キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

キラメイジャー28話感想: 魔進ハコブー登場、時雨の「クール」とは

充瑠は夢空間でオラディン王に再会。

王はフェニックスの絵を描いていて充瑠もフェニックスが好き。それが2人を不死鳥伝説の神社に通わせた一因でもあるけど、この先の展開の暗示でもあるんだろうか?

不死なる火の鳥=復活の象徴と、死んだオラディン王を結び付けて考えると、いろいろ意味深に思えてくるのは仕方がない(汗)。

 

「次はここではない場所で会いたいな」

「扉を開けて入ってきてくれ。ただし扉は1人一回しか開けられない」

「煌めきこそが私に通じる」

何やらふわっと謎めいた言葉ばかり並べて、この人は手帳もだけどこういう冒険ファンタジー的な表現好きだよな。私もワクワク感があって嫌いじゃないけど。

 

またオラディン王の夢を見た充瑠に嫉妬するマブシーナ。だよな。これでよそんちの子の夢にばかり3回目。

姫はこういう気持ちを変に隠さず素直に出すところも可愛らしいし、いじらしい。

 

そんなタイミングで台本読みながら泣き演技の時雨。役に入り込んで周りの状況がわかってなかった(笑)。姫を貰い泣きさせてしまい責められてキョドってるのを見てると、つくづく当初のクール設定は跡形もなく消えたなと思う(笑)。

で、いつの間にか充瑠の手には夢で渡された鍵が握られていた。

 

突然、都心のビルが次々と崩壊。クリスタリアを襲った最初の攻撃と同じだという姫の怯えにただならぬものを感じて5人は現場へ。

何かが高層ビルの近くで動いているようで景色が一部歪むけど、敵らしい姿は何も見えない。でも攻撃される。

久しぶりにマゼランを召喚してセメントをぶつけると付着して、見えないながら何かがいることとその位置はわかった。

でも何か見るからにヤバそうなエネルギー弾?を受けて戦闘不能になり完敗。

 

見えない何かはヨドンナの試験運用中という理由でトドメは刺さず退却。

「やるなヨドンナ。ヨドン皇帝配下の<あれ>を繰り出すとは」

「<あれ>だけでも恐ろしいが、私が考案した<これ>のおかげで未知なる恐怖が加わったろう」

ガルザとクランチュラのあれこれ談義が楽しい。ガルザさんはヨドンナの実力は本当に認めているってことでいいのかな?

 

魔進たちは痺れて体が動かなくなり、輝きがよどんで色も褪せてしまい、苦しんでいる。

クリスタリアの宝石たちも同じ攻撃で戦闘不能になったらしい。ファイヤーたちは玉座にはまっていたから難を逃れたってことかな。

 

ザビューン曰く、聖地アタマルドで奇跡の輝きを浴びれば元に戻るかもしれない。でもそこに行けるのは、オラディンの幼少期からの側近で指南役のストーン、ハコブーだけだと。

オラディン王(目上の人)を導ける者(更に目上の人)、という存在に素直に感服する為朝のリアクションが凄く彼らしい。ハコブーが合流したらさん付けで敬語で話したりして。

瀬奈が想像する泣き虫オラディン王子のカットをわざわざ入れるのは、無駄に手が込んでる(笑)。

 

でもハコブーは、自分が地球でバカンス中にクリスタリアとオラディン王が滅んでしまった自責で絶望しているらしい、と人間にはわからないエキスプレスの言葉を通訳するザビューン。

エキスプレス、人間と会話出来ないだけで、やっぱり意思があるんだな。

 

傷ついた心を癒すために私が話してみるという小夜を、時雨がわりと強引に制し、いや必要なのはエンタメだとやけに力強く言い切ったぞ。

前回のツッコミもだけど時雨がここんとこなんだか、キラメイカースト最上位の小夜に対等にであろうと立ち向かっているようにも思えて健気さを感じてしまう(笑)。

 

