キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ルパパト: 改めて続編希望~「ありがとう」が聞きたくて~(超ネガ長文)

ルパパトの最終回放送から2年が経ち、リュウソウジャーVSルパパトの公開からも1年が過ぎた。

それだけ時間が過ぎても、私は相変わらずルパパトの続編、ノエルのスピンオフを願っていて、核として描いて欲しい物も以下の3つで変わっていない。

 

①テコ入れでしわ寄せを食いまくった警察官ノエルの名誉回復

②ノエルが実はルパン家の者であり、でも平和を望む心から警察に協力しビークルを「本心から」送付したとパトレンが知る展開

③ノエルの願いの結末

 

このうち③については、去年の9月に↓でその思いを吐き出した。

 

ルパパト: 改めて続編希望~ノエルの願いに望むこと~

https://kiuix.hatenablog.com/entry/2020/09/28/223952

 

①②についても書こうと思いながらも、最終回から2年もたって今更では?という気持ちになったり、コロナで後続のリュウソウジャーやキラメイジャーがいろんなしわ寄せを受けているのに、そういう被害とは無関係のルパパトをというのは気が引ける部分もあったりして、ぐずぐず時間ばかり経っていた。

でも、③が叶うには①②も必要なのかもという考えもこの2年で強くなったし、心配していた劇場版もキラメイジャーVSリュウソウジャーも製作され、そしてキラメイジャーの最終回を見た今は、やっぱりこのブログに書き残しておきたいと思う。

ただし、これまで以上にルパパトという作品に対してキツくなってしまっていると思うので、そういうの苦手な人はやめた方がいいかも。また、前のこの手の記事から時間が経っているせいで以前書いたことと重なる部分も多いと思うけど、容赦を。

 

■「トリプルレッドが出会ったら」

③が叶うには①②も必要なのかも、と思った理由について書く前に、少しだけこの「リュウソウジャーVSルパパト」のムック本について触れたい。昨年、発売後何ヶ月も経ってから買って読んだ。詳しくは書かないけど総じて充実した良い内容だったな、と思う。

脚本の香村さん、荒川さん、渡辺監督の座談会が特に読み応えあった。その中で編集部の方が「ノエルの願いはまだ叶っていないのでまだ先を描くためにテーマが残されていますが、これって次のために残してあるんですか?」と聞いて下さったのが、嬉しかったな。

けど直後に「いえ別に」ときっぱり(涙)。

このくだりはその後に「何か進展させるときは、少なくとも単独作品でやるべきですよね。別の世界のものと融合させてやることではないですよ、基本的に」と続いている。ちょっと繋がりが唐突に思えるので、何かカットされた部分があるのかもしれない。それに「少なくとも単独作品で」という想いは私も同じだ。・・・そうは思っても、「いえ、別に」は正直キツい(汗)。

そんで、続きを書くつもりがないのなら同じ座談会で「ノエルがリュウソウジャーの諦めない姿勢に元気づけられる話になればいいと思った」と仰ったのはなぜなんだろう?と考えてしまう。

ノエルの気持ちに寄り添って下さっているようではあるけれど、穿った悪い見方をしてしまうと

「これからもVS続行はまだまだ続くとファンに思ってほしいから、頑張ってずっと死者蘇生という願いを叶わないまま持ち続けていてほしい」

という意味にも取れてしまう自分が嫌だ。

リュウソウジャーVSルパパト」という作品自体は、ノエルは本編のどの回よりもキャラクターとしてきちんと心情を掘り下げ好意的に扱って貰えていたと思うし、リュウソウジャーがもっと前に出ても良かったのにノエルへのスポットのせいで割を食ってしまったのでは?と、心苦しいくらいなんだけど。

もしかして本当は水面下でノエルの件を何か考えて下さってる(けれどコロナ等で上手くいかない)のなら大変申し訳ないけど、対外的な言動からはそれは全く見えなくて、スタッフさんをどこまで信じていいのかわからなくなっているのが辛い。

そんで関係者の方が「綺麗に終わった」「やりきった」「大満足」などとあの終わり方を肯定すればするほど、続編を否定すればするほど「ノエルは舞台装置だから決着は不要」と、キャラクターとしては否定されてしまっている気がして、正直そのたびに苦痛。

 

■不幸な構造

もっとも、今回はここまでブログで言うの迷ったんだけど、ファンの集まる某掲示板では続編の話題になった時に、ノエルは「気がして」というレベルではなくもっとハッキリと否定されていたこともあった。

この2年間、ノエルの願いを叶えて欲しい、ルパンコレクションを集めた決着を見たいという声が上がった時、「いや、あのVS続行endのままでいい」という人からの反論の中には

「ノエルは舞台装置なんだからあんな扱いでも仕方ない」「感情移入出来ないし」「親は生き返らせてまで取り戻すもんじゃない」「死者蘇生は嫌だな」「自業自得」「ノエルの願いなんて正直どうでもよくね?」

と、願いの正当性やそれまでの行いやキャラクターであることそのものなど、ノエルの何かを否定しているものもあった。つい昨年、「リュウソウジャーVSルパパト」が終わってから目にしたものもある。私はそのたびにやりきれない思いでいた。

