キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

海賊戦隊ゴーカイジャー: 3話4話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

<3話>

■レジェンド回の基本構造を提示

初めてのレジェンド回。ここで海賊たちが宇宙最大のお宝を手に入れるために必要なことや手順といった基本フォーマットが以下のとおりしっかり提示される。

 

・宇宙最大のお宝を手に入れるには、34のスーパー戦隊の大いなる力を全部手に入れる必要がある

・大いなる力を手に入れるにはその戦隊レジェンドに認められることが必要

・その基本フォーマットは

各戦隊本編の様式に沿ったサブタイトル→ナビの占いでヒント提示→レジェンドとの接触・交流→レジェンド戦隊への変身(主題歌BGM?)→レジェンドに認められ大いなる力を入手

 

という流れ。

また、

・地球の一般人たちの知らない「宇宙最大のお宝」の存在とそれを手に入れるのに必要なものをレジェンドは知っている。

・少なくとも魁が「今は海賊に預けておいた方がいい」と考える理由がある。

ということも示された。

 

■小津魁

2話でナビが占った「良いことを教えてくれる黒い服を着た男」の正体、マジレッド小津魁登場。

2年前に先行した仮面ライダーのクロスオーバー作品ディケイドでは、リ・イマジネーションで本編とは違う俳優に本編主人公の名前を被せていたけど、こちらは同じ俳優の出演でそれと差別化している。

レジェンド登場は聞いてたけどこんなに早いとは!と、なんか凄い事が始まったんだなってテンション上がったのを覚えてる。

本編最終回から5年後の魁は、最終回でインフェルシア親善大使として着ていたのと同じ黒のローブ姿。役者さんの加齢やキャラの成長に合わせて、なんだか落ち着きがあって謎めいていて、「魔法を忘れた魔法使いさ」なんて本編の魁ならまず言わなそうなちょっと気障な台詞使っちゃったりしてる。

下手すると人死にが出そうなトラップをしかけてきた時はどうしちゃったの?と思ったけど、最後はやっぱり魁で、ハカセのピンチを助ける良い子なのがわかるという見せ方。

後出のレジェンドと比べると出番は控えめではあるけれど、トップバッターとして海賊たちと視聴者にこの物語の基本構造を伝えるとっても大事な役回りだった。

魔法を使えないのに海賊たちにいろいろ物騒な罠を仕掛けたのはフレイジェルの助力があったからと明かされて「ありがとう」って言うところもなんか良いな。

 

ハカセ

賞金首の海賊らしからぬ臆病さ慎重さで、大胆不敵なマベと対照的。事前に準備したり大丈夫と確信持てることでないと怖くてチャレンジ出来ない。何かにビビった時は下手すると女子メンバーの陰に隠れたりしちゃう。

「格好いいアウトローの海賊」からはほど遠い存在。その分1番庶民的で親しみやすくて、アイムとはまた違った形で海賊たちを視聴者側に近づけてくれる役回り。

だけど、「お宝のためには出せない勇気を仲間をピンチから救うためには出して思い切った行動が出来るんだ」というのが今回示されたハカセのキャラの核。

同時に、「勇気」はマジレンジャーが新たな魔法を獲得する時のキーワードでもあって、それを魁が認めたことでマジレンジャーの大いなる力を貰えた。

まあこの後登場するレジェンドたちから大いなる力を貰う時には、必ずしもそんなにはっきりしたキーワードがある場合ばかりではないんだけど、レジェンド回第一発目として凄く綺麗で分かりやすい見せ方で、ハカセはその役回りにピッタリだったと思う。

 

■マジドラゴン

マジレンジャーの大いなる力を具現化したのがマジドラゴン。マジレンジャーのレンジャーキーが光って、操縦席に差し込むとゴーカイオーの中から出てきて、ゴーカイオーの追加武装になった。

なお34戦隊の大いなる力のうち、こうやって具体的に新武装として出てくるのは商品化されたものだけ。

商品化するしないの基準だけど、ある時期以降の戦隊の売上順と合致していると思う。いろんな戦隊のファンが見て優遇不遇がどうしても気になるだろうから、明確に数字で示せた方が良いんだろうなと思った記憶がある。

 

 

<4話>

■地球人の場慣れ感

前回マジドラゴンがゴーカイオーから出てきたもんで、海賊たちが他のレンジャーキーでも大いなる力が出ないか試しているけど出て来ない。やっぱりレジェンドに貰わないと駄目なんだと、海賊と視聴者に念押し。

街にそんな巨大なロボが降りたって何やら体のパーツについた扉をパカパカ明けてるのを、物珍し気に見物して写真撮影までしている一般市民たち。でも何も面白いことにならないのでそのうち退屈して離れていく。

