キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ゼンカイジャー9話感想: ゾックス一家だけで情報過多なのにカシワモチ大暴走

前回ラスト3分前に空から降ってきていろいろ掻っ攫った海賊ゾックス。彼に対するリアクションというのが、

友達になりたい!好奇心がブルンブルン!人間ちゅわーん!お前ら普通もうちょい警戒しない?仲良くするのはダメって占いが。

名前を書く必要がないくらいハッキリと誰の言動かわかる各メンバーのキャラ立ちに改めて感心した(笑)。

腹が減ったというゾックスをカラフルに招くと、女の子と小さな機械生命体2体がくっついてきて、ガオーン作の食事や店の駄菓子を堪能。妹のフリントと、双子のリッキーとカッタナーで、双子がなぜその姿なのかは次回やるとして、何かとすぐ台詞を歌にするのは妹も同じ。ゴーカイジャーは歌とは無縁の奴らだったけど、本来海賊と言えば歌うのか?

で、セッちゃんじゃないけどゴーカイジャー大好きな私はなぜそんなにそっくりなのかそれが明かされるのが楽しみで

私「マベ達に弟子入りしたの?アカレッドが夢を託したように今度はゴーカイ世界でマベがゾックスにギアと思いを託したの?アカレッドも関係してるの?(かなり食い気味)」

フリント「ああそれね、あたしがデザインパクった」

私「へ?(拍子抜け)」

フリント「なんか、かっけえなって(うっとり顔)」

私「・・・ま、まあいっか」

チョロいよ私(笑)。でもここまで堂々と似せられて、似てる理由を「パクった=似せたから」と示す笑いと説得力まみれの開き直りには、さすがこのスタッフさんたちだと感心した。

 

ゾックスたちは海賊トピア出身で、並行世界を渡り歩ける唯一の世界海賊、略して「界賊」らしい。海賊の海賊版にして、でもスケールは絶大だな。

その所業は、カラフルで思い切り飲み食いして、料金は払わずそれどころか銃を突きつけ、店の商品根こそぎ強奪。悪びれずカラッと見せてるけど、普通に強盗だよこれ(汗)。

買い物から帰ってきたヤツデさんに縄を解いて貰った介人たちは追いかけて、介人がゾックスと勝負し、勝ったら支払いとこの世界を荒らさないことを約束させる。

フリント曰く「こっちに何のメリットもない」のにゾックスが勝負を受けたのは、介人の「この世界を守る」という言葉に一瞬真剣な目になったこと、そんで自分の世界も閉じ込められている(はず)のと関係があるのかどうか。

 

一方、ゾックスに負けて暗黒ギアを壊されたステイシーは、トジデントでイジルデに責められるかと思いきや、逆に「海賊に狙われるなんて聞いてない!」と詰め寄っていた。まあナイーブなようでもこうでないとトジデントでは生きていけないよな、と納得。

界賊の存在はトジデント側も把握していて、過去にイジルデが彼らのせいで失態を演じたことが示唆される。イジルデはステイシーを連れて対策を講じるため退出して、今回ステイシーの出番はこれだけで変身も戦闘もなし。

まあ、前回の今回でこれから始まる狂騒に巻き込まれたら、彼が孤高に歩むはずのシリアス路線致命傷を負いかねないから、正解だったと思う(笑)。

OPに追加戦士としてゾックスがもしかしたら史上最速で追加され、変身しないフリントも本編より早くお披露目されたのに、ステイシーは未だ追加されていないのを見ると、オーディションで役者さんが気に入られ、彼のために作られた役だというイレギュラーさを改めて感じる。

 

介人が明らかな犯罪行為を「勝負に勝ったら」と条件付きでやめさせようとしたのは、相手がそういう世界から来たのなら、言葉だけでやめろと言っても通用しないし、結局力尽くになるとわかっていたからかな。

でもその勝負内容がジャンケン&ピコピコハンマー&ヘルメット(ゴザに座布団付き)というあまりの平和さに、ゾックスが笑い出していきなり発砲。介人がよけてなかったら普通に致命傷っぽい弾道だったような(汗)。

そこから変身しての勝負になり、戦いの中でゾックスは、トジデントが海賊トピアに攻めて来た時、逆に乗り込んで色々強奪戴したと明かす。

イジルデの失態とは恐らくこれで、彼らが今使っている装備はその時に奪った設計図やギアを元にフリントが開発したということみたい。

ゼンカイジャーの並行世界以外は全て閉じ込められているっていうのが本当なら、ゾックスのいた海賊トピアも閉じ込められているはず。ゾックス一味はトジデントに乗り込んだために、海賊トピア諸共ギアに閉じ込めらるのを、免れたってことなのか。

でももう他に世界は残っていないから介人たちの世界にいるしかないと。ゼンカイジャーによって解放された世界もあるけど、茸に氷にボクシングに寿司にゴミにドアじゃ、いたくないよなと変に納得した(笑)。

ステイシーをトジルギア持っていそうだと狙ったのは、海賊トピアを解放したかったのかな?

