キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

キラメイジャー22話感想: 過去が希望をくれて、魔進ザビューン登場

「私のヒーローではなく、皆様のヒーローでいてください」

とマブシーナは本心から願って泣いてる。死を目前にしてもオラディン王の精神を引き継いだ民を思う王女としての姿勢に揺るぎはない。彼女はそのまま倒れて体調悪化し、対応に追われた宝路は結局、戦場には駆けつけそびれた。

モーターボートバスラはキラメイジンを合体解除まで追い詰めながらなぜか撤退。

一旦戻った充瑠たちに、博多南さんが「自分の記憶の中にある過去に20分間だけ行ける」というリバーシアの力を利用すれば、カナエマストーンを全部集めなくてもマブシーナを救える方法があると告げる。

 

ヌマージョに毒液をかけられたアクアキラメイストーンは、「地球の科学力でなんとかならないか」と、オラディンから博多南父に預けられていた。

マブシーナが幼い頃にかけられた毒液だから何年も経ってるのにまだ臭い(汗)。これを預かって長い間大事に保存し博多南さんに託したお父さんの度量と友情が凄いな。

 

だけど、もし私が宝路の母親だったら、この夫にどんな目を向けたろうとか余計なことを考えてしまう。ごめん。

宝路はあの事件のつい前日までGFにマシュマロ渡して仲直りしたい、地球上でもかなり平和な日本という国の普通の高校生だった。

なのに夫が異星人との発掘調査に連れ出したばっかりに、生死の境を彷徨った挙げ句に異星人の養子にされてそれっきり。弟との再会が30年ぶりなら下手すると今生の別れだったかも。

たまに養父に様子を聞けば、養母が命落とすような危険な環境で化け物と戦う戦士やってるという。

私ならわりと定期的に夫にぐちぐち恨み言言いながら一生心配して過ごしたかもしれない。

夫が諸悪の根源から預かってきた臭くて汚い四角い物体が目につく所にあったら、燃えないゴミの日に出してるかも(汗)。

たぶん私がガルザさんにちょくちょく同情してしまうのは、そういうヒーローからはほど遠い小市民的感覚のせいかもなあ。

 

そのアクアキラメイストーンにまとわりついた毒液は地球上にはない毒素が主成分だったのでこれまで解析も対処も不能だった。

でも過去に行ってヌマージョの新鮮な体液を採取し、成分を解析して取り除き復活させれば、呪いを無効化する力でマブシーナの呪いも解消出来る。

例えば彼女が口をつけたティーカップを持ってくればいい。それくらいなら過去は変わらないと。

 

過去に行き、呪いをかけられる前にヌマージョを倒してしまえってのは真っ先に考えつくけど、それは為朝が歴史が変わる影響を考えて即否定。

「俺達の存在がなくなるかも」というのは、クリスタリアとヨドンへイムの過去改変が、為朝たちの人間としての誕生に影響を及ぼすとは考えにくいけど、キラメイジャーの誕生はたぶん大あり。

王妃が呪いで死なず、カナエマストーンを探して宝路がクリスタリアを離れなければ、ガルザの企みは失敗に終わり、王も死なずマブシーナがキラメイストーンと共に地球に来ることはなかったかもしれない。

その方がクリスタリア王家には良かったかもだけど、メタ的にはいろいろややこしいので、ソッコーでやや強引にその選択肢を排除し、「過去を変えずに未来を変える」という格好いいミッションをびしっと打ち出して補強。

 

キラメイジンの魔進たちが傷ついた今、戦えるのはドリジャンだけだからと、宝路はマブシーナの笑顔のため、現代に残って邪面獣から街を守ることを選ぶ。

ティーカップ回収には、記憶を持つファイヤーと充瑠。

「充瑠だけじゃ心配だ」と言う為朝に口元が綻ぶ充瑠。嬉しそうでどんだけ仲良しなのよ2人。

為朝はそのまま瀬奈にも声をかけ、ランド組が過去へ、時雨と小夜のスカイ組は残留と綺麗に役割分担。

 

