キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

リュウソウジャーVSルパパト 感想1(ノエル以外・ネタバレあり長文)

ルパパト側中心にとりとめなく感想を。ただし長くなったのでノエルについては本編についても絡めて別記事↓で(またかよ)。

 

リュウソウジャーVSルパパト 感想2: (ノエル限定で本編の愚痴多め・ネタバレあり長文)

https://kiuix.hatenablog.com/entry/2020/02/29/224022

 

■時系列

初美花が冬用のコート、ノエルがジャケット(ハーフコートまでは着ていない)。

快盗から足を洗った詩穂ちんの、編集担当に見せていた原稿が元と思われる、快盗をテーマにした漫画の単行本が最低3巻店頭に並んでいるくらいの時間が経ってる。

たぶん快盗達がドグラニオの金庫から救出されてから次の晩秋か冬の始め。

ゴセイVSシンケンの時は後にゴーカイジャーで2010年10月2日とされて、それは恐らく撮影期間だったから、今回もそうだとするとパンフの渡辺監督撮影日記から11月下旬かな?

・・・ちょっと待て。それってルパパトの時間軸だと令和2年の11月下旬ってこと?

私は名前からノエルの誕生月が12月ではと思っているけど、その場合もうすぐ高尾ノエル29歳の可能性(汗)。

 

■ルパンレンジャーの立ち位置

快盗達の最終的な立ち位置は、本編最終回とFLTでは違っていた。

 

最終回: 警察の武器を奪おうと銃を突き付け合い戦って終わった

FLT: ノエルの意向でギャングラーを倒し終わるまで警察の装備には手を出さないし、むしろギャングラーを倒すのを協力すると決めた

 

リュウソウジャーVSはどっちの立ち位置で行くのか気になってたけど、劇中は快盗と警察が停戦と決まるまで戦場での接触はないから、どちらのスタンスかは、ハッキリとはわからなかった。

でもつかさが

「現場で鉢合わせする時にはこんな話は出来ない」

と言っていたから、快盗はギャングラーを倒すために現場に行った結果警察と鉢合わせるけど、現場以外で警察の装備を狙って襲撃する事はなさそうだし、雰囲気からもFLTのスタンスの方っぽいかなと思った。「快盗とも<休戦>」と言っていたのは気になったけど、それは表向きお偉いさん向けの建前の可能性もあるかな?

 

クレオンとガニマ

自分をこき使う上司の目を逃れて安らげる隠れ家を探すクレオンが、言葉の端々に毎日の辛さを滲ませていて哀愁漂ってる。

ちょうど良い物件だと洞窟に入るとそこにギャングラー怪人ガニマが監禁されていた。

どうやらゴーシュに実験体にされたらしいことが後にわかる。てことは、2年くらい閉じ込められてたことになる。そのストレスによる巨大なマイナス感情を気に入り、クレオンがガニマを解放すると同時にグリフォンマイナソーを生ませた、というのが今回の事件の始まり。

 

■冒頭の喧嘩

コウとティラミーゴが、他愛ないことから言い争いになり、コウがティラミーゴを突き飛ばして喧嘩別れした直後に、ティラミーゴがガニマの金庫に閉じ込められてしまう。

これはそのまま魁利と兄貴との関係で、「このままもう会えないなんて嫌だ」と言うコウに、素直とは言い難い魁利が感情移入して協力を決める説得力があった。

 

■魁利

なんだか隠れ家っぽい古ぼけた大きな廃屋で、看板も出さずに探偵業。「カイ」と名乗って本名は隠してる。

ギャングラーのコレクションは全部集めたけど、今回みたいな一部取りこぼしたコレクション探しや、退治のためのギャングラー情報を仕入れるには都合が良いのかも。コウの剣も写真をコグレに送ってコレクションではないか確認してた。

相変わらず素直ではないけど、ひと皮剥けば誰かが誰かを思う気持ちやそれ故の行動は尊重している感じ。

 

■銃刀法違反で逮捕

現実世界で実際に「化け物を斬れる」仰々しい刃物を引っさげてうろうろしていたら人々はどういう目で見るかっていうリアリティや、だからこそ警察が取り締まる必要性も感じて、圭一郎と咲也がバンバとトワを逮捕するのは当然と思った。

これは快盗に対する警察のスタンスとも重なる。

1年間快盗を非合法的存在として追ってきたという設定が根幹にあってその整合性から、リュウソウ族を見逃すことは出来ないんだよね。

 

