キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

キラメイジャー38話感想: 見ているだけで過去の痛みが蘇える虫歯予防回(汗)

冒頭、前回ラストで実力を垣間見せたヨドン皇帝を思い出してココナッツベースの空気が重くなるのを、リモート参加のオラディンがあの朗々とした声で「心配することはない」と励ますのはいい・・・んだけど、「ヨドン皇帝の本格降臨にはまだ地球に澱みが足りないからまだすぐには出て来ない」で思考停止してる・・・(汗)。

「出て来るためにとんでもないこと企んでいるに決まってんだろ?」と為朝に突っ込まれても

「あーそうかあ、はっはっは~」

って、ここはちょっとがっかり。なんか、クリスタリアがなぜ陥落したかわかってきたような気がする(汗)。

「私の胸に絶望の文字はない」のはもしかして、悲観的になれない、その能力が欠落した人だからなの?と、前回の瀬奈4/5を思い出してしまった。

 

その頃、宝路は宝探し中のはずがなぜかガルザと会っていて、「グラジュエル」というクリスタリアの真の剣士を決める試合の再戦を申し込まれ承諾していた。キラキラエフェクトの画面の中で握手なんかしちゃって、この時点で既に不穏。

 

今回の邪面師は、虫歯邪面。人々にビームを当てて虫歯だらけにして苦しめていた。

宝路以外の5人を現場に送り届けたザビューンの弱点リサーチで、頭のてっぺんにある虫歯を削って攻撃すればいいことが分かった。けど、固くてソードでは歯が立たない・・・その、虫歯の黒くなってる所に思い切り剣を突き立てるのやめて(泣)。

人間の痛みの中でも一番我慢出来ないのが虫歯の痛みって言われるくらいなんだよね。神経を直撃するからなあ。

私も子供の頃から虫歯だらけで、奥歯はボロボロ。だから見ているだけで痛みを思い出してたまらんかった。

虫歯ビームで黄緑桃が全部の歯を一斉に虫歯にされたのを見てひたすら同情してた。私、それなりに戦隊見てきたと思うけどこんなにいちいち痛覚を刺激された怪人はいないかも(涙)。

なお、今回は歯に関する怒濤の慣用句攻撃が凄かったんで拾わずにいられなかった(笑)。

 

歯に衣着せぬ

歯の浮くような

歯を食いしばれ

歯痒い

歯が立ちませんよ

歯応えなし

奥歯に物が挟まったような言い方

目には目を歯には歯を

歯止めはない

 

ヨドンへイムでは、クランチュラさんがいちいちヨドンナの中にいる皇帝に話しかけているのが、嫌らしい(笑)。絶対、今までの扱いの鬱憤を晴らしてるよなこれ。

そこにヨドン皇帝から連絡。声が視聴者には聞こえず、ヨドンナが耳を近づけていちいち「指令ですか?」「魔性の石・・・」と復唱しているのが可愛い。

 

虫歯邪面がエネルギー切れで撤収し、5人は一旦ココナッツベースに戻る。普段冷静な為朝が時雨にすがりついて子供みたいに痛い痛いと呻き散らしてるのが新たな一面。これ、時雨アニキだったらまた痩せ我慢だったんだろうな(笑)。

歯医者が苦手だからと半泣き幼女の甘えた口調で通院拒否する小夜に萌え萌えキュンのヘリコ。確かに可愛いけど、当人は大変なんだよ?喋ると痛いから黙ってる瀬奈をお淑やかと称賛するマッハは・・・平常運転か(汗)。

 

そこに戻ってきた宝路。ドリルが必要だと連絡した時も平然とガルザと会ってると話していたけれど、今度は茶道の道具を取り出して、試合前の食事会をやると言う。明らかに変で、騙されているのではと言われても取り合わずに行ってしまう。

心配な充瑠が時雨と後を追うと、宝路は三日月の石の傍で1人でお茶を点てていた。

 

そこに虫歯邪面再襲来。充瑠たちが宝路を連れ帰るまで、歯痛組3人が体を張って立ち向かい、巨大歯ブラシで邪面を磨いても

「虫歯になってから歯を磨いても遅いんだよ!」と一蹴。うん、ホント仰るとおりだったよ(しみじみ)。

それでも作戦Bに移行し、キラフルゴーアローで強化しつつ虫歯邪面を取り押さえて弱点にアローの矢をぶち込もうと頑張る3人は偉い。今回は無駄に感情移入しまくり(笑)。

でもそこにガルザが割って入り、時間切れで強化解除と一転ピンチに。

 

