キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

キラメイジャー18話感想: やまない雨はない

宝路から秘密を聞いた5人は、マブシーナにこれまで通り接することが出来なくなってすっかり過保護モード。却って彼女に怪しまれ「皆さん嫌いです!」と拗ねられてしまう。中でも充瑠のぎこちなさは酷い(笑)。

 

オラディン王は生前、ヨドンへイムのヨドミの海の魔女を征伐した時に呪いをかけられた。呪いは本人ではなく最愛の女性に降りかかり、王妃は魔女の紋章が浮かんでから7日後、物言わぬ石像になると、砂になって崩れ落ちた。

その呪いは今度はマブシーナを襲うかもしれない。オラディン王は死んだけど、呪いが消えた保障はない。

だからカナエマストーンを全部集めて、呪いを解いて貰おうというのが、宝路の宝探しの真相。

 

正直、ちょっとふわっとしてるなとは思う。今後の展開によっては、「やっぱり思い過ごしで、マブシーナは大丈夫でした」って展開も可能ではあるわけで。

でも、あるかないかわからない疑心暗鬼な状況、というのは下手するとあると分かった状況より辛い場合もあるんだよな。特に愛する者に関しては。凄く心配なのはわかる。

それにOP映像でヒロイン的存在感を増してるマブシーナと、同じ画面のカナエマストーンたちを見ると、これで思い過ごしにしてしまうとも考えにくい。まあルパパトのコレクションを集めた結末みたいに放置された前例もあるけれど(しつこい)。

 

ヨドミの海の魔女の造形は妖艶で禍々しくて素敵。

キラメイジャーは邪面師も邪面獣も仮面の付け替えシステムで、しかも最近のマシュマロ回ではモチーフに紐付かない邪面獣をマイナーチェンジで出してくる程の着ぐるみ代節約モード。

なのに、回想にしか出ない怪人を新造するのは考えにくいから

ヨドンの魔女は討伐済みと言われていてもきっと復活するよね?そう思うと尚更、呪いが思い過ごしで済むとは考えにくいかな。というか、ぜひ復活させて欲しい(笑)。

一方、王妃は髪がザンバラでなんというか、王族のきちんとした感じがあまりしなくてむしろファンキー。まあオラディン王ならむしろあまり王族っぽくない女性を妻に選んでもおかしくはなさそうだったけど。

マブシーナのリデコっぽいので出来るだけシルエットを変えたかったのかな?リデコだとしたら、こちらの復活は、魔女よりは可能性低いかも?

 

クリスタリアはエピソード0でガルサがヨドン軍を引き入れるまで平和だったとすると、オラディン王はわざわざクリスタリアの外にあるヨドンへイムのヨドミの海の魔女を征伐に行ったために呪いを受け、王妃を失ったことになる。

他国の民のための危険なヒーロー行為のせいで最愛の身内が犠牲になったのに、それでも自身の身を削って理想を掲げ続ける王。

自分の益にならない奉仕活動を疑問視するガルサさんには、そんな兄に対して怒りすらあったかもしれないし、自分がそれに付き合わされ続けるのは耐え難かったかもな。

ブルルスリスというクリスタリアの演劇で、体に爆弾石を埋め込まれた主人公の英雄より、その石で主役を苦しめる悪の親玉の方が子供の頃大好きだった、つまりもともと悪に惹かれる気持ちもあったという話を聞くと余計にそう思う。

なんかこの兄弟のエピソードを知るたびに、自他の境界線が曖昧な理想主義者の兄王に苛立つ、利己的な現実主義者ガルザさんの姿が浮き彫りになってく気がする。

 

宝路が胸を抑えて苦しみ出す。それが前回ガルザに邪メンタルを打ち込まれ、かつモンストーンが取り憑いている場所だと悟った宝路は皆から逃げだして屋上へ。

と言っても宝路は階段を下って逃げていたので、屋上といっても基地より下層階のビル部分の、ってことかな。

そこにガルザさんがピンポイントで降臨。てことは、キラメイジャーの基地がここにあると把握してるってこと?

