キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

海賊戦隊ゴーカイジャー: 25話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■折り返し地点のおさらい

この感想というか覚え書きもなんとか25話、折り返し地点まで来た。

番組の方もここで鎧のスーパー戦隊講座という形で、現時点でどの戦隊の大いなる力を貰っているかを全戦隊の写真と鎧による各戦隊の印象的な動作付きでおさらい。つくづく便利だな鎧。

そう言えば劇場版で11戦隊から大いなる力を貰ったことについて、具体的にどの戦隊の力かを本編で言及するのは今回が初めて。まだ入手していない戦隊がどれかを示すのは確かにこの後の展開を考えれば必要なこと。そういう意味でもタイミングは良かったのかも。

あと戦隊シリーズは後に、ジュウオウジャーあたりからか、8月末に24時間テレビの裏で総集編を流すようになったけれど、この回はある意味その先駆け的意味合いもあるのかなって感じもする。

 

本編で貰った力は11、劇場版でも11、合計22。劇場版効果で既に2/3近く貰っていて、残りは12。

 

鎧の熱が籠もりすぎてる講義をきちんと聞くハカセとアイムの真面目な新参組、うんざりして途中で抜け出すマベジョールカのいかにも机上の勉強が嫌いそうな古参組と綺麗に分かれた形で物語は進む。

ルカの「鎧って悪い奴じゃないけど、あの無駄に熱いのは参るのよね~」には個人的にジョー同様「まったくだ」と肯いてしまった(笑)。けれど、そういうちょっと引いた反応も織り交ぜた鎧のキャラの打ち出し方はバランス良いなと思う。

 

■敵がスペシャ

今回はハリケンジャー回。レジェンド回としてはシンケンジャー以来の前後編で、ゲスト怪人は本編の敵幹部の子孫、宇宙忍者のサタサクラJrとサンダールJr登場という豪華さ(声優さんも同じ)。サンダールは前編で倒されてしまって(それも贅沢だけど)本編での親の悪辣さを見せるほどの出番はなかったけれど、サタサクラの方は本編の親のキャラそのままって感じで懐かしい。

サタサクラが主導権を握りつつわりと良好な協力体制を取ってる感じで、酷薄だった親同士の関係性とは切り離されているんだなと、ちょっとホッとする。

 

■ビッ栗

今回のザンギャックの作戦は、サタサクラの術で人々をビッ栗(ビッグ+栗?)に変えて集め、ミサイルとして打ち込むというもの。そのミサイルは打ち込まれた人々もみなビッ栗にしてしまうので地球は征服したも同然になる、という。

集めたビッ栗をミサイルにするために炒って爆ぜる寸前にしてるんだけど、元は人間なのに炒っている時点で焼け死んでないかヒヤヒヤする反面、美味しそうに見えた(笑)。正直、1つ欲しいかも。

 

■3人出てきた

鷹介、七海 吼太と、ハリケンジャーのレジェンドが3人とも登場で、劇場版を除けば破格の扱いの良さに予告でびっくり・・・ではなかった(汗)。

あれは2011年7月31日、23話の放映当日に更新された東映公式の24話「愚かな地球人」の解説ページを見ていた時のこと。

ずっと下にあるメディア情報の「東映ヒーローMAX」の告知にこの3人が写真付きで「8月にゲスト出演する」と書いてあり、思わぬ形で物凄いネタバレを食らった思い出(笑)。

まあ東映MAXは翌日の8/1発売だったから雑誌を買う人にとっては1日だけのフライングだったんだけど。

「大丈夫です。我々にもわかりません。」といい、このページはいろいろとやらかしてくれているので思い出深くて好き。

 

https://www.toei.co.jp/tv/go-kai/story/1196213_1843.html

 

■大人になって

ハリケンジャーゴーカイジャーから9つめの戦隊。本編では落ちこぼれの未熟な若者たちって感じだったけど、9年経って、みんな貫禄ついたな。

七海は凄く綺麗な、大人の女性になって見違えたな。

鷹介は渋くなって、凄く頼れる大人の男感を出しているのが、経年を感じさせる。

吼太は良い意味で、髪型以外は一番変わってないかも。

 

■掃除機?

講義を抜け出した不良3人は人々がビッ栗にされる現場に遭遇し、両Jrに挑むも宇宙忍法に翻弄されて完敗。

ガレオンに戻り、ビッ栗にされた人たちを助けるために鎧がひらめいたのはボウケンシルバーのサガスナイパー。サガスモードでルカが持ち帰った栗の成分を読み取らせ、似た成分のありかを探知する。

やってることはわかるんだけど、形状といい鎧の姿勢といい、部屋に掃除機かけているようにしか見えない(笑)。

まあ本編でもこのサガスモードは、一番格好よく演出されてるはずのデビュー戦で格好いいボウケンシルバーの挿入歌をBGMにしても、正直「・・・」だったし仕方ないけど。

 

