キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

キラメイジャー42話感想: 黒いガルザ→金色のガルザ→実は青かったガルザ?

充瑠はまたクリスタリア宮殿の夢を見た。青い体色の男の子が「ひらめキン~グ!」と叫んでイマジネーションの趣くまま自由に「僕の考えた必殺技」を描く姿を見て、「クリスタリアで現実にないものを絵に出来るのはオラディン王だけ」という姫の言葉を思い出し、男の子は幼少期のオラディンだと推察する。

前回、侵略者という悪役なクランチュラさんの創作意欲を見た後だと改めて、クリスタリア人には本当にオラディン(とガルザ)しか無から何かを生み出す創造力を持つ人がいないの?というのは疑問。

もしそれが本当なら、クリスタリア人は限られた一部の者のイマジネーションに進化を依存して現状維持するしかない種族ってことになっちゃうんだけど、それでいいのかいろいろと?と不安になってくる(汗)。

 

その男の子に不穏な影が忍び寄ったところで、充瑠はクラスメイトに叩き起こされる。

補習中に眠ってしまい、王様の夢を見たなどと言う充瑠をからかう例の補習仲間カップルに、柿原さんが猛然と「充瑠は凄いんだから!」と反論。

でも柿原さんの充瑠への態度の方が誰が見ても変化していて、そこを指摘されると慌てて否定するのが可愛い(笑)。というか柿原さん、あれから半年近く、ずっと充瑠に片思い状態なのかと思うといじらしい。

彼女がその間何もせずただ見てるだけとは思えないから、あの口調でいろいろちょっかいかけて、でも充瑠が鈍くて一向に気付かなかったんだろうな。

 

一方、前回皇帝に粛清されかけ、今は裏切り者のクランチュラさんは、命の恩人ガルザの頼みで赤い爆弾を作り抱えていた。

そのガルザはヨドン皇帝に、自分を中に迎えて欲しいと頼む。皇帝と一体化した力を得て地球を皇帝に適した世界に変えるという言葉に、皇帝は快諾。

皇帝の意識の部屋ではヨドンナが膝を抱えて眠っており、皇帝に促されてガルザが椅子に座ると皇帝の姿はガルザに変わり、ガルザは皇帝のパワーを実感する。

ヨドンナも教えられていなかった皇帝の複数人格共存の仕組みが、ガルザに説明する形で明かされる。ヨドン皇帝は敵国出身のガルザをそんなに信用しているのか。今ゴーカイジャーの記事も書いているけど、ザンギャック皇帝の用心深さを見た後だと余計に、ヨドン皇帝の無用心と紙一重の寛大さを感じる。

 

ココナッツベースでは、ガルザの動きを感知したかのようにマブシーナのグラスにヒビが入った。クリスタリアでは物が壊れるのは災いの予兆だというジンクスがあるらしい。

そこから「初恋は実らない、とかか」といきなり始まる為朝弄り(笑)。巫女さんヨドンナへの失恋という黒歴史を蒸し返され初恋認定される射水為朝21歳が不憫(涙)。

為朝のメンタルにもヒビが入りそうな空気を、リモート参加のオラディンが油断は禁物と引き締めて、「いざとなれば私のとっておきの技で対抗するしかないな」と言う。視聴者に「あ、あの男の子の絵?」と連想させた直後、派手に砕け散るグラス。確かに思いっきり凶兆だとしか思えない不自然で豪快な砕け方(汗)。

 

宝路は秋保ちゃんのコンサートの帰り。パンフレットを抱き締める宝路見ると、こちらの(初?)恋はまだ燃え残っている、いやバリバリ現役なんだろうか?と胸が痛みかけた時に、爆弾抱えてガルザの合図を待ちかねているクランチュラと遭遇して、追いかけっこが始まる。

 

夢で見た必殺技の絵を再現する充瑠を、好ましく見守る柿原さん。それを補習カップルがニヤニヤ見守り、柿原さんは「自分が変わったのは充瑠のせいだから、からかわれた責任をとれ」と遊園地のチケットを充瑠に突き付ける。デートじゃないの有効期限もギリなの!と押し切って「見たか私の狡パワフル」とほくそ笑む柿原さん。充瑠から言語化されたそんな自分の個性も今は受け入れ、何なら気に入ってそうなポジティブさがやっぱり可愛い。

だけどそんな空気を一変させる不気味な黒い霧が学校内に広まり、吸った生徒が次々にベチャット化。柿原さんまでその餌食になり「熱田行って!絶対助けてね。一緒に遊園地行くんだから」と充瑠に希望を託すのが、ここにきてしっかりヒロインしていていじらしい。

