キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ルパパト47話感想: 全てが裏目に出たノエルの落とし前と遺される側についてなど

何かもう全てが裏目に出てしまったような今回。

咲也は初美花を信じる為に食事に誘い、ちゃんと話して確かめようとした。

魁利達はそれを見て自分達の正体バレが迫っていると悟って焦り、初美花は咲也の信じる気持ちをちゃんと受け止めたからこそ今日だけは快盗仕事に出るのをやめようとした。

初美花の変化に危機感を覚えると共に理解もできる魁利透真はタイミング良く現れたザミーゴにターゲットを変更し、ノエルにそちらには合流しないと告げる。

ザミーゴに対峙した魁利達はいろんな焦りもあり、改造されたザミーゴに完敗。

快盗が合流しなかった事で警察とノエルもゴーシュに完敗。これ以上粘っても援軍は来ないと知っていたノエルは自分の身を差し出す事で街と圭一郎達を守る事を決めた。

 

 

 咲也の「今の僕に出来る事」が、「まっすぐ、まっすぐ帰ってね」という初美花を信じさせて欲しいという祈りが負の連鎖の引き金になって、快盗がゴーシュの方に行かなくなった事からノエルの「今の僕に出来る事」に収束してしまったのが辛い。

ザミーゴを倒せず逃げられた後の三人の叫びもこれまでになく激しく悲痛。

警察に疑われてもうこれまでみたいには動けなくなるかもしれない。

もうこれ以上警察を騙すのが辛い。

そう思う初美花が戦力として揺らいでる。

初美花に出来れば辛い思いを続けさせたくない。

偽りの上に成り立っている「今」を早く偽りではなかったことにして、「今」の自分を気にかけてくれる人と正面から向き合って生きたい、生きさせてやりたい。

ザミーゴを倒せばそれらを一気に解決できるかもしれない可能性に3人は飛びついてしまったところもあるのかなあ。

 

 負の連鎖の中でもとりわけこれまでの全てが裏目に出た感のあるノエルさん。

コレクションを持たないという認識だったザミーゴをコレクション回収より優先する事を魁利達の幸せのために許したから援軍は来ないし来ない事を知っている。

コレクション回収前はゴーシュに必殺技を使えない。ダメージも受けてる事でぼかされてるけど、どんなに街を破壊されても、もしかしたら圭一郎に「サイレンを撃ってやるから渡せ」と言われても出来なかったかもしれない。

パトレンにはパワーアップのための追加装備を渡して来られなかったのも完敗に繫がったと思う。

快盗にも警察にも徹する事が出来なかったこれまでの全部が悪い方に転がって、ノエルはその全部、物語としても販促の都合による歪みも全部を背負って自分を差し出したんだと思う。

でも何度でも言うけどノエルさんがどっちにも属してなかったらとっくに両戦隊全滅してるから。まずライモン倒せてないし、仮にそこクリア出来ても実験体の時に完全に詰んでるはず。

だからいつか両戦隊の中の誰かに「両方に属してくれてありがとう」って言って欲しいと思ってしまうんだよね。

 

ノエルがあの場で自分から人間ではないと明かしたのは、ゴーシュに自分の実験体としての価値をアピールするのと同時に、「人間なら助けない選択肢はない」という圭一郎達に、「人間ではないから助けなくてよい」という選択肢を与えるためでもあったのかもしれない。でもあんまり効果が無かったみたいなので念のため「借りを返すだけ」と添えて。

そして「借り」には自分が来日後は一度も警察側にビークルを渡せなかった後ろめたさも含まれてるかもと勝手に思う。

でも取り戻すために戦いを引き伸ばそうとまでしたサイクロンをこんな形で受け取る事になるなんて圭一郎は望んでなかったよね。

 

切り刻まれに行く事を覚悟し、遺された快盗達のコレクションを全部集める希望を潰さないため、そして警察の戦力ダウンを最小限に食い止めるため、自分が持ってるコレクションをXチェンジャーまで全部預けた。

だけどドグラニオの金庫を見た途端にエンジニアの血が疼き出して目がぎらつき、どう攻略するかに頭が回転し始めてしまってるようにも見えるノエルさんが頼もしくもあるよ。

ドグラニオの金庫はノエルさんのバックル解析がなければたぶん開かない。金庫開けられなければ絶対倒せない。

だからノエルさんは助かると思うんだけど、あのドグラニオの金庫にバックル当てに行く危険度と、それを躊躇わなそうなあの性格を考えるとノエルさんの行く道はまだまだ険しいよなあ。

 

