キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

海賊戦隊ゴーカイジャー: 39話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■バスコの困惑

海賊たちが殿下を撃破したニュースがデカデカと宇宙新聞を飾っている。それを見てバスコは「余計なことしてくれちゃって」と軽口を叩きながらも困惑。

この件がバスコにどう迷惑をかけるのか、放送当時この時点ではイマイチよくわからなかった。

自分の地球での活動を黙認しているダマラスが責任をとって更迭されたら、次のトップの意向次第で今後の活動に支障が出かねない、とかか?ぐらいに思ってたっけ。

全部見終わった今だと、ある理由から大いなる力集めには海賊もまだ必要なので、ザンギャックが海賊の殲滅に本腰入れてくるのは困る、ということだとわかるんだけど。

なんせ海賊たちの賞金も跳ね上がって、特に船長のマベの金額はアンリミテッド。「幾らでも払うから首を獲ってこい」とザンギャックの本気度200%。

守銭奴ルカがそれに反応して、フロアが一瞬凍り付くのが、らしくて笑った。

 

■全員潜入

「諸星学園高校で僕と握手!」

という占いで一同メガレンジャーの母校へ。そこで今は教師をしているメガレッド伊達健太の、待ちかねていたぜ的な歓迎を受ける。

もはやレンジャーキーを巡って決闘とかしていた頃は遠い記憶になるほど、海賊はレジェンドに信用されてるんだなとしみじみ。

アイムは王族だったために学校には行けず憧れがあり、マベやルカも憧れはないもののやはり学校には行っていない。

それを知った健太は、大いなる力を渡す条件として、海賊たちに1日この学校の生徒になれと言う。

それぞれの個性に合った制服の着こなしが貴重で楽しい。秀才キャラのハカセだけでなくなぜジョーまで眼鏡をかけることになったのかはわからないけど(笑)。

 

なお、脚本の香村さんは、最終的に地球を守るにしてはここまで地球人との絡みが少ないと思い、宇都宮Pには2人くらいでいいのでは?と言われたけれど全員潜入させると押し切ったそうで、つくづくグッジョブ。

 

■夢を育む場所

マベたちが校内で目にしたのは、青春を満喫し、恋愛、勉強、部活に一生懸命な生徒たちの姿。

メガレンジャーの大いなる力が何かとは具体的に言及されなかったけれど、高校生が主要メンバーだったこの戦隊のキーワードはきっと青春とか学校生活、そんでそこに詰まった夢。

ザンギャックに故郷の星を蹂躙された海賊たちからすると、少年少女たちが安心して夢を育めるこの学校という場所は、地球特に日本人たちが思っている以上に貴重な物に映ったんだろうな。

自分たちの大いなる力が「夢を掴む力」なのだと認識した直後なら、尚更。

特に、ルカには故郷の星に置いてきた子供たちにもこういう環境が与えられたらと思ったかもしれない。

学校を知らなかった海賊たちがメガレンジャーの大いなる力を得るのであれば、ぜひ直に体験して知ってほしかったというのが健太の願いだった、というのは納得。

 

片思いの先輩に手作り弁当を渡そうとする少女の挙動不審さが不思議そうなそっち方面は疎いジョーと、お姫様育ちのくせにその辺りの察しは良いアイム、生徒たちが苦戦する問題をスラスラ解いてルカの前でポイントを稼ぐハカセ、というそれぞれのペアの反応が楽しい。そしてバスケ部の練習に乱入して地球人とは別次元の跳躍力を容赦なく見せつけてドヤ顔のマベは反則(笑)。

 

■バスコの手口

バスコはその学校のあちこちに爆弾をしかけ、解除して欲しかったら大いなる力を渡せ、と健太に取引を迫る。

人質と引き換えに欲しい物を手に入れようとするのはこれで3回目。いかにも正々堂々が苦手とうそぶき「何かを得るには何かをすてなきゃ」が信念のバスコらしい。

ただしその3回とも香村さん脚本なので、現時点までのバスコの嫌らしさの8割以上は香村さんのせい(笑)。

香村さんはウィザードやジュウオウジャーでも要所要所で、怪人の卑劣さを表すのに、人が人を思う心を利用する話を使っていた印象。

ん?ルパパトはそんなんでもないかな・・・?と思いかけたけど、よく考えたら敵ではなく味方、コグレの快盗スカウトが思いっきりそれだった(笑)。

 