 

霧は広範囲に発生して人々がベチャット化。それを見てクランチュラさんは作戦が始まったと悟り、「地球はこれでおしまいだあ!へっへ~」と宝路に捨て台詞を吐いて追いかけっこ続行。

前回は同じ作り手としてネコ充瑠と敵味方を超えて一緒に楽しみ、その結果ヨドン軍を抜ける決意までした。だけど地球を滅ぼしたい気持ちまでは変わってなかったのか、と残念なような、でもまだあくまで敵で悪役なんだということに安心したような、と複雑な気持ち。

 

博多南さんが特定した霧の発生発生減はガルザ。禍禍しさが今までのガルザじゃないみたい、と小夜の言葉で皇帝との一体化効果が暗示され、駆けつけるとガルザの言葉で「充瑠たちはキラメンタルでこの霧の中でも正気を保っている」と説明が入るのが、細かいけど手堅いな。

皇帝と一体化しパワーアップしたガルザは、ゴーアローで強化したキラメイジャーたちでさえ、相手の戦力の見極めが甘いと駄目出ししながら圧倒し、充瑠を抑えつけて「結局最後に勝つのは力!この世の者を服従させる強大な力だ!」と豪語。

それに反論する充瑠の

「違う!力だけじゃ何も作れない。小さい頃のオラディン王だって、<閃きは世界を救う。だから僕に任せておけ!>って言ってた!」

という言葉に何か戸惑けど「そんなものは戯れ言だぁ!」と、現実主義者ぶりを改めて強調。

 

ガルザはここで地球の環境が整ったと皇帝に玉座を譲り、突然ガルザが巨大な皇帝に変わったことに皆が驚く中、この時を待っていたクランチュラさんが爆弾を皇帝に投げつけると、皇帝に異変、体が動かなくなってしまう。

皇帝の意識の部屋でガルザは高笑いするとヨドンナを気絶させ、狼狽える皇帝に斬りつける。皇帝は消滅し、ガルザがその肉体乗っ取りにあっさり成功してしまった(汗)。

 

宝路がクランチュラさんを捕まえ吐かせた内容によると、ガルザから「ヨドン皇帝が地球に現れた時に生まれる一瞬の隙をついて意識を乗っ取りたい。そのための道具を作れ」と頼まれて

「面白いじゃないか。皇帝の意識を弱体化させる特殊爆弾を作り、私が起爆させよう」と引き受けたと。

クランチュラさん、これまでも様々な能力を持った邪面を作ってきたけれど、その気になればあんな強大な皇帝の意識を一時でも弱体化出来る爆弾作れたのか(驚)。開発者としてどんだけ有能だったんだと改めて。

気性は元々、悪の組織にいるには寛大で温厚過ぎるくらいで、前回もヨドン皇帝の意に逆らいはしたものの、ヨドンナに追い詰められても自分から攻撃を加えようとはしなかった。

ヨドンナがもうちょっとでもと彼の能力やプライドや創作意欲に配慮してやっていれば、こんな積極的な謀反なんて考えもしてなかったろうにな、と思う。

皇帝も、敵国の裏切者ガルザをこんな形で裏切られるほど重用するほど寛大で、クランチュラさんにもヨドンナが来るまではわりと自由にやらせていた。それで地球侵攻が停滞気味になったためのテコ入れが必要だったのはわかる。

けど、ぽっと出でクランチュラさんの気持ちお構いなくあそこまで踏みにじって追い込んだヨドンナのやり方も拙かったのかな。なんかトップと現場の間に他所から入ってきた事務方が合理性一辺倒で、織に軋轢を産むあるあるだなと改めて思う。

まあ、皇帝の消滅が呆気なさすぎて逆に、このままで終わるはずないよな、とも思うけど。

 

皇帝の体は巨大なままガルザに変わり、更に体が金の模様が強い<ロードガルザ>に変貌。魔進が駆けつけて皆が乗り込む中、充瑠だけが

「すっげー!なーにあれ!あんなにわくわくする姿、俺、はーじめてだよ!」

と大興奮。ロードガルザに街が大規模破壊された直後だけにファイヤーに不謹慎と叱られ、慌てて乗り込みキラメイジンに。

 

