キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

キラメイジャー36話感想: クランチュラさんショックが大きすぎる

冒頭、ガルザがクランチュラさんを捜していると、ヨドンナが「今回は彼が直々に出陣した」と告げる。

そのクランチュラさんはと言えば、地球に降りてラップを歌っていた(笑)。ダルマさんがヨドンだの時もだけど、こういう遊びの延長みたいな作戦がつくづく似合うなこの人。

 

クリスマスならぬクリスタスとは、着飾って互いに感謝を伝え合うクリスタリアの祭日。ココナッツベースでは魔進やマブシーナたちのためにその準備をしていたところ、ヨドン反応で出撃。

買い出しに行ってた充瑠と宝路が遅れて現場到着するとヨドンはおらず、仲間4人が何やら不穏な感じで突っ立っていた。

かつてなくギスギスした雰囲気で瀬奈小夜に至っては宝路に肘鉄食らわせながら戻ってくると、敵意剥き出しの為朝が口火を切って次々に魔進たちを批判し始める。

4人の顔には、習字の墨汁の付いた手で顔を弄りましたみたいな痣がわりと大きく出ていて、ヨドンに何かされたんだなというのが分かりやすい見せ方。以前は目の下が黒かったりしたけど今回は流行りの鬼滅の刃的な演出。

だから操られて酷い事を言ってるってのはわかるんだけど

「前から思ってるけど、クリスタリアの奴って自分勝手だよな。いつもそっちの都合押しつけられてマジ迷惑」

は、王様に謁見云々的なクリスタリアの序列を押し付けていたことを思うと、あながち的外れでもないようなのが困る(汗)。

しかもここで更に「クリスタスの日には悪口厳禁」というルールを魔進が主張すると

「そうやって押しつけてくるところがムカつくんだよ」「それなー」

と更に批判され魔進たちは怒りと失望ですっかり心を閉ざしてしまう。

描写は当然「人間側が操られて本意ではない酷いことをしている」という見せ方。だけどこれも地球側からしたら確かにマイルールの押し付けの上乗せ的な要素もあるのがタチが悪いな。

 

皆の様子がおかしいと充瑠と宝路が街に出て話していると、一般人たちもあちこちで罵倒しあっていた。

実はDJクランチュラさんの仕業。彼の特製マイクでdisられると心が闇に支配され悪口しか言えなくなるらしい。

為朝たちも「カッコつけゲーマー」「考えナシのランナー」「ヘタレ残念アクター」「変人怪しいドクター」とdisられていた。

皆を元に戻そうと応戦するも、更に宝路まで「ワンダーおとぼけ」「勘違いプリンス」などとdisられて闇に囚われ、充瑠に

「前から思ってたけど、おまえなんで呼び捨てなんだよ!」

・・・なんとなく操られての悪口という形を取りながら、視聴者によっては漠然と抱えているモヤモヤにツッコんでガス抜きしてる気がしないでもない(笑)。

 

残るは充瑠だけ。クランチュラさんはここでたたみかけるかと思いきや、何やら良いことを思いついたと撤退。

今回クランチュラさんは邪面師を使わず自ら出陣して「この作戦に命を賭けている」とか言い出していて、季節的にちょっと不安がよぎるもまさかと打ち消した、この時は。

 

博多南さんが5人を強制的に眠らせてレントゲンをとったところ、悪口が文字通り心臓に刺さっていた(笑)。絵的には笑うしかないんだけど結構深刻な状態。

これを取り除くにはよほどポジティブな衝撃が必要ではとのこと。

 

・・・正直言って為朝たちのdisられた内容が「かっこつけ」とか「ヘタレ」とかヌルすぎて、いくら物理的に心臓に刺さっているからって打たれ弱すぎでは?思ってしまった。

けど考えてみたらこの人たちはこれまでを見るに普段からかなり褒められ慣れている分、その逆は耐性ないのかもなあと。入れ替わり回の時にも、褒め称えてくれる存在の有難味について、褒められ慣れてる4人と充瑠とで受け止め方に温度差があったのを思い出した。キラメイジャーのメンタル的な弱点なのかもしれない。

宝路は・・・正直よく分からない(笑)。ただそう言えば、クリスタリアに行く前は長身で華やかなイケメンで地味めの弟がちょっと引け目を感じる輝いた存在ではあったっけ。

 

河原で傷心のファイヤー。充瑠が皆の悪口はヨドン攻撃のせいだと説明するも、「だけど、あながち嘘でもねぇだろ?」とファイヤーまでネガティブモード。

為朝たちからのdisがまるっきり的外れでもないところがやっぱり刺さってしまって参っている感じ。人間同士だと悪口モードが伝染してしまうところを、魔進だからこの程度で済んでるのかもだけど。

そんで「あ、クリスタリアのルール押し付けをちょっとは自覚してたんだな」と、ちょっとホッとしてしまってごめんファイヤー。

 

ファイヤーのネガティブは止まらず「俺たち、出会わなければ良かったのかもな」とまで言ってしまったことで、充瑠とファイヤーまで喧嘩になりかけたところに、ヨドンナから闇のMCバトルへの招待状。

 