でも、海賊トピアが基本こんな奴らばかりだったら、その世界はまともな産業の育たない暴力と略奪の弱肉強食ヒャッハー世界としか思えなくて、これまでで一番、解放しちゃいけない世界かもと思った。本当にゾックス以外も他の世界に出張って悪さしてないのか怪しい(汗)。

 

その頃、バラシタラが進めていたカシワモチワルドによる柏餅中毒作戦が始まり、前の日に柏餅を食べたガオーンとマジーヌ、それからフリントが暴走する。

ガオーンマジーヌがカラフルに戻ると大勢の客が既に柏餅を貪っていて売り切れ。

いつも思うけど、カラフルが駄菓子カフェで店内が広く、ここで人間とキカイノイドの触れ合いも、ちょっとした小競り合いや殴り合いも海賊行為も、客をたくさん入れることも、いろいろ出来て、良いセットだなといつも思う。

柏餅を食べた人は次々食べ続けずにいられなくなり、まんま覚醒剤とか薬物中毒の禁断症状で街中の和菓子屋さんに人々が押し寄せ大パニック。マジーヌが恵んでもらったのが桜餅でガックリとなり類似の代替品ではダメなことも描かれ(笑)、騒ぎに乗じて転売屋まで発生して、この世界の人々の順応性の早さよ(笑)。

ガオーンが差し出そうとした全財産が預金通帳2500円でほっこりするのも束の間、駆け付けたジュランが「転売はダメですよ!」と撃退。

でもカシワモチワルドは「ゼンカイジャー倒したら柏餅をあげるカシワモチ」と無駄にイケボで語りかけ、人々+フリント+ガオーンマジーヌまでジュランとブルーンを追い回す。もしもし君たちもゼンカイジャーじゃなかったっけ(笑)。

 

それを見送るカシワモチワルドの耳にどこからともなく聞こえてくるヨホホイ(笑)。

「♪俺の大事な妹ハメたのどこのどいつだ♪」

メロディは同じながらやや声のトーンが沈んでいて、正直、前回のノリノリ張り切りモードより落ち着いて聞ける(笑)。そんで拳をぐっと握って静かに殺意満々。

街の柏餅中毒騒動を知って介人が勝負を中断しようとしても、じゃあ早く決着つければいいだけと構わず攻撃してたけど、妹もそれに巻き込まれたとなれば話は別。

カナロ宝路ゾックスとここ3年連続で妹持ち&妹がアキレス腱の追加戦士かな?3人が集まったら、最初は妹って可愛いよなって話で盛り上がるけど、そのうち全員自分の妹が一番可愛いって話になって誰も譲らずしまいには血の雨が降りそうな気がする(汗)。

 

ゾックスは介人に、カシワモチワルドを倒した方が勝ちだと勝負方法をスライドし、互いに足を引っ張り合いながら戦う。

ゾックスは喧嘩殺法でカシワモチワルドからダウンを取ると、弟の力を借りてフォームチェンジ。まずリッキーに声をかけギアをセットするとまた変なダンスを踊り出し、オーレンジャーのフォームに。ステップ的に古代民族の踊りっぽいかな?正直格好良くはないけど、なんかクセになる。でも「ダンス?なぜ今?」というカシワモチワルドの静かなツッコミはもっともだと思う(笑)。

額の数値が35から19に変わって、古代の壁画にありそうな装飾のフォームは正直ダサい。特に腰蓑か褌みたいなヒラヒラ。私は宇都宮Pのヒラリズムに共感するけれど、これはその範疇にはいれたくない(汗)。

超力パンチを食らったワルドの「出ちゃう・・・あんこが出ちゃう・・」とか香村さんなのか中澤監督なのか声優さんのアドリブなのか、変にエロくて笑いが止まらない。

そんで次はカッタナーの力をセットして腰を落とした和太鼓とか歌舞伎みたいな踊りからシンケンジャーのフォーム。額の数値は33に変わり、金色の羽織は赤との配色イマイチだけどハイパーモードを思わせるし殺陣も背面受けとか殿っぽくて、私はこちらの方が好みかな。

そのままゾックスが押し切るかと思ったらカシワモチワルドの真剣白羽取りからの秘技「柏手フォー」が炸裂して、ゾックスは吹っ飛び、介人は粘るも、しがみついていた頭部の柏の葉ごと吹っ飛ばされる。

カシワモチワルドはさらに追撃の柏手フォーを放つも、不発。どうやら柏の葉が取れたことで力が失われたみたい。引いた画面で柏手が虚しく響く間の取り方がこれぞ中澤監督って感じ(笑)。