ガルザの目の前で自制出来なくなり、闇落ちしてしまう宝路。

体内のモンストーンが一旦体の外に出て、紫色になった全身を見せてから再び体内に戻るのが、邪メンタルによる影響をわかりやすく見せてくれる。

目が赤く光り、チェンジャーは紫に変色してヨドンチェンジャーに。変身後の闇落ちシルバーは目が赤くなってわかりやすい仕様。

宝路はキラメイジャーたちと戦いながら時折正気を取り戻し、自分を倒せ、自分の代わりにカナエマストーンを集めてくれと言う。けど、宝路相手に本気出せないのもあるけど、基本的にシルバーが強すぎる。その宝路とガルザの同時攻撃を、皆を庇って防いでいた充瑠はダメージで気絶してしまう。

 

夢の中で充瑠は8話の時以来の、オラディン王との再会を果たす。そう言えば8話も三条さんだったな。

オラディン王は充瑠がダメージで意識失うと交信出来るようになって、ピンチを打開するヒントをくれる。つまり充瑠がピンチになったら助ける仕組みが出来てるみたいな感じだけど、充瑠はそもそもなんでオラディン王と交信出来るんだろう?

宝路のことでキラメイストーンを体内に取り込む事が可能ということがわかったけど、もしかしてマブシーナが地球に到着した時に、衝撃で白いキラメイストーンのかけらが遠くまで飛んでいって、教室で眠ってる充瑠の体内に入り、オラディン王の思念を媒介出来るようになった、とかない?

銀のキラメイストーンは宝路に若さとパワーを与えたけど、充瑠にはひらめキングによってオラディン王の叡知とイマジネーションを与えている、みたいな。

ひらめキングの時にいちいち効果音とキラキラしたカット入るし、充瑠の作った魔進は王の予言通り。

だから、充瑠のこれまでの問題解決や人身掌握はどこまでが彼自身の実力なんだろう?って疑問はつきまとってる。

あと、最初は狂ったようにスケッチブックに向かう充瑠を呆れて見ていた他4人が、マシュマロ回では全幅の信頼を込めた目で見守ってたけど、もしこれまでの充瑠の色々がオラディンの影響による物で、充瑠自身にはそんな力はなかったって突きつけられる展開になったりしたら、その時に4人がどうするかは気になるかな。

 

マブシーナは自分が兄を説得すると決意する。悪の手先になった兄を説得するのは危険だけど、「お兄様が助かれば自分はどうなってもいい」と。

それは「妹さえ助かれば自分はどうなってもいい」という宝路とそっくり同じ。血は繋がってなくても、ちゃんと兄妹なのに心打たれる充瑠。その時オラディン王の「君はもうその答に触れている。迷わず煌めけ!」という言葉を思い出す。

 

ガルザは今や最強の部下になった宝路を操って街を破壊させ、生まれた闇エナジーが自分に集まることに驚き喜ぶ。

シルバーが直接破壊するシーンこそなかったけど、被害規模が結構大きくてビルがガンガン破壊されてるから、死人が出ていないか心配した。

体は操られていても、あの時の心は正気を保っていたから、自分がどんな酷いことをさせられているか分かってるんだよね。

でも抗えなくて闇エナジーを集めている、つまりそれだけ多くの人を苦しめている。本来は人助けがしたい宝路にとってはかなりの精神的拷問のはず。自分のせいで人が死ぬくらいなら、この人は自分を誰かに倒して欲しいと思うよな。

 

駆け付けたキラメイジャーは、充瑠の作戦どおり、他4人がガルザを足止めして、充瑠が宝路と対峙。宝路が一瞬充瑠に倒されるよう無防備になったのを抑えつけ、カナエマストーンを宝路の胸に押し当て、モンストーンの破壊を願う。

宝路も、他4人もびっくり。為朝たちにも言ってなかったのか(笑)。まあ、言ったら止められそうではあるけど。

次の瞬間、モンストーンは宝路の体から飛び出して、バラバラに砕け散った。30年間体内にいて宝路の人生を狂わせたモンストーンのことは、もっと終盤まで引っ張るのかと思っていたから、ここで早くも解消されちゃったのにびっくり(汗)。

 

ガルザが宝路を操って街を破壊していた時には雨が振っていて、濁った水溜まりの水面を踊らせていた。それが、モンストーンが砕け散って宝路が解放された時には、雨がやんで日が射し、水溜まりの静かな上澄みに水滴が落ちて光に煌めく。渡辺監督の演出が素敵。

 

橙色だったカナエマストーンは力を使ったために黒く変身し、それを見た宝路はショックで充瑠に怒りをぶつけるけど、充瑠は、こうしなければマブシーナが命を落としかねなかったと話し、オラディン王のアドバイスがあったから大丈夫だと言う。

