キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

海賊戦隊ゴーカイジャー: 35話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

ゴーオンジャー

大人になってから初めて、初回から最終回まで完走した戦隊。毎週毎週本当に楽しみに見ていたから、その分思い入れも強い。

劇場版に早輝が出演して大いなる力を渡したから、本編で扱われるか不安もあった。

けど、クリスマス商戦での凄まじい売れっぷりを目の当たりにした身にはゴーオンモチーフの新装備が出ないとは考えにくかったし、商品展開される大いなる力の選定基準はどうやら売上順ぽいなと勝手に確信できるようになってからは、その見方はより強くなっていた。

でもハリケンジャーに続いて前後編、ゲストも豪華なのは嬉しかったな。

 

■押しかけヒーロー

ガンマンワールドが保蛮官チラカシズキーに侵略されて炎神たちが立ち向かったが返り討ちに合う。そんでボンパーが援軍を求めて脱出し、次元の亀裂からヒューマンワールドの空に浮かぶゴーカイガレオンに落ちてきた。

ガンマンワールドが侵略されて、というのは本編最終回と同じだけど、あの時はゴーオンジャーも一緒に向かっていた。

今回は恐らくレジェンド大戦でゴーオンジャーが変身能力を失った後だったために、彼らには知らせず炎神たちだけでガンマンワールドに向かったってことか。

相変わらず、どこの世界が脅かされても炎神たちはそこを守りに出張っていく。

そもそも本編も、自分たちが排除したガイアークの他の世界での侵略を見過ごせずに、地球まで追いかけて来て人間を相棒にゴーオンジャーを結成し、一緒にヒーローをやっていた、。筋金入りの押しかけヒーロー。

 

■温度差

そのスピリッツは人間側のゴーオンジャーたちも同じ。だから走輔はボンパーから話を聞き、当然のように自分も駆けつけることを決めた。

そんでこれまた当然のように、ボンパーを連れてきた海賊たちにも参戦を求める。

でも応じたのは鎧だけで、海賊たちは「何で?」「理由がない」という素っ気ない反応。走輔&鎧と、海賊たちとの温度差が凄くて風邪ひきそう(笑)。

もともと鎧は戦隊シリーズとしては正統派なヒーロー気質。それに、炎神たちが「自分たちの世界からは追い出せたから他の世界はもういい」と言って押しかけて来なかったら地球は守れなかったことを知っているから、困った時はお互い様って感じかも。

 

海賊たちは違う。彼らがザンギャックの被害に会った時にはそんな奇特な連中は現れなかったし、そもそも自分たちの目的である宇宙最大の宝とは(一見)関係ない。

だけど、走輔が海賊に見切りを付けて去った後、アイムの

「あの方、レンジャーキーを返せとは仰いませんでしたね」

という言葉に、改めて彼には変身して戦う力がないことを思い出す。そんで恐らく自分たちが大いなる力を貰ったことと合わせて、放って置けない気持ちになるのは自然な人情だと思う。

 

■江角走輔

ボンパーから話を聞き、海賊に協力を断られて、空高く浮かぶ次元の裂け目にトランポリンや棒高跳びで飛びつこうとする。

正直言ってかなりトンデモでお馬鹿なんだけどごめん、私のイメージでは違和感なし(笑)。

走輔個人がというよりゴーオンジャー全体がツッコミ無しのボケの集合体って感じで、特に本編16話でのオイルバンキ攻略のために次々繰り出された珍特訓の数々のイメージが強すぎるから、ついその延長で見てしまう(笑)。

ちなみにこの人の「幸福の女神ってのは後ろハゲなんだ」っていう名言が未だに忘れられない(笑)。

でも、なんか無茶苦茶な所もあるけど、どこまでも真っ直ぐに熱く全力でぶつかり事態を打開していく、シンケンジャーVSで殿も認めた本物のヒーロー。

 

■気が変わった

走輔の無謀で必死な姿を見て、マベはなぜ他所の世界のためにそこまでするのかと問う。

「世界が違うからなんだってんだ!。助け合ったり友達になったり、誰かを思う気持ちに生まれ育った世界が違うとかそんなこと関係ねぇだろ!」

そう答える走輔は、見ず知らずの炎神チームが押しかけてくれたおかげで命が助かった張本人。だから尚更、その尊さが骨の髄まで叩き込まれてるのかもな。

これを聞いた海賊たちが、何かを感じてちょっと顔を見合わせ合う。その何かは次回にわかるんだけど、ここで彼らの気持ちがふっと和らぐのが分かるのが好き。

「なるほど。気が変わった。連れてってやるよ。ガンマンワールドに」

マベは一方的に強制されたり相手の思惑に乗せられそうになったりすると反発するけど、心意気とか何かが琴線に触れれば、損得構わずなんだかんだ首を突っ込んできてくれるんだよな。

