キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ルパパト37話感想: 帰る場所のある人ない人捨てた人出来てしまっていた人

今回の東映公式予告「なぜか一人だけ強制帰宅攻撃が効かない魁利」

 サブタイトル「君が帰る場所」

 脚本:香村純子/監督:中澤祥次郎

もうこれだけで、うわ来たあって感じで心して見よと覚悟を促してきてる。

「いつも助けられて」「もう一度会うために」「警察官の仕事」「生きて帰る約束」とか、静かで含みのある良いサブタイトル多いな。

 

ドガーの特殊能力の強制帰宅ビームは今回はギャグテイストの使い方だけど、戦う相手だけでなくそこにいるべき人間を排除出来ると考えれば

 

銀行員に撃てば無人の銀行から大金強奪

道路でバスの運転手に撃てば暴走で大事故

幼稚園の遠足を引率する先生に撃てば子供たち置き去り

刑務所で囚人達に撃てば脱獄

手術中のスタッフに撃てば患者死亡

SPに撃てば要人暗殺

 

って使い方によっては凄く恐ろしいよね。

主犯にはならなくても他のギャングラーと組めば重宝される能力だったのかも。

 

つかさはふわぱんを初美花から受け取った時はコレジャナイと落胆してたのに、今では「押し潰してごめん」と慌てて謝るくらいにはちゃんと可愛がってるんだね。何気にポイント高かった。

 

魁利達はこれしかないから快盗やっていて、ジュレもそのための住まいだから必要なら引き払える。

でも自分や身内のためでなく皆の平和を守るという「仕事」のためにあっさり同じことができるのが圭一郎。但し融通の利く国際警察の寮だからと説明して、同じことをしない緑桃のフォローも忘れないのが香村さんらしい。

圭一郎は自分には自宅引き払いを平然と課すのに緑桃にはそれを強いない。寮か否かの違いもあるけど、圭一郎にとっては一般市民だろうと警察の同僚だろうとその生活は大事だから。だからこそ、その生活を脅かすものには激しい怒りを燃やして牙を向く。但し自分の生活は対象外みたいで。

 

 ジュレは快盗達にとっては世間を欺く隠れ蓑だけど、ルパン家という金に糸目をつけない後ろ盾付きの副業故に、本質は今も勉強と挑戦を続ける料理人の透真にとっては、採算度外視でジビエにも挑戦出来るなど実はなかなか好条件な自己実現の場なんだよね。快盗仲間はスタッフでもあり彼等とも絆を深め、いつしか後は彩さえ戻ってくれば完璧な彼の城になってしまっていたことを、今回突きつけられてたのかな。

初美花は危険と隣合わせで金銭感覚の狂った非現実的な世界にあっても地に足をつけたまま、近所のパン屋の斉藤さんとも交流したり夜逃げに持ち出す荷物もいっぱい増えたりと、偽りを土台にしたはずの環境にいつの間にかどんどん新しい生活を積み重ねてそこに馴染んでしまって、それを突きつけられても気付かないほど当たり前になってしまっていたのかな。

 

圭一郎つかさに加え、透真にノエルもと、魁利を中心に警察と快盗が本格的に線で繋がり始める予感を見せてワクワクする中、敢えてその魁利見守り会から咲也と初美花を外してるのは気になる。初美花にはいろんな物を積み上げてしまった今の生活や人間関係と、親友を取り戻したい願いとの狭間でもっと揺れて欲しいし、揺らす役目を咲也が担って欲しい。個人的には34話で初めて言葉として出た初美花の夢に、彼女のお洒落好きをチェック済みの咲也が踏み込む話が来て欲しいけど、それに割く話数があるのかちょっと心配。

 

初美花の嘘から透真の苛立ち紛れの捨て台詞と繋がって圭一郎のスイッチが入り、夜中に押しかけられた挙げ句、人生で一番思い出したくない瞬間と同じことを繰り返してしまった魁利。

警察チームの盾になってダメージを受け続けた圭一郎を見てVSXで警察と合体することを決めたのは、言葉での説明が最小限なんで勝手に妄想すると、いつの間にか兄と重ねてしまった圭一郎を兄を失う直前と同じように突き飛ばしてしまい、兄と同じように失うかもしれないって恐怖まで生まれてしまって、ダメージでふらつく圭一郎をただ見ているのが辛くなり、でも倒すだけならルパンカイザーとエンペラーだけで 良いものを自分から拒絶したくせに同じ空間で戦いたくてVSXにしたってことで良いのかな?屈折しまくる魁利の平常ではない心理をVSXのオーバーキルで表現したのかなって気もする。

 

 でもちょっと待て魁利、冷静に考えろ。

君の兄貴は気にかけている未成年が心配だからと言って、夜中にそいつが住み込みで働いてる店にテント持参で押しかけてそのフロアを実力行使でキャンプ地とし「問題ない」と言い放つような奴なのか?と問いただしたい。

 

 ノエルは今回も一人だけ攻撃を免れたことで、巷では部屋を見て見たかったと残念がる声や、フランスまで飛ばされたのかもとかいろいろ考えてる人が多くて楽しかった。香村さんは残酷でエグい攻撃から思わず怪人を応援したくなる楽しい攻撃まで引き出しの広さも深さも凄いなと改めて。

 

 次回予告。もう見るからにこれは中澤監督以外まとめるの無理だろって感じの盛り沢山ぶり。次回はいろんな意味で正念場になるはずなので、中澤監督が戻ってきて助かった!担当してくれて本当に良かった!と思ったけれど、それでもまとめきれるのか心配なくらい。また祈りモード。たぶん超えなきゃならないハードルはこれまでで一番高いはず。