 

手に入れたカナエマストーンは「デストリア」。破壊を司る石だから、破壊に関する願いを叶えるけど、もう他の願いが叶わなくなるわけではないと。オラディン王のアドバイスは前回も正しかったからね。

でも私だったらそれがカナエマストーンを使えという意味なんだとまで辿り着けたかは正直微妙(汗)。

宝路も充瑠に義父オラディン王が重なり、今は充瑠を信じると心を切り替える。

 

「驚いたな」って、ガルサさんが宝路の宝探しのことをあまり良く知らなかったことに私の方が驚いたよ(笑)。

確かに前回興味あるように見えなかったけど、てっきり難易度高すぎだから様子見とか、集まったら横取り狙いとかなのかなと。けど、単にくだらないことと切り捨ててたのか。

宝路と再会した時に「お宝は見つかったのか?」と煽ったのも、単に「まだやってるのかププッ」って馬鹿にしただけってことか。

だけど今回、その馬鹿にしていた宝に自分の作戦を台無しにされて威力と脅威に気付き、これからは少なくとも宝路が宝を手にする事は阻止しようとスタンスを変えて来るってことなんだろな。

 

宝路に自分の手帳を託したオラディン王はいろいろと枠の無い人だから、全部集めたら何でも願いが叶うなんていう曖昧で根拠もない夢物語みたいな宝でも信じていた。

ガルサさんはわりと現実的でシビアで自分が見聞きしたり実感出来たり楽しめたり出来るものしか価値を見出したりしなそうだから、くだらんと信じなかった。

みたいな感じがする。

 

勢いづいたキラメイジャーは、宝路も加わってガルザを必殺技で撃破!いや生きてた(笑)。

でも仮面を落とされた屈辱で怒り狂ったガルザさんは宝路に集めさせた闇エナジーで増幅した邪メンタルをありったけ、モンストーンの欠片に注入し、巨大化させる。これが強い。キラメイジンとギガントドリラー2体がかりでも苦戦。

え?ドリラー前回デビューなのにもう苦戦?と思っていたら、ガルザさんもスモッグジョーキーで参戦(笑)。怒り心頭だから自分もってことなんだろうけど、もうこの時点で笑えてくる。

案の定、充瑠がエキスプレスを呼んで、強制合体。宝路の体を操っていたガルザさんが今度はスモッグジョーキーを乗っ取られて操られる、というのは因果応報だし、宝路はそんな叔父上をちょっとくらい嘲ってあげても良いのにと思った(笑)。基本、そういう方面に意識のいかない大らかで気の良い人なんだな。

 

充瑠がジョーキーを抑えつけている間に、ギガントドリラーがショベロー軍団と合体。黄色の戦士のビークルが追加戦士のロボの武装になるって結構変速的だな。

そして今回はあとマゼランとダストンが合体したけど、ショベロー軍団て、あと3体いるんだよね。いつの間にか初期5人を上回る一大勢力になっていて、ショベローがまたクーデターとか変な気起こしたら、案外そちらの方が大所帯になって洒落にならないかも(笑)。

モンストーンは撃破、ガルザさん何度目かの怒りの邪メンタルパワーで合体解除&捨て台詞&撤収(笑)。

 

博多南さんが手帳を解析したところ、やはりカナエマストーンは単独でも各々願いを叶えるけど、時間が経てば石の色も元通りになって、4つ全部集めればまた別になんでも願いを叶えてくれるらしい。

宝路とマブシーナもお互いがいかに大事な存在なのかを素直に相手に伝えられて、呪いのことは秘密のままではあるけれど、完全和解。皆でマブシーナの笑顔を守るために協力してカナエマストーンを集めることを決意して、続く。

 

次回予告を見ると入れ替わり回で、12話から始まった追加戦士のターンは一服。

たぶんコロナによる放送休止の影響によって変更を余儀なくされた部分もあるんじゃないかなと思うけれど、この計7話で

・初期メンバー全員と熱い本心をぶつけ合っての関係性構築

・普通の人間ではないことを最大限活かした追加戦士ロボ

・引っ張らずに早々開かされる本当に重大な秘密

等々、充実していて楽しく満足度の高い追加戦士シーズンだったな。

「全部集めればどんな願いも叶う」とか、ちょいちょい2年前の追加戦士を思い出して傷が抉られたりもしたけどね(しつこい)。