■事情を聞き出そうと必死

圭一郎「事情があるなら話してくれ。取り返しのつかない事になる前に」

咲也「大人だろうと子供だろうと何か良くない事に巻き込まれているなら、それは僕達の出る幕なんだ」

 

単に不審者犯罪者として取り締まり咎めるのではなく、執拗に事情を聞き出し寄り添おうとする圭一郎と咲也。

自分達が魁利達の事情とその苦しみ悲しみを取りこぼしてしまったばかりに、非合法的手段に走らせて指名手配犯にしてしまったという悔恨と、もう2度と同じ轍は踏まないという決意が滲むのが良い。

それにいち早く気付いてバンバを促すトワも良い。

だけど、バンバが圭一郎を襲撃する瞬間は音声だけでなくちゃんと見てみたい気もした。何が起こったか悟って天を仰ぐトワ(笑)。

 

ダブルレッドがそれぞれある時期の自分と現在の状況を重ねて痛みを感じながら、リュウソウ族に出来る限りの協力をしようとする流れが胸に来る。

 

■大林君

パトレン2号のスーツアクターさん。小柄な方なので咲也と並ぶと身長差が凄いけど、スーツ来て動くとちゃんと咲也。今回の取調室に飛び込んで来るコミカルな動きにもなんとなく名残があって楽しかった。

 

■つかさ

ガチャでレアじゃがとんキーホルダーをgetするために貴重な非番の休みとお金を惜しげもなく注ぎこむオタクの鏡(笑)。

最後の1つまでチャレンジしても手に入らなかった(しかも今日が初めてのチャレンジではない)それをカナロからプレゼントされ、失望から歓喜へ。

その感謝の気持ちをきっちりお返ししようと熱心にお茶に誘うから、カナロが激しく勘違いして舞い上がる(汗)。

だって多少言葉使いに固さはあってもあんな超美人から誘われたら、そりゃあカナロでなくてもって感じ。本編ではむしろそういうのなさすぎて勿体なかったかも。

男性と全てにおいて対等な環境に長くいて、上司の差し入れは別としてプライベートで誰か特に男性に頼ったり奢って貰ったりする発想も経験も一切ないまま、貸し借りにきっちり50%50%でやって来た女性が、たまに自覚ゼロのまま盛大にやらかす失敗あるあるかもなあと思いながら微笑ましかった。

たぶん同じ香村戦隊ジュウオウジャーのセラもやらかす。

私は香村さんのこういう勘違いすれ違いネタも好き。アンジャッシュにちょっと通じるところあるかも。

 

■透真

ひっそりとカフェを経営していた。婚約者の彩とは距離を置いているらしい。

つかさに見つかったことで今日限りで店をたたまなければならないことから、まだ警察に追われる身だということがうかがわれる。同時につかさには彼を捕まえる気持ちはないことも。

感情を表に出さない短い言葉で深刻さも切なさもクスッとした笑いも取っていくのは狡い。

前から思ってたけど、透真とつかさってツーショットになると、彩さんがいると分かっていても独特の大人なムードを醸しだしちゃう気がして、カナロがただならぬ気配に恋人かと勘違いするのも分かる気がした。

最後のアスナとのシーンは、初美花とはまた違う、無邪気で天然な女の子とのちょっとトンチンカンなやりとりをクールにこなしているミスマッチ感が新鮮。

 

■グッドスリー

詩穂ちんが連載している、怪盗を題材にした漫画のタイトル。

恐らく初美花達3人がモデル。

<グッド>というワードに、世間や警察からどんな見方をされていようが彼らは「良い」んだと、臆することなく発信し続けているんだなと、子供の頃から変わらない真っ直ぐな強さを感じて好きだ。

 

■初美花

そして夢を叶えて順調に突き進む親友の活躍をレジ列から垣間見て、そっと微笑むだけの初美花が綺麗だなと思った。

本当は今度こそ思い切りお祝いしてあげたいだろうに、出来ないんだよね。でも離れていても互いを思い合ってるのが良くわかるシーンだった。

フランス留学を目指して専門学校に通っているらしい。

髪が少し伸びて大人っぽく色っぽくなったみたい。

オトちゃんの荷物の中に、アルセーヌ・ルパン本を見つけた時の切なげな表情も、アルセーヌを取り戻したいというノエルの気持ちにちゃんと寄り添っている感じがして、これまで私が持っていた

「どうせアルセーヌはVS続行のための記号に過ぎないんでしょ?」

というササクレた気持ちを緩和して貰えた気がする。

絡んだのが年下のオトちゃんだったので、本編では最年少設定だった初美花の、落ち着いたお姉さんな部分が見られて新鮮だった。

 

