キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ゼンカイジャー4話感想: ブルーン覚醒 掃除係と呼ばないで

イジルデの元に駆け込んで、閉じ込めた世界を解放する方針に変更したのかと尋ねるブルーン。

キノコトピアとコオリトピアの解放を初めて確認して驚いたイジルデは、ブルーンを口封じのためにスクラップにしようとクダックたちに襲わせる。

この作戦の発案者はイジルデ。最後の1つに手間取っていることに対してあれだけ苛立っていたボッコウスがこんな大失態を知ったら、自分はただでは済まないのでは?と焦るのは無理もないけど、物凄くその場しのぎな感じがする(汗)。

 

一方カラフルはお客さんで賑わっている。キカイノイドたちもすっかり馴染んでいて、特にガオーンが常連客のスーさんに嬉しそうに声をかけたり気遣ったりするのが、この世界の生き物に対しては博愛主義的な部分が接客にも好感度的にもプラスに働いていて良い感じ。

なおスーさんは「いつもの」とカラフルサンデーを頼んでたけど、ああいうサンデーとかパフェとかって私の中では高級デザートという位置付けなので、それを定番メニューにしているカラフルをもはや「駄」菓子屋と言っていいのか小一時間問い詰めたくなった。でもネットでググったら「駄菓子屋パフェ」とか「駄菓子屋カフェ」とか普通に出て来て、私の世界もちょっと広がったかも(笑)。

 

ところがスーさん、体の中でゴングが鳴ると腕に突然グローブが発生してボクシングを初め、ヤツデさんに殴りかかりる。それを庇って介人が殴られたりして、店は滅茶苦茶。

介人を沈めて勝利に満足したスーさんを追いかけてジュランたちが外へ出ると、結婚式の最中の新郎新婦とか握手会中のアイドルとファンとか、ありえない組み合わせの殴り合いがあちこちで繰り広げられていた。そしてなぜそこで勝利するのが新婦とアイドルなのか(笑)。

ボクシングワルドの仕業と知った介人は、「よくもスーさんに殴らせようとしたな!」と、自分が殴られたことよりも操られて行きつけの大事な場所を破壊させられそうになった人のために怒る。後半に来る啖呵といい、今回の介人のこういう見せ方は好き。

変身しようとする介人たちをの前を、ブルーンがクダックに追いかけられながら通り過ぎる。キカイトピアからこっちの世界にどうやって移動するのか興味あったんだけど、そこは思い切りスパッと省略しやがった(笑)。

逃げまどいながらも介人たちがギアを使って変身するのを見たブルーンは状況無視して戻ってきて割り込み質問攻め。知りたくなると止まらないブルーンは正直この時点でもうウザい(笑)んだけど、イジルデがトピア解放を知ったのと同様、質問をまくしたてる中でブルーンだけが知っている事実「世界を閉じ込める」がポロっと出て介人の心に引っかかり、次の展開に繋がるから油断出来ないな。

ボクシングトピアの「命令さえ遂行すれば、余計なことは知らなくていい」って台詞やそれに反応するブルーンなど、今回は「知らないことを知る」「知ろうとする姿勢」「教えを請われた時の対応」など、「知る」がテーマとして太く貫かれている構成。

 

ブルーンがトジデントに追われていることを知った介人たちは、とりあえずブルーンを救出して逃走。たぶん東京ドームシティの一角まで逃げてきたところで、自分から名乗り名前を聞く介人に、ブルーンは一瞬戸惑い、それから嬉しそうに名乗る。

私はこの時点ではそのやりとりの意味に気付かなかった。そんでゼンカイ側が質問してもすぐにブルーンが自分の興味を優先して質問する側に回り、介人がそれにいちいち快く付き合って教えてあげるのを見ても、焦れったい気持ちの方が勝っていた。でも後から振り返れば、それらの描写全部に、大事な意味があったんだよな(汗)。

 

