仮面ライダーゼロワン34話感想: 或人が許すヒューマギアの夢の範囲とか唯阿さんのやっぱり明日はどっちだ?とか
農業管理ヒューマギアのミドリ。
復活させて夢を聞いたら、これまで通り野菜工場長達の元で野菜を作ることだと。
やっぱり或人の夢や主張を逸脱しない範囲に収まった夢だな。ここで「私はもう野菜作りなんて嫌です。モデルになってランウェイを歩きたい。それが私の夢」って言ったらどうしてたんだろう?
再び回収する?それとも芸能事務所のオーディションでも受けさせる?
買収前のように簡単に代替機を用意できない今は、工場長にとってのベストはシンギュラリティを起こす前の状態に初期化することだと思うんだけど・・・というモヤモヤ感はある。
ヒューマギアのミドリと人間である工場長達が協力してスマート農業、野菜工場を運営しているのは、或人には1つの理想の形。でも
「この工場は人間の知恵と工夫で出来たテクノロジーの結晶なんだな」
という或人の台詞は間違ってないけど、やっぱり人間が主、ヒューマギアは従と見てるよね、とも思う。
そこへ
「いや人間のエゴの象徴だ」
と滅が雑魚引き連れて施設を片っ端から破壊。
ストーリー的にここで負ける必要があったのかシャイニングホッパーで挑んだ或人は倒されてなかなか起き上がれず、その間に雇い主の工場長は息子を庇い負傷、ミドリは雷のデータと引き換えの質として連れ去られてしまう。
遅れて用心棒不破さん登場。
イズに「社長出勤」と皮肉られ、最近集中力に欠けると叱られる。
不破さん、自分の本当の過去がどうだったのか気にしてるんだ。まあ、本当の過去が分からないままなら気にはなるな。特に不破さんにとって過去は原動力だったんだから。
滅亡迅雷と手を組むことにした唯阿さんも「知りたくないか?」と誘ってくる。
こんな風にスポットが当たるのなら、不破さんの本当の過去がどうだったのか見られるのかな?先週は期待薄かなと思ってたけど、期待したい。
でもここまで誰も過去を教えてくれる人がいない不破さんて天涯孤独なのかな。
入隊者の中から面倒にならないようそういう人間が選ばれたのかもしれない。
それとも天涯孤独にさせられたのかな?
今回の不破さんは社長出勤の後は唯阿さんに気絶させられて亡のデータ抜かれるだけで、変身もいいとこもなし。
特に唯阿さんの不破さんに対する扱いが酷い(笑・汗)。
後頭部に手刀で気絶×3。
「え・・そうやれば良かったんだ」と素でドン引きしながら感心する迅にじわじわ来る(笑)。いやいや違う真似しちゃいかんだろうと思うけど。
「こいつの体もつのかな?」と不破さんの体を心配してる迅は、根はナイーブな少年のままでいい奴なんだろな。
でもあなたこないだ変身して不破さん殺して亡のデータ取り出そうとしてませんでしたっけ?とも思ったり。
ザイアを辞めた唯阿さんは、判で押したようなグレーのパンツスーツからファッションも一新。
冬映画でもやってたけどポニーテール可愛い。ジャケットに細身のパンツでちょい地味目かなと思ってたら、ジャケット脱いだら肩出しトップでびっくりした。
翌日、滅は雷のデータと引き換えにミドリを解放すると見せかけて破壊し、怒った或人は今度は最初からメタルクラスタに変身して滅を圧倒し、雷のデータを取り返すが、迅が乱入して横取りする。
同じ頃、ザイアスペックを装着した人々が、不破さんの頭からデータのみ取り出されて別の個体で復元された亡によってハッキングされ、一斉に暴れ始めていた。
2話前に「夢」という言葉に戸惑い、道具じゃないと自我に目覚めて天津に逆らったはずの亡が、アークに接続された状態?で
「人類は滅亡せよ。アークの意思のままに」
と唱えるのを見るのは凄く悲しい。復元したら自動的にアークに繫がる仕様になってたんだろうか?
でも目は赤いけどモジュールは青。何か意味あるのかな?
そんな亡を平然と見守る唯阿さん・・・ザイアスペックのハッキングで人間に被害出てるけど、それで良いの?
が信念だと言ってザイア辞めたばかりだよね?今度はチップに操られてるわけでもなく自分自身の意思だよね?(涙)
迅もそれで良いの?
迅が来る直前に滅はヒューマギア=友達を破壊したんだけど?
なんかいきなり3人が一斉にそれまでの主義主張から外れたことをし出してるから戸惑った。揃い過ぎてるから、まだいろいろ謎の多い迅に隠された狙いがあって、唯阿さんもそれに協力しているのかもだけど。
或人は滅に「自分が作られた本来の目的(父親)を思い出せ」と言う。
ヒューマギアの意思を尊重すると言いながら、やっぱり作られた目的の延長上の範囲内でしかその自由や夢を認めてない、と思ってしまった。
滅をまずはアークのハッキングから解放して元の状態に戻すのが先で、意思や夢はそれからだと思っているんだろうし、或人自身も其雄のデータが使われている分だけ思い入れが強くなってしまっているのかもだけど。
(というか、もしお仕事5番勝負を見る前なら真っ先にそっちの解釈していたのかなと思うと、私にも負のバイアスがかかってしまっているのかな・・・汗。)
このエピソードでは滅の父親ヒューマギアという原点にスポットを当てていて、或人は滅が自分を育ててくれた其雄のデータを元に作られたと知り、滅に本来の自分の役割(=本能?)を思い出せと訴えかけるし、人質になったミドリは滅に、自身の作られた本来の目的から外れたことは辞めるよう説得する。
工場長も息子を庇う父親としての姿を滅に見せる。
それらが滅に次回どんな影響を与えるのか、与えないのか、それを中澤監督がどう演出するかは楽しみ。