ハコブーのいる島に着いた時雨と充瑠は彼に仲間の魔進たちのために助けを乞う。

けどハコブーは、今は仲間への感情がなくなってしまったと拒絶。

ならば喜怒哀楽を取り戻して見せると海辺にスタンドマイクおっ立てて

・ぺこばを模した漫才

剣劇

を見せる。でもハコブーは無反応。

 

一方の残留組。相手は透明になるのではなく周囲の景色に同化するのでは?という博多南さんの仮説は正解。

<これ>は映像データの転送装置で、ベチャットがビルの景色を撮りヨドンナが紫のパッド(=これ)でそのデータを操作していた。

そこに小夜が殺気ゼロでするっと背後から覗き込み「何を撮っているの?」

「透明マジックのタネだよ」

がシュール(笑)。

小夜さんにかかるとヨドンナもなんだか年下の小娘扱い(汗)。

ヨドンナの軍服の青、パッドの紫に小夜のジャケットのピンクが綺麗なグラデーションだなと思った。

 

パッドを奪おうとするキラメイジャーと、奪われまいと廃屋に逃げ込んだ強化ベチャットの戦闘開始。それを長回しで追う撮影が凄い。

途中で為朝がアローをキャッチして自分含め皆を強化体に変えてるんだけど、カメラ止めてる感じでもない。どうやって撮ってるんだろう?あそこだけCG処理してあとは画面の外で装着とかかな?

階段駆け上がったり、群がってもぎ取ったり、仲間に放り投げてパスしたり、ダンボール箱の山に激突して飛び散らせたりと目まぐるしい。失敗したらイチから取り直しなんだろうに、容赦ない激しいアクションの連続が見応えある。

宝路が2階から飛び下りたところはドローンで追いかけたのかな?

よく考えたら今回は邪面師が出て来ない。でも強化ベチャットという設定のおかげで、いつもなら瞬殺される戦闘員だけのバトルでもこんなに面白く出来るんだと感心した。

 

やっとのことでパッドを壊すと、現れたのは蝙蝠みたいなヨドン巨獣。いつもより横に大きくスーツアクターさんも2人入っているそうで、邪面師が出ていなくてもここでワイドサイズの着ぐるみ費用かかっていたのか(汗)。

羽ばたくだけでその風圧で屋根瓦や車が吹き飛び街が破壊されるという、戦隊ではあまり見ない円谷映像っぽい迫力感。

 

一方時雨の方は、ならばとキャラソンパーフェクトブルー」をしっとり歌い上げ、移り変わる季節をバックにやたら長い青い羽を背中に生やして飛んでる映像がもはや意味不明(笑)。

でもハコブーは無反応。いや、私があの場で聞いていてもリアクションには困ると思うけど(笑)。

あまりの無反応ぶりに時雨はとうとう歌を中断し、ハコブーの心中の無念を推し量り、自分の無力を嘆いて号泣。

それを見たハコブーも狼狽えて、遂には貰い泣き。感情を取り戻した。

 

時雨は実は、オラディン王子が泣くとハコブーもよく貰い泣きしていた、というエピソードにヒントを得て一芝居打っていたのだと種明かし。

どこから?と聞かれて

「漫才から全て布石だ」

の超ドヤ顔がすんごい悪い顔だよ兄貴(笑)。

 

正直今回は、漫才も時雨の役者さんはぺこばのコピー頑張っていたけどなんだか寒かったり、キャラソンもあの場でしっとり歌われてもなんか居たたまれなかったりで、こんなんでハコブーの感情が動くわけないじゃんよ?ってハラハラして見てた。

でも実はその漫才含めて全部が計算だったって言われると、それはそれで兄貴怖えよ冷徹過ぎるよ、ってちょっとドン引き。

だけどそこに充瑠からの

「たとえ演技でも心が救えたら本物だよ凄いよ時雨さん」

って柿原さんの時みたいな全肯定フォローが入ると、ああそうだよ、これぞキラメイジャーなんだよな!兄貴凄えよ!って素直に思えて良かった。

時雨もそのあとで「ハコブーには内緒だ。騙しているようで申し訳ない」って罪悪感も一応はあったようだし、そりゃあ「そう言って貰えると役者冥利につきる」って言うよね。

そんな充瑠と時雨がパロディ元に選んだ漫才が、絶対に否定しないツッコまないツッコミのぺこばってのが、もうこれしかないってくらい絶妙なチョイスだったんだなと改めて思う。

