キラメイジャー27話感想: ジャン語で暗号?ゲキレンジャーコラボ回
瀬奈のスポンサーで、ゲキレンジャーのサポート組織だったスポーツメーカーのスクラッチ社にスポットが当たって、真咲美希と娘のなつめが登場。
キラメイジャーをサポートするカラットと同様の立ち位置でキラメイジャーの活動にも理解があると紹介。
ゲキレンジャーの過去映像もがっつり流れて解説もされ、為朝のeスポーツ仲間でも話題になったりと、完全に世界観が地続きだと明言された。
脚本もメインライターだった横手さんがゴセイジャー以来凄く久しぶりにニチアサに参戦。
個人的には特別な理由がない限り戦隊は個々の世界観が独立していて欲しい派なんだけど、戦士ではなくサポートキャラが出るという線引きは良かったと思う。戦士が出てくるとどうしても「この地球のピンチに何やってんの?」と気にしちゃうから。
ちょうどゴーカイジャーのゲキレンジャー回の記事をアップしたばかりでそこでも書いたけど、私がニチアサで戦隊視聴を続けるきっかけになった作品。
もう13年も経ったのか。当時小学生だったなつめもとっくに成人なわけだ。
そのなつめは瀬奈の大学時代の先輩で今はスクラッチ社の開発室に所属し新商品開発を担当。美希は開発室長だそうで。
(ん?瀬奈って21歳設定だけど大学「時代」ってことは中退したの?)
冒頭からこの2人は瀬奈のトレーニングをサポートしながらいわゆるジャン語を連発。
モラモラ→暗がりから抜け出せない
ニキニキ→調子が良くて元気
ゾワゾワ→ヨドン軍みたいな悪
瀬奈はさっぱり分からなくてうんざり気味だけど、見学してた充瑠が何となくわかるのはイマジネーションの強さの賜物なのかな?
走行データを集め良いサポートに生かすために開発中のサポートギアを、瀬奈が装着して走ることになった。ドローンで追跡してギアが集めたデータをパソコンに転送という仕組み。
少しでも体を軽くするために瀬奈はチェンジャーを外してなつめに渡し、これも今回のピンチと逆転のポイントに。
好調で走る瀬奈だけど、途中で異変。レンジのサポートギアが紫に変わって禍々しくイガイガが生え、「時速15キロ以上で走らないと爆発する」ととんでもないアナウンスを始めた。
更には背中のバックルに接着剤が飛んできて外れないようになってしまう。
一方、ヨドン反応で瀬奈以外のキラメイジャーが駆け付けた場所に現れた今回の邪面師は、以前倒した接着剤邪面を「ひ弱な兄貴」と切り捨てる弟の強力接着剤邪面。
「兄貴が愛のキューピットなら俺は地獄の処刑人」とか兄より残虐だとアピールするところはガルザに気に入られてそう。
完全なリペイントで費用節約してきたけど、声もキャラも変えたら全くの別個体として全然問題ないから有効だな、と改めて思った。
でもって速攻で全員の足を接着剤で地面にくっつけ、動けなくしてしまう。
「なんじゃこりゃあ!」宝路の今回の昭和語録は「太陽にほえろ」のジーパン刑事。
ベチャットのモップ掃除はしっかりくっつくよう下地処理だったと明かされる。
最初見た時には「(掃除してくれるなんて)いい子いい子」と優しい視線を向けてた小夜の「何か企んでるとは思ったけど」に「お前が言うか」と時雨が突っ込んだぞ。
なんか現時点でココナッツベースカースト最上位に君臨してる女王に、いや俺は対等だぞと挑もうとしてるように見えて「よし頑張れ!」とこっそり思ってしまった(笑)。
瀬奈の方はギアがまたスピードアップ要求。ちょっとでもスピードが落ちると爆発するため障害物を迂回出来ないのを、引っ越し業者を飛び越える身体能力お化けぶりを披露しカップルのタコ焼きを食い逃げ(お代は後で払います)とコミカルに見せつつ、さすがにおかしいのでは?と美希に問いかける。
「スチャスチャ走りなさい」
「何もないわ。ゾワゾワなだけ」
美希がそう答えて振り返ると、ガルザとヨドンナがなつめを人質にとっていた、と異変の正体を種明かし。
「いつどうなったら諦めるか、人間どもの限界を確かめるんだ、まずはキラメイグリーンで」
ヨドンナは前回のことで人間を研究しようと思ったらしく、鞭を振るうとPCは乗っ取られサポートギアが爆弾に変わった。
更には邪面師を倒さなければ接着剤=爆弾は外れない、という大ピンチ。
高笑いして「ここ笑う所で合ってる?」とガルザに聞くヨドンナ。それって
・為朝に教わった笑うという感情表現への興味と習得欲が継続中
・笑う事を学習中つまり自分の感情表現が未熟な事を同僚から隠す気もなく恥じてもいない
ってことなのかなと。
今回の実験からも、「笑い」だけでなく諦めとか人間の感情や習性、性能をいろいろ見極めたい気持ちもありそう。
だけど、「悪」で幹部のくせに無駄な虚勢は張らず妙に素直で真っさら感があって、初々しいというかあまり長く生きてない感じが却って不穏。
それに「知るか!」と返すガルザは何を考えながらそんな実験に付き合っているのか、こっちも不穏。
皇帝は彼女をどこから連れてきたのか、又は無から作ったのか、それとも別の何かを闇落ちさせて生まれ変わらせたとか?
