キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ルパパト: ファイナルライブツアー(FLT)第1部(2.感想 長文ネタバレ)

頭の中でいろんな考えや思いが渦巻いたまま。

出来るだけ整理して書きたいんだけど厳しく、またノエル絡みはどうしてもネガティブ入るのでご容赦を。

では先にノエル以外の部分から。

 

■正体を明かした快盗と警察の交流

やっぱり良いな。Gロッソ第5弾でも思ったけど、やっぱり本編で殆どなかったから凄く新鮮。楽しくていくらでも見ていられそう。

Gロッソは変身前が黄桃と青緑、変身後が黄緑、青桃だから、FLTでは組み合わせを変えているんだね。

ダブルレッドだけは全部一緒なんだけど、ここも変えると、他に桃と快盗赤、緑と快盗赤、青と警察赤、黄と警察赤が出来そう。

 

■スーパールパンブルーとスーパーパトレン3号

本編にはなかった特別なスーパー形態。

本編の終盤は、ダブルレッドのドラマが中心、次いで咲也と初美花の恋や葛藤。

透真とつかさは主にそれらを外から見守る立場で、ドラマ的には薄めだったので、それを埋め合わせる意味合いもあったのかな?香村さんは、本来はそういうバランスを人一倍気にする人だったかもなあと久しぶりに思った。

 

■時間を巻き戻せるコレクション(ツッコミ)

これを使って死んだギャングラーが蘇るのなら、コレクションを全部集めなくてもこれさえ使えば、アルセーヌを蘇らせることも出来たりしない?

異世界の影響を強く受けているって事は、ギャングラーとも条件が近そうだし。

ギャングラーが金庫の欠片でOKなら、アヌセーヌの骨の欠片とかでも。

突っ込んじゃダメなところ?

それとも何年以上前に死んだ人はNGとか制限があるのかな?

 

<ノエルについて>

 

■今回分かったこと、受け取ったこと

①ノエルは今も国際警察に属して活動している。

②ノエルの願いを叶えるためにはルパンコレクション全部が必要という認識が、圭一郎達にあるようには見えない。

③ノエルはギャングラーを全て倒すまで警察から装備を奪う気はない。

④快盗は③を受け入れ、その時期が早く来るように警察がギャングラーを倒すのを協力することにし、警察も快盗が付いてくる事を黙認することにした。

 

まず③から。これは、分かってよかった。

最終回のノエルは、快盗と警察が警察の装備をかけて争うのをニヤニヤ笑って受け入れてるように見えなくもなかったから。

ネットではそんなノエルを見て

「所詮は信頼できない、倫理観が人間とは違う人外なんだと納得した」

みたいな意見も複数見かけ、私もそれを否定するだけの根拠を見つけられなくてモヤモヤしたから、媒体はちがってもそういう見方を完全に払拭してくれたのはよかった。

同時になぜ本編ではもっとそんな風に見せられなかったのかと残念に思ったりもする。

 

■快盗と警察は暗黙の協力体制?

④は正直、戸惑っている。

最終回終了後とFLTとで快盗の立ち位置が結構違って見えちゃうように思えるから、それってどうなの?と。

最終回時点でも快盗は、警察の装備を奪うと言いつつ実際は警察の手助けをしていたって見方もあるかもだけど、互いに銃を向けてやり合ってはいた。

でもFLTの後だと少なくともギャングラーを全滅させるまで、快盗はノエルの意思を尊重して警察を攻撃しないし、逆に自分達もギャングラーを殲滅させる形で警察に協力しようとしていると私は受け止めた。

警察も、これからも快盗がギャングラーとの現場に現れる事をを受け入れてる。快盗を逮捕するつもりもなさそう。

 

リュウソウvsでは最終回後とFLT後と、どっちの立ち位置を使うの?って思ってしまった。FLT後の方が、vsリュウソウに集中出来そうだけどその場合、最終回時点では生きていたドグラニオは死んでいるから、FLT見てない人には不親切かも。というかいっそその前に映像作品の続編としてスピンオフ作ってハッキリさせて欲しいとすら思う。

 

■両戦隊の橋渡しとノエルへの労い

でも、ノエルの見え方は個人的にはFLTの方がずっと良いんだよね。

最終回では、ノエルの願いが両戦隊の対立を煽って、装備の奪い合いが永遠に続くかのようにも見えていて私は辛かった。

これに対しFLTでは、ノエルの願いが快盗と警察の暗黙の協力体制に繫がっていくって事なんだと思う。それは当初からノエルが望んでいた共闘の形でもある。

今回劇中でもノエルは、快盗と警察に協力しあうよう正面から呼びかけ、両戦隊とも頼まれるまでもないと了承し、魁利に至っては

「誰かさんの頑張りも1年間見てきたしな」

っていうノエルへの労いも口にした。

私はずっとこれらが本編で見たかったんだ。見られていたら私、最終回で成仏してたかも。

この台詞を言わせたってことは、香村さんにもノエルを労いたい気持ちはあったのを、本編では抑えてたのかな?ノエルへの配慮は間違いなく本編よりは感じるし。

でも私はちゃんと本編で見たかったの。何でこれを本編でやってくれなかったの?と思わずにいられなかった。

 

リュウソウジャーとの交流

ノエルはルパパトメンバーの中で唯一、リュウソウジャーと交流する役回りであると同時に彼等に助けられる役回りでもある。

快盗の正体が分かってからの快盗と警察の個人的な交流は本編にはなかった見所なんだけど、両戦隊から一人ずつペアを組ませていくと、どうしてもノエルが余るんだよね。またノエルは本編中から全員と交流済みだから、こういう時に一人だけリュウソウと絡むのは理に適ってはいるんだけど。

