キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

キラメイジャー37話感想: あっさり戻って来やがったクランチュラさん@二割引

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 

「ただいまあ~」

冒頭0秒で生存確認(汗)。

テレ朝公式に「クランチュラを撃破する」ってあったから、クランクアップも図鑑追加もないけど確定なの?って1週間嘆き悲しんでいたら、何事もなかったようにあっさり戻って来やがって、そりゃあ嬉しいけど一発ぶん殴りたい(笑)。

東映公式も先週は「今までありがとう!クランチュラ!!」とか完全に確信犯だよな(怒)。まあ今週謝ってたけど(笑)。

お亡くなりになった1/5にはラップ好き要素が入っていたのは確定だけど、あまり他の才能とかは可愛い部分は入ってませんように。特にマシュマロ好きのクランチュラさんとダルマさんがヨドンだ好きのクランチュラさんは死守して欲しい。

 

「地球でもしもの事があったらと思って、五分の一だけ出陣してたのさ」

爆弾邪面をヨドンナの鞭で5当分したのが壮大な伏線だったとは。

「つまりおまえは二割引のクランチュラか」全体的にガルザさんの声音にホッとした感じと、元気がないのを心配する感じが滲んでいる気がして、ガルザさんホントにこちらの居心地が良いんだろな。でも2割引きって歳末セールかよと(笑)。

2割引きのクランチュラさんが元気がないのはその間ヨドン皇帝から直々にお叱りを受けていたためとのこと。

ここでヨドンナが秘書官のくせに皇帝に会ったことがないという意外すぎる事実が判明。その皇帝からヨドンナに「オラディンに会え」との指令が下る。

 

その頃、瀬奈と小夜はパンケーキが人気っぽい屋外カフェにてお洒落な私服で女子会。瀬奈が食べたかったチーズパンケーキは残念ながら売り切れ。でも瀬奈は即座に次に食べたかったものをオーダーする。

小夜がその切り替えの速さに感心すると、常に駄目になった時のことを想定してどうするか考えるようにしていると瀬奈。リレーでもバトルタッチの時とかにアクシデントが起こりやすいからそれを想定して心と頭の準備をしていると、キャラの掘り下げに上手いこと本業を結び付けてて説得力あるな。

 

そこにヨドンナが乱入してオラディンの居場所を聞き出そうとし、応戦中にヨドンナが鞭を振るうとクランチュラを5分割した時のモードを戻し忘れていたために瀬奈が5人に分裂してしまう。更に瀬奈2からオラディンがアタマルドにいると聞き、そう言えばガルザがそんなことをと思い出して撤退。

ここでのヨドンナは、かなりのうっかりさん。ぶっちゃけ瀬奈を5分割するための話の都合なんだけど、個人的にファイル作成やプリントアウト時の設定切り替え忘れミスとか「落ち着いて考えれば、あの人に聞けば早かったのに」が日頃の仕事のあるあるすぎて妙にヨドンナに親しみを感じてしまった(汗)。

 

小夜と一緒にココナッツベースに戻ってきた瀬奈5/5は、前のめりな瀬奈1、可愛い物好きの瀬奈2、出来るOLの瀬奈3、感激屋さんの瀬奈4、超後ろ向きの瀬奈5と、人格毎に分かれていた。

「見渡す限りの瀬奈お嬢様(感無量)、眼福です!」というマッハのリアクションはもはやお約束だけど、確かに非常識的ながら華やかで可愛いらしい空間になるもんだなと。よく考えれば大変な状況ながら、せっかくだからと記念に写真撮りたくなる気持ちもわかる気もする・・・マネキン化される直前に「せめて可愛く」とポーズ付けたのは瀬奈2だったんだな。

他4人がわいわいキャッキャやってる中、1人だけ机の下で体育座りしている瀬奈5。ジュウオウジャーのみっちゃんみたいだ。

瀬奈にそんな後ろ向きな一面があったことに驚く一同。

「でもそれも込みで一人の瀬奈ちゃんだったんだよね」と小夜はいち早く受け入れる。

人数が増えて戦力アップだと現状を楽観的に受け入れる他4人に対して、瀬奈5はそんなに上手く行くのか?チェンジャーも1人にしかつかないし力も1/5なのでは?と悲観的。

