キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ルパパト: 劇場版 em film(夏映画) 感想ってより情報整理かな

ジオウとリュウソウジャーの映画が7/26に公開されて、そう言えばルパパトの映画の感想書いてなかったなと思った。

でもいまさら感想と言っても、アクションやダブルレッドのドラマがめっちゃ素晴らしいってのは、もう1年前からそれこそたくさんの人がレビューしていると思うので、どっちかというとルパパトが全部終わった今としては感想というより個人的な情報整理っぽい感じになるのかな。

でもってこの映画の主人公はダブルレッドなんだけど、この記事ではほぼ、エルロックと化けの皮とジャックボットとノエルにしか触れてないという偏りっぷりなのでご容赦を。

 

■時系列

ゴーシュの金色金庫をビークル2つ使って開けていたから、25話のライモン戦より後。

また、プレミアムドラマ「究極の変合体」でノエルが来日予定のエルロック・ショルメをマークしようと考えたり、ラストにウィルソンが登場して、「快盗と警察、特にあの赤2人は要注意だ」的な事を言ってたのがこの映画に繫がるという流れっぽいから「変合体」の後。

その「変合体」は、ノエルが「咲也くんもつかささんも心配してるんだから」と透真と初美花を諭して、2人がそれをすんなり受け入れている感じがライモン戦の後の距離が縮まった感じを思わせる。

だから25話→変合体→劇場版

の順だろうか?

ライモン撃破を見てドグラニオが

「俺も何か考えなきゃな」

って言ってたけど、<考えた>結果は何かって見渡した時に、本編だけだと国際警察爆破計画くらいで物足りない(もう少し後なら実験体があるけど)。

でもこの映画も<考えた>結果の一つなんだってことなら凄く納得。

 

ウイルソンの化けの皮

魁利の放ったカードでウイルソンの化けの皮が剥がれるシーン。

本編だとこういう時は細かくちぎれた皮が飛び散って消える感じだから生々しくないんだけど、この映画は違う。

剥がれた皮の一切れがわりと大きくてベロンと転がったり、べしゃっと叩きつけられたりする。弾力もありそうで本当に「皮」っぽい。

最終回まで見終わった後だと、

化けの皮が何から作られているかわかっているから、見ていて「ぎょええっ」てなった。

杉原監督、絶対わざとやってるでしょ確信犯でしょこれ?

 

■名探偵エルロック・ショルメの成り立ち

<ギャングラーの人間体は、人間から作った化けの皮を被った状態>

ならエルロック・ショルメの人間体も同様のはず。

私は最初、エルロックは実際に高名な探偵だったけど、ザミーゴに狙われて化けの皮にされて入れ替わったんだと思ってた。

どんなに高名な探偵だろうが国際警察の猛者だろうが、戦える装備を持っていない人間がいったんザミーゴに狙われたら為す術なかっただろうから。

だけど

 

・人間体と怪人体の名前が同じ「エルロック・ショルメ」

・化けの皮を着ても声までは擬態出来ず怪人本来の声のまま(テレ朝公式&金子さんインタビュー等)

 

なのを考えると、そもそも最初から<ギャングラーと戦う名探偵>という偽りの存在を作り上げて演じていた可能性が高いのかな。

考えて見れば、VSビークルがない時代は国際警察もポーダマンにすら歯が立たなかった。

なのに民間人のエルロックが、それもたった一人でギャングラー犯罪を暴き、目障りな存在になりながらも生き延びていたこと自体、本来怪しむべき事だったのかも。

 

もしかしたらギャングラーは、大量失踪事件の時にさらった人たちの記憶をザミーゴが調べて、その中から身寄りや友人が少なく「エルロックって〇〇に似てね?」って騒がれる可能性の少ない人を選び、エルロックにその化けの皮を渡してイギリスに行かせ、対ギャングラー犯罪の偽りの実績を積ませたのかも。

例えば直近数ヶ月くらいでも、ウイルソンみたいな仲間のギャングラーとグルになって

「君はギャングラーだね?」

と派手に暴くことを5~6件くらいでも繰り返せば、それなりに名声は高まりそうな気はする。

他のギャングラー幹部が人間達を侮っていた頃から、情報を重視してスパイを国際警察に潜り込ませていたザミーゴなら、スパイとは別ルートでいざという時に敵を撹乱できる存在を作っておくのはありそうな気もした。

 

■化けの皮の声

あと私は当初、怪人が化けの皮を被った時には声もその人間に擬態出来るのかと思ってた。

ナリズマがヒルトップ管理官の声をまねた時は金庫が光ったけど、悟の姿で悟の声で話している時は金庫は光ってなかったから(化けの皮が剥がれた後は金庫が光った)。45話で圭一郎も悟のような成り済ましの可能性を指摘していたけど、それは声が違えば無理かなと思ったし。

だけどテレ朝の公式HPでは、ナリズマは

「ルパンコレクションの能力を悪用して、声までも悟そっくりになりすまして」

と解説されていた。

脚本の金子さんもインタビューで「化けの皮を着ても声はギャングラー本人の声」って言ってたからそっちの設定って事なんだね。

 