なお、マツリも健太も取引を持ちかけられて即座に応じようとしている。海賊が居合わせて止めなければ、どちらもまんまと奪われていたはず。レジェンドたちにとっては自分たちの大いなる力よりも人命優先なのは共通の価値観なんだね。

だから、バスコに力を奪われてしまった戦隊の扱いには心が痛むけど、彼らも人質と引き換えに渡さざるを得なかったんだ、とせめて脳内補完したい。

 

■デジタル研究会

鎧からの爆弾の報告を海賊と一緒に聞いたデジタル研究会のメンバーは、PCのシステムを健太のパスワードで起動するとたちまち爆弾の仕掛けられた位置を特定し、全校生徒にその情報をメールで知らせる。

私は未見だけど、健太を含むメガレンジャーはこのデジタル研究会のメンバーだった。当時の設備がある程度継承されたりブラッシュアップされたりしているってことなのかな。

そんで生徒たちも決して無力に守られるだけの存在ではない、っていう描写が気持ち良い。

仕掛けられた場所はマベが一緒にバスケをした体育館の天井、お弁当カップルの座るベンチの下、などバラエティーに富んでいて、海賊たちが回収に行った先に居合わせた生徒たちの反応もいろいろで楽しい。けど同僚の先生の愛妻弁当は、どうしてそこに仕掛けようと思ったバスコよ(笑)。

 

■VSバスコ

31話では、海賊たちは真の姿を現したバスコにほぼ瞬殺されて終わってしまった。特に鎧は大怪我を負わされている。

でも今回はちょっと違う。マベたちが爆弾を回収するまでの時間稼ぎを鎧1人で引き受けてサリーと渡り合い、業を煮やしたバスコには敵わないまでも、健太がラッパで危うく力を奪われそうになった時は機転を効かせて阻止する。

海賊たちは集めた爆弾をタイムレンジャーのバズーカで圧縮冷凍。鎧不在の場でも彼の作ったスーパー戦隊大百科の知識は、確実にゴーカイジャーの血肉になってるな。

マベの「スーパー戦隊の力、舐めんな」が、以前よりスーパー戦隊に寄り添った感じなのも、それを改めて補強していて良い感じ。

 

メガレンジャーにゴーカイチェンジして戦う海賊たちはバスコには苦戦するものの、サリーを徹底的に追い込んで徐々にフルボッコ

サリーも元々強いんだけど、猿だし妙に愛嬌あるからなんかだんだん大勢で動物虐待してる雰囲気に(笑)。特にジョーがバーチャル映像でバスコに化け油断させて騙し討ちとか酷い(笑)。

サリーのピンチにバスコが珍しく動揺して身を呈して庇ったのは、初めて見た当時は、その真剣さが印象的だった。

「あれ?人信じないとか言ってもバスコにとってサリーは大事な相棒なの?猿だから?」なんて思ったりもした。あの時は(汗)。

 

■卒業証書

バスコが撤退間際にサリーの腹から出したドロイド2体を倒して学園を守り切ったゴーカイジャーに、健太先生は約束どおり大いなる力を渡す。

卒業証書っていうのがメガレンジャーらしく、また、1日だけだとしても実際に生徒として過ごし、学校とは何かとその大切さを彼らなりに理解した海賊たちに渡すものとして相応しいな。

最終合体で殿下を撃破した前回の後で、ちょっと息抜きというか和やかで大人しめな印象な今回。

だけど、潜入、コスプレとバラエティー要素を楽しみつつ、地球人との触れ合いやスーパー戦隊知識の活用、それからメガレンジャーの要素を夢というキーワードで海賊たちに落とし込むという、実は中身の詰まった回だな、と思う。