イジルデにブルーン抹殺を命じられ、ボクシングワルドは自分が操ってるボクサーたちに手配書代わりに挑戦者募集のビラを撒いてブルーンを襲わせる。その逃避行の中で、とうとうブルーンの持っていた情報と、ゼンカイ側が持っていた情報がすり合わされた。

 

<ブルーン側>

・トジデントは、たくさんの並行世界を小さなギアに閉じ込めている。

・最後に残ったこの世界は不具合で封印を免れ、キカイトピアの一部と融合した。

・キノコトピアとコオリトピアはなぜか解放された。

<ゼンカイ側>

・キカイトピアから突然この世界に送られたジュランたちはゼンカイジャーとして介人と一緒に戦っている。

・キノコワルドとコオリワルドを倒している。

・トジデントは閉じ込めた世界の力を使ってこの世界を侵略しようとしており、それを倒してギアを破壊すると、閉じ込めた世界が解放される。

 

最後の1人がこっちの世界に飛ばされたキカイノイドの中からではなく、こちらの世界にいてはわからなかった情報を持ってキカイトピアから現れ、その合流によってゼンカイジャーが人数的に完成するだけでなく、自分たちの世界を守るためだけじゃないもう一つの目的もはっきり打ち出されるのが劇的。良い意味で凄く計算されてるな。

自分たちが戦うことで、閉じ込められた他所の世界も助けられると知った介人は大興奮で、ブルーンに感謝する。

ブルーンは庶民には手の届かない知識を得るために自分からトジデント宮殿に押しかけて掃除係になったくらい、好奇心と知識欲が強い。でもこれまでの扱われ方を見れば、介人ほど短い時間で快くたくさんのことを教えてくれた人も、自分のことを知ろうとしてくれた人も、教えたことを喜んでくれた人も、たぶんトジデントにはいなかった。

 

またもボクサーたちに見つかり、介人たちが逃げ出した先にイジルデとボクシングワルドが待ち伏せていた。介人はブルーンにはゼンカイジャーに勧誘することなく隠れているように言う。

「俺、絶対あいつら倒すから。勝手に他所の世界閉じ込めて、勝手に他所の世界使って、俺たちの世界に酷い事させて。世界ってそういうもんじゃねぇから!」

自分が殴られたことよりスーさんにヤツデさんを襲わせたことを怒っていた介人は、ここでも自分が見たことも行ったこともない他所の世界のために本気で怒る。

氷河期が何かは知らなくても、世界は閉じ込めたりその世界の力を使って別の世界を苦しめたりするものじゃないと揺るぎなく分かっていて、そのために行動できる介人がだんだん好きになってきた。

この果てしなく枠のない博愛精神の持ち主に、いわゆる一般常識の枠まで併せ持てと求めるのは、欲張り過ぎるのかもしれないな。(でもスカイツリーからバンジージャンプしちゃいけないことや、敵が生やした正体不明なキノコ食べちゃいけないことは、安全的な面から知ってて欲しいとしつこく思う)。

両親から並行世界のことを聞かされてその存在を信じ、まだ見ぬ世界と出会いたいと思っていたというバックボーンがそうさせている部分もあるのかな。

 

介人の言葉を聞いたブルーンは、隠れるのではなく誰よりも前に進み出る。「イジルデ様、いや、イジルデ!」と呼び方を変えるのが、彼の心の変化を示していてベタだけど好き。

「あなたは私に何も教えてくれませんでした。でも私は今日学びました!これまで私がどんなに狭い世界に居たかという事を!知る事で世界は広がるという事を!」

そして「掃除係が偉そうなことを」と蔑むイジルデに

「お別れに、私が教えてあげます!私の名前はブルーンです!」と叫ぶように名乗る。

私、あるキャラがそのフラットな精神から誰にでも当たり前にしていることが、自分を粗末に扱う世界をそういう物と受け入れていた相手には物凄く尊く刺さってその意識を変える展開が大好物。

