キラメイジャー14話感想: 実年齢アラフィフのシルバー宝路、仲間を認め仲間になる

OPに宝路追加。

えーと、その、なんだ。その私服センスはクリスタリア由来なの？それとも宝路自身のパーソナリティ？

誰が何のためどこに着ていくためにデザインしてこの世に実体化させたのか小一時間問い詰めたい(笑)。

宝路は前回小夜の知恵を借りて突き止めた洞窟で、お宝のありかを突き止める。

いつの間にか付いてきた充瑠が

｢宝路さんが宝探しも人助けも両方やってくれるから、自分も宝探しを手伝いたい｣

と申し出るけど、宝路は｢どいてろ｣と自分だけで掘り始め、充瑠はがっくり。

今回のテーマが宝路の｢仲間はいらない｣というスタンスの限界とその解消だから、｢これは彼の問題点です｣という見せ方だと思う。

けど、でも掘り出してみないとキラメイストーンかモンストーンか、それとも別の何かかはわからないから、発掘の時に迂闊に前に出られると掘り出した石がモンストーンだった場合、宝路の二の舞になりかねない。

しかも今は、体に入り込まれても自分を救ってくれた設備のあるクリスタリアには戻れない状況だから、宝路がどいてろと言ったのは、要らないからだけじゃないよな、たぶん。

(いやでも次回からガンガン手伝わせていたらどうしようとかもちょっと思っている･笑。)

掘り出したのは青いキラメイストーン。

だけど宝路は自分が求めているものとは違うと放置していこうとする。

何を探しているんだろう？キラメイストーンではないけれど、オラディンが手帳に書き留めたのならキラメイストーンと同様にサーチに反応する何かなんだろうけれど。キラメイストーン、モンストーンの他に、別の力を持つ石があるとかだろうか？

充瑠は石を連れ帰ろうとし、宝路は｢そんなひよっこの石を頼るのか｣と若干見下し気味。

ん？ちょっと感じ悪いぞ？1人で何でもやろうとするからと言って、クリスタリアに30年暮らした奴がキラメイストーンを見下すか？という違和感。

今回の敵はSL邪面。黒い煙を吐きながらひたすら円を描いて走り続ける。その円が完成すれば0話同様に魔方陣となり、内部は永遠の闇に覆われてしまう。

走っているだけだと思いきや普通に強い。キラメイジャーがどちらかというと苦手なパワータイプ。

パワーにはパワーということで、駆けつけたシルバーは対抗出来たけど、ドリル攻撃で敵も味方も吹っ飛ばすワンマンぶり。更にキラメイジャーたちを足手まとい扱いし、怒った為朝と揉めてるうちにSL邪面に逃げられてしまう。

宝路はともかく、為朝にしてはここはちょっと迂闊過ぎる感じ。

変身前に黒煙を浴びて顔が真っ黒になった充瑠と宝路は戦闘へ。トッキュウジャーでもお馴染み浩の湯だ～！

イケメン俳優の時雨が、ファンとおぼしき銭湯のおばちゃんにイケメン力を発揮して開店前に入らせてくれた(笑)。

スター集団のキラメイジャーはこういう時に強い。そして時雨は女性ファンも多い｢格好いい人気イケメン俳優｣が基本設定だったんだよな。ごめん、過去2回のメイン回がアレだったもんでいつもうっかり忘れてしまう(笑)。

この銭湯=室内での撮影、新型コロナ対策しつつ、極力自然に見えるよう色々と工夫と配慮が感じられた。

湯船の中での距離は充瑠と宝路の心理的な隔たりの描写に利用。

待合ではガラス戸は解放。

距離、顔の向き、高低差に気をつけ、同時には喋らない。

良く喋りメンバーとの会話もこなすおばちゃんのマスクはお掃除用設定。

喋ってるメンバーの顔が映らないこともあったりで、もしかして部分的に俳優の吹き替えやアフレコも使ってない？なんて思ったりした。いやそこまでは考えすぎかな？

宝路の回想。

宝路が1人で楽々運べる大理石？の椅子を非力なマブシーナも一緒に運びたがり、ガルザが彼女の前で｢出来ない奴に付き合う必要はないぞ｣と切り捨てていたのにちょっとびっくり。

