キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ルパパト: 快盗達の大事な人達: 夜野勝利 大平彩 一ノ瀬詩穂 それからアルセーヌ

プレミアムドラマ1周年に悟の事を振り返ったのをきっかけに、各キャラクターを改めて総括してみようかと思った。つかさについては以前に書いていて、咲也、透真、初美花まで終わってる。

順番では次は魁利か圭一郎。そんでノエル、のはずなんだろうと思うけど、いろいろ理由があってどうも進まない(汗)。

なんで先に、快盗達が取り戻したかった大事な人達について。

まあ最後はそれでもスピンオフ希望を盛り込んじゃうんだけど。

 

■魁利の兄: 夜野勝利

魁利曰く「出来の良い兄貴」。

くっそイケメン。魁利と全然似てないけどどっちも超美形で、なんとなく勝利がお父さん似、魁利がお母さん似として正月の女装姿でカップルイメージしたりすると、早く亡くなった両親はどんだけ美男美女だったんだと思う。

バスケットボールの優秀な選手。あの悪知恵なら任せろな魁利に劣等感持たせるくらいならたぶん頭脳も優秀。今は社会人で、通勤服見た感じたぶん固めの職場。

魁利が圭一郎と重ねるくらいだから正義感の強い光属性。実際、迷子で泣いてる女の子を見かけたら、弟を遊びに連れてく約束を後回しにしてでも助ける方を優先する。

あれは勝利が何歳くらいの時だろう。ちび魁利の見た目がバスケをやってたのと同じ頃だとしたらたぶん高校生か大学生。その年で魁利へのフォローも含めてあの振る舞いなら、ちょっと出来過ぎくんかもなあって思う。両親亡くして親代わり、早く大人にならなきゃいけない人だったんだろうけど。

年の離れた魁利のために何でも出来る良い親代わりになろうと頑張ってきたことが、却って魁利の劣等感を刺激してしまったんだとしたら皮肉だなと思う。成長した魁利をどう扱っていいか戸惑って悩んでたっぽい感じも見えた。

 

圭一郎ほど融通のきかないタイプでもなさそうで、どちらかというと勝利を見ていて連想したのはジュウオウジャーの大和かな。

イケメンで頭良くて優しくて気配りも出来て面倒見も良いからきっとモテる。だけどいざ彼女になってみるとデートのたびに、待ち合わせ場所にたどり着く途中で見かけた困ってる人を放って置けず助けまくって約束の時間に遅れたり、なんならデートの最中も彼女ほっぽり出して人助けを繰り返し愛想を尽かされ、個人の幸せ逃しそうなタイプ、みたいな。

いや、そこまで極端でもないか。自分を救おうと指名手配までされた弟のためなら自分も非合法な快盗にもなるし。

そこが圭一郎と違う?まあでも圭一郎も魁利達のために警察をやめると言ったけど。

役目を終えたら快盗の仮面はゴミ箱に捨てたから、それでも根本は正しくありたい人なんだよな。

 

■透真の婚約者: 大平彩

透真の80%は彼女の言動の影響で出来てる気がする。

なんせ透真に料理人への道を進ませた人。出会った頃は包丁も持てなかった透真が、超高速でシェフとして一本立ちできるほど腕を上げたんでなければ、たぶん高校、下手すりゃ中学からの付き合いで透真は恐らく彼女一筋。

彼女の言葉が物凄く透真に影響を与えているのは3話や12話でも窺い知れる。

「言ったでしょ?一見無駄な寄り道が可能性を拡げるんだって」

ちょっと待て。どう考えても未成年、下手すりゃ高校生か中学生でその言葉を言える彩さんが達観しすぎてて恐ろしい。

12話ではリアリストの透真に、絵本に描かれた夢物語が現実に疲れた身を癒してまた頑張ろうという気持ちにさせてくれる、とも説いていた。

なんか、彩は透真にこれまで自分の中にはなかった見方、考え方をくれる得難い存在で、しかも結構な確率で正解だったんだろうなあって気がする。

そんな彼女が最後に突き付けた<正解>が

「たった5分が命取りだよ」

だったと思うと、その自責や後悔の強さはとてもじゃないけど推し量れない。

失踪後、彩の父親に「お前のせいだ」と言われた時は「その通りです」と心から思うしかなかったかもなあ。

 

私は救出された彼女の日常シーン、化粧しながら「なんで目覚まし鳴らなかったかなあ」が好き。

等身大の働く女性って感じで、たぶん、ちょっとしたトラブルくらいなら平気で対応できそうな肝の座った感じがある。

毎日忙しく働きながら、快盗に復帰して真っ当な生活に戻れない婚約者の事を当たり前に受け入れて逞しく生活してる人なんだろなって、あんな短い場面でも感じさせてくれた。

 

■初美花の親友: 一ノ瀬詩穂

小学生の時から苛めとか陰口とか人の好きな物を変だと嗤うこととかに、見て見ぬふりをせずに真正面から戦う正義感の強い少女。

そんなに勇敢なのにお化けが怖いのはご愛嬌で、そういうところで初美花も助けられるばかりにならず親友としてバランスとれていたかも。

漫画家になる夢があり、雑誌の懸賞への応募作が佳作になって夢への第一歩を踏み出そうとしていた矢先、ザミーゴの襲撃を受けて自分の身を省みずに初美花を庇い、代わりに凍らされた。