正直言って瀬奈史上もっとも冷静に現状分析出来てる気がする(汗)。瀬奈3がお株をとられた形という見方も出来ると思うけど、そもそも瀬奈に出来るOLのイメージがないよ(ごめん)。

 

ヨドンナはガルザと共にハコブーの元へ向かい、また強制催眠でオラディンの元に案内させようとするも、今度は同じ手は喰わんと逃げられる。

ハコブーはあんなことがあったのにここで前回の二の舞喰らったら、対策もないのにまだ1人でこんな所にいるのかと好感度だだ下がりになるところだったからホッとした。

 

博多南さんに前世の人格が降下してPPAPしたら超あっさりくっついた(笑)。まあクランチュラさんも苦もなく4/5まで合体してたからそういう仕様で、瀬奈もすんなり4/5まで結合。

でも最後の瀬奈5は「私は戻らない方がいい気がする」と自分の存在意義にもネガティブ全開で戻るのを拒否。

仮説と称しそれに同意とも取れる発言をしてしまう今回の博多南さんは、若干損な役回りで、それに反応した瀬奈5は「今までお世話になりました」と出ていくことを決める。

「上手く言えないけど、やっぱりあなたも戻った方が良い気がする」と引き止める小夜にも「誰1人、私がいた方が良い理由を言えなかったじゃない!」

そんな後味悪い退場だったにもかかわらず、瀬奈4/5はあくまでもポジティブに明るく受け止める。瀬奈5がこのままここにいても幸せではなさそうだし、と思ったのかもだけど。

 

ココナッツベースは基本ポジティブでキラキラした人たちの巣窟。だから、確かにネガティブ全開の瀬奈5は人種が違うというか、場違い感が凄かった。

だけど同時に、小夜以外の男性陣の反応の薄さにも、なんというか、ポジティブでキラキラしてなきゃキラメイジャーじゃないしなあ・・・、みたいな無意識の壁をちょっと感じてしまったかも(汗)。

 

そこにヨドン反応。ハコブー捕獲に失敗してオラディンを引きずり出す作戦に変更したガルザがジョーキーで暴れていた。

ガルザがオラディンを引きずり出すにはエキスプレス乗っ取りが不可欠。だけどキングエキスプレスザビューンは瀬奈4/5の過去最高に一切の躊躇のない勢いとスピードの切れ味に乗っ取る隙がない、とここでは一見、瀬奈5の不在が好材料に。

イケイケの瀬奈は続けてキャリーをジョーキーの足元に送り込んで自分は背後に回って押し進め、前方のキラメイジンドリラーと挟み撃ちを狙う。でも進行方向に逃げ遅れた乗用車がいて一転、停止も方向転換も出来ずに挽き潰してしまいかねない大ピンチに。

 

その頃、瀬奈5は湘南の海にいた。活動的なミニ丈スカートとかのイメージが強いいつもの瀬奈とは違う、緑のセーターに灰色のロングスカートという大人しめのコーディネート。トレンチコートにボストンバッグがもろに傷心旅行って感じ。

髪型も元気印のポニテを解いた所に小夜が駆け付け、海の中に逃げる瀬奈を追って小夜も海に入り、スローモーションの追いかけっこ。演出が前回に続いて田崎監督なせいか、どちらかというと戦隊よりは仮面ライダーっぽい雰囲気かも。

撮影時期的にはたぶん秋で、年末年始にこれを見ると余計に寒そう(汗)。演技は真に迫ってたけど。

びしょびしょになりながら追いついた小夜は、瀬奈5がいないために大変なことになったと説明。

 

瀬奈がジョーキーを推し進め急には止まれないまま、危うく巻き添えになりそうだった乗用車は、間一髪キラメイジンに救われた。男性陣は口々に、万一のことを考えずに突っ走りすぎた瀬奈4/5を責める。

けど、瀬奈4/5は一切悪びれず「今でも下手する気は全然してない!」と明るく言い放ち、危うく人を殺しかけた直後にも関わらず、悲観的になることの出来ない瀬奈4/5のヤバさが浮き彫りに。

 

小夜は瀬奈5が常に最悪を想定していたからこそ、いつでも瀬奈は常に素早く切り替えて突っ走れたんだと説く。冒頭のカフェで瀬奈が見せた切り替えの速さに繋げての解説が、凄く説得力あって良かった。

