キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ゼンカイジャー39話感想: 獅子舞と虎の着ぐるみが強敵になるクリスマス販促回

五色田介人は2021年12月12日に21歳の誕生日を迎えた。

→2000年12月12日生

→平成12年12月12日生

 

12のぞろ目だったり12と21が揃ったり、しかもちょうど放送日と同じ日付それもクリスマス決戦放送の時期にドンピシャって、いろいろ出来過ぎでしょ。

介人が射手座なのは3話時点で確定していたけど、たぶんこれを序盤から狙っていたのかな、と感心した。

 

カラフルでは界賊も加わって誕生パーティー

無事にこの日を迎えられたことを喜ぶヤツデさんの「今年は特に」が、さりげないけど沁みる。

大事な孫を毎回毎回命がけの戦場に送り出すお祖母ちゃんとしては、明るく振る舞っていてもやっぱり心配だよね。そう実感させて、こういう細部も香村脚本の好きな所。

ガオーンたちで作った誕生日ケーキに続いてゾックスが介人のために作った歌を披露しようとノリノリで踊り、まさに歌い出す寸前にトジテンド反応。

ゾックスが思い切りずっこけているんだけど、この人のキレキレダンスは、時には格好良さ故にギャグの切れ味を増し、時には多少コミカルに落とされ過ぎても格好良く持ち直せてと、格好良さとギャグを高度に両立させキャラを補強してるな~と改めて。

 

現場には前回顔見せだけしたショウガツワルド。誕生パーティーを中断させられた6人が戦う前に1人1人詰め寄って思い切り文句をぶつけているのが凄くトンチキで凄くゼンカイジャー(笑)。ジュランの「どうせならもう20日遅く」が、暦としては正しいけどなんかじわじわ来る。

ショウガツワルドはハカイザーとステイシーを呼ぶも登場なし。バラシタラ配下のボンワルドの時は組織の枠を超えて守りに来たのに、同じイジルデ配下の自分に来ないなんて、とショウガツワルドが怒るのも無理はないよな。

ステイシーは現場に来ているものの陰から見ているだけ。前回介人に命も心も救われて、かつ介人への罪悪感が芽生えてしまって戦意が鈍っていたりもするのかな。

最近ハカイザーを見ていないと、前回ラストのその後を軽く暗示していてさりげなく不穏。

 

ショウガツワルドの攻撃は「年越しフラッシュ」。それを浴びると、なぜかお正月BGMと共に、介人たちはいきなり紋付き袴&振袖姿でずらりと正座し「新年明けましておめでとうございます」という謎バンクが挿入(笑)。そんで嫌なことは忘れて心機一転だと、目の前の敵に目もくれずにぞろぞろ帰ってしまう。正月という概念の解釈、そう来たか(笑)。

 

トジテンドパレスではボッコワウスがイジルデとハカイザーには新たな任務を与えたと話し、内容を知りたがるバラシタラとステイシーをゲゲがにべもなく撥ねつける。

けど、気になってイジルデの研究室を訪れたステイシーの前に現れたゲゲは先ほどとは打って変わって柔らかな口調で、知りたいなら見に行っていいと許可すると共に、自分がトジテンドでどうなりたいのかよく考えるようアドバイス

陰からそれを見ていたバラシタラがその二面性を不審に思うところは、介人が「双子?」と疑ったのを思い出した。相変わらず胡散臭いゲゲの狙いは後々ちゃんと拾われるんだろうか?

そんで仕事絡みでならゲゲの二面性はしっかり抑えるのに、入れ替わった息子の違和感には気付かないバラシタラよ(まだ言ってる)。

 

カラフルに戻った介人たちは、年が明けたという認識で戦いのことは忘れたのに、介人の誕生パーティーのことは当然のように覚えていて続きを始める。

最初見た時にはなんか矛盾してない?と違和感あったけど、後で見返すと納得。ここも細かい布石かな?