たとえ変身出来なくても、普通にヒーローだと思う。

だから個人的にもし死んでしまって取り戻せなかったとしたら一番キツいなと思っていたのがこの子だった。

 

初美花達を救出してお役御免となった後は、漫画家としての道を歩き出した姿が描かれているけれど、快盗をモチーフの新作を書き、新人のひよっこの癖に、「快盗なんてもう古い」と言う編集者に臆することなく真正面から「快盗は近いうちに必ず復活します!」とか机を両手で叩いて主張するのを見て、

「ああそうだ、この子はこういう堂々と言うべき事を言う勇敢な子だった」

と頼もしくなった。

あの時点で警察がどのあたりまで快盗の功績を正直に公表していて、世間にはどんな風に認識されているかは不明。

だけど、きっとこの子は自分の漫画でその活躍や功績を全力アピールして、世間の快盗を見る目をより好意的な方向に動かして行こうとするんだろうな。

仮に、評価されるべきことがもし隠された状態だったりしたとしても、保身のためにそれを見て見ぬふりをする子ではないと思う。

 

■取り戻したいと駆り立てる説得力

振り返ってみて、3人ともやっぱり魅力的だと改めて思った。描写は短いけれど、単なる「救い出すべき存在」という記号じゃなくてちゃんと血の通ったキャラクターとして描かれているし、3人にとってそれぞれどんなに大きな存在なのかもちゃんとわかる。

加えて凍らされる直前のやりとりが、余計に快盗達を「絶対に取り戻さなくては」という呪縛を強めているんだなってのも。

 

魁利は勝利と諍いを起こし、追いすがる兄をゴミ置き場に突き飛ばしてしまった直後に。そんなのがたった一人の肉親との永遠の別れなんて耐えられない。

 

透真は自分が遅刻したばかりに。恐らく遅刻していなければ、襲撃の時には既にブライダルショップの店内にいて難を逃れていた可能性が高いのではと思う。

 

初美花は庇われていなければ凍らされていたのは自分だったという負い目。夢の入り口にいたのに自分が祝おうと連れ出したばかりに。

 

これだけ補強すれば、なぜ快盗達が2年間も命を賭けて取り戻そうとしていたのか、っていう説得力は十分だと思った。そこは改めて感心してしまう。

でもそれは今の私には諸刃の剣。

じゃあノエルとアルセーヌは?って比べてしまうから。

 

■ノエルの恩人: アルセーヌ・ルパン

わかっていること

 

・稀代の大快盗

異世界の住人の末裔で超長生き

・100年前にコレクションを全部集めて願いを叶えた

・コレクションの一部を人間が使えるように改造。その第1号がグッティでコレクションを守るよう頼んでいた

・人間が使えるよう改造したコレクションの一部を惚れた女(人間)に渡し、宇宙にも飛ばしていた

・孤児だったノエルを探して屋敷に迎え入れ、コレクションやギャングラーについて全てを教えた

・ルパンマグナムを特別なコレクションとして隠し、その周りに快盗としての資質を問う厳しいトラップを仕掛けた

・ドグラニオとデストラに屋敷を襲撃された時に殺された

・ルパン家の使用人達=異世界の民の末裔達の希望、精神的支柱だった

 

情報としてはむしろ、勝利達より多いのかもしれない。

だけど殆どが伝聞。最後まで俳優を使わずスーツアクターの変装で通したことからもわかるように、本人がきちんとドラマとして演じた場面はなかったから人となり、キャラクターを感じさせる部分は殆どない。「見つけたよ、ノエル」の口調は優しいけれど、それはノエルが取り戻したいと思う大事な人という<記号的存在>の範囲内。今の、成長したノエルと会話する場面は一切ない。

例えばあのルパンマグナム回、本当ならノエルにとっても強烈で辛いエピソードだったはずだけど、ノエルのドラマより謎を引っ張る方が優先だったから、ノエルの大事な人が誰かすらあの時点では伏せられていて、互いにどんな表情でどんな言葉をかけ合ったのかすらわからないまま。

 

まあ想像は出来る。

例えば、ルパン家のお屋敷に実質箱入り息子状態だったろうノエルに「人生に恋はつき物」なんて知ったふうな言葉を刷り込んだのはアルセーヌかもしれない。

ノエルを拾った後も現役でしょっちゅう女に惚れてはコグレあたりに咎められた時に嘯くのを何度も目にしたか、それとも人間ではない事を外の世界には隠して生きるノエルに

「お前も好きな相手が出来たら人間でも恐れずにその人に向き合いなさい」

みたいなアドバイスに付け加えられたか。

自分はいっぱい恋もして、かつノエルにとっては幻が「私の為に苦しむな、私を撃て」と言っても違和感ない人物なら、ノエルにそんな風に生きて欲しいと思ってたかも、とかね。

でもそもそも想像しなければ補えないことが多すぎて、呆然としてしまうのも確か。

 

VS続行の最終回は想像の余地があっていいという意見もあるけれど、ノエルやアルセーヌ関連では、想像の余地なんてその辺に転がりまくっていてその事に疲れてるから、それよりこの目で見る事の出来る事実、物語でありドラマが欲しいよ。

だからこれからでもスピンオフで見せて欲しい。