隙ありとゾックスが文字の舞い散るバンクから烈火大斬刀みたいな必殺技を出してカシワモチワルドを一刀両断。

勝負には負けたと悔しがる介人にゾックスが「いや・・・」と言いかけたそのすぐ側にクダイストの巨大な足が振り下ろされてカシワモチギアを踏みつぶすのが、スリリングな見せ方。

 

カシワモチワルドが倒されたことで人々は正気に戻り、自分が危うく人間ちゅわんに危害を加えさせられていたかもしれないと知ったガオーンは、やる気満々でジュランと合体。

「おまえマジこっからすげー頑張らないと俺許さないよ?」

さっきまでガオーンに馬乗りにされて締め上げられて酷い目にあったジュランのツッコミがなんか良い味出してる(笑)。

「わかった、買ってあげる、買ってあげるから!」とかその前の「ピンポイントな理由で揉めさせやがって」とか、今日のジュランの台詞はいちいちツボ。

 

ゾックスの方はギアの暴走による大ワルド化は初体験らしく、応戦するジュラガオーンにも「あいつらあんなこと出来るのか」と感心する。OPにあれだけ堂々と新ロボ出していて、乗ってる宇宙船がもろにそれに変形しそうなんだけど、まだロボ変形出来る仕様にはなってないってことかな?

というかOP、新ロボ出すの早すぎだよ(笑)

 

イカシワモチワルドは粒あん砲でジュラガオーンの身動きを封じ、餅と柏の葉でくるむと鯉のぼりに食わせる。「さあお食べ、さあさあお食べ」というイケボも絵面も狂気を感じさせる(笑)。

餅を分離で引き裂き脱出したジュラガオーンは、自分たちも柏餅アタックで逆襲。ダイワルドをくるむとそこに鯉のぼりが群がって貪るというどこから突っ込んでいいか分からない戦いは、ジュラガオーンの必殺技でフィニッシュ。

 

戦い終わって、介人が負けたから大損確定だと失意のカラフルに、ゾックスが、勝負に勝ったのは柏の葉を剥がした介人だと代金を支払いにやって来る。

「柏餅はあの時死んだ・・・」何のてらいもなく無駄に格好いい台詞回しと表情に、こいつはこの狂った世界を余裕で生きていけるいやむしろリードしていけると確信した(笑)。

取ったもん勝ちの弱肉強食ヒャッハー世界で生きてきてその流儀にどっぷりハマってはいるけれど、その分だけ何を以て勝ちとするか、勝因はなんだったのか、という部分にはシビアに拘るってことかな。なんにしても好感度だけは手堅く上げていくのがやっぱり香村スタイル。

この世界も荒らさないと約束し、釣りは要らないとドンと渡された札束は見たこともないお金。ポンギというのはキュウレンジャー世界の通貨かな?

それまで介人の陰に隠れてたけど、使えない通貨だと知ると追いかけて「うちの店は円なんだよ!せめてドルで払いなよ!ちょっと!」と叫ぶヤツデさんがとても生活感がこもっていて好き(笑)。

 

食い逃げ&店の商品根こそぎ強奪してやっと支払った代金はこの世界で通用しない通貨、っていうゾックス一味。

地球に来て腹へったら「この星のお金がないよ」と、まず仲間の宝石売って資金調達してからカレー屋に入るマーベラス一味。

こうやって海賊トピアの流儀を見せつけられた後だと、対比が凄いというか、本家のはずのマベたちが品行方正すぎる。やっぱりゴーカイジャーってザンギャックに海賊認定されてただけなんだなと、改めて思う。

 

前回私は、空から降ってくるなり歌って踊り始めたゾックスをどう受け止めていいかわからず脳がフリーズしつつも、次は中澤監督だからきっと見やすい演技や演出のガイドラインを示してくれるはずと信頼してた。

それは期待に違わずきっちり好感度も上がったけれど、それ以上に柏餅に侵食されて脳が前回以上にバグってる(笑)。追加戦士の本格紹介回でただでさえ情報量過多なのにこんなに柏餅中毒が蔓延暴走するとか聞いてないから!

中澤監督はあのルパパトのシャケ回も担当してたこと、すっかり忘れてた(汗)。

放送後に幼児雑誌や和菓子屋さんの公式ツイッターが楽しそうにカシワモチ連呼してるのを見ると、シャケ回当時のネット界隈のわちゃわちゃ感を思い出して、またやってくれたな!と謎の感慨がある(笑)。

脚本の香村さんは前作ルパパトではかなりシリアスな本筋回担当する事が多かったけど、アキバレンジャーとかぶっ飛んだコメディも書ける方。それはまあある程度わかってはいた。

でも今回凄いのは、序盤から1度もサブライターにバトンを渡さないまま、9話目にまだこんな狂ってるのに実はいろいろ計算されたお話を繰り出してきてること。しかもヒープリ終盤からそんなに間を置かずに。次回も引き続き香村さん&中澤監督で、ゾックス一家の秘密がどう描かれるのか楽しみ。