■宝物交換

アルセーヌ・ルパンが昔、海のリュウソウ族の知り合いと互いに宝物を交換し合った。アルセーヌの長命設定を活かしている。

リュウソウ族がアルセーヌに渡したのはブランクのリュウソウル。それがノエルの手に渡った事で、後に子孫のリュウソウジャー達を救う事になる因縁。

アルセーヌが渡した宝物は玉手箱。ゴーカイジャーの宝箱に紐を付けて玉手箱っぽくしてる。

海の底に住むオト姫様が運んで来てくれた、ってのがちょっと洒落てるかも。

 

■金色金庫×5

ルパパトのバトル面での魅力の大きな一つはこの金庫攻略だと思う。

今回はゴーシュの実験体として5つの金庫。同時に開けなければエラーになってしまい、中に閉じ込められた騎士竜達を助け出せない。

そして解錠可能なダイヤルファイターを持つ快盗達が、マイナソーやクレオンに襲われながらも集結し、いざ変身という時に、ティラミーゴの生命力増幅能力により金色金庫に変わってしまう。

金色金庫を開けるにはダイヤルファイターが2つ必要。つまりダイヤルファイターは全部で10個必要だけど、快盗+ノエルが所持しているのは8つ。さあどうする?というのが今回のキモ。

金色に変わった時はこれぞルパパトの敵って感じでゾクゾクした。

金庫攻略って本当に燃える。ライモン戦、実験体、デストラ戦と外れなしだよ。デストラ戦には痛みがあるけど(しつこい)。

 

■オトちゃん

今回の登場キャラの中で唯一、戦士ではない。

だからこそただ1人、使命とかと離れたところで純粋に騎士竜達の運命をただ嘆き悲しむ姿を素直に見せられる。そうすることで映画を見ている私達に、戦士達が使命の建前にがんじがらめで表に出さない、下手すると笑顔なんか見せちゃうその下の深い悲しみを代弁してくれる。それが騎士達にとって、今回殆ど出てこない騎士竜達がいかに大切な存在かと、両者の絆を補完してくれる。

ホントこういうところ手堅いと思うよ香村さん。

 

■正しいとか正しくないとか

「正しくないからって諦められるのかよ」

魁利はそのあたりハッキリしている。警察に頼らないで快盗という道を選び、兄貴の幻も撃つ。その結果無事に大事な人を取り戻せたけど未だに警察に追われる身。でも悔いはない。

逆に言うと、だからコウの葛藤にイマイチ寄り添えないところがある。むしろ寄り添えるのは本編最終回で究極の選択を迫られたパトレンの方かな。あの時の自分達と重なるから悩んで身動きとれない圭一郎に、10話と同じ歩道橋で10話とは逆に魁利が同じ缶コーヒーを渡す、という構図。

 

■コウの決意

残酷な2択を迫られて、いやどっちも諦めないっていうヒーローならではの欲張りは、これまでニチアサでいろいろいろ見てきたけど、私は香村さんのそこに至る流れがいつも綺麗だなと思ってて、好き。

「考えつくまでガニマの攻撃から世界を守り続ける」ってのはいかにも無茶なんだけど、その突き抜けたポジティブさがコウとリュウソウジャー達には似合っているなと。というかここで少しうるっと来た。

 

■戦闘

武器交換がわちゃわちゃしていて楽しい。VSならではって感じ。

前も書いたことあるけど、リュウソウジャー達は人間ではないけど、ルパンコレクションの改造は、異世界の種族にしか使えない物をこの世界の生き物が使えるようにする事を総称して「人間が使えるようにする」と言っているって解釈なので個人的には問題なし。

 

■スプラッシュ

スプラッシュを魁利が圭一郎に渡し、それを圭一郎が使ってガニマの火炎攻撃を封じる。

サイレンに続いてテコ入れの象徴が<本来の>持ち主に。

別記事にする予定のノエルの扱いといい、この映画はあのテコ入れで歪んだあれこれのリハビリ的側面もあるような気がしてきた。

 

■スーパー化

本編で魁利、ノエル、圭一郎

FLTで透真とつかさ

残る初美花と咲也をここに持ってきた。

香村さん、本来はこういうバランスに人一倍気を遣う人だったなとまた思った。

でも咲也のあれは反則(笑)。「皆様お待たせしました」の流れから笑いっぱなし。その後にトワに貸す→重い→ソウルで軽量化の流れも楽しい。

 