会場には悪口ラップの闇に囚われた人々が詰めかけ、睡眠薬が切れたのか為朝たちもクランチュラ側を応援と、完全アウェー状態の中、キラメイレッドが登場。

柿原さんに対してそうだったように、見る人にとっては欠点になる相手の微妙な部分すらもポジティブに受け取る充瑠は、キラメイジャーのスピリッツを体現してる。

だけど、それはひっくり返せば悪口が下手ということ。

クランチュラはそれを見越してこの勝負をしかけ、まんまと引っかかったと上手に韻を踏みつつdisラップをたたみかけて、第1ラウンドを勝ち取る。

第2ラウンドもヨドンナがなかなか似合って格好いいラッパースタイルで登場すると、disラップとともにベチャットをけしかけて充瑠を変身解除に追い込みつつ勝利。

「リーダーの器全然ないじゃん」「ネガティブシンキングな弱気ング」「キラキラしてないただのガキ、やめちまえくだらないラクガキ」

と、内容が加入前や直後の充瑠の気弱で頼りない姿を思い出させて、ああそうだった、充瑠ってこういう子だったなあと、敵の攻撃ながら懐かしい気持ちになった(汗)。

正直、充瑠の痛い所をかなり抉っていると思うけど、特製マイクから飛び出した悪口は充瑠の周りを飛び回るものの、刺さらない、という演出。

 

充瑠は韻を踏めないヒーロー台詞を音楽に乗せているだけで、これじゃ負けても仕方ないなと聞いていて辛かった。だけど、

「勝算ゼロでもやるしかない、ダメだって言われるのは慣れてる」

と、為朝たちとは逆にキラメイジャーになる前の冴えない境遇故に、悪口への耐性が付いていてdis攻撃が通用しない。それが、頼もしくも物悲しくもあり。

 

そこへファイヤーが姫と共に乱入。充瑠が心配でと姫がフォローするも充瑠は

「いまさら心配とかなんなの? 頭でっかち がんこで分からずや、見損なった」

といきなりラップにファイヤーへの悪口を乗せてきて、焦った。

ファイヤーも音楽を要求して2人のラップバトルに突入。

「キラキラしてた他のキラメイジャー、お前はどこにでもいるティーンエイジャー、唯一の友達はスケッチブック、いつ自分の力に気付く?」

<唯一の友達はスケッチブック>とか、下手するとクランチュラやヨドンナのdisよりキツいやん(汗)と更に焦ってたら、

「それも全部全部ファイヤのせい<お前は変われる>って言ってくれたから」

「変わったのはお前の意思だ」「スケッチブックで俺らを変えた、何度でも言う お前スゲー奴だ!」

と、内容が徐々に互いを認める方向にスライドしていって、最後は

「ありがとう俺と出会ってくれて、何があっても切れない絆、絶交なんてしない絶対、俺たち全員でキラメイジャー!」

と感謝と尊敬で〆。前半のクランチュラたちのdisも<変わる前の充瑠>の記憶を補完して余計に、出会ったことにより変わり輝いていった流れが鮮やかに蘇って、沁みた。

 

これで会場の空気が代わり、さっきまでブーイングだった観客は大歓声。司会のラッパーも

「これが本当のバトルだ。リスペクトあってのディスだ」

と正気を取り戻す。

為朝たちも痣が消えて元通り。後で魔進たちに謝ってパーティーやろうとポジティブになり、皆でキラメイジャーに変身してペチャットを一蹴。

するとクランチュラさんがヨドン巨獣ターンテーブルゴモリュウをいきなり召喚。

え、ここであのグレイトフルフェニックス登場回以来のワイド巨獣?そんでその頭上にクランチュラさんが乗るの?とだんだん嫌な予感がしてくるも、いやまさかラップバトルだしと打ち消した、この時も(涙)。

ファイヤーが皆を庇うも一体だけでは限界、他の魔進たちは為朝たちの悪口が尾を引いているのでは?と弱気になった所になんと全魔進が駆け付けて、充瑠とファイヤーのラップに心が動いたと一気に和解。

キラメイジャーの名乗りに魔進たちの名乗りも続いて、決めポーズには人間と魔進が1つの画面に大集合。

クランチュラさんの作戦による人間と魔進との分断というピンチを乗り越えて、全員で1つのチームなんだと誇示するのが、クリスマス前の最後の販促回に相応しいスペシャルバージョンで素敵。

・・・なんだけど、更に強まる嫌な予感(汗)。

魔進たちはダストンやローランドなど久しぶりの追加魔進たちにも見せ場を割いて、ゴモリュウフルボッコ。そしてあの、ヨドンアイビーを破壊した実質全ロボ合体技グレイトフルゴーアローが炸裂・・・

「まさか私が、私があぁ!」

 

え?ええええ?

しばし呆然でその後が全然頭に入って来なかった(涙)。

振り返って見れば

・クランチュラさんの命をかけた作戦

・キラメイジャーと魔進との断絶という危機

・レッドとその相棒の絆でピンチ打開

・特別仕様のワイド巨獣の上にクランチュラさん

・魔進大集合

・全員名乗り

・全合体必殺技

と十二分に幹部退場劇に相応しい御膳立てはされてたのかもだけど・・・。

 

東映公式に「今までありがとう」とか言われても「いや、まだハッキリクランクアップとか言われてないし」と諦めずに希望を捜したい気持ちだったけど、テレ朝公式の36話の振り返りに「クランチュラを撃破する」とあって確定なの?と(涙)。

冒頭でガルザさんがクランチュラさんに何を言いたかったのか、もうそれは分からず仕舞いなのかな、もう2人の掛け合いは見られないのかなとかなり寂しい気持ち。

ネットを見ても、今まで地球に仕掛けてきたどんな作戦より、自分がこんなに唐突にあっさり退場することで視聴者からこれまでにない大量の闇を集めてしまってる感あるよクランチュラさん(涙)。

でも

王妃が呪いで砂になって崩れ去った→守り石に魂を転送して復活

オラディンが0話でガルザに殺された→魔進オラディンとして復活

と正義側がやりたい放題復活してるんだから、敵側もワンチャンあって良いと今回は思うんだよ~心の準備出来てないよ~と、この退場劇?を受け止められない、かなり往生際が悪い私(泣き笑い)。