瀬奈の分裂を通して、人間の多面性と多面的であることの必要性、それから性格の長所と短所は表裏一体で、短所だからと単純に否定は出来ないよね、ってわかりやすく見せてくれたと思う。

だけどごめん、瀬奈のコートの裏地がバーバリーチェックっぽかったせいで「え?バーバリーのトレンチコート?めっちゃ高いよね(汗)。ずぶ濡れにしちゃって大丈夫?」とか余計な心配してしまって、後でネットで調べて中古ならお手頃価格もあると安心したりとか、私は何やってんだろ(汗)。

 

瀬奈5の「じゃあ、私、戻ってもいいんだ?」に

「いいんだじゃなくて戻ってほしいの!ごめんね」と瀬奈4/5。さっきとは打って変わって、事の深刻さをちゃんと理解した真剣で困った顔。ここでようやく瀬奈5も合体し、元通りの瀬奈に戻る。

あれだけ男性陣に責められてもめげる気配もなく、というかめげる機能を失ってしまっていた超超ポジティブ瀬奈4/5にあんな泣きそうな顔をさせたのは、きっと小夜なんだろな。

瀬奈5にしたのと同じように冒頭のカフェでのことを持ち出してこんこんとお説教したかもだけど、もしかしたらあまりのポジティブさにキレてバンド回の時の迫力で物凄くビビらせたんじゃないかとちょっと思った(笑)。小夜ならではの説得、と考えると、個人的にはむしろ後者を見てみたかった気もする。

 

小夜と瀬奈4/5が離脱した後も戦闘は続いていて、ガルザはようやくエキスプレスを乗っ取り闇のキングエキスプレスに合体。やむなく博多南さんがアローでオラディンを呼び出し、オラディンを待っていたヨドンナは瀬奈と小夜に戦いを挑まれるも振り切り、オラディンに相対したその時、ヨドンナの姿が巨大な禍禍しい化け物に変わる。

ヨドン皇帝だった。ヨドンナの秘密とは、彼女の中にヨドン皇帝が同居していたこと。秘書官なのに会ったことがないのはそのせいだった。

皇帝のデザインは長く巨大な舌がべろんと伸びているのが印象的。ヨドンナが時々舌を出す気味悪い仕草をしているのは、皇帝の影響の表現だったのかなと思った。

ただし舌に関する事が皇帝の影響だとすると、あんなにアイスを好んだのはヨドンナよりも皇帝自身だったことになってしまうんだけど(笑)。

 

「全ての魔進どもが揃っての全面対決宣言。この耳でしかと聞き届けた。その返答だ。改めて宣告する。地球は、我が支配する」

オラディンに会いたがった理由は、すんごく真面目な宣戦布告返しだった(汗)。しかもまだ長く地球にいられない自分の状況とそのための対策をわかりやすく説明(笑)。

ごめん、悪の親玉でたぶんラスボスなんだろうけど、ガルザに対して良く言えばあくまで同じ土俵に立とうとしない、悪く言えば決して正面から向き合おうとしないオラディンと違って、なんだか敵に対して真摯に向き合おうとする誠実な姿勢を感じてしまう(笑)。

また、曲がりなりにもクランチュラの遊び半分じみた美学をここまで許容していて、度重なるしくじりも直々のお叱りで済ませるのなら、それなりに寛大で部下の個性とやる気を尊重し、ガルザを見ても出自も問わずに引き立てる、なかなか良い上司なのかもしれない。少なくともガルザにとっては兄王よりちゃんと自分と向き合ってくれてると感じてしまうかも。

今回出張ったのも「1/5とは言えうちの大事な幹部をボコって全員で盛大に宣戦布告されたら、こちらもちゃんとトップが出てケジメつけないと」みたいな責任感が滲んでいるような。

 

ヨドン皇帝は挨拶代わりに、自分を中心にどう見ても半径km単位を一瞬にして瓦礫の山に変える爆撃を喰らわし、再びヨドンナの中に戻る。ヨドンナはその間意識と記憶が全くないみたい。

ヨドン皇帝の攻撃力とその被害の凄まじさに愕然とし、勝てるイメージが沸かずに弱気になりかけたキラメイジャーたちを、オラディンが励まして、続く。

 

