キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

海賊戦隊ゴーカイジャー: 46話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■増援はまだ来ない

ザンギャックの増援は既に地球に向かって出発したとのこと。

クリスマスに軍を立て直すことを決め、年が開けてニンジャマンがガレオンに住み込んでから1週間だから、最低でも2週間以上経過している。それだけザンギャックが大組織でいろんな準備に時間がかかる、またはそれだけ大規模の艦隊を送り込んで来るってことなのか。それとも現実的にはかなり早急に準備した方で、本来はもっと時間がかかってもおかしくないのか。

どちらにしても海賊が年末年始にまたしてもザンギャックに煩わされず活動出来る時間が貰えたのは、妥当だったってことなんだろう。

ここでインサーンが、増援が到着するまでただ手をこまねいているだけでなく、省エネで地球に争いを起こせると立候補するのは理に適ってる。むしろ遅すぎるかもだけど。

 

ニンジャマンの評価

かれこれ1週間海賊と一緒に暮らしたニンジャマンから見て、ハカセ、アイム、鎧の良い子組はやっぱり好印象。

マベ、ジョー、ルカのアウトロー組はやっぱり悪印象強め。

鎧の加入で綺麗に3対3に分かれたこの組み分けはハリケンジャー回でも効果的に使われたけど、アウトロー組のアクの強さが正義の味方である先輩戦隊たちとは一線を画し、だけど良い子組の良識やヒーロー性があまりかけ離れ過ぎないよう緩和している。個人的には中々絶妙なバランスを保っているように思えて好き。

 

ハカセと鎧の豹変

インサーンが見つけてきた今回の怪人は悪魔祈祷師ジュジュ。人間たちに宇宙水晶を撃ち込み、後から儀式を行うことによって一斉に暴れさせる。

ハカセと鎧も戦闘中に背後からこっそり撃たれたため、儀式によってガレオンでの食事中に突然どこぞのチンピラみたいな態度と口調(鎧は関西弁)で争い始めた。

敵に操られてキャラ変し暴走する、というのは戦隊あるあるで、凶暴化するなら違いがわかりやすいのは普段当たりの柔らかいハカセと鎧ってことなんだろう(さすがにアイムにはさせられない・汗)。

というか、マベやジョー、ルカだと違いがわかり辛すぎるのを危惧されたらしい(笑)。

なんせ、やめるよう注意したルカがハカセ鎧から罵倒され、「ああーっ?!!(怒)」と血相変えて立ち上がった時のドスの効いた迫力は、まるで不良少年どもを一喝する姐御。年季の違いを見せつけていた(笑)。

市道さんご本人の素はわりとおっとりした感じなのに、さすがの演技力。

 

■悪くはないけど今更感

不良化して食卓を滅茶苦茶にしたまま出ていったハカセ鎧に対し、マベたちアウトロー組は表立って慌てず、2人をアイムに任せる。

マベもジュジュに背後から宇宙水晶を撃たれたけれど、気配に気付き剣で弾き落としていた。

(ハカセだけじゃなく腕に覚えのある鎧に対しても戦場ではマベの方が一枚も二枚も上だという見せ方にもなって手堅い。)

その剣に残った宇宙水晶の破片をナビィに調べさせて事態を把握し、儀式の場所も特定して乗り込む。

アイムの方は街でも暴れている人々を見かけて何かおかしいと察し、2人の間に飛び込んで捨て身でハカセと鎧に心を取り戻すよう呼びかける。

それに応えて正気を取り戻しかけた2人が、体が勝手に暴れようとする衝動に抗い体内の宇宙水晶を精神力で破壊して、呪縛から自力で脱する。

海賊たちの絆とハカセ・鎧の強い心が敵の企みを打ち破り、それを見て、ここまでいろいろ海賊たちに失望していたニンジャマンも、人を信じなくなりすぎていた自分を反省し海賊への見方を改め、大いなる力を託すって流れ。

 

今回のエピソードは、私は未見だけどカクレンジャー本編最終回の「この地上が平和であり続けるかどうかは、人の心一つで決まる」みたいな台詞をテーマに作られたとのこと。

ただ、これまで海賊たちの絆の強さは1年間かなり良い形で何度も見せて貰っていて、41話の時に「何度見せて貰ってもいいな」と書いたくらいだけど、ごめん、今回は今までのに比べるとさすがに、悪くはないけど今更感があって物足りなかったかな(汗)。

本編を見ていたら、上記の言葉を踏まえてもっと受け止め方は違ったのかもだけど。

香村さんのゴーカイジャーでの仕事ぶりからハードル上がりすぎちゃったってのもあるのかな?