でも「私の名前はブルーンです」が炸裂した瞬間に、介人に名前を聞かれた時の戸惑いの意味が初めてわかって、グッときた。

そんで、ずっと側近くで働いていたのに掃除係と侮り何も教えず名前も覚えず実質指名手配書だったビラに名前も書けなかったイジルデと、真っ先に名前を聞いて面倒臭い質問攻めにも快く答え尊重してくれた介人との対比がここで自分の中にくっきり浮かび上がってきて、沁みた。

 

ブルーンは自分も戦うと申し出て、銃を渡されると真っ先に使い方を尋ねる。毎回銃持たせたらいきなりぶっ放すパターンが気に入ってたけど、ブルーンのキャラならあんな物持たされたらまず使い方を根掘り葉掘り聞かずにいられないよなってのは、納得するしかない(笑)。

メンバー総出で取り囲みレクチャーするわちゃわちゃと、それを大人しく見ているトジデント側の緩さも相変わらずで好き。

ようやく5人揃ったゼンカイジャーは、ジュランがジュウレンジャー、ガオーンがガオレンジャー、マジーヌがマジレンジャーと、ここまではモチーフになった戦隊と名前が似ていてわかりやすかったけど、ブルーンがボウケンジャーなのは意外だった。ボウケンは名前にし辛くて色名の方に寄った感じかな。

でも変身したブルーンの武器がツルハシだったのには、ダイボウケンが初めてそれを持って登場した時の驚きと感動と笑いが蘇って、見た循環に気に入った。

 

ジーヌはボクサーたちに魔法をかけ、インターバル中にして戦闘から外す。新婦やアイドルがイッちゃった目をしてマッサージ受けてるのがシュールで、魔法が良い味出して機能してる(笑)。

ブルーンは戦いながらもまた根掘り葉掘りで「質問は後だ」と言われると「では早く片付けましょう。私掃除は得意です」と、キャラの前身と上手く噛み合った台詞。パワー系らしく、群がるクダックたちを一度に跳ね飛ばす一方で、上半身と下半身が分かれて攻撃を避けながら間合いを詰めるのは面白くて狡い(笑)。体が元通りくっつくのと同時に右ストレートが綺麗に決まってワルドのマウスピースが飛びダウンするのが、ボクシングというモチーフも大切につつ格好良いな。

・・・と思ったら直後に皆でダイレンジャーの力を使い薙刀を振り回して、「それは反則~」と抗議するワルドを構わずボコボコにし(笑)、一斉射撃でフィニッシュ。

ボクサーたちも正気に戻り、喜ぶ介人たちの前に出現したダイボクシングワルドが無数のリングを展開。でもこれを倒せばボクシングトピアも解放出来る。

・・・ここでふと、ギアがこんなにあるんだから一度に何体もワルドを出せば一気に侵略が成功するのでは?というヒーロー物あるある問題について、ゼンカイジャーの場合は世界同士で潰し合ってどちらかの力が無効化するから意味ないって答が出来るかもな、と思った。

氷の世界にたぶんキノコは生えず、キノコの毒胞子の中ではボクシング出来ない、みたいな感じで。

 

合体の抵抗感もなくなった赤黄がジュラガオーンになり介人が乗って対戦するも、武器使用を咎められ馬鹿正直に頷いたところを奇襲され、劣勢。

するとブルーンが巨大化してダンプになり、「邪魔なリングはお片付けです!」とリング破壊。介人がボクシングルールを尊重する側からボクシングの試合そのものを土台から否定するのか(笑)。

そのくせワルドがセコンドと称してもう一体クダイテストを呼びブルーンダンプを抑えつけさせると「ボクサーとしての誇りはないんですか!」と抗議し、中々のダブルスタンダードっぷりでふてぶてしい(笑)。

ジーヌも巨大化し、ブルーンと合体してゼンカイオーブルマジーンに。青とピンクの合体は去年のスカイメイジもだけど、色合いが綺麗。そしてやっぱり武器はツルハシ(笑)。

介人はブルマジーンに乗り込んだけどジュラガオーンも問題なく戦っていて、操縦者不在でも可動に影響なしいうことで良いんだろうか。

ギアを踏まない素のクダイテストも拘りなく出すことで2対2となり、別々のリングで各対戦をすっきり見せられるのは、ゼンカイジャーの2体合体方式にボクシングというモチーフが上手くかみ合った感じ。これ全員揃ったこのタイミングでと計算していたのかな?