今回は瀬奈と小夜のコンビにフォーカスした分、瀬奈5への他メンバーのリアクションがやや犠牲になった部分はあるのかもしれない。

特にマッハは「どの瀬奈お嬢様も素晴らしい」ってスタンスで来るのかと思ったから、瀬奈5へのフォローのなさは若干物足りないかな。でも入れ替わり回で瀬奈の体を傷付けまいと臆病になったマッハに対する瀬奈の反応から、このコンビが互いのどこを気に入っているのかと考えると、瀬奈5にはマッハの好むタイプのキラメンタルはなかったのかなとは思うけど。

ただしマッハにはあの後で、瀬奈5だって瀬奈お嬢様をキラキラさせるため絶対に必要な一部だったのにと、自分の不甲斐なさを悔やんでさめざめと泣いてほしい(笑)。

 

あと、瀬奈5と絡んだのが普段なら長所発見センサー搭載の充瑠じゃなく小夜だった理由を考えていたんだけど、もしかしたら充瑠は、ファイヤーに出会えて変われたことに凄く感謝し価値を感じているあまり、出会う前の後ろ向きな自分にあまり価値を認めておらず、過去の自分に近い瀬奈5に対してセンサーが鈍ったのかもな、と思ったりした。

何となく充瑠には、キラメイジャーじゃなくなり普通の子に戻ったら、この子のアイデンティティはどうなるんだろう?っていう不安を感じる時があることもあって。

そんで小夜については、もっと外科医設定を活かしたエピソードが作れれば、充瑠はパワーのある人の欠点を長所に転嫁し、小夜は傷付いて後ろ向きになった人を癒して踏み出させる、みたいな棲み分けをよりハッキリ打ち出せたのかなと。

小夜は前回刺さった悪口が「変人」なのも弱点が分かりづらく苦肉の策という感じもして(<お局裏番>とかではダメだったんだろうか・笑)、外科医設定が使い辛い事情もあって瀬奈に比べるとイマイチ個性のキレが発揮しにくいのかも。その分いろんなイベントに絡めて存在感を出そうとしている苦労を感じる。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 30話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

ライブマン

こちらもゴーカイジャー放送当時は未見。香村さんが特に好きな戦隊にタイムレンジャー共々挙げていたので、今年の配信を視聴完走した。

「友よどうしてライブマン」というゴーカイEDの歌詞がシュールで当時話題だったけど、「友よ、君たちはどうして悪魔に魂を売ったのか」というナレーションから始まる元同級生たちとの戦いは終盤に行くに連れて悲愴感を増していき、ライブマン側が手を下さないままに幹部が1人また1人と散っていく怒濤の連続退場劇が恐ろしく悲しい作品だった。

諸悪の根源、大教授ビアスを演じたのが中田譲治さん。私はジュウオウジャー脳筋アザルドの声のイメージが強かったので、正反対の知的さ妖艶さに驚いた。でも衣装やメイク、佇まいがちょっと料理の鉄人の加賀さんを連想してしまってごめんなさい(汗)。

このライブマン回のゲスト怪人ザイエンの声をその中田さんが演じているのは粋な計らいで、もしかしたら後に今回の脚本香村さんの戦隊で敵幹部を演じたのも今回の縁あってかもな、なんて思ったりする。

 

■ザイエン

シド先輩をバリゾーグに改造して殿下に献上した天才科学者。ザイエンがバリゾーグの様子を見に来たことをきっかけに、バリゾーグ量産化計画を殿下が思い付く。

バリゾーグがお気に入りの殿下は産みの親に会えて素直に嬉しそう。両者の関係は良好な感じ。

一方で、同じ技術者としては雲の上の存在がギガントホースを訪れ殿下の覚えも目出度いことがインサーンには面白くない。両者の刺を含んだやりとりが、細かいちょっとした場面だけど面白い。

 

■生まれる前から

ナビィの占いから「スケボーの得意なライオン」=イエローライオンを捜す海賊たち。

ルカと鎧のコンビは珍しい組み合わせ。ルカがスケボーで遊ぶ子供たちに声をかけて鎧が慌てて止めるのはお約束だけど、ライブマンは鎧が生まれる前の戦隊、という事実がなかなかの衝撃(汗)。