為朝のボストンバッグは何なんだと思ったら、オラディン一行を足止めするためのベチャット変装セット。

「想定済み。ていうか作戦に組み込み済み」

と為朝が自信満々で取り出したのは・・・ベチャットのお面はともかくなぜ蓑?(汗)。

あの短時間で、なぜ変装のために蓑が必要だと思って、どこからどうやって調達したのか小一時間問い詰めたい(笑)。

でもこないだのメイン回が隙なく格好良すぎたのでなんか逆に嬉しいかも(笑)。

変身もせずに為朝と瀬奈の2人だけでクリスタリアの「特別選抜」の猛者3人を足止めってかなりの無謀。特にオラディン王はヌマージョを普通に撃破出来る強さなのに善戦、ってよく死ななかったな(汗)。

最後のオラディンの必殺技なんて、燃えやすい蓑に爆発が飛び火したらボウケンジャーの開運フォームじゃすまなかった(汗)。そりゃ演技を超えた必死さが伝わってくるよね・・・。

 

ヌマージョは妹のミンジョを待っていて、用意されたティーパーティーは本当にささやか。

「せっかくヘドロパイを焼いたのに冷めちまうじゃないか」

って、なんか可愛いな。今日死ぬなんて思わずにウキウキとパイを焼いてたのかと思うと、ちょっと可哀想。

ミンジョが遅刻してなかったら倒されることもなかったのかな。ミンジョは後で本格登場するんだろうけど、考えて見ると姉のピンチを最後まで助けずに途中で消えたのはちょっと引っかかる。姉ならこのくらいの加勢で大丈夫と思ったのか、他に理由があるのか。

また、オラディンたちに対峙した時の反応から、ヌマージョは本当に呪いの波動をクリスタリアに送っていたのか?と疑問を呈する考察を余所で見て、目から鱗。ヨドンの幹部に昇進するくらいなら相当あくどいことはしていたろうけど、対クリスタリアへの呪いが濡れ衣だったら?と思うとなんだかきな臭く思えてきた。この一連のことでクリスタリアは王妃を失い、ヨドン軍は幹部のポストが1つ空いたのかと思うとね。

 

充瑠は最初は穏便に「不要品回収」を試みる(笑)けど、早々にキラメンタルの戦士とバレて激しい戦闘に。「魔女強すぎ」ってレッド1人では手に余る感じ。

それを1人で倒したオラディンはどれだけ強かったんだ。そんな男をガルザが倒せたのは「兄より強かったから」と言うけれど、連戦で疲れきっていたところを狙われたのもあるのかな。

カップを回収するどころじゃなくなった充瑠は作戦変更し、

「あんたは接近戦じゃないと対処出来ないだろ。こっちは遠距離射撃出来るもんね~!」

みたいな挑発をし、ならばと毒液を吐いたところを剣で受けた。呪いをかけられるんじゃなくて良かった。

 

一方、モーターボートバスラは東京湾に飛び込み、水面下で漁群を食べてエネルギー補給中。地中に潜るために膨大なエネルギーを必要とするからと、キラメイジャーにトドメを刺さなかった理由付け。

その隙に倒そうとする宝路をガルザが妨害し、敢えなくバスラ復活。宝路がガルザを追っていたため、小夜がエキスプレスを呼びスピードでは対抗出来るも、ビルを突き抜けるバスラの能力に対応できず苦戦。

続いて宝路もドリジャンからバトラーになって激しく応戦するも、やっぱりスピードについて行けず苦戦の末、放り出され、そのあとも執拗に攻撃されて大ダメージでとうとう変身解除。

 

あわやというところに復活したアクアキラメイストーン改め魔進ザビューンが駆け付ける。

充瑠がカップ回収の代わりに毒液を直接剣で受けたことで、却ってカップに口を付けた跡なんかより毒液そのものをたっぷり持ち帰ることが出来た。

ティーカップはあくまで例に挙げた物なのに危うくそれに拘り過ぎそうになるのってあるあるだけど、充瑠が事の本質を見失わなかったんだね。偉い。

それを博多南さんがソッコーで解析し、あの超短時間で除去す出来る薬物を地球にある物質から探し出すか開発した、ってことか。

博多南さん優秀過ぎる。チェンジャーやドリジャンを開発するのと薬を開発するのとでは才能の分野が違うのに。それとも財団の力で各分野に優秀なスタッフを揃えたのかな?