彼らが戻って来たのはたぶん早すぎて、ヤツデさんたち待機組はワルドと戦って倒したわけでもなさそうなのにおかしいと異変を感じる。そんで再びトジテンド反応で嫌々出向く介人たちの後を追いかけたフリントが見たのは、再びお正月が来て心機一転し戦いを忘れて引き返してしまう6人の姿。

ここでちゃんと時計の針の動きを視界に入れるフリント。腕力に劣る女海賊は目の速さで勝負、と言ってたルカ姐さんの系譜かな?とちょっと思った。ゴーカイジャーのその回も香村さんだったっけ。

フリントは兄貴と介人に目覚ましビンタを喰らわし、また道行く人々も同じように正月心機一転モードなのを見て、介人たちもようやく自分たちが術中にハマっていたことを認識する。

断片的な情報を付き合わせてリセットタイミングは1時間毎とさらっと見抜くフリント&セッちゃんのメカニックコンビがつくづく優秀。

ならば次のお正月が来る前に倒さなきゃ、とトジテンド反応にダッシュし現場の浜辺に向かうも遠すぎてワルドは去った後。浜辺に並んだ6人が逆光を浴びてなんだか妙に青春ショット。綺麗だけど、実はこのカット撮りたかっただけだろスタッフ(笑)。

 

一見他愛ないようで地味に厄介な能力。このままでは倒せないまま介人の誕生日が終わってしまう。

焦るガオーンたちに介人は、もし明日になっても皆が祝ってくれるってことなら、むしろ得だと。ここぞとばかりに発揮されるポジティブさ。

そんでヤツデさんの「何回年が明けても、みんな誕生日のことは忘れずに覚えててくれるんだ。嬉しいことじゃないか」という言葉に、「もしかして」と、なんかひらめキングな様子。

 

CM明けてショウガツワルドの前に、なぜか全員パーティーの途中ですみたいなコスプレで駆け付けた6人。今度はお正月心機一転タイムになっても戦いを忘れない。

今までは介人の誕生パーティーを中断して嫌々戦いに向かっていた。つまり嫌なことだったから、心機一転すると忘れてしまっていた。

でも誕生日のことは忘れなかった。それは楽しみなことだったから。

つまりショウガツワルドの力で忘れるのは嫌なこと。楽しみにしていることは忘れない。

そう推理して気持ちを切り替え、今回は戦いを思い切り楽しみにしてきたから正月が来ても忘れなかったという、ぶっちゃけ、解決策は気の持ち様(笑)。

 

「忘れるのは嫌な事だから、戦うことを楽しみにすれば忘れない」

っていう解決策は理屈は通ってると思う。けど、なんというか香村さんの「理由さえねじ込めればそれがどんなに強引でも荒唐無稽でもしれっと推し通す」という開き直りスキルの進化も感じる(笑)。それが過去作品より強く作家としてのたくましさふてぶてしさを感じさせて好きだな。

 

今回はステイシーも参戦。ジャンプしながら手を振る介人の歓迎ぶりが、相変わらず敵に対するそれじゃない(笑)。ステイシーとの対戦=彼を再びカラフルに連れていくチャンスと、ここでも前向き。

この前助けられたことに礼は言わないと断るステイシーは、言葉とは逆に凄く律儀に気にしているんだろうな。

ただし今回も対戦相手はゾックスで、メインディッシュはショウガツワルドと、介人とキカイノイドたちの戦闘をたっぷり。まずキョウリュウジャーのギアを使うと、発揮された力は、サンバのリズム。

13話予告のサンバコスプレをキョウリュウジャーのギアではという推察したネット民に対して、東映公式がその回の振り返り記事で

キョウリュウジャー=サンバ、は既にゼンカイ脳です! お疲れ様でした!」

と煽っていたのに結局ギアの力もサンバだった(笑)わけで、今回の東映公式で深くお詫びしていたのに笑った。

 

続いて使われたのはゴーカイジャーのギア。何が出てくるかと思ったら、武器交換。ゴーカイジャーにしては地味だし、何もギアの力じゃなくてもともちょっと思ったけど、そんな感想は東映公式も想定済み(笑)。

海賊要素とアニバーサリー要素というゴーカイジャーのメイン要素はゼンカイジャーとも被るので、それ以外に何をやれば良いか苦心した末のものだったみたい。

そんで

「武器交換こそはゴーカイジャーにのみ許された神聖な所作ですよ!?

