起こし」で2人を正気に戻す。耳と語尾の「にゃあ~」は残っていて、時雨の「まだちょっとネコ残ってるな」が可愛い。5人揃って「キラメイにゃ~」名乗りも遊び心満載で、スタッフさん隙あらば名乗りで遊んでいるな(笑)。

赤緑桃の自由奔放なネコ攻撃に触発されて、黄青までモードに、とやりたい放題。だからって「為にゃん」「しぐにゃん」はノリノリ過ぎる(笑)。

今回のエピソードは葉山監督の持ち込みだそうで、ホントいろいろ素晴らしくてありがとうございます!

 

一方クランチュラさんはヨドンナに追い詰められていた。

「戦い、勝利するためだけに邪面を作り続けるのは、しんどい!もっと自由に、楽しく作ってみたい!そんな生き方も、きっとある!あいつが教えてくれた」

渾身の、心の叫び。だけど、そんな生き方は今いる組織では絶対に許されないのが悲しい。

ヨドンナから強制バトンタッチした皇帝が「お前はもう用済みだ。消え去るがいい」と攻撃を加えると、クランチュラさんは致命傷とも思えるレベルのダメージ表現で、背後の水面に落ちる。

 

戦闘の方は、宝路が風呂嫌いの猫の習性を利用してワンダー温泉を掘り当て、猫缶リガニーの動きを止める。そのお湯は猫招き邪面の動きも鈍らせ、同時フィニッシュ。今回のロボ戦はドリラーが頑張った。

充瑠は、クランチュラと絵を描いた場所に戻って、自由にただ楽しむためだけに絵を描いてクランチュラ一緒に楽しんだ記憶を辿り、皆も同じ気持ちになれればいいのに、と笑って続く。

 

で、クランチュラさんはミニコーナーでガルザに助けられ、次回を待たずに生存確認(笑)。

いや、ミニコーナーでこんなに重要な情報を扱ったことがかつてあっただろうか(笑)。

クランチュラさん、これだけスポット当たって可愛く格好良く魅力的でちょっと哀れにも描いて貰ったら、正直これで退場しても文句言えないかな?なんて思ったりもしたんだけど、やっぱり嬉しい。

まあ後ろに広がる水面見た時点で、どんだけ追い詰められてもまあ安心かなと思うくらいには私もニチアサ民なんだけど(笑)。

でもさすがに皇帝から直々にあんな必殺ビーム喰らっても生きてたのは、ガルザさんが何か延命治療したのかもだけど、落ちたのが清流でなく澱んだ水の中だったのも、体の回復を助けた一因だったのかなあ?なんて考えてみたり。

 

そんでガルザさん。

皇帝が直々に粛清したはずのクランチュラさんを助けたってことは、ガルザもヨドン皇帝に逆らったってこと。

ヨドンナ=ヨドン皇帝だからヨドンへイムの今の対地球侵略に向けた幹部構成は、実質、配下の幹部が2人ともヨドン皇帝に離反してヨドン皇帝が孤立してるって状態なんだな。こちらはこちらで、なかなか深刻な事態。

クランチュラさんを助けた真意はまだ不明。だけど、そう言えばガルザも、兄オラディン王より才能があると自負してたのに、姪もそれを知らないほど魔進作りを抑制されてた人だったんだよな。だからクランチュラさんの叫びに作り手として何か思う所があって反応し、それを一切認めようとしないヨドン皇帝の意に逆らったのならいいな、なんて希望を持ったりする。

 

あと、今回ネコ瀬奈ネコ小夜のあれやこれやが可愛すぎるのは当たり前でそれだけで眼福。

だけど充瑠の、仔犬の瞳で来るなと言ってもひたすら懐いてきてご主人様のピンチを守ろうとする健気さをネコの自由奔放な動きの中に混ぜ込むのは、猫と犬の可愛い所のハイブリッドで狡すぎるよ(汗)。