 

・マブシーナの三つ編みを一瞬で認識し宝路の話と合わせてテレパシーが通じてると推理

・びしょ濡れの怪人、開店チラシの日付、翌日の天気というバラバラの事実を結び付けて怪人のいる日時場所を特定

・貰い泣きエピソードからハコブーの共感性の強さと涙腺の脆さを推察し勝機を見る

 

戦況分析&作戦立案に長ける為朝とはまた違う、時雨の戦闘には無関係な事実からの洞察力が生かされるエピソードが、脚本家が違っても積み上げられてくのが嬉しい。

この記事の最初の方で私が「もはや跡形もなくなった」と言ってしまった時雨の「クール設定」とはもしかして、この洞察力を駆使して最適解に辿り着く道筋の根底にある、1つ間違えると非情と紙一重かもしれない揺るがない冷静さとして生きているのかもと思った。

 

ハコブーは久しぶりに思い切り泣いて心が軽くなったと、途端に陽気になってオラディン王の幼い頃の話など長々と始めた(笑)。話が長くて苦手だからと、ザビューンが時雨たちを送り届けたらソッコー退散したわけだ。稲田さんボイスの貫禄や渋さとコミカルさの緩急がさすがで、既にいいキャラだハコブー。

 

ところでザビューンは一人称俺様だし王妃の秘術のことも1人だけ知ってたし、ハコブーにも他の石たちより近しい感じだしで、王の教育係だったハコブーほどではなくとも、ファイヤーたちより王家に近い存在みたいな感じがするな。基地での定位置も一番上でなんか妙に目立ってるし。

 

そのザビューンはエキスプレスと合体で為朝と瀬奈が乗り込み、ドリラーと共にヨドン巨獣に立ち向かうけど、風圧に押されたりでスピードが生かせず登場以来初の苦戦。

巨獣のワイド感がいかにもこれまでにない強敵って説得力を上げてるな。

キラメイジン組が戦闘不能の中、冒頭のマゼランに続いてダストンに小夜が乗り込み、羽ばたきで巻き上がる瓦礫を吸い込んだりと、この機会に久しぶりに追加ビークルたちの活躍描写は嬉しい。

でもまたあのヤバそうな攻撃が来るってところにハコブーが充瑠時雨と共に到着。なんかガブガブ噛みつきまくって巨獣を転倒させるとかいきなり強い。そして早くもやかましい(笑)。

飛行体になり

「吾輩はオラディン王をお育てしたストーンにしてオラディン王に魔進にしていただいたクリスタリアいちの豪の者ハコブーなり~~~!」

と稲田ボイス炸裂で力強く名乗りを上げたところで続く。

 

ハコブーは共感性が強すぎて

「こんなに苦しいのなら愛など要らぬ!」

みたいな感じで心が防御のために閉ざされ麻痺してしまった感じだったのかな。

超心配性で守り石の崩壊を危惧された王妃といい、硬い宝石の国の戦闘的には超強い上層部なのに、内面には超柔らかくて脆い部分がある。それを周囲の善意で補い合っていた優しい国だったのかなと思うと、ヨドン軍に壊された無念もひとしおだなと今さら思った。

 

そんで、既にヨドン巨獣と渡り合えそうなハコブーの強さを見るに、ガルザはハコブーのバカンスと同時期に宝路をクリスタリアから遠ざけ、両名の不在で戦力ダウンしてる隙を狙ったのかもな。逆に言うと戦力が万全ならクリスタリア攻略は失敗に終わっていたのかも。

 

時雨の顔芸と共にお送りするキャラソンのフルバージョンは、ラストの「変だよね」に不意打ち喰らった(笑)。今このブログでゴーカイジャーの感想覚え書きを始めているんだけど、同じ荒川戦隊の剣士ブルーなのにジョーとはずいぶん持ち味が違って、でもこっちはこっちでちゃんと魅力的だなと。