前回のクランチュラの「秘密」「危険」発言であれこれ考えてしまう。
変身出来なくても隙を見てガルザからなつめを逃がすくらいは出来る美希は、獣拳レオポルド拳免許皆伝。ゲキレンジャーの敵ボス理央やゲキバイオレットと同期の桜だし実力があるのは分かるけど、ガルザさんはさすがに生身の人間相手に不覚とりすぎでは(汗)。
逃げたなつめは博多南さんから瀬奈への連絡をチェンジャーで受け、キラメイジャーの苦戦を知り現場に向かう。
充瑠たちは接着剤で足止めされて強力接着剤邪面にボコボコにされ、召喚したキラフルゴーアローも接着剤攻撃で自転車にくっつき、さらに瓦礫の下敷きで動けない。(バタバタもがいているのは意思があるんだろうか?)
でもキラフルゴーアローもキラメイジャーも避けられなかった接着剤攻撃を、駆け付けたなつめはダンスで華麗に避けまくる(汗)。人質だった分の挽回ってことかもだけど、ちょっとここは花持たせすぎな気がしちゃった。
残った美希は瀬奈に「ゾワゾワよ」「爆発のためにモラモラを目指して」とジャン語を連発。
冒頭でのやりとりから「ゾワゾワ」がヨドン軍を指すことと「モラモラ」の意味に気付き、諦めるどころか勢いを増し、トンネルに入ったところで大爆発。
瀬奈の爆死を確認するため美希を連れて現地へ向かったヨドンナとガルザの前に、瀬奈が無事な姿を表す。
実は、なつめのお陰でキラフルゴーアローを取り戻して強化に成功したキラメイジャーが邪面師を倒したため、ギアの接着剤効果もなくなった。なので瀬奈はトンネルの中で外して難を逃れたと種明かし。
最初に瀬奈爆死?と見せて後から回想で、邪面師を倒すというハイライト場面を見せるという大胆な構成。
なつめが瓦礫を除けて自転車ごとアローを回収し充瑠の元に運ぶまで、邪面師が棒立ち過ぎた感じはする。(なつめへの接着弾を充瑠たちが撃ち落としてサポートとかでも良かったかも)
でも初期メンバー全員を強化する鳴り物入りの新兵器&販促商品を、初登場の次の回で自転車に接着剤で磔状態のまま、よっこらしょと使用するとか想像の斜め上で画面的にツボだった(笑)。
そんで強化しないシルバーにも自転車を支えさせて、肝心な場面ではちゃんと縁の下の力持ち役やってますとカメラを動かして映す演出も良いなと思う。
「爆発のためにモラモラを目指して」
という言葉を
「仲間が邪面師を倒してギアを外せるようにしてくれるからドローンから見えないトンネルに入って爆発させて」
と理解した瀬奈(汗)。
正直途中まで、なんでこんなにいちいちジャン語を連発するの?しかも解説に尺取りすぎでは?ゲキレンジャー見てなくてジャンのことも知らない人はどう思うんだろう?内輪受けとドン引きしてない?とヒヤヒヤしていた。
でも、単なる過去戦隊の豆知識や世界観の紹介に終わらず、知らない人には分からない事を逆手にとって暗号として物語に落とし込み、逆転の突破口にする展開は「おーっ」と思ったよ。
「拡大解釈すぎるだろ」というヨドンナには深く肯いてしまったけど(笑)。
瀬奈はヨドンナの武器にチェンジャーをこすりつけ格好良く変身し、そのままアローでヨドンナを攻撃。
それをガルザが庇った場面はちょっと「おやっ?」と思った。
けど兄への裏切りから始まったガルザさんだし、現時点ではヨドンナに何か利用価値があるか単に信頼させるためっていう黒い動機しか感じさせない。
なんせ庇った側が相手を大事に思っているとは限らないのは、ゴーカイジャーのバスコとサリーで嫌というほど思い知らされているもんな(涙)。
一方、敵のチームワークに敗れた事でたぶん仲間に興味を持ちガルザの誘いに乗ったヨドンナは、庇われたことにどう感じたろう?
共同で戦線に出るならこれくらい当然と何も感じなかったか、それとも「こいつは信頼出来る、これが仲間か」とでも思ってしまったろうか?今回も瀬奈に仲間への信頼を見せつけられてしまったわけだけれど。
「やっと出番が来た!」とクランチュラさんが邪面師を出す。実験が終わるまではと止められてたのかな。そういえば前回は、溜めた闇を爆弾作りに使われたし途中から指揮権がヨドンナに移ったから邪面獣を出していなかったのか。
今回は邪面獣も前回の接着剤シェルガの着ぐるみを流用した強力接着剤シェルガで節約モード。
瀬奈と充瑠のキングエキスプレスザビューンに宝路のドリラーで追い詰め、いざトドメってところに涙目で乱入してきたマッハトルネードアタック(笑)。
「瀬奈お嬢様、私にも頼って欲しかったんです(号泣)」
うん、瀬奈がエキスプレスにノリノリで乗り込むの、キラトークで切なそうだったもんね。なんかもうマッハならそうだよねって大抵のことは納得出来るくらいキャラ立ちしてる(笑)。
ジャン語暗号で危機を打開出来た瀬奈は
「ニキニキとは、自分が前向きでパワフルでご機嫌だってのもあるし、みんなと仲がいいとか信頼しているとか、世界が美しいとか、そういうニュアンスもあるんだ」
とか一気に理解を深める(汗)。冒頭ではジャン語をあれだけ面倒臭がっていたのに変わりすぎだけど、一度良いと思ったら一気に突っ走れるのも瀬奈らしい気はする。
でもしれっと「ワンダーニキニキ」と自分の語録に取り入れてくる宝路の適応力はその上を行っているかも(笑)。
キラメイ音楽祭は瀬奈で
「瀬奈お嬢様の清らかで可憐な歌声」「瀬奈お嬢様なんと素晴らしい!大好きです!」と興奮しっぱなしのマッハが、もはや声がしゃがれてイケボですらないけど凄くマッハ(笑)。