あのendでいい、続編は要らないと主張されるたびに、同時にノエルの何かが否定されてしまうかのような構造が、私にはとても不幸で、心ないものに感じられてしまう。

なぜノエルは快盗のように願いを叶えることも、他戦隊の戦士たちのように大事な人の死を乗り越えることも許されずに、死者蘇生という倫理的に賛否分かれる願いを感情移入出来るエピソードも不足なまま背負わされ、関係者からもファンの一定数からもそんな風に現在進行形で否定されなければならないのかなって。

この先も最終回での東映公式の言葉のように、人々の記憶からルパパトが消えるまでVSが続くとするなら、ノエルのこの状態もその間ずっと続くの?それがパパトという番組で、その状態をこれからも受け入れ応援し続けるのが正しいルパパトファンのあり方なのかなって。

 

・・・ごめん、別にノエルファンじゃなくたって、今もノエルが報われるよう願って下さってるルパパトファンの方たちの存在も、私は知ってる(涙)。それを考えると、ホント心苦しいんだけど、ついそんな風に過剰反応したくなってしまうんだよね。

 

■否定を否定しきれない

なおノエルの本編での扱われ方を見れば、上記の否定的な言葉を私は否定しきれない。死者蘇生の是非はもちろんのこと、それ以外の言葉についても。

誰もが私とかみたいに一生懸命ノエルの言動の重箱の隅をつつき行間をあれこれ考えて好意的に解釈してたわけじゃないし、私だって別の作品で別のキャラに同じような事を思わない自信なんてないから。

だって、思えばテコ入れが始まって以降ノエルの描かれ方は、しつこくて申し訳ないけど

 

・「快盗も警察も両方大事」と言った後に、ノエルの警察への思いや貢献は隠され情報漏洩等不信に繋がる行動は描いた結果、「実際には言行不一致の快盗贔屓じゃね?」という見せ方になり、快盗仲間からも「快盗の利益を優先しすぎ」とその見方を補強され、更にはビークル不均等の戦犯にされたも同然だった

(公式完全読本によれば「警察がノエルを終盤まで信用しきらないように」という方針があり、恐らくその描写を成立させかつ信用しない警察の好感度を守るため)

 

・パワーアップ回は邪魔しようとした警察に逆に助けられる良いとこなしの上に、「人間だから助ける」という人間でさえあれば悪人でも犯罪者でも通用する言葉を投げつけられて、なのに感激していた (テコ入れで強化がなくなったパトレンの方をいかに格好良く見せるかに全振りしたため)

 

・結果的に終盤のピンチやトラブルの発生元を1人に集約しその挽回のための戦いから必要に応じて外すためだけに急遽「千年前に異世界から来た種族」という微妙すぎる「人外」にされ、隠す必要も人間扱いされただけで喜んだ背景の描写も皆無のまま隠していたずらに事態を悪化させ、その後もフォローはなく逆にドクラニオに「人間と見分けがつかんな」とダメ押しされた (これを笑っている人を見かけた時は辛かった)

 

・共闘のために仲良くさせたことは苦労や貢献にはスポットをあてずデメリットは強調して誰からも労われずに胸倉掴まれて終わり、つかさはフォロー出来る材料を持っていたのにしない代わりに隠し事を謝ることで、「隠し事ならノエルの方がしていたのに」と余計にノエルへの反感を募らせる結果になったように見えた (あの時に目にした激しいノエルへの罵倒の数々は今もトラウマでアレルギー化している)

 

と、「あれもノエルが悪い、これもノエルのせい」の連続になってしまって、それを挽回するフォローは私の目には不十分すぎた。

番組全体を通しても両戦隊に属するから出番が多いようで実は、謎を引っ張り素直な心情や過去を掘り下げた単独メイン回もないまま、活躍や貢献よりもマイナス点を強調されている。そして終盤にやっとそこにフォーカスしてもらえるかと思った正体バレのくだりは、上記の通り。

 

■迂闊に好意的に描けない?

他メンバーとの兼ね合いを考えれば仕方ない部分もあるんだろう。

けど、今思うとノエルは、番組のコンセプトである「VS」には逆らうけれど戦力面では正解となる「2戦隊の共闘」という行動原理を持つ存在でもあった。

ただでさえ取り扱い注意でしかも途中からはテコ入れのためバランス取りが危うくなった「VS」を維持し肯定的に受け止めさせるためには、そんなノエルを安易に正しくも同情的にも描けない面もあった、ということなんだろうか?