ゴーカイジャーが35番目のスーパー戦隊なら20前後の鎧にとってはそんな戦隊があるのも当たり前なんだけど、「その頃私は○歳・・・」とか不意打ちでこちらの年齢を意識させてくるのやめて(汗)。

 

■2人の「じょー」

ジョーとイエローライオン大原丈。

2人の「じょー」は、母親の手を離れて階段を転げ落ちていくベビーカーを上と下から同時に手を伸ばして助け、アイムの「ジョーさん!」に大原丈が自分が呼ばれたと勘違いして反応したことから交流が始まる。

28話のジェットマン回も鎧と凱とで名前被りがあったけど、凱の姿は鎧には見えず、2人の「がい」の交流はなかったのとは対照的。

凱の性格的に鎧と絡ませたり名前被りをネタにするのは相性悪そうでテーマとも合わなそうだから、名前被りは今回だけスポットを当てるやり方で良かったと思う。

何より今回はまるで、ジョーの名前と設定はこの回のために用意されていたのかと思うくらい、交差する2人の「じょー」の物語が劇的にハマって沁みた。

 

なお、ベビーカーを同時に助けるシーンは、ライブマン本編18話の、丈と彼が恋に落ちる女性との出会いのシーンのオマージュだったことを本編見て知り、凄くテンション上がった。

未見状態でも個人的にこのライブマン回はレジェンド回で一番好きだったんだけど、知識が入った今だと以前は何気なく見ていた場面に込められた意味が余計に味わい深い。

 

■大原丈&西村和彦さん

ゴーカイジャーでは、飄々とした余裕ある口調の下に熱さと悔恨を抱えた大人の男性という印象だったから、ライブマン本編ではストレートでがむしゃらな底抜けにお人好しの熱血青年だったことに驚いた。

ゴーカイジャーの香村さんが思う20数年後の丈なんだろう。ちょっとお調子者な所は地続きって感じがする。

演じる西村和彦さんは、若松さんに続いてアクションがキレキレで、「どうなってんだこの年代の戦隊役者さん(汗)?」と圧倒された思い出。

なお西村さんは、ゴーカイジャーのプレミア発表会の時に宇都宮Pに「是非出演したい」と仰って驚かせ、今作のレジェンド重視路線にも大きな影響を与えたとのこと。そのあたりを詳しく紹介している東映公式の記事も素晴らしい(なんかここんとこ毎回紹介しているな・汗)↓。

 

https://www.toei.co.jp/tv/go-kai/story/1196661_1843.html

 

■人間でなくなろうが

ザイエンが落としていったバリゾーグの設計図を見てジョーの心に、シド先輩をバリゾーグから元に戻せるのでは?という希望が湧き上がる。

でも、丈が出した答は、「一度改造されたら元には戻せない。人間としては死んだも同然」。

一縷の望みを絶たれたジョーは激しく落胆しながら、一瞬でも期待してしまった自分自身を嘲るけど、丈はその自嘲を激しく否定する。それまでの軽妙さをかなぐり捨てた西村さんの演技が熱い。

「大事な仲間だったんだろ?だったら人間でなくなろうが敵になろうが、救えるもんなら救ってやりてぇ。悩んで当たり前だろ!足掻いて当たり前だろ!」

本編での丈は、敵幹部になった同級生、中でも尾村豪を人間に戻そうと、裏切られても騙されても殺されかけても真っ直ぐぶつかり続けていった人だった。

元々、丈の台詞だけでもある程度そんな過去は推察出来てグッとくる場面だったけど、ライブマン本編を見た後だと余計に、ただただ説得力しかない。

受ける山田さんも普段抑えめの演技から一点、感情の高ぶりが真に迫っていて、2人の演技のぶつかり合いは何度見返しても、このあたりから頭がか~っとなって涙が出てきてしまう。

 

■好きにさせてやる

ジョーと別れて先にガレオンに戻ったアイムから話を聞いて、マベは「そういうことか」と呟く。11話で自分が身を挺して庇うまでバリゾーグの前で棒立ちだった理由がようやく分かったんだろう。