選手交代と称して、ジュラマジーンとブルガオーンになる組み換え合体も、見ていてワクワクする。今年の玩具はきっと売れるよ(願望)。

そのままイケイケでダイボクシングワルド+1体を倒し、ボクシングトピアは解放。

・・・正直、ボクシングトピアが誰彼なく四六時中ああやって戦い合わずにはいられない種族の世界なら、このまま閉じ込めておいた方が平和だったんじゃないだろうかという気がしなくもない(汗)。けどそうではなく、あくまでも爽やかなスポーツマンシップとルールに則って健全に殴り合いを楽しんでる世界なんだろうか?というのはちょっと気になる(笑)。

 

ブルーンはスーさんに滅茶苦茶にされた店内をあっという間に綺麗に片付けて、ヤツデさんを感服させる。またまた前身を活かす形で、カラフルにおけるこの新しい居候の役割もすんなり決まったな。

ブルーンはゼンカイジャーの使うギアがトジルギアと違って世界を閉じ込めたものではないと説明を受けて一安心。だけど、セッちゃんが「そんな酷いこと、功博士と美都子博士はしないっチュ」と言うと、その名前に反応。

「以前イジルデの研究所に、そんな名前の人が居たと聞いたような気がしまして・・・」

2話でのイジルデの挙動不審すぎる「偶然だな」から、両親が10年前に行方不明になったことにトジデントが関わっている可能性が匂わされてはいたけれど、早くも4話でブルーンから手がかりがもたらされ、展開の早さにびっくり。

 

私はあの銃を介人以外の「人間」が使ったらどうなるのか興味あって、やっぱり自分の息子以外は巨大化変形して半分こ合体する仕様だったら両親やべえ(汗)と思ってたけど、10年前にトジデントの存在を知っていたのなら、キカイトピアの庶民と力を合わせて戦う未来を想定して準備していた可能性もあるのかな。

もっと言えば、その場合は今回の謎の不具合、キカイトピアとの一部融合にも両親が関わっている可能性もあるのかも?

そもそもいくら並行世界のスーパー戦隊の戦いを見たからって、自分たちの世界もいずれ侵略される可能性があると想定したわけでもなく、ただ興味あるから格好いいからってあんな物騒なものをこっそり作ってたりしたらどんだけマッドサイエンティストだよ?って話だし。

並行世界を見ていくうちにイジルデとも接触して技術力に目をつけられてしまい、自分たちが拉致される危険を想定して秘かに備えておいた、なんて可能性もあるのかな?

 

そんでイジルデ。今回は下手すると侵略そのものよりブルーンの口封じを優先してたくらいだけど、「自分が研究し考案した侵略方法には、負ければせっかく閉じ込めた世界を解放するリスクがあり、実際既に3世界解放されてしまった」という自分の地位を脅かしかねない事実をこれからどう扱うんだろう?

まだ3つだけだからとボッコウス以下にこのまま隠し続けるとすれば、他の理由で中止も言い出せそうになく、このままトジルギアを使った侵略を続けざるを得なくてどんどん綻びが広がる感じかな。

敵の侵略フォーマットの欠陥が序盤からはっきり示され幹部がそれを把握し隠蔽しながら進行するんだとすると、ちょっと珍しい感じで展開が楽しみ。

途中で隠しきれなくなった時に一波乱あるようならそれも面白いけど、イジルデの胃が心配かな。