そしてそのことが結果的に感情移入出来ないファンを生んで、今もノエルの何かを否定することに繋がってしまい、でもその否定をこのVS続行endを支持する根拠の1つにしている人も一定数いる、という残酷な構造になっているんだろうか。

もしそうだとしても作品全体を瓦解させるよりは、ノエル1人にしわ寄せを集中させて他のメンバーやVS構造を綺麗に守り着地させたこのやり方が、正解だったんだろうか。ギャラクシー賞も獲ったことなどを思えば。ルパパトはVSが主題で魁利が主人公なんだから。

そんな考えも頭をよぎる。

 

■宝路と比べてしまう

でもノエルだって追加戦士、スーパー戦隊の戦士で、ヒーローだったのに、とやっぱり思ってしまう。

またキラメイジャーの話になってしまうけど、私は物語の根幹からやって来て「宝探し」をするというノエルと設定がやや重なる宝路の劇中での扱いが羨ましい。

以前書いた死者蘇生へのスタンスもだけど、同じかそれ以上に羨ましかったのは、本人には「お宝第一」と言わせて実は人助けがしたい、という好感度の上げ方だった。とてもいいな、と感心しながらふと、それとは逆に「快盗(お宝)も警察(人助け)も大事」と言った後に上記のような見せ方になってしまったノエルの立場と好感度は?と辛くなってしまって。

加えて宝路は次々に初期メンバーと熱い本心をぶつけ合い関係性を構築し「宝路さんみたいに頼れる人」という評価も得ている。

そう言えばノエルは博多南兄弟の役割を1人で担っているようなものだけど、追加戦士としてもエンジニアとしてもどうしてこんなにも見せ方に差がついてしまったんだろう。エンジニアとしては活躍よりもビークルの不均等の責任の方が目立つ形になってしまったし。

でもサイレンは最終回、スプラッシュは「リュウソウジャーVSルパパト」でパトレンの手に戻り、テコ入れによるビークルの歪みは元に戻った。配慮されたんだな、と思う。では、同じくネジ曲げられた警察官ノエルの名誉回復は?

 

■せめてビークル提供の真意を

そう思うと、やっぱりこれはノエルからルパパトという番組への大きな貸しだからちゃんと返して貰おう、という気持ちも改めて強くなる。せめてグッティやビークルが戦力部隊に届けられたのはノエルの本心からだと、今からでも明かして欲しい。

ルパパトファンの中にもビークル送付はノエルの本意じゃないと言う人が未だに多い事、特にノエルを嫌う人にそういう人が多いように見えた事が悲しいよ。

ノエルは「平和を望むけど警察は変身させない、変身出来ない警察と快盗を共闘させたい」と考えていた愚か者と見られてるってことなの?

そうじゃなく、ノエルがルパン家の人間で、だけど家の方針に逆らってもその結果自分が使えなくなっても、平和の為に警察がギャングラーと戦えるようコレクションを改造して送ったんだと、きちんと続編で明かして欲しい。つかさが心の中で思っただけの描写しかないのは私には不十分すぎる。

 

特にパトレンのビークル獲得を邪魔したと描かれ、テコ入れによるビークル偏りの物語上の責任を押し付けられてしまったことは本当に無念。

だけど、そんな断腸の思いで改造したクレーンを、国際警察が内通者を許したことでどこかの段階で奪われ、ならばと直々に手渡したヘリとバイクも奪われたことを聞いた時のノエルの、国際警察という組織への激しい落胆を当たり前にきちんと描写してくれれば、装備を本心から送った事と矛盾はしないと思う。

 

■「ありがとう」が聞きたくて

そしてそんなノエルの思いと貢献を圭一郎達が知る場面をしっかり描いて欲しい。

私は、もっときちんと信頼を深め合うノエルとパトレンの姿が見たかったのもあるけれど、それ以前に、ノエルがパトレンに対して貢献し活躍する姿をもっとはっきり描写し、それをパトレンに認められる場面が見たかった。

極論すれば一度でいいから、圭一郎がノエルに感謝する場面が見たかったんだ。というか今でも見たい。「ありがとう」の言葉が聞きたいよ。本編ではその逆でノエルが感謝するばかりだったから。

そんな他の戦隊なら当たり前な描写すらなかったから、「快盗贔屓で警察には役立たず、助けらかれてばかり」「圭一郎たちのお情けで戦力部隊の部屋にいさせてやってる」みたいな感想を持つ人が出たり、ノエルの続編に否定的だったり、そこまで行かなくてもノエルの今この状態に特に関心を持てない人が少なからずいるのかも、と思ってしまうから尚更。

私が冒頭で③を叶えるには①②も必要なのかな?この3つはワンセットなのかな、と思ってしまうのはそういう理由。

 

■前を向けないのは

終了して2年も経つ番組のことを、いい大人がまだここまでぐだぐだ言うのかとドン引きされても仕方ないね。

でもノエルは最終回で「お前はVS続行の為に永遠に死者に取り憑かれてろ」と放置され、ずっと過去に囚われていろと言われたも同然じゃないかな?とも思う。ならばいちファンの私もそんなノエルに取り憑かれ前に、進めないのはやむを得ないのでは?と言い訳したくなる。ちなみに私は未だに終盤が辛くてブルーレイを買っても本編を見返せていない。どんだけ引きずってるんだよと(笑)。

長くなってしまって(汗)、最初はここで〆ようかなとも思っていたけど、キラメイジャー最終回と絡めて少し別記事として追記させて欲しい。

 

ルパパト:改めて続編希望(追記)キラメイジャー最終回に寄せて(こっちもネガ)

https://kiuix.hatenablog.com/entry/2021/03/05/222216