一方、宝路はお茶を点てた後に土をこねて団子を作ると「このお菓子に合うぞお、この飲み物は」と食べ始めてしまう異常事態。

時雨は傍にある石が手帳の「荒れ地に突き出る三日月の石」の絵に似ていると気付く。探しているのはカナエマストーン・イリュージョン。魔性の石。その影響で幻覚を見ているのでは?と推測。

宝路は幻覚の中でガルザと穏やかに話していた。昔、ガルザからグラジュエルを申し込まれて喜んで受け、寸止め3本勝負のうち2本を先取したが、3本目にオラディンが割って入り有無を言わさず中止に。その後は2人の試合は、禁止となり、それが心のわだかまりとなり、宝路は剣の道を捨ててしまう。

深層心理にある試合への未練が魔性の石の力によって幻覚となって現れたのかと時雨は推察する。相変わらずの推理力描写だな。

 

そこに歯痛で滑舌もままならない為朝からの催促の電話で、本物のガルザがそちらにいる事を知った赤青は宝路の目を覚まさせようとするも、幻覚で逆にベチャットと誤認されて斬りかかられる。ならばと充瑠はひらめキングでザビューンに頼み、ガルザを連れて来て貰った。

為朝たちへの攻撃を庇って自分も虫歯にされながらもその虫歯でガルザをがっちり咥えて離さないザビューンの「歯がある設定」が活かされているな。

虫歯の痛みを共有出来る唯一の魔進だなザビューン。今回はロボ戦がない分、頑張ってた(涙)。

 

ガルザは以前グレイトフルフェニックスの脚にしがみついてアタマルドを脱出したのに続き、またもロボの外に貼り付いて超高速移動の強風に晒される(笑)。

そんで雑にポイ捨てされ、結果的に赤青が宝路の手でトドメをという悲劇を阻止し、件のグラジュエルでは実は卑怯な手で宝路を殺そうとしたことを自らバラし、「現実を受け止めろ宝路」と攻撃して三日月の石を破壊して宝路の幻覚解除と石の中のイリュージョン発見に貢献した。

ナイスアシストにも程がある(笑)。今回のキラメイジャーにとって陰のMVPと言っていいだろ。

 

幻覚の中にいた宝路は顔がアップになると黒々した目に全く光が無くてなんとなく違和感を醸しだし、幻覚が解けると光が戻る演出が細かいな。キラメイジャーは、操られたりする時の見せ方が、目の下を黒くしたり、鬼滅の刃みたいな痣を出したりと、都度表現を変えてきてる。

予告で見た時は「またガルザに操られちゃったの?」と若干がっかりしかけていたけど、カナエマストーンのなせる技でガルザは無関係なのはホッとした。むしろ幻覚を解く貢献者だったのは意表突きすぎだったけど(笑)。

 

ガルザはそんなにグラジュエルがしたいなら再戦を受けてもいいと言い、宝路は承諾。

待ったなしの虫歯邪面対策は、シャイニーブレイカーと時雨の剣を交換して時雨が虫歯邪面の元に。ここは互いの信頼が見えて良かった。時雨が剣を渡すんだから。

ガルザは再び2歩のタイミングで斬りかかるも、「同じ手は通用しない」とその刃を受ける宝路。

わざわざ自分からバラさなければ今回も通用したかもしれないんだけど(笑)。なんか今回のガルザさんは敵役としてはいろいろ残念で、これでよく「生温い作戦はもう終わりだ」なんて言えたなと思うけど、私の中ではもはやそれはガルザさんの「味」になっちゃってるかも(笑)。

 

黄緑桃の方は激痛でもはや変身解除の戦闘不能状態。あの後もきっとビームを受けまくっていたんだろうと思うと、ホントよく頑張ったよ君たち(涙)。

あわやトドメという大ピンチに時雨がシャイニーブレイカーで空から飛んで来た。シャイニーブレイカーで飛べる設定、ホント便利だし格好いい。

そのまま虫歯邪面の肩にガシッと着地し虫歯の穴にロックオンしてデンタルクラッシュは、歯医者で削られている時の記憶が蘇って「ぐわあぁっ!」てドン引きしたけど(汗)。虫歯邪面が痛みで目を剥いたりするから余計に痛みがリアルに伝わってきて、今回は結構へとへとになった(笑)。