■金庫攻略

武器交換の時からさりげなく仕込みが始まってたわけだけど、役割分担が複雑で1度見ただけだと理解しきれなかったかな。

 

1.透真がメルトと武器交換でマジックを渡し、続けてさりげなく青のダイヤルファイターも渡す

2.アスナがつかさと武器交換してクレーンを使っているところに初美花が来てビクトリーを使った後、黄色のダイヤルファイターをアスナに渡す

3.コウが圭一郎に剣を渡し、魁利がコウにシザーを渡す

4.透真、初美花、咲也、つかさが、ビクトリーを釣り餌にしてグリフォンマイナソーを引きつけ、ガニマから引き離して画面から消える

5.ノエルが作ったルパンソウルでコウ、メルト、アスナがルパンレンジャーになり、同時に赤青黄のダイヤルファイターも倍になる

6.ルパンレンジャーのバックルからワイヤー出してガニマの両腕に巻き付け、カナロと圭一郎、トワとバンバがコンビになって動きを封じ固定

7.魁利がメルトからマジックを受け取り、魁利(赤+マジック)、ノエル(バックル+ヘリ)、ルパンレンジャー化したコウ(赤+シザー)、メルト(青×2)、アスナ(黄色×2)の計5人(10個)が同時に金庫解錠して騎士竜達を救出

 

かな?ルパパトはともかくリュウソウジャーは事前の打ち合わせなしで頭脳プレー過ぎる。

なんだか救出をゴールにしたパズルを組み合わせているみたいだった。

騎士竜達を直接助ける役目にはリュウソウジャー全員を参加させ、ルパパトからはダブルレッドとノエルだけで他4人は囮というバランス(外見はルパンレンジャーだけど)に納得。

ビークルも囮のビクトリー含め計11個を使い切った。

フエソウルで増やしたらルパンソウル要らなかったんじゃ?って気もするけど、あれはあくまで外見で、能力まではコピー出来ないんじゃなかったっけ?それが出来るなら本編でもリュウソウカリバー×2とかやれちゃうだろうし。

(それより、グッティが出て来ない一番の理由が、ロボ戦ないこと以上にこっちだったのかもな。奴にかかると魁利が分身出来てビークルも増えて解決しちゃうから・・・汗。そんなの誰も喜ばないし。)

 

■戦いの後に

本名を明かしてコウに無邪気に、素直と言われてしまう魁利。

堅物頑固対決を再開する圭一郎とバンバ。

つかさに再アタックするも「暴走しがちな男は職場だけで十分」と言われてしまうカナロ。そう、つかさは本来は超安定志向だからこそ、それを揺るがすものを撲滅するため危険な仕事を選ぶという因果な思考回路だもんな。

カナロは直後に初美花に目移り。今の初美花なら大人っぽいからありかも。あれ?もう21歳か・・・・。

それを「僕の初美花なんで」と阻止する咲也に「咲也さんのものでもないですけど・・・まだ」という初美花。

何もかも終わって、そのあとで許して貰えるなら、そうなっても良いって気持ちが滲んでるような。叶うといいな。

その言葉に浮き足立つ咲也に、「頑張って、緑のお巡りさん!」なトワがすっかり打ち解けてる。

盛大にお腹をすかせたアスナ

「フランス料理なら作ってやる」→「じゃあ麻婆豆腐!」って言われて微かに微妙な顔になるも、無邪気なアスナの満面の笑みに「・・・分かった」とだけ言う透真がじわじわくる(笑)

メルトはノエルにルパンソウルを返そうとするけど、「今日の記念に持っていて」と言われる。だって先に玉手箱を貰っているもんね。

そこらじゅうでわちゃわちゃやってる中に、いささか呆れながら2人も混じっていって完。

 

ロボ戦がなかったのは、ゴーシュの不在とガニマのストレス解消で一応巨大化要素は消えてるっていう理屈は通るかな。実際はキラメイジャーに尺と予算を譲ったのかもだけど。

他に、龍井親子やコグレ、ヒルトップの不在、フエソウルが解決方法にならないことの説明やグッティの不在の説明があればもっと、っていう部分はあるけど、全体的に凄く満足。

かなり楽しかったし、幸せな気持ちにもなれた。

 

ノエル周辺については↓で

 

リュウソウジャーVSルパパト 感想2: (ノエル限定で本編の愚痴多め・ネタバレあり長文)

https://kiuix.hatenablog.com/entry/2020/02/29/224022