ガンマンワールドで大量のウガッツに走輔が対応しきれないと見れば、送り届けるだけに留まらず戦闘を肩代わりするし。

「気に入らねえもんはぶっ潰す。それが海賊ってもんだろ」は、便利な台詞。

そこに口調とは裏腹な、自分とそんなにかけ離れてもいなそうなマベのヒーロー性を見透かしたような走輔の「かっくいい!」が好き。

 

■炎神

スピードル、バスオン、ベアールのエンジンオー組。久々に見てもやっぱり可愛いなあとしみじみ思う。

今回はチラカシズキーの攻撃のダメージで小さな姿にされてしまったというイレギュラーだけど、本編では、炎神は地球ではソウル(魂)とキャスト(体)に分かれる設定で、その状態のキャストがサイズ。実際に販売された商品と同じ大きさと形。

ゴーオンジャーたちがソウルをキャストにセットすることで巨大なビークルになりそれらが合体してロボになる。

相棒キャラとしての愛着、動物モチーフビークルの愛らしさ、ロボとなりきりの両立、ソウルのコレクション性と、いろんな要素が、販促番組として神懸かっていたんだなと改めて思う。大ヒットシリーズになるのも納得。

 

■スピードルとベアールVの結婚

走輔も知らないところで(笑)。しかも息子がいてグレてるという、幸人&笑里に続く衝撃の事実。

(あれ?ジェットラスじゃなかったっけ?とはちょっと思った・汗)

これ、スタッフさんの打ち合わせで

マッハルコンは反抗期の息子を説得するみたいな話にしよう→スピードルの息子にしよう→奥さんは?→ベアールでいいじゃん→ゴーオンだからま、いっか、みたいな経緯で決まったみたい(笑)。この緩さもゴーオンらしいな。

 

■馬鹿

乱入してきたチラカシズキーの銃弾がマベのミルクカップを直撃。登場早々、一番してはいけないことをしてしまった(笑)。

食事を邪魔された恨みという名目で勝負を受けたマベと走輔との

「おまえら馬鹿だな。よその世界の為にそんな必死に」

「おまえもな。結局みんなのこと助けてんじゃねぇか」

「じゃ、俺たちも馬鹿だろ」

っていうこのやりとり、大好き。自分を<馬鹿>だとすんなり認めて、むしろ満更でもなさそうなマベが、粋で格好いい。

 

■決闘

相手の銃弾を自分の銃弾で全て撃ち落とす。と、何気にマベの超絶射撃テクニックが披露されてる。この人、人間の姿してるし敵が化け物揃いだからついつい忘れるけど、身体能力は地球人離れしてるし、戦闘能力も曲者率いて船長張れるだけのものは備えているんだよな。今回のマベはいろいろ格好いいよ。ズボンの派手な迷彩柄だけは何とかならなかったのかとは思うけど(汗)。

 

■大いなる力を使えない

倒された後に産業革命で巨大化したチラカシズキーに、海賊たちは劇場版で貰ったゴーオンジャーの大いなる力を使おうとする。でも何も起こらない。

貰ったはずなのになぜ発動しないのか。使うためには何が必要なのか。

それがわかるのは後編なんだけど、劇場版で力を渡し済みなのに改めて本編でゴーオンジャー回をやる2段構えの意義が、ゴーオンジャーという戦隊のあり方に直結しているのが素敵。

 

■ババッチード

チラカシズキーを撃破した海賊たちの目の前で、次元の亀裂が閉じてしまう。

実は海賊たちをガンマンワールドに誘い込んだ後に鎖国バリアでヒューマンワールドを封鎖し、海賊たちを戻れないようにしてから地球侵略を進めるという作戦だった。

その首謀者がババッチード。ゴーオンジャーの最終回に名前だけ登場し、シンケンジャーVSゴーオンジャーのゲスト怪人だった、蛮機族ガイアークの最高権力者である害統領バッチードの後継者。だから「かっこ二代目」がつくと(笑)。たぶん着ぐるみはバッチードと同じかな。

本編では1年間三大臣に楽しませて貰い、その上の総裏大臣がラスボス。さらにその上に害統領がいたのかとガイアークの組織の奥深さに驚き、でも現実世界にも首相と大統領の両方がある国があるんだから理屈は通っているんだよな、と妙に感心した記憶がある。

ゴーオンジャー産業革命鎖国バリアとかもだけど、人間の組織や役職、人類発展の歴史に関するワードを上手く取り入れてるなと思う。