キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

タイムレンジャー33話34話感想: レディの扱いに差がありすぎる

■33話

シオンがその日の稼ぎを貰い忘れると晩御飯抜きになるほどトゥモローリサーチの家計が逼迫してるのは、アヤセがレンタカー運転中の受難率の高さが大きな原因に思えてきた。

弁償しないで無傷で返せた時の方が少ないと思う。今回も怪人に激突させたりしてるから、絶対ボンネットに傷がついてそう。

 

たかが子供と侮られたのが幸いしたのかもだけど、あの実質ロンダーズアジトで人質扱いの状態から自力で逃げ出せる7~8歳の女の子エミリの才覚すげえ。

だけど、見込んだ便利屋の車に強引に乗り込むのはまだわかるけど、

スピードを出させるため、アヤセが好意で買ってくれたサイダーをヤクザにぶっかけてあかんべー

はいくら早く目的地に行きたくて必死でも擁護不可能と思った。

生意気で強引ではた迷惑で、したたかだけど浅はかで足手まといで、途中まで私の印象は、「なにこのくそガキ」。

でもそのくそガキのやろうとしていたことが、あんまりにも「所詮は子供の考えること」で愚か過ぎて、でもそれがいじらし過ぎて泣かされた。

 

借金を返せず悪徳金融業者@ギャングラー怪人に拉致され暴行を受けるお父さんを助けるために彼女が向かったのは、死んだ母親がまだ元気だった頃、家族で遊びに行った渓谷の河原。

回想を見ると、お母さんはわりと最近まで元気だったっぽい。ジュウオウジャーの大和のお母さんもだけど、こういうケースで連想される病名を考えると気が重いな。借金するほど治療費がかかったことも合わせると余計に。

 

その時に拾った綺麗な小石たちをお母さんが「これは宝石だよ」って川の畔に埋めた時の言葉を信じて、宝石=借金を返せるほど金銭的価値があると思い込んだ。

もっともエミリにとっては、金銭的価値だけでなく、死んだお母さんとの幸せな思い出の詰まった大事な宝物でもあったと思う。

それを掘り返して怪人に差し出し、お父さんと、怪人に劣勢のアヤセ=「便利屋さん」のことも助けてと必死に頼んだ。

もうここで涙腺崩壊。

その宝物を何の価値もないと払い除けて嘲笑う怪人に怒りを爆発させるアヤセがめっちやいい。

それまで劣勢だったのにスイッチ入ったら単身で圧倒してしまうのは見てて燃えるし、戦隊の様式美だなあ。

特に小林靖子さんのスイッチの入れ方はぐっと来ることが多くて好き。

 

戦いの後、宝石だと信じてたものがただの石ころだと突きつけられて、便利屋に料金が払えないとしょんぼりするエミリ。

その手から、一つだけ石を受け取って「ご利用ありがとうございました」のアヤセが超スマートで思いやりがあって格好いい。

 

脚本の小林靖子さんは6年後にボウケンジャー

「それ(ビー玉)だって、あの子が大切だと思ってれば宝物だよ」

って菜月に言わせたのを思い出した。

誰かが大事な宝物だと思う物の価値は、必ずしも金銭やハザードレベルだけでは計れない。

アヤセにはそれが分かったから、そんな宝物をあくまで一つだけ有り難く受け取って、「それを宝物だと思うのはとても正しいんだよ」と身を以て示したんだと思う。

 

エミリに「お礼に大人になったら結婚してあげてもいい」って言われて「ではレディ、お手をどうぞ」と調子を合わせても、お父さんを見つけたらその手を振りほどいてお父さんの方に駆け去られてしまう。

アヤセはエミリにとっては通りすがりにちょっと関わっただけの便利屋さん。

彼女が大人になった頃、アヤセはその世界にいない。未来に帰っているか、この世にいないか。

「大人になったら、か」って呟くアヤセの胸をそんな思いがきっとよぎったろうけれど、笑顔で石を弄ぶラストがちょっと切なくて爽やか。

 

 

■34話

以前はソロバン弾いて家計簿付けてたドルネロさんは、今やパソコンで収入管理へとスケールアップ。まいたビジネスの種が順調に育ってガンガンお金が貯まってウハウハだけど、隅っこでギエンが「破壊が足りな過ぎる・・・」とストレス溜めまくっていて、この亀裂の予感が怖い。

 

ユウリが竜也に

「作戦遂行よりそのあと真っ暗な部屋に独りで帰るのが不安だった」

って弱みを打ち明けてたの、本当はストーカーにつきまとわれてたからなのも大きかったのかもな。

でもそのことは仲間には一切言わないで、それどころかたった一人でそいつと対峙しようとしたのか。

以前より仲間を信頼して頼るようになっても、この人まだまだ抱え込んじゃうんだな~そんなに急には変われないかもなって思う。

 

元はインターシティ警察の捜査官だったのに同僚のユウリに執着&ストーカーしてクビ

→追いかけることが出来なくなったから逆にユウリに追わせようと暗殺者に

→ユウリじゃない捜査官に逮捕されて圧縮冷凍

アベルにとってユウリは自分の人生を狂わせた女ってことになるけど、いやどうしてそこまで積極的に転落するか(汗)。

人生の振り幅がプラス→マイナスに激しく振り切れ過ぎてて、いろいろ極端に間違えてて危な過ぎる。

そんな怪人アベルの声は、リュウソウジャーでワイズルーを演じてる緑川光さん。

タイムレンジャーの勢揃いを見て

「なぜ君の周りにそんなに男がいるんだ!」

とか笑える台詞もあるけど、基本的に粘着っぷりがひたすらキモい(汗)。

イケボにひたすら真剣に深刻に狂った粘着台詞を言わせるって、何か似たような感覚を最近味わったような・・・って思ったら、あれだ。ルパパトの「絶対妄想デスティニー」の透真(汗)。スタッフは違っても同じ性癖・・・・

 

アベルは結局負けて圧縮冷凍されちゃったけど、よく考えたらこれからはトゥモローリサーチのロッカーでずっとユウリの側にいられるんだ。

ユウリの声も聞けそうだし、格納のたびにユウリを間近に見られるのかも。もしかして意外と本人には幸せだったりして?

 

今回は直人率いるシティガーディアンズの頭脳戦もしっかり描写。転院は暗殺者をおびき出す罠で、救急車に積もうとしていたのはターゲットに見せた人形。

シティガーディアンズを率いる直人の有能さもちゃんと描かれてるし、竜也が身を呈してユウリの狙撃を阻止したのを

「格好良かったぜ」

って、認めるべき時は認めるんだな。

なんだろう、この思ったより敵対してない、もうちょっと踏み込めば仲良くなれそうなのにってところで踏み留まってる距離感が癖になりそう。

 

竜也のユウリを心配する気持ちが明らかにこれまでと違う。

単なる仲間に対するよりちょっと過剰な焦りや心配がわかりやすく伝わってきておおって感じ。前回のドモンの言葉で余計に意識するようになったのかもだけど。

でも、せっかくユウリが竜也への思いを初めて意識し始めたというのに竜也と来たら、「抱きしめたら柔らかくてさ~」とか、にやけてデリカシーのかけらもないボーイズトークが残念過ぎる(泣)。

アヤセの「バカだな」に心から同意。それともまた茶化した?

アヤセだって「俺を振った女はお前が初めてだ!」を見るに眉唾だけど、それでも女性の扱いに関しては竜也はちょっとアヤセの爪の垢でも煎じて飲むべし。