 

アクアキラメイストーンは充瑠に新しいサメの顔した列車の姿を与えられ魔進ザビューンが誕生。操縦席には充瑠。

それを見てホッとした宝路は気を失って今後の戦闘不参加の理由付け。

ザビューンはバスラのスピードにもビルを突き抜ける能力にも対応。サメのサーチ能力を充瑠がイメージしてザビューンに付与し(前話と今回冒頭で念入りに説明していた伏線回収)、敵の弱点を攻撃、とチート過ぎるな充瑠のひらめキング(汗)。

小夜が操縦するエキスプレスと合体してを新たなロボ、キングエキスプレスザビューンが完成し、サイキックラバーの挿入歌をBGMに、あんなに強かったモーターボートバスラを圧倒し撃破。

・・・ガルザさんはこれでジョーキーとの強制合体から解放されるのかな?ホッとしたようななんか寂しいような(笑)。

 

マブシーナの呪いもザビューンが解いて、めでたく一件落着。

宝路に「皆様のヒーローが私のヒーロー」と、改めて街を守るために戦った宝路を喜ぶ。

宝路は「お前がそれでいいなら」と、これからもそんなヒーローとして活躍する姿を見せてやる、と誓って続く。

 

マブシーナの命は、兄として当然守りたいと思う宝路の「私」の象徴。これに対してマブシーナが自分より街の人々を優先することで、マブシーナの笑顔は宝路のヒーローとしての「公」の象徴になったんだな。

もちろんそんな宝路の公と私は、宝路だけでなくキラメイジャー全員にとっても公と私。それを守るために、

 

充瑠は魔女から体液採取

為朝と瀬奈はオラディン達の足止め時間稼ぎ

小夜はエキスプレスでザビューンとの合体に参加

今回活躍控えめの時雨は前回邪面師の秘密を暴きカナエマストーン奪還

 

と、宝路だけでなく全員がきっちり貢献したんだな。両方守って輝いてこそのキラメイジャー。

 

ヒーローの「公」をその笑顔に変換出来るマブシーナは、一見か弱いようで根っこには王族のスタンスががっちり埋まってる。

同じ荒川さんが描いたゴーカイジャーのアイムをちょっと思い出した。小池さんに役作りのアドバイスを求められた荒川さんが、吹雪だろうが何だろうが民に手を振り続けていられる人たちだからと「皇室アルバム見てくれ」って言ったエピソードが好きなんだけど、きっとマブシーナもそんなお姫様なんだと思う。

それはとても立派だと思いながら、でも宝路にちょっと同情。

マブシーナには、元々人助けが好きな義兄のやりたい事をさせてやりたい気持ちもあるんだろうと思う。

ただ、「お前がそれでいいなら」って宝路のちょっと割り切れない悲しげにも見える表情には

「可愛い妹が実質余命1週間て言われた時くらい全力でお兄ちゃんやらせてくれんかな」

って気持ちもどこかにあるんじゃないかなと、思いたくなってみたり。

宝路って家族や友達や恋人といった大事な物を全部地球に置いて来ざるを得なかった人で、クリスタリアでは異形の存在。そんな環境の中でマブシーナの存在は、余計に重みを増してたんじゃないかと思うから、余計にね。

 

あと今回、ヨドンへイムの映像に妙に奥行きがあったり戦闘に迫力があったりして、坂本監督の手腕はもちろんだけど、一説には当初、夏映画で使うはずだったものを再構築している説を見かけたりしたんだけど、本当だとすると大変だな・・・と頭が下がる。

マシュマロ邪面回の当初の放送予定が6月半ばだったことを示す日付の入った台本の表紙の画像を見かけたので、マブシーナの呪いがカナエマストーンを2つ集めただけでわりとサクサク片付いたのも、コロナによる約1ヶ月に及ぶ短縮の影響がありそう。映画の公開時期が夏から冬に変わったことで、内容も本編の進みに合わせて下手すると脚本そっくり書き直し。メインの荒川さんが追加戦士登場直後にもかかわらず14話~20話の7話も不在だったのは、その調整もあったのかなと。もしかしたらザビューンも、本当は映画用のビークルだったのかな?なんて。

カナエマストーンはまだ2つ見つかってないけど、その脅威を思い知ったガルザが狙ったり、または今度はクリスタリアの再興のために集めようと思ったりといかようにも使えそう。

 

次回予告

戦隊恒例の肉親が上京してドタバタ回ってキラメイジャーの初期メンバーなら誰でも面白そうだしもしやるなら誰になるのかなと思ってたら、まさか魔女の呪いで砂になってた異星人の王妃が復活して地球に、みたいな壮大なスケールでぶっ込んでくるとは思わなかった(汗)。