なお、ノエルはドグラニオを全員で倒した以外、怪人を撃破してはいない。だから、リュウソウとの交流はおいしい役回りのような、一方でまたしても便利に使われてしまったような。

だけど全体的に扱いが丁寧だから、あまり気にならない。本編での扱いに比べたら、文句言ったらバチが当たるレベルかもな。

 

ところでリュウソウメンバーは、ノエルの願いが「死んだ大事な人を生き返らせること」だと知ったらどう思うんだろな。自分達はマスターの蘇生は願っていないわけだから、そこが気になってる。

 

■警察とノエルの関係は曖昧

分かった事の①②について。

警察は未だにノエルがルパン家の人間だと知らなそうだし、それ以前にそもそもノエル自身にもまだ取り戻したい人がいるって認識してるのかも疑問。

最終回での「残るコレクションは警察の装備だけ」って魁利に言われた時の意外そうな表情。ノエルの願いを認識してたらあそこまで「何言ってんだ?」って顔になるかな?と思った。

でも警察は「何のためにまだコレクションを?」とそれ以上突っ込んだりはしない。

 

警察はもしかしたらノエルの取り戻したい人=快盗の取り戻したい人って理解だったのかな?って気もする。

ノエルも自分にも取り戻したい人がいることを改めてアピールしてないかもしれない。

平和の為に戦う圭一郎達の気持ちの負担になったり、ましてや自分の為に変な事を考えたりしないように。ドグラニオ相手に初期装備で戦わせる事があれだけ辛かったわけだし。

 

でもラストで銃を向け合った時の

「ノエル!」

「僕は・・・・」

これはなにを表現したかったのかな?

圭一郎はノエルに単に

「お前はどっちにつくんだ?」と聞きたかったのかそれとも

「快盗の大事な人が救出された今、お前は当然警察の側につくよな?もう快盗につく理由はないよな?」って言いたかった?それともまさか

「お前が願いの為にコレクションを集めているのは知っているが、この状況なら俺達に付くよな?」なのか。

これだけじゃよく分からない。

今後一切続編を描くつもりがないとしたら、なんでわざわざこんなモヤッとするような描き方をしたんだろう?

それともリュウソウvsでそのあたりをやるの?でもリュウソウvsは本来はリュウソウとの物語をやるもんだよね?

 

■ノエルの事情には一切触れない

初美花の「ノエルさんがそれで良いなら」を警察がきちんと聞いていれば、快盗が未だにコレクションを集めているのはノエルのためでは?って察しがついてもおかしくない。

リュウソウジャーがノエルに「取り戻せたかい?」って聞いた時も同様。

でもそこには警察側は一切触れない。私の穿った目には、まるで話題にするのを脚本が避けているかのようにも見える。

そして今後も快盗がギャングラーとの現場に現れる事=ギャングラーを倒す形で警察に協力する事を黙認はするけど、「なぜ快盗達がそうするのか?」って理由を問う事もしないんだよね。

私は以前の記事で、いろんなメタ事情から「警察は快盗達から時に助けられている事から目を逸らしている」って書いた事があるけど、そういう先入観があるから今回も同じように感じてしまった。

 

それともノエルと快盗が話し終わったタイミングで現れて「えーっ、初美花ちゃん達も来るの?」って状況を正しく把握してるって事は、ノエルの事情を知っていたか、会話を全部聞いていた可能性もあるのかな?

 

でも警察がその辺りに徹底して踏み込まないために、今度は警察が蚊帳の外というか、ルパンコレクションという本筋のドラマから弾かれてしまっているような気もする。

快盗にはノエルを気遣い、彼の願いにどう付き合っていくかのドラマがあったし、リュウソウジャーも知り合った縁からノエルの願いが叶う事を願っている。

なんだかずっと一緒に戦ってきたはずの警察より、会ったばかりのリュウソウジャーの方がノエルの事情を把握して気遣っているかもって見えてしまう状況が歯痒い。

ルパパト終わったと言われても個人的には警察とノエルは肝心な部分は始まってもいないか始まらないまま通り過ぎてしまったんでは?って改めて思った。

 

ラストにノエルはアドリブで、アルセーヌに「最高の仲間に出会えたよ」と言って、その場面では私もうるっと来た。役者さんもさすがだと思う。

だけど、FLTの警察とノエルを見ても全然そうは思えない。

信頼関係を想起させる印象的なシーン、台詞のやりとりがほぼゼロだし。

これが本当に警察とノエルの終着点?本当にこれで終わらせて良いって思ってるの?

本当は続編のために温存してるんじゃないの?ってどうしても思いたくなってしまう。

 

■映像作品で、やっぱりスピンオフで

警察とノエルの関係については過去の記事でも言ってきた事と変わらないから、最後はFLTで補完してくれた事について改めて言わせて欲しい。

ルパパトに連なる作品としてはとても面白く完成度が高いと思う。丁寧で行き届いているし。

だけど、一方でなんかあまりにも、本編でやって欲しかった、やるべきだったことをFLTまで持ち越してしまったのでは?って思わずにはいられない。

少なくとも私はあの最終回の展開に唖然として落胆して悲しんだ。

かつ、今になってFLTで見せて貰えたからと言って成仏出来るってもんでもない。

やっぱり私の中の線引きは、映像作品と舞台は別物なんだ。

だからやっぱりノエルのスピンオフできちんと見せて欲しいと思う。ノエルの願いの結末と一緒に。