兄でも弟でも優れた奴が劣った奴を足蹴にしていいスタンスのガルザさんらしいと言えばらしいけど、謀反前は兄王の娘には内心はともかく表面上それなりに気を遣って接してると思っていたから。

マブシーナの回想で、落ち込む姫を宝路が笑わせて｢私の笑顔は半分以上お兄様がくれたもの｣って言ってたけど、父王は愛情深く誰からも尊重されていそうなお姫様が落ち込む要因てなんだろうな？と思ってた。

けど、数少なそうな親族に普段からあんな風に見下されてたら、気弱で繊細だった姫なら気に病むかもなあと。他にもしかしたら母王妃の不在(死？)もあったかもだけど。

一方で、可愛い妹を｢出来ない奴｣呼ばわりされて屈託なく受け入れる宝路も、ちょっと残念。良くも悪くも色々大らかなのか、義理の叔父上への遠慮もあったのか。

でもじゃあ自分だったらどうなんだろなって考えると、17歳で単身いきなりクリスタリアという異世界に行き、そこに一生懸命馴染もうとしていたら、義父の弟のことも出来るだけ尊重して気に入られたいとは思うだろうし、アドバイス貰ったら嬉しいし期待に応えようとするかもしれないな。

と、例えば現実社会でも価値観やしきたり習慣の違う地方の旧家に嫁入りする人の気苦労を連想した。

クリスタリアでは宮中の箱入り息子でたまに戦士として戦ったりお宝探しするだけなら、接する相手も限られて、外見が変わらないなら年を取る自覚もなく、肉体だけでなく精神も若いままで成長も限定的だったかもしれない。

でも｢俺は1人が一番輝く。他人の力はいらない。全部1人でやる｣にはちょっと突っ込ませてもらう。

先週｢小夜、君が欲しくて｣だの｢ワンダー抱っこ！｣だのやりたい放題頼りまくってたの誰だっけ？

本当はやりたかった人助けの言い訳にとっさに小夜を迎えに来たって言ってた部分もあったのかな？とも思うけど、今回はなんだか、シルバーのこれまでのキャラ描写や、前後の話の繋がりは二の次で、｢追加戦士が仲間入りするためのイベント｣のテンプレをやってる感じもする。

｢お宝か人助けか｣を現時点では何となくどっちもやることにした分、とりあえずそれとは別の仲間入りのイベントが必要になった、みたいな感じかな？

そこから逆算して宝路を何でも1人でやればいいと思っていたことにして挫折させた？みたいな。

完全な仲間入りイベントまでは荒川さんが書くのかと思ってたからサブライターが書いたのにちょっと驚いたけど、そのあたりの温度差もあるのかな？

SL邪面の魔方陣の進路上にこの銭湯があったもんで、強引にぶち抜き突破されて銭湯は崩落。キラメイジャーたちは変身して脱出、おばちゃんも時雨が救出したけど、宝路は文字通り身一つ、服もチェンジャーも瓦礫の下。

魔方陣の完成を阻止するためキラメイジャーたちはSL邪面を追い、1人残された宝路は瓦礫の山を前に途方にくれる。

チェンジャーがなく無力&タオル1枚の裸という、物凄く心細い、情けない状態。

そこにひらめキングした充瑠が戻ってきてスケッチブックにゴミ収集車の絵を書くと、さっき連れてきたキラメイストーンが変形魔進ダストン誕生。充瑠が瓦礫をダストンにどんどん放り込む。

自分がひよっこ扱いした充瑠とダストンに助けられ頼ってる自分を突きつけられた所に、たたみかけるように為朝がショベ爺を助っ人として送り込む。

目上を呼び捨てNGなスタンスの為朝が｢目上｣の博多南さんの更にさらに兄にあたる宝路をどう呼ぶのか気になってたけど、状況に応じて｢てめえ｣と｢宝路さん｣をナチュラルに使い分けて、本人がいない所でさん付け。

