タイムレンジャー9話10話感想: 序盤の駒が出揃った感じ
■9話
解凍してみたらドルネロさんの古い仲間の悪徳警察官で、その縁を振りかざしてギエンとリラに対して横柄に振る舞いロンダーズファミリーの内紛勃発、それをドルネロさんがどう治めるかというお話。
彼の採った選択は、昔馴染みに暴発する武器を渡しダメージを与えて逮捕させ、ファミリーの秩序と平和、それから昔馴染みの命を守るというものだった。
「言ったろう?仲間内のいざこざは嫌いなんだ。どっちか選ばなきゃならねえとしたら昔馴染みより金と欲で繫がった仲間だ。そっちの絆の方が強えからなあ・・・それに、殺されちまうよりマシだろ」
ドルネロさん何だかんだ言ってボスの器はしっかりあるんだな。
部下の見極めのシビアさ。
情に流されず冷徹な決断もするけど根底に情もちゃんとあって。
あんなガマガエルみたいな外見だけど、決して強権的なワンマンボスじゃない。
ギエンやリラが殺したいと思ったらボスの自分でも止めきれないっていう限界を分かっていて、それを受け入れてるんだよな。
ロンダーズファミリーとタイムレンジャーが週刊誌に大々的に取り上げられたってことで、ホナミちゃん登場。見るからに取材対象に体当たりしそうな元気あふれる火の玉娘って感じ。
私はゴーカイジャーでの落ち着きあるお母さんになってる姿しか見ていないから、10余年ていう時間の経過を感じた。
でも香村脚本ではあるけど、対象に密着して丁寧に取材したいからその度に息子連れて引っ越すっていう徹底ぶりとも地続きな感じはする。
どんな風に絡んで行くのか楽しみ。
■10話
ルパパトロスやらなにやら紛らわすためにって、どうもシャレにならんヤバいもんに手ぇ出しちゃったかもって思った。
もう遅いけど。
ライフライン、文字通り命綱。クロノチェンジャーが壊された上に、料金未払いで携帯電話止められて連絡出来ずに絶体絶命の大ピンチとは。なんか妙に生活感があってピンチなのに笑ってしまった。
小林さんの脚本て生き死にに直結するような戦いの切羽詰まった状況と日常の混ぜ合わせ具合が独特だなと思うことがある。
アヤセは顔立ちのせいかボウケンブルーの蒼太をついつい連想してしまう。
オシリス症候群ていう死病にかかり、あと1~2年の間に突然心臓が止まる。常に死の恐怖と向き合っているから命の重さがちょっとはわかり、他人が死の危険に晒されるのを見ていられなくて体を張って庇ってしまう。
いやアヤセいくら何でも優しすぎでしょ。ドモンにはあんな風に毒舌吐く癖に。
私なら病気で死を意識してるからってあそこまで自分の身と引き換えにして他人に感情移入して助けるかなって。ヤバいな。
だけど冷凍庫に閉じ込められて相手が寒がっているからって、自分がタンクトップ1枚になって上着をかけようとするのはやりすぎだと思うの(汗)。見てるこっちが寒くなる。
オシリス症候群の事は他3人には言わず竜也だけの胸に留めるのかな?アヤセも言いふらして欲しくはなさそうだしなあ。それはそれで竜也もキツいと思うけど。
命狙われる恐怖に初めて直面して「お前いつもこんな・・・」ってアヤセの抱えるしんどさが身につまされる竜也も良いな。
2話とも見応えあった。
ドルネロさんの掘り下げとホナミちゃん登場、アヤセの抱える秘密の(視聴者と竜也への)発覚で、序盤の駒が出揃ったというか基盤が固まったんじゃないかなと思う。これからも楽しみ。