ゴーシュのノエルへの執着ぶり

 ノエルさんの祖先は千年前「ドグラニオの爺さん」が生まれたのと同じ頃に異世界を追われているから、それよりかなり後に生まれただろうゴーシュから見ると、ノエルさんは自分達の世界ではずっと昔に絶滅した伝説の生き物で、私達からするとネアンデルタール人とかニホンオオカミみたいな感じなんだろうかと思うと、マッドドクターであり研究開発者でもあるゴーシュが、あそこまで切り刻みたがるのもわかるような気もする。

 

国際警察

苦しい時期を一緒に戦った大事な同期の仲間がいつの間にか殺されて化けの皮にされてたと突き付けられても、同時にこれまで見てきた同じ目に合った人達の顔も浮かんで来てしまって個人的な悲しみにだけ浸れない圭一郎も、自分達を庇って攫われ殺されそうな同僚よりも街を守る事を優先して出動しなきゃいけない国際警察も、因果だなと思う。

圭一郎達にしてみると、ノエルは悪い奴じゃなく頼りにもなる一方、逮捕対象と通じて秘密も多いから、信頼もしたいが警戒もせねばっていう厄介な同僚でもあるんだよね。だからこの日も咲也のミッションを隠し言わば壁を作って接した。それが自分達を庇い、以前「人間だから助ける」と当然の事を言ったつもりが「人間じゃないから助けなくていい」と殺されるために自分からゴーシュの手に落ちてしまい、このまま永遠の別れになったら一生自分を許せない んじゃないかと思う。

だから次回公開処刑と聞いて、圭一郎達はむしろ内心ほっとすると思うのね。「まだ生きてる!助けるチャンスはある!」って。

連れ去られた直後に切り刻まれてない確証なんてどこにもないんだし、悟の時はそんなチャンス貰えなかったから。それまでたぶん圭一郎は、「人間だから助ける」って力強く言い放った自分をずっと責めてたんじゃないかな?

 

悟の死を知って怒りより真っ先に圭一郎を気遣っていた癖に、ノエルさんは自分がもう一度同じ悲しみ苦しみを与えようとしているなんて思いもよらない。

胡散臭く警戒されていた部分もあったけど、

圭一郎達を庇って自分を差し出したあの瞬間にそういう物が吹っ飛んで、同じ信念を持った失ってはならない仲間だと確信させてしまったのが残酷で皮肉だと思う。

 

圭一郎もう長いこと笑ってないよなあ。

最後に見せた笑顔が悟が殺されたとも知らずにその化けの皮被ったギャングラーに向けたものなのが辛い。

 

ノエルさんが人間ではないと知った国際警察は次回どこまでその正体に迫るんだろう。

人外が善意から国際警察に潜り込んで人間の持たない技術を提供した、それだけでも通るけどどうせならルパン家の人間だという事まで分かっちゃえよとも思う。

次回のサブタイトル「仮面の下の素顔」は当然魁利達の正体の事だろうけど、ノエルさんの胡散臭いコウモリ野郎の仮面の下の事でもあって欲しい気もする。

今回ノエルさんはパトレンを守るだけでなく紛れもなく一般市民の事も命賭けて守ろうとしていると確定したので、ますます装備を戦力部隊に送ったのは本心からだとしか思えなくなったから。

ノエルさんは自分が一方的に借りを作っているように言ってたけど違う。圭一郎達がパトレンジャーとしてギャングラーを倒せるようにしてくれた装備は、ノエルにとってどれほど大事でどれほどの思いで海の向こうに送ったものだったのかを知って欲しい。

人間ではない事を知られたからそこまでたどり着くかもだけどノエルの自己犠牲を聞いて錯乱したグッテイからぶちまけるのも見てみたい。

  

 街と圭一郎達を守るために自分が犠牲になり持っていたコレクションを全部に託すって、アルセーヌを取り戻す事だけが悲願で国際警察に1ミリも思い入れがなくてむしろ邪魔なだけのルパン家の人達にとっては重大な裏切りかもしれないよな。

よく考えるともはや警察もいなくてはコレクションも取れないのが現実でもあるんだけど。

次回予告でコグレがノエルを見捨てろと言うらしいと読んでちょっとそう思った。後、ドラゴンボールの世界に生きる彼らには、コレクションを全部揃えて生き返らせる対象が一人増えるだけなのかもとも。

 

 ドグラニオが快盗に素顔を全国中継で晒すよう要求するみたい。快盗の素顔が全国中継で晒されるのはかなりヤバいと思う一方で、娘が失踪して2年間悲しみと心配の中にいる彩と詩穂の親にだけは、透真と初美花がその間ずっと命と人生を賭けて自分達の娘を取り戻そうと戦ってくれているんだと、知って欲しい気持ちもあって複雑。