■3対3再び

ミサイル工場に乗り込み、今度は善戦したかに見えた海賊たちだけど、サタサクラが自分の術で海賊たちをボキ空間に落とそうとし、赤が銀、青が桃、黄が緑を、それぞれ突き飛ばして自分たちだけ穴に落ちてしまう。海賊としての経験や実力では上の3人の方が罠に落ちるのが、新参組3人を庇ってのことなのは納得だし、生徒としては問題児ムーブだった3人のいざという時の仲間への思いがフォローされていて、手堅いな。

そんでまた綺麗に、海賊らしいアウトローな古参組と海賊らしくない良い子な新参組との3対3に分かれた。

ゴーカイジャーはこの組み分けで、対応する事態や相手によって、同じチームでありながらガラッと色を変えられるのが強みの1つだと思う。

 

■風雷丸見参

Jr組もサタサクラがボキ空間、サンダールが地上に残留と二手に分かれ、サンダールは自分の宇宙忍法で巨大化。

鎧が豪獣神で対応するも苦戦し、追い詰められたところに空から風雷丸見参。逆光背負った見せ方が格好いい。

初登場補正もあって、豪獣神単体では叶わなかった相手を翻弄し、手裏剣でサンダールをビルに磔状態にすると豪獣神にトドメを促して、中々エグい絵面。

サンダールが勿体ないくらい呆気なく倒されてしまって、ちょっと驚いた。貴重な池田秀一さんが(汗)。

風雷丸は、鎧に対して友好的な態度のまま颯爽と去っていく。

ハリケンジャーの3人は、海賊たちが宇宙忍者に勝つには自分たちの大いなる力を渡さないといけないのでは?と思いながらも様子を見ていた。けれど、風雷丸は宇宙忍者の出現にいても立ってもいられなかったのだろう、と、ハリケンチームの中でも温度差がさりげなく示されてる。

 

■信用出来ない

群がるマゲラッパたちを早く倒してマベたちを助けに行きたいハカセとアイムの前に、鷹介七海吼太が現れ、変身していない状態ながらマゲラッパを一蹴。強い。

そんでビッ栗にされた人々をボキ空間に助けに行くにはハリケンジャーの大いなる力が必要だと告げる。

だったらくださいというハカセの頼みは、海賊が信用出来ないからと拒否。特に連れて行かれた3人が信用出来ない、と言う。

 

過去もレジェンドたちの海賊に対するスタンスはいろいろで、中には強引にレンジャーキーを返せと言う戦隊もあったけど、劇場版を経て折り返し地点になってもまだ、あからさまに不信を突き付けてきた。

前後編でハリケンジャー側が3人とも出演と、いわゆるVS的な扱いになってるから、余計に前半での2戦隊の対立要素をはっきり見せたい狙いもあったのかなと思う。けど、そろそろ信じてあげても良くない?と正直思ってしまって、海賊たちがちょっと可哀想になった。

もっとも最終回まで見終わった後だと、大いなる力を渡すことに慎重になっても無理はなかったんだな、とは思うけど。

 

■尊敬する先輩たちでも

鷹介たちは更に、逆にハリケンジャーのレンジャーキーを渡せと言う。自分たちならハリケンジャーになって助けに行ける。それにあれは元々自分たちの力だったんだから、と。

でもここで待ったをかけたのは、鎧。

「どうして?地球人のあなたが一番わかってくれると思ったのに」

「確かに元々は皆さんのものです。でも宇宙に散らばったレンジャーキーを、命がけで探し集めたのは誰ですか?マーベラスさんがいなければレンジャーキーは今ここになかったんですよ?なのに、そんなの絶対変です!」

 

初登場の自己紹介から「誰よりもスーパー戦隊を愛する男」を自認し、今回冒頭の講義でも「無駄に熱い」と言われてしまうようなスーパー戦隊愛を垂れ流して、ついさっきもレジェンドとの遭遇に大興奮だった鎧が、そのレジェンドに逆らってまで海賊側の理を主張する。

ここ、凄く良かったな。

レジェンド達の地球を守るために必要だという気持ちもわかる。

だけど、マベ達の過去の苦労も誰かに代弁して欲しいモヤモヤもあった所に、誰よりもスーパー戦隊を愛する鎧がビシッと言ってくれたのが余計にグッときた。

20話で、大先輩のヒュウガを押し退けて自分がゴーカイシルバーをやると宣言した鎧はこの時、熱烈なスーパー戦隊ファンである以上に、自分がそのスーパー戦隊の戦士であることを選んだ。

そんでいくら敬愛するレジェンド相手であっても、その主張を盲目的に受け入れるのではなくおかしいと思えばおかしいと言える、対等な戦士へと成長したんだね。

また、ウキウキとサインを貰うほど尊敬する人ならその言葉も一番近くで一語一句噛み締めていたのかもな、と、21話でのチーフの「それはお前たちが宇宙を冒険して手に入れたものだろう?」という言葉の影響も感じた。

鎧は登場もその成長変化も、要所要所で「海賊と地球人が距離を縮め海賊がスーパー戦隊になっていく物語」のマイルストーン的役割を綺麗に果たしているよな、と事あるごとに惚れ惚れする。幸せな追加戦士だと思う。