1話でも、道路を歩いていたら突然目の前に巨大な錨がぶっささったのにあまり狼狽えなかった通行人とかいたし、ちょっとやそっとでは驚かない巨大ロボ慣れしたあの世界の人たちがじわじわきた。

 

■ジョー

今回のメインキャラ。正直、3話までは1番キャラが薄かったと思う。寡黙だし崩れた所もないし、冒頭のアイムへの態度もぶっきらぼうで取っつきにくい。

2話で少年の頭にポンって手をやったのは好印象だったけど、それくらい。

でも今回、1度ゾドマスに負けてからの常軌を逸した特訓で狂気と紙一重のストイックさやシリアスな雰囲気、鬼気迫る表情を押し通し、剣の師匠にまつわる悲しい思い出をバリゾーグとの因縁を暗示させる形でチラ見せしつつ、ゾドマスを規格外の五刀流で撃破とか、なんか半端ない奴だってのはヒシヒシ伝わった(汗)。

荒川脚本でたまに来る、とにかく理屈抜きに熱く熱く突き進んで来る奴って感じにゾクゾク来たのを覚えている。

それでいてラストでお礼にケーキ作って鼻にクリーム付けてるとか緩急付けすぎだろ(笑)。

 

■アイム

2話のマベに続いて今度はジョーに新参者目線で突っ込んで行く。

寡黙でストイックな自分一人で背負い込もうとする剣士と、それでも心配して踏み込もうとする無垢で健気な元お姫様って組み合わせがなかなかベタなんだけど独特の雰囲気で魅力的。

竹林でアイムがジョーの裾を掴んで引き止めるシーンがあざと可愛かったけど、4話にしては思い切ったな~と思った。アイムってお姫様だから殿方にそこまですると思っていなくて。

なおこれは、荒川さんとはデカレンジャーツインカムエンジェル回やゴーオンジャーのG3プリンセス回でコンビ組んで好みを熟知している渡辺監督が「きっと荒川さんが喜ぶと思ってやりました」という忖度の結果だったとのこと(笑)。

ちなみにデカマスター稲田さんも、そのシーンを何度もリピったとツイッターで仰っていたから、男の人には私が感じる以上にグッと来る仕草だったんだろな。稲田さんはそれ以来熱烈なアイムファンになられて、その後アイムに何かあるたびにツイッターで狂乱してたのも当時、楽しませて貰えた。

アイムはラストでジョーの鼻に付いたクリームも舐めてて(これも渡辺監督の仕業)、うっかり「え?もうカップル誕生すか?」と焦った思い出。

 

■仲間とは

仲間だから、なんでも手を貸して助け合うんじゃなくて、一人になりたいという時は理由があるはずだから、それを信じて遠くから見守る、というスタンス。

相手が言いたくないことは無理に聞き出さない。話したくない辛い過去を持っているのはお互い様だから。脛に傷持った奴ばっかだし。

そうやって迂闊には踏み込まず距離をとるものの、だけどやっぱり心配だからそっと後をつけていって、敵に卑怯な手を使われてピンチになったら助ける。仲間だから。

口々に貸しだの買い出しだの3回で良いだろだの軽口叩きながら剣を貸し借りしていくのが何とも粋で、これがゴーカイジャーというチームのありようなんだな、というのがバッチリ示されて見ていて気持ち良かった。

 

■一通り紹介OK

宇都宮戦隊は基本的に4話までに物語の基本構造もキャラ紹介も一通り終えてしまう感じ。

赤と絡む形で2話で1人を簡単に紹介、3話でまた赤絡みで1人がっつり紹介、4話を残りの2人のダブルメイン回にってパターンが、シンケンジャー、トッキュウジャー、ジュウオウジャー

ゴーカイジャーはちょっと変則で、1話で桃、3話で緑ときて、4話で青と、黄が来るかと思ったらもう1回桃と変則的。

1番新参者=比較的視聴者の目線に近いアイムに古参の野郎2人を掘り下げさせる狙いだろうけど、メイン回がお預けになったルカも、アイムとの会話で部分的にスポットを当ててる。

ルパパトの初美花もそうなんだけど、短時間のスポットでも十分アクセントを効かせられるキャラや演者の場合はメイン回がちょっと後になる場合もある感じ。それでもおおよそのキャラや魅力はある程度しっかりアピール出来て、5話以降でちょっと世界観を広げたり新展開を迎えたりする準備完了。

なので特に序盤は、安心かつワクワクして見ていられるんだよね。計算されてると思う。

 

■5話予告

早くも2回目のレジェンド回はデカレンジャーで、バン、ジャスミン、そしてボスと3人も出演することが分かって、滅茶苦茶テンション上がった。本当に心からただただ、楽しみでたまらなかった。

まさかその直前の金曜日、3月11日に恐ろしい出来事が起きて、日本から2万人が一度にいなくなってしまうなんて、これっぽっちも思っていなかった。