キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

仮面ライダーゼロワン10話感想: 砂上の楼閣を増築してるっぽい飛電とか不破さんと唯阿さんとか

中澤監督はパイロットの杉原監督より先に2巡目。ルパパト→ジオウ→リュウソウ→ゼロワンと4作続けてライダーと戦隊を跨いでの3・4話必殺請負人として活躍しつつも軸足は戦隊だと思ってたけど、ゼロワンの方が合ってそうだしまた見たいな~と思っていたから嬉しかった。

杉原監督のローテーションが飛んだのは映画で外れたからなのかな?

それはそれで真っ当なんだろうけどTVの2順目が遅くなるのは寂しい。中澤監督がライダーに残っているのはそのためもあるんだろうか?

 

ヒューマギアという商品の信頼性が揺らぎ大ピンチの社運を賭けた一大プロジェクトが、セキュリティ強化ではなく俳優業という新分野への進出。

前回の事があってちょっと距離が縮まった感ある不破さん率いるエイムズが何人も護衛についてはくれてるとは言え、なんというか、砂上の楼閣を増築してる感満載で(汗)。

だって問題になってるのは、配置したヒューマギアが次々ハッキングされてマギア化して人々を襲っていることなわけで。

そのハッキングを防ぐ手立てがないのに新分野への進出って、そういう危険を孕んだ業界を増やしているようにしか見えない。

なんか最近良く見るダメになってく企業の辿る道って感じ。

これだけ問題起きても会社のベクトルが頑なにセキュリティ改善に行かないのは、毎回必ず戦闘マギア確保が必要な番組の都合なのか、それともライバル不在でどうしても危機感不足な飛電帝国が悪手を重ねて1度は没落し、代わりにザイアが台頭してくる布石なのかどっちなんだろな?って思ったりする。

少なくともザイアの彼は飛電帝国の崩壊というドラマを予見していて、今のところ自分の思う通りに事は進んでいるということらしいけど。

しかも、記念だからと言って或人がエキストラ参加したために、迅雷が襲ってきても戦闘参加できませんて、かなり本末転倒だと思う。シーンとしては面白いんだけど、いろいろまずいような感じ。

個人的には或人社長がまだまだ優先順位のブラッシュアップがままならない未熟者ってことで許容範囲だけど。

 

唯阿さんは前回、自分が暗殺ちゃんを撮影してる映像を突きつけられて咄嗟に「私じゃない」って言っちゃったのは、

「撮影したのは自分でも悪意を持って流出させたのは自分じゃない」

って言いたかったのかなと思う。

でも今回不破さんには、自分が流出させたと見られても否定せず、それどころか自ら飛電追い落としへの加担を認めた。

心を通じかけたイズに後ろめたい行為を知られ、画像流出の真犯人っぽいザイアの社長?にはマンモスを渡した負い目を突かれると共に更なる指示を下され、自分の立ち位置を思い知らされて不破さんとの決別も覚悟してたのかな。

彼女がそうしなければならない背景ってなんだろうな。

 

唯阿さんはもう不破さんにも許されないと思っていたけど、不破さんは唯阿さんのピンチを助けた。

不破さんにしてみれば、デイブレイクみたいな大量殺戮の隠蔽がまかり通ってきたこんな世の中で、組織なんて信用できないしこっちも大人しく従う義理はないとばかりに好き勝手に装備使ったりしてる人だから、考えようによっては自分も信じるもののためにエイムズを利用してるようなもの。唯阿さんをあれこれ問い詰めて断罪する資格はないと思っているかもしれない。

それより自分を助けたいと思ってくれた唯阿さんを個人として信じられて、彼女が自分の信じるもののために戦っているのならそれはそれでOKなのかもと思った。

まあこういう場面のたびに、そもそもヒーロー番組でそこで助けないという選択肢はないように思いはする。

けど、唯阿さんの「なぜ助けた」と言う問いへの不破さんの答え方は、唯阿さんの立場やこれまでの行動への信頼に加えて、「これであいこだ」と決して一方的な救済ではないことも示していてとても素敵だった。

もっとも同じ中澤監督で去年の今頃、終盤まで信頼されない方が良いという方針からか、パワーアップする本人にもかかわらず良いとこなしのまま、基本的人権の尊重というあんまりな理由を高らかに宣言されて一方的に助けられるだけな奴がいたっけな、と比べてしまい古傷がいまだに疼いて辛くなったりもするけど(しつこい)。

 

殺ちゃんと大和田さんの夜の芝居、良かったなあ。

大和田さんは大物俳優が大物俳優を演じるという二重構造みたいな感じだけど、細かい表情の芝居がさすがの味で素晴らしく、暗殺ちゃんも演技とヒューマギアとしての素の間の揺れ動き方が魅力的で、ちょっと2人の心の交流じみたものも感じさせて。中澤監督の夜の場面て情感あって結構好きなシーンが多い。

でもこの出来たばかりの師弟関係は、次回きっと壊れてしまうんだよね。

大和田さんは「俳優ヒューマギアより芝居が上手い」と気に入った「あんちゃん」がモジュールを隠したヒューマギアだとは知らないし、暗殺ちゃんが正体を表してエンジを襲った場面も見てない。そして大和田さんに暗殺ちゃんが接近してるのは誰も知らないまま。だから次回はきっとそれらが繫がって、この2人に感情移入してしまうと辛そうだなと思いながら、それを中澤監督で見られるのかなと思うと楽しみ。

 

あと、時々暗殺ちゃんのヒビだらけのゼツメライズキーがアップになるのが不穏。

強くなりたい暗殺ちゃんは実際倒されるたび強くなるけど、それは破壊されるたびに増えてくゼツメライズキーのヒビ割れと引き換えなんだとしたら、強くなるために寿命削ってるみたいなもんかもしれないなと思うと、暗殺ちゃんが満足出来る強さを手に入れるのとキーが砕けてしまうのとどっちが先なんだろなって敵ながら心配になる。