 

考えてみると、ただでさえレジェンドだけで今回で10戦隊目。戦隊ごとにテーマを見極めそれをゴーカイジャーの物語にもリンクさせることを何パターンも考え出すのは難しい作業だったはず。

加えて年末年始で1週空いたとは言え香村さん史上初の3話持ちでもあり、また当初は総集編は独立していたのが途中からニンジャマンに説明する形への変更もあった上に、後述するニンジャマンの扱いへの配慮を考えれば、尚更大変だったろうなとも思う。

 

■大いなる力だった

ニンジャマンはレジェンド大戦に参加していないために戦う力を失っていない。だから当たり前に変身後のゴーカイジャーに混じって戦闘に参加する。

カクレンジャーへのゴーカイチェンジは、鎧が遠慮して他5人+追加戦士枠にニンジャマン本人の計6人という並びになり、これまでのパターンからすると変則的。

そんでジュジュの撃破と巨大化によるロボ戦でカクレンジャーの大いなる力が発動すると、ニンジャマン自体が巨大化。つまり彼自身が大いなる力だったことが判明した。

前回

カクレンジャーの追加戦士だけどシリーズ初の人間体を持たない戦士でもあり、番外戦士という位置付けで語られることもあるみたい。」

と書いたけれど、ゴーカイジャーにおいては、追加戦士扱いでありつつも最終的にはレンジャーキーではなく風来丸やマッハルコンと同じような「大いなる力枠」に着地したってことになる。

 

レジェンド大戦に参加していなかった彼を最終的にどういう扱いにするかについては、当初「レンジャーキーになれば良いのでは?」と言われていたのを、香村さんが「この時点でキーになっても」と腑に落ちず、このような形にしたとのこと。

確かに、もう残り5話では新たなレンジャーキー追加のタイミングとして遅すぎる。それよりは、手に入れるべき大いなる力そのものにした方が納得度は高いな。

他の商品化されない力のようなCG処理ではなく実体化した新装備だけど、年が明けてもう新玩具は発売されないタイミングだし、ニンジャマンのヒーローとしての面目もこちらの方が保たれたような気がして、流石の配慮だなと思った。

一方で、もしニンジャマンもレジェンド大戦に参加していたら、例えばズバーンみたいにレンジャーキーそのものになってたんだろうか?なんて考えてみたりする。

 

■全部出揃った

この戦いを遠くから見守っていたバスコは、自分では見つけられなかったカクレンジャーの大いなる力が海賊のものになったことを喜ぶ。

これで海賊が手に入れた力は29。バスコが5。全てのレンジャーキーがどちらかの陣営の手の中にあり、後は両者が対決して、片方がもう片方の分を総取りするだけ。

途中劇場版で荒稼ぎしたとはいえ、よくもまあこれだけの数をキッチリ集めたな、ようやくここまで来たんだな、と感慨深かった。同時に、もうレジェンドから大いなる力を貰うドラマはやりきっちゃったんだな、という終わりの近い寂しさも感じてしまう。

 

■ありがとう、香村さん

香村さんの登板はこの回で終了。全部で16話。レジェンド登場回12話(10戦隊)、本筋のバスコ前後編、非レジェンド単発回2話、と八面六臂の大活躍。

ゴーカイジャーという作品で香村さんの果たした役割は、いちサブライターの枠を超えてかなり大きかったな、と改めて思う。

改めて、ありがとう、香村さん。

後に香村戦隊2作とも荒川さんがサブライターとして参加したのは、そのお返し的な意味合いもあったんじゃないかな、とも思ったりする(なお2作の荒川さんの合計本数よりゴーカイ16本の方が多い・汗)。

香村さんは今作の後、ウィザードでもサブメインとして22話担当と宇都宮Pの信頼を深められている。だからてっきり次の戦隊メインでは?と思っていたらトッキュウジャーでは違ったので、慎重だなあと思った記憶。

ジュウオウジャーは正に満を持して、という感じで、大事に育てられたんだな、と思う。

 

※47話の記事は来週更新予定です。