「虫歯予防は普段の歯磨きから~!」って断末魔といいラストのミニコーナーといい、今回はちびっ子に虫歯の恐ろしさと歯磨きの大切さを叩き込む回だったと思う。うん、これからの人生に凄く大事。

で、せっかく超格好良かったのに、得意げな「ワンダーデンタル」がやっぱり絶妙に残念だよアニキ(笑)。

 

宝路VSガルザは、剣のブランクはあっても当時よりキラメンタルを身に付けた宝路が圧倒し、奪った武器で寸止めの1本先取。

変身解除し、「さあ、あと2本やるか?」とその武器を突きつけると、無念そうに顔を背けてしまうガルザさんが、ちょっと悲しい。なんだかんだ根は真面目なんだよね、この人も。

宝路の勝利を宣言し、カナエマストーンも4つ揃ったと充瑠。

でも突き出したイリュージョンを、ヨドンナが鞭で奪ってしまう。ちょっと迂闊かな。充瑠は今回、ひらめキングは良かったけど、珍しくイマイチ「見てる人」になっちゃったこともあって割食ったかも。

ヨドン皇帝の命令でヨドンナとガルザはそのまま撤収。皇帝にはイリュージョン単独での使い道があるのかもだけど、カナエマストーンを4つ揃えれば、地球をヨドン皇帝に都合の良い環境に変えることも可能なんだろなってのが、ここに来て不穏。

ガルザは宝路に「俺にトドメを刺さなかったことを、後悔することになるぞ!」と捨て台詞で続く。

 

宝路はどこかで、義父オラディン王を支え続けるガルザを、自分が地球を発つ時に自分やこれからお世話になるお城の人達への気遣いの品を持たせてくれた素晴らしい実弟と重ねてたのかもなって気がする。加えて優れた武人でもある叔父を尊敬し認められたい一心で、恐らく地球にいた時には持った事もない剣の腕をその叔父を上回るまでに心血注いで磨いたのかもしれない。

なのに理由も分からぬままその叔父との試合を禁じられて、モチベーションが失せてしまったのかなと。

叔父を上回ることが相手の嫉妬や警戒心や殺意を煽るなんて想像すら出来ないのは、ホント光属性なんだな、と思った。キラメンタルの強い人の、ある意味弱点なのかもなあ。

 

そんで、オラディン。

弟が義理息子を卑怯な手で殺そうとしたのに、その場を治めるだけで弟を咎めたり罰したりする事も、義理息子にその真実を伝える事もしない王様は、良く言えば寛容で優しい。

悪く言えば甘くて危機管理能力に問題ありではと思わずにいられなかった。

国を滅ぼし自分を殺しかけたガルザへの「お仕置き」発言と言い、弟の気持ちや考えを正面から真剣に受け止めなさすぎた事がクリスタリア滅亡の一因すぎるよなあと改めて。

冒頭の「あーそうかあ、はっはっは~」といい、わりと見たい物しか見ようとしない、冷徹に現実を見ようとしてもついつい希望を探してしまう人なのかもしれない。それは悪いことではないのかもだけど。

博多南さんに予めヨドン対策をさせているくらいだから、警戒心がないわけじゃないと思うけど、自分や身内のことになるとスポッと抜けるタイプで、それを支えきたのが「現実を受け止めろ」なガルザさんだったのかな?

楽観的で寛容でビジョンとカリスマ性があって大衆人気のある兄王を、悲観的で冷徹で現実主義で時には憎まれ役を引き受けられる弟が支える。クリスタリアはそうやって上手く治められているしこれからもそうだと、ヨドン軍が攻めてくるその瞬間までガルザ以外の皆が思ってたのかもな、と思った。

 

今回のサブタイトル「叔父の月を見ている」の元ネタは東映映画の

同じ月を見ている」。

最初見た時は意味不明だったけど、ガルザの仮面の月と、宝路に幻覚を見せたイリュージョンの埋まっていた三日月石を重ねていたんだね。キラメイジャーのサブタイトルの中では「アローな武器にしてくれ」の次くらいに気に入ったかも。