武器交換するために彼らは海賊になったのに違いありません(?)」

という開き直りが素敵(笑)。

まあ確かにゴーカイジャーの武器交換も格好よくて大好きだけど。

交換した武器でショウガツワルドをひとしきりフルボッコにすると、マジーヌがブルーンのピッカーを使って掘った穴に落としたりして、何だかもう遊び半分な苛めの領域に片足踏み込んでいて酷い(笑)。

今回ゼンカイジャーは名乗りも含めてお祭りモード。全力全開ノリノリで戦いを楽しんでいる。

ヒーローとは人を助け平和を守るもの。戦いを楽しむってのはヒーローとしてはどうなんだろう?というのは過去の幾つかの作品で何度か引っかかったりもしたことある。

けど、今回の場合は「それが敵の策を破るののに必要な要素だった」という大義名分があるから狡い。もう遠慮なしでいろいろ酷い(笑)。

1対1での武器交換のため「俺余っちゃった」と介人がどっかの志波家当主みたいなことを言い出し、だったらとキャノンのチャンバラパワーでシンケンレッド、ハリケンレッド、ニンジャホワイト、シロニンジャーという紅白和風戦隊を結成。介人がシンケンレッドから受け取った烈火大斬刀を使うサービスぶり。今回の戦闘はショウガツワルドが思わずツッコミたくなるくらい「盛り込みすぎ」。トドメもキャノンを使わない代わりにスーパー化×2+キカイノイドたちの必殺技全部乗せで、まさにクリスマス販促回だな。

 

ダイショウガツワルドに対しては、久々の、本当に久々のジュラガオーン(涙)、それからブルマジーン、ツーカイオーの初期ロボ3体。

一方、ダイショウガツワルドが繰り出したのは、なぜか巨大な獅子舞と虎のチープな着ぐるみ(笑)。

いやいやいや。

 

・クリスマス商戦販促回にロボを沢山出したい、特に最近出番の減ってる初期のロボたちを活躍させたい

・苦戦しつつ最終的に勝つ展開にするため、敵も正義側のロボと同数か多く出したい

・でも予算に制限があるし、かと言って只のクダイテストでは見劣りする

 

そんな事情なんだろなってのはわかるよ。でもその解決策が、獅子舞と来年の干支だからってどっかのテーマパークにでもいそうな虎の着ぐるみをそのまま出して普通に戦闘させるとか、やっぱり狂ってるだろ(笑)。

そんで獅子舞と着ぐるみの癖に普通に強い。特に着ぐるみに苦戦するツーカイオーとかあまり見たくなかった(涙)。それって戦力的には、虎の着ぐるみの方がツーカイオーに瞬殺されたダイワルドや偽物ロボや、バトルシーザーロボ1世より強いってことになるけどいいのかそれで?(笑)

 

さすがにそれはちょっと、とイジルデが思ったからではないだろうけど、バトルシーザーロボ3世も参戦して、一応これで数的には3対4で敵の方が上。

獅子舞に噛みつかれるマジブルーンとか鏡餅に巻かれるジュラガオーンとか、絵面はトンチキだけど大ピンチ。どう打開するかと思ったら、介人が戦闘機モードのゼンリョクイーグルで脱出し反撃。久しぶり過ぎて、そんなモードがあったこと忘れてたけど、やっぱり格好いい。

メタ的には最新発売玩具だし当然なんだけど、等身大戦でも巨大戦でも全力全開でキャノン推しだな。

獅子舞と着ぐるみが倒され、イーグルは今度は巨大なキャノンになると、ジュラガオーンが構え、ブルマジーンとツーカイオーが支えてダイショウガツワルドを撃破。

等身大戦でもゾックスがキャノンを一緒に撃ったり支えたりするシーンが見たいな、とちょっと思った。

残るは3世のみ、という所に予告で見た新たな敵ロボが爆現して、続く。予告見てもハカイザーの「進化した」姿なのは確定。先々代皇帝の細胞を使ったってことか。

本編がいつにも増して全力全開で頭狂った回なのに、予告がいきなりシリアス全開で温度差が凄い。

いよいよハカイザーとの決着も付きそうだしステイシーは迷い出してるしゾックスはトジテンドパレスにいたようにも見えるしで、楽しみ。