充瑠のこの反応には、ヤバい強敵出現という地球の大ピンチしかも大規模破壊の直後なのにと、私も正直驚いて、不謹慎で危ういと感じてしまった。

でも一方で、柿原さんをずるパワフルと心から褒める事が出来て、敵だろうと悪だろうと凄い物は凄いとただ純粋に正直に煌めきを認めてワクワク出来るのが、充瑠の強みなのかもと。

そんで、前回敵である充瑠を受け入れたクランチュラさんの作り手魂もそうだったんだから、敵にばかりそれを求めずに自分でも純粋に楽しんで同じ気持ちになれれば、という前回の言葉を実践しているんだとすれば、キラメイジャーは最終的にそこに向かうのかもなあと思った。

ただ、後の展開を見ると、ワクワクの理由はそれだけでもないのかもだけど。

 

ロードガルザの強さはキラメイジンでは勝負にならず、エクスプレス、ザビューンも一撃で戦闘不能。更に重力すら操り、キラメイジンには為す術がない。

オラディンが召喚されグレイトフルフェニックスになり、「お前はどれだけ好きにすれば気が済むのだ!お前は必ず私が倒す!」と、ようやく「お仕置き」ではなく「倒す」と決意して向かっていくも、苦戦。追い詰められたオラディンの「今こそ私のとっておきの技で勝つ!」という言葉に、充瑠は夢で見た男の子の絵の技かと期待。だけど実際に繰り出されたのは名前もありようも全く別物の技だった。

それをあっさり跳ね返したガルザが「今度はこちらから行くぞ!」と放ったのは、「トルネードスクリュークラッシュ」。あの男の子が描いた絵と同じ技。同じ名前。

まともに喰らってグレイトフルはダメージで合体解除し、充瑠も放り出されて変身解除してしまう。

「今の技・・・あの子が描いていた絵と同じ!」

「なに?なぜ貴様がその事を知っているのかは知らんが、この技を考えたのは俺だ」

「じゃ、あの子は王様じゃなくてガルザ?」と混乱する充瑠の前で、王様フェニックスをあっさり捕らえたガルザは、ヨドンへイムで自ら処刑するといって姿を消して、続く。

ミニコーナーでワンダー開脚の宝路がクラッシュラを縛り上げてクラッシュラさん「助けて~」と悲鳴(笑)。

 

やばい(笑)。以前、アタマルドのクリスタリア人が皆オラディンやマブシーナと同じ体色なのを見て、ガルザは王族に生まれながら、誕生時から異端者だったのかなと若干心を痛めていたら、後天的なものだったとは(汗)。

しかもそこに、物語上かなり重要な意味を付けてくれそうな事に滅茶苦茶ワクワクしてる。

(てか、アタマルドの時はちょっとだけ、ひょっとしてスタッフさんそこ気にしないで全員同じ色にしちゃったの?とか思ってごめんなさい・汗)。

 

それから、ガルザにも現実にないものを絵に出来る創造力があったのに、姪にも魔進にも知られることがなかったの?というのはずっと引っかかっていて、美しい国クリスタリアや善王オラディンの影の部分を感じていたんだけど、冒頭でわざわざ充瑠の台詞でそこにスポットを当ててるのを見て、終盤でそこに向き合ってくれるのかな?と、スタッフさんの作り手としての誠実さを感じた。

 

あと、子供の頃のガルザと充瑠が共に「ひらめキング!」って言ってるのも気になる。

充瑠が次々に新装備やピンチの打開策を閃くのは純粋に充瑠の能力なのか、閃きの瞬間にキラキラ演出が入るのは何か理由があるのか、みたいな疑問もまた復活してきた。これまではてっきりオラディンと充瑠に何か秘密の繋がりがあるのかも?と思っていたけれど、オラディンではなく実はガルザだったというの可能性が、ここに来て浮上して来たような。

ロードガルザにワクワクしてしまったことにも、それと関連があるのかもだし。

青い体色があの黒色になった理由は、充瑠が目覚める直前に見た不気味な影が関係しているのかもだけど、それによって「閃きは世界を救う。だから僕に任せておけ!」と無邪気に絵を描いていた正義感が強くイマジネーション豊かな少年が、芝居を見ても悪役に惹かれるようになり、長じては兄の養子の謀殺を図り、とうとう自国を滅ぼし兄を手にかけることになってしまったのか、と思うとキツいな。

弟の体色が変わったことを、兄オラディンはどう受け止めたのかも気になる。オラディンがガルザに中々正面から向き合おうとしない根っこにそれもあったりしないのかな?と、少々考え過ぎてみたりして、次回はかなり楽しみ。