協調性のない言動に怒りも呆れもするけど、相手が困っていて戦力にも差し障ればさらっとショベ爺を派遣するのが凄く為朝だと思った。

瓦礫がなくなりチェンジャーを取り戻した所に今度は瀬奈がマッハを迎えに行かせる。

宝路と充瑠のために銭湯を借り上げた時雨も含めて、先週宝路を助けた小夜以外の4人がそれぞれバランス良く宝路をフォロー。

ここまでされたら流石に宝路も1人で良いという自分の考えを改め、自分から仲間入りを希望、更には例の名乗りにも参加希望(笑)。

で、頼んで入れて貰っておいて、なんで誰よりも前に出たその位置？なんでそのポーズ？ルパン三世の不二子みたいなふてぶてしいモデル座りとか(笑)。

黒煙を止めるために宝路がSL邪面を抑えて、5人が圧縮瓦礫をゴレンジャーストームばりのパスで繋いで煙突に詰め込んだ。

そこにガルザさんがスモッグジョーキーから｢とうっ｣と仮面ライダーみたいに飛び降りてきて、宝路の唯我独尊はガルザがクリスタリア時代に宝路を陥れるために騙してそう仕向けたことが判明。

実年齢アラフィフにしては、にいにが他愛なく騙されていすぎる気もする。

けど、個人的にはいろんな人と出会っていろんなことを言われて、いろんな価値観の中で葛藤しないと年数だけ重ねても変われないこと、抜け出せないこともあるよな、と思ったりもする。

あと、｢あいつと俺なら俺の方が上｣の弟が率いる息子みたいな年齢の初期メンバーたちに仲間として頼る、ということへの抵抗もどこかにあったかもな、と。

そこを乗り越えた宝路が｢俺にはお前にない仲間が出来た｣と云うと、ガルザは｢俺にはもっとたくさん手足がある。ヨドンへイムはいいぞ｣とまた挑発。

そりゃあ、これだけ好き勝手やれてるなら居心地良いだろう。自分や配下を｢手足｣と言われたも同然のクランチュラさんは怒っていいと思うけど。

それでもガルザさんは、クランチュラさんにチクリと言われたことを気にしたのか、頑張りに免じてスモッグジョーキーをSL邪面に貸す。

そのおかげで義理甥の前で、というか義理甥の操縦するキングエクスプレスに組み込まれてしまう屈辱を免れた(笑)。

SL邪面はジョーキーから振り落とされ、自分が頑張って盛大に溜めた闇により出現した邪面獣に踏み潰されるという、あんなに頑張ったのになんとも報われない最期(泣)

ガルザさんは｢もう2度と貸さん！｣とお怒りで帰還。

ガルザさんのキャラを維持しながらあれこれ理由をつけてキングエクスプレスを合体活躍させるのって、大変だなと思う。ガルザさんのジャメンタルが強化されて、邪面師にはもう貸さんとなると、これからどうするんだろう？

シルバー宝路は晴れて完全に仲間入り。正直言って宝路のキャラ描写としてはなんか前回までのメインライターによる描写と比べると｢そんなに人を見下す奴だっけ？｣｢実年齢50近いのに不用意で幼すぎない？｣なんて思える部分も感じたけど

お宝か人助けか、には今はこれ以上突っ込まない

突っ込まないことでイマイチ完全に仲間入り出来てない状態を解消するイベントを作る

新メカダストンの加入と活躍を描く

キングエキスプレスの販促もあるからガルザも絡める

というパズルピースを組み合わせるためな出来たのがこのエピソードで、加えて新型コロナ対策も、だからスタッフさん大変だったろうな、と思う。

それに宝路の描写がら多少雑になってしまうことはあっても、今の時期ならまだまだ十分埋め合わせ可能で、むしろこれからの成長という形で美味しく見せて貰える可能性もあるんだから、それよりも早々にちゃんと仲間入り出来て、初期メンバーとの交流を気兼ねなく描いていける状態にして貰えて良かったね、というのが、今の私の素直な気持ち。