逆に言うと、そんなジョーのために大怪我を負ったマベには棒立ちの理由を聞く権利が充分あるはずなのに、自分からは敢えて聞き出そうとはしなかったんだね。あくまで話したくないことには踏み込まず、気の済むまでやらせてやろう、という距離感がいい。

そんで4話時点ではまだその距離感を理解出来ずに踏み込もうとしていたアイムが、今度はマベたちと同様に距離をとって見守る側に回り、まだその域に達しない新入り鎧との対比を見せる変化が、細かいけど手堅いな。

 

■学生たちと2羽の蝶

丈は「人間を捨てて地球征服を目論んだ同級生」を救えなかった過去を語る。

「結局、俺たちはあいつらを救ってやる事はできなかった。だから俺はこの学校に戻って、今でも足掻いてるんだよ。若さで突っ走った学生が同じ過ちを繰り返さないようにな」

窓の外を見下ろす丈の視線の先に、もう充分データが取れたと、2羽の蝶を空に解き放つ3人の学生の姿。

 

この場面は渡辺監督が台本にない部分を付け加えたそうで、3人の学生は敵幹部となった剣史、ルイ、豪だと仰っていた。

ライブマンのOP冒頭に、2羽の蝶が剣史に撃ち落とされるシーンがあり、これは1話で剣史に撃ち殺された仲間、卓二と麻理を暗示している。

3人が若さで突っ走って蝶を撃ち落とすのではなく空に解き放つのを丈が見守っていた、という場面を作ることで、「丈の足掻きはちゃんと実を結んでいるんだよ」と暗示しているみたい。

香村さん渾身の脚本にそんな演出で応えているみたいな渡辺監督の思いが沁みる。

上の東映公式の「みどころ」の記事は、

「スタッフ・キャストの思いが一つとなって紡がれた悲しくも美しい物語。海賊版ライブマン編、必見です!」

と結ばれているけれど、手前味噌でも自画自賛でもなく本当にその通りだと思う。

 

■友の魂だけでも

丈の「あいつらの魂だけでも救ってやりたい」という言葉にジョーは反応する。

何をしてもシド先輩は取り戻せない。でも魂だけでも救いたい。なら何をすべきか。

シド先輩は「逃げ続けるか死ぬか」しか選択肢がなくともザンギャックに逆らい正しい道を選んだ。そんな彼の魂にとって、体を改造され剣技を自分の意思に反した形で利用され続けることはどんなにか無念だろう。

だから、バリゾーグを倒してそんな無念から解放し、魂を救う。

更にそこから一歩進んで

「シド先輩の無念。残された者の悲しみ。この悲劇、二度とは繰り返させん!」

って、それはもう通りすがりの海賊じゃなく、個人の悲劇を人々を守るための力に昇華した、紛れもないヒーローの台詞でしかないんだよなあ。30話で、ジョーはここまで来た(涙)。

「俺の手で終わらせる」と決意を込めて1人、ザイエンからの攻撃を剣で薙ぎ払いながらその爆炎に照らされて静かに歩みを進めるジョーが、荘厳で格好良すぎてというかもはや美しくて、狡い。

 

■ザンギャックの損失

ジョーがザイエンをシド先輩の必殺技で倒し、それを無言で見守るバリゾーグの姿を、嘆く殿下が無情に覆い隠し、ザイエンの死に秘かにほくそ笑みながら巨大化ビームを撃つインサーン、という流れが、短いけどいろいろ情報量が多くて好き。

高位な天才科学者という貴重すぎる存在を作戦の実行者として行動隊長みたいに最前線に送って戦死させるとか、殿下は作戦は良いのに脇が甘いんだろな。

12話で皇帝直属の新鋭隊長という重鎮を失ったのに続いてと、辺境の星にすぎない地球征服に注ぎこんだ犠牲が積み上がってだんだん馬鹿にならなくなってきてる。司令官が皇帝の跡取り息子でもあり、ザンギャック本星でもだんだん放置出来ない状況になっているかもしれない。

 

■ジョーの決意

巨大化したザイエンを「もう一度叩き切ってやる!」と言うジョーの激しさに、思わず振り返るマベが印象的。

更に「この私の辞書に敗北の文字は無い」というザイエンにも「ならば今から刻み込む!」とジョーの気迫がもう止まらず、夕陽を浴びた巨大戦の映像も気合い入っていて、綺麗でいてなんか物悲しい。