■双眼鏡

これが転がった時はもう、

「圭一郎捨てるな!魁利早く拾え!見てないで拾え!とにかく拾え!いいから拾え!圭一郎待っててやれ!」

と思わずにいられなかった(痛)。

終盤のノエルが作らされるピンチやトラブルの殆どが、この双眼鏡から始まるんだもんなあと思うとね・・・・・。

 

■ジャックボットストライカ

ルパン家が襲撃された時に、グッドストライカーは難を逃れ、ジャックボットストライカーは他のコレクションと共にギャングラーに奪われた。

だけどドグラニオの屋敷を逃げ出して、異世界の森に潜み、人間界に戻る機会を窺っていたってことみたい。

金庫に入ってしまえばドグラニオすら操って金庫を開けられる彼の能力からすると、誰かの金庫にさえ入れれば、そこから逃げ出すのは容易かっただろな。たとえドグラニオの金庫に保管されたんだとしても。

 

ジャックボットは劇場版で活躍した後は、最終回になるまで一切登場しない。

勝利達に捕まるまでどこにいたのかは知らないけど、その間、快盗や警察への協力はおろか、ルパン家に戻る事もノエルやグッティに会いに行く事もなかった事になると思う。

ルパン家襲撃前はグッティ同様、屋敷をふわふわ飛び回っていたろうけど、でもグッティほどノエルとは仲良くならなかったって事かもしれないな。

それとも自由気ままに生きてると言われたグッティより、更に何倍も自由気ままで何かに縛られるのが大大大嫌いなのかも。

もっともグッティは自由気ままどころか、アルセーヌへの義理や約束、ノエルとの友情、快盗や警察への情と、いろんな物にがんじがらめって気もするけど。

 

■ノエル

これまで何回も見てたのに、今回見返してやっと気づいたこと。

エルロックは、パトカーに乗り込もうとする咲也とつかさを爆殺しようとして、それをノエルが阻止したんだね。

エルロックがビルの上から咲也とつかさを見下ろしながら青白い元気玉みたいなの膨らませている。

ノエルが銃撃で元気玉破壊

戦闘でノエルをビルから振り落とした後に「邪魔しおって・・・・」

って警察2人をこっそり爆殺出来るチャンスをノエルに邪魔されたってことだよね?

 

ごめん、私にはわかりにくかった(泣)。見落とした私が悪いんだろうけど、ちょっとさりげなさすぎませんかね?

もっとアピールしても良かったんだよ?エルロックが元気玉膨らませながら「死ね!」とかでも言ってくれればまだしも。

<ノエルの貢献は極力アピールしない>ってお約束をまた思い出してしまった。

 

このノエルのシーンはやっぱり、プラスポイントとマイナスポイントの細かい足し引きの計算が働いているように見える。

 

エルロックの攻撃を邪魔して咲也とつかさを助けた→プラス(ただしアピールはしない)

単独での変身&戦闘×2種類で途中まで善戦→プラス

両戦隊に先んじて正体に迫る→プラス(ただし答を言うまでに至らない)

隕石落としで敗退→マイナス

その後挽回することなく怪人撃破には不参加→マイナス

 

分解してみると細かい計算だなと思う。

差し引きプラス、かつエルロック+ウィルソンにはダブルレッドを除く4名が負けていたことを考えると、単独でエルロックに立ち向かって負けるのは仕方ないって計算なのかな。

ただノエルの場合、プラスポイントは最初に稼いでマイナスポイントが後に来るイメージがあって、マイナスポイントが目立って締まらなく見えちゃうんだよ、たぶん(涙)。

 

ラストのノエルは顔に絆創膏ベタベタ貼って

「あ~あ、最初に真相にたどり着いたのはこの僕だったのに。ざ~んねん!」

と言いつつ物凄く晴れ晴れした笑顔。

だって目の前で繰り広げられたのは、紛れもない怪盗と警察の、それもライモン戦も超えるような共闘で、ノエルの悲願が早々に形になっていたんだから。

ざ~んねんと言いながらその実、嬉しくて嬉しくてたまらなかったかもしれないなって今ならわかる。

でも、もしかしたらこの2戦隊は自分など関わらなくても必要ならちゃんと共闘できるって可能性を感じて少し寂しかったりもしたのかな?

そして役作りの段階で「ノエルはアルセーヌも平和も大事」と聞かされていた役者さんは、そんなノエルの気持ちをしっかり理解しながら演じていて、それがあの晴れやかな笑顔だったんだろな、と思うと何だか嬉しい。

 

香村さんはキャラクターブックでも公式読本でもノエルについては「扱いが難しかった」って言ってる。この映画でもそれは垣間見える気がした。

この時点では例のテコ入れの影響はまだだとは思うけど、それでも。

で、もしそんなに扱いに苦慮したのが本当なら、そしてキャラクターブックDUEで「好きなキャラ」と仰っていたのが本心からなら、ノエルのスピンオフっていう、両戦隊とのバランス最優先みたいな難易度の高いしがらみを外れた所で、思い切り書いてみて下さいませんか?と思ったりする。