ライブマンの大いなる力、スーパーライブロボでザイエンを倒した夜、展望台に出て改めてシド先輩の魂を救うためにもう一度足掻くことを誓うジョー。

見つめる夜空の遥か彼方の宇宙にはギガントホースのブリッジに独り立つバリゾーグ。

ジョーの気持ちは決してバリゾーグには届いていないんだろうけど、その目の前に大きく映し出された地球が美しくて、2人は向き合っているんだなと切なくなる、大好きなシーン。

 

■BGM

渡辺監督曰く、「ジョーがシド先輩を思うBGMとして、研究室、ザイエンを倒すシーン、ラストシーンと、同じ曲のアレンジを使いました」とのこと。

このBGMは、ジェットマン回でジェットマンにチェンジした時に主題歌インストの代わりに使われた曲をゆったりめにアレンジしたものだと思うけど、ドラマチックで切なくアレンジによっては荘厳で、個人的にこの回ですっかりジョーとシド先輩のテーマになってしまった。

曲聞くだけでパブロフの犬みたいに反射的にうるっと来るからもはや重症(笑)。

 

■揺り戻し

ゴーカイジャーは地球に来た本来の目的が宇宙最大のお宝get。それに必要な大いなる力を得るためレジェンドとの交流に尺を割かなければならず、更に第3勢力のバスコがそのレジェンドを付け狙うこともあって、ザンギャックの出番や描写にしわ寄せが行きがちな面はあると思う。

ジョーとバリゾーグとの因縁も例外ではなくて、11-12話でせっかく劇的な因縁が明らかになったものの以後はここまでほぼ絡みなし。26話のハリケンジャー回では14話ぶりに2者が対峙したものの、特段のリアクションもなく普通に対戦しているだけだった。

コラボスペシャルに引っ張られて因縁を出せなかったのか、それともスタッフさんとしては震災の影響もあり当初の想定以上にレジェンド優先に舵を切ったため、ジョーはシド先輩について12話時点でもう整理決着した、という形に切り替えていたんだろうか?

荒川さんがたまに使う手だけど、12話のジョーの描き方は因縁を続けても続けなくても良いような匙加減に治めていたとは思う。

けど、魅力的な設定なだけにこのままただの敵になってしまったら勿体ないなと、当時気になっていたところに香村さんが、改めてバリゾーグと向き合う意味を付加して揺り戻してきた、みたいな印象がある。

なお香村さんは当初、ライブマンの昔の友との対立構造に重ねるのを、マベVSバスコとどっちにするかで迷ったとのこと。

上で書いたように、2人の「じょー」の物語のシンクロっぷりが予め想定されていたかのような完成度だったから、意外だった。

でも、ザンギャックの補強と言う意味でも、つくづくジョーとバリゾーグの方で良かったなと思う。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 29話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■地球風邪

殿下が盛大に鼻水を垂らして地球風邪をひいた。他所の星から来た生物にとっては免疫のない未知のウイルス。症状も重いんだろう。

今現実の世界で猛威を奮っている新型コロナウイルスを思うと、放送当時よりも画面の中の絵空事として笑っていられない感はちょっとある。でも

「殿下がお風邪を召されるとは」という言葉にそこはかとなくダマラスの「馬鹿は風邪をひかないはずなのに」という心の声を聞いた気がしてやっぱり笑ってしまう(笑)。

 

■ダイヤール

治療のために地球の人間の女の幸せエナジーを集める役目を仰せつかったのが行動隊長ダイヤール。声がキラメイジャーのクランチュラさんと同じ人で、それだけで本放送時より好感度上がった(笑)。「~で、ありま~す!」と言い回しも楽しい。

体のダイヤルを使って自由自在に大きくも小さくもなれる。巨大化してロボ戦に持ち込んだと思ったら、今度は虫みたいに小さくなって豪獣神、それからゴーカイオーにも侵入し、ゴーカイジャーのロボ戦史上最大の混乱と被害をもたらした。

赤青黄の古参組が操舵室で、設備に当たるかもという配慮とか一切なしにダイヤールめがけて容赦なく銃を乱射する無茶苦茶さが、いかにもこいつらって感じで大好き(笑)。

 

アバレンジャー

ゴーカイジャー放送時は未見で、今配信で21話まで視聴中。仲代先生が本格登場して、何話か前に捕らえた敵怪人のヤツデンワニをなぜかお手伝いさん(エプロン付き)にしている(汗)。更にヤツデンワニがアバレイエローに恋して猛アタック(汗)。

なんだこの世界観は・・・?と当惑したらクレジットに<脚本:浦沢義雄>とあって、「ジェラシットがタコ焼き屋のペットになった後、その母親と駆け落ちした話書いた人ね・・・!」といろいろ納得した(笑)。ジェラシットはヤツデンワニの後輩みたいな感じだったのか。

 

17話で仲代先生が登場し大いなる力を与えているから一通り本編でのレジェンド登場ノルマは果たしているんだけど、3戦隊一緒だったし物足りないかもなあ・・・と思っていたら改めてこのアバレンジャー回が来て、ちょっとホッとした記憶。

 

■三条幸人

一見ぶっきらぼうでとっつき悪いけど、本編2話でツンデレかましまくりながら男の子の友情に肩入れして背中を押してあげる優しさが印象的な荒川ブルー。

ゴーカイ出演時のキャラは、結婚してより穏やかで如才なく大人になっていたんだな、と本編を見て思った。

 

■えみぽん

ゴーカイジャーを本編で見たときには「へえ、サポートの女性とブルーの人が結婚したのね?」ぐらいの認識で、それ以上にただひたすら笑える人、って印象しかなかった。

だけど本編ではバリバリの女子高校生だった!と知って、視聴済みの人たちが受けた衝撃の大きさを後追いで体験(汗)。

だってもうすぐ折り返し地点だけれど、正直言って現状は色気とか女性らしさ的なものを感じさせる部分はあまりなくて、本当にまだ少女って感じだし。最終回まで見ればもっと納得するんだろうか?

でも東映公式によると↓日笠Pも塚田Pも演じる富田さんも西島さんも予測していなかったそうで、荒川さんに押し切られた形のPのぼやきが楽しい(笑)。

 

https://www.toei.co.jp/tv/go-kai/story/1196601_1843.html

 

ただし香村さんだけは「私はそうなると思ってました」とのこと。つくづくツーカーな解釈のずれの少ない兄妹弟子で、それがゴーカイジャーでも上手く回っているんだなと改めて。

 

■アバレピンク

全員で5名の戦隊は追加戦士がいない場合が多いから、レジェンドにチェンジする場合、通常は鎧が外れる。

だけど、アバレンジャーの場合、鎧に大いなる力を渡したことからもアバレキラーは完全に追加戦士枠。とすると海賊5人のうち1人があぶれてしまうけど、どうするのか?

という問題を解決するかに見えたアバレピンクのレンジャーキー。

「私こそスーパー戦隊200番目のヒーロー、アバレピンクだったのよ」にはスーパー戦隊マニアの鎧もびっくり。

でも「ブヒッ」という音声付きでアイムが変身したら、ヘルメット+ピンクの豚の着ぐるみパジャマみたいな姿になってしまった。大笑いしながら「でも可愛い~」なダイヤールに心から同意(笑)。

「これでは派手に行けません」と半ベソでトコトコ駆け寄ると、変身後のマベは更に身長差が開いてアイムの小ささ可憐さが余計に強調され、ちょっと萌えた(笑)。

 

なお、えみぽんは、本編で爆竜たちの声を聞けるダイノガッツを持ちながら爆竜に選ばれずアバレンジャーにはなれなくて、同じく選ばれなかったスケさんと一緒にサポートに回っていた人。そういう背景を知るとえみぽんのアバレピンクへの思いが窺えて、大笑いさせてくれたんだけど、実は本編を最後まで見ればもっと味わい深いのかな、と思ったりする。

 

■やる時はやる潔さ

「お姫様だったから、女の子だから、今できないから、やりません」がないからな、アイムって。

今回のコスプレは全部可愛い方に振り切っていたけど、必要だと思えば女捨ててハカセと並んで猿の真似をやることも厭わない、覚悟完了してる人。

 

・ダイヤールをおびき寄せるためにウエディングドレス着て鎧と偽結婚式する花嫁

・自転車に乗って道を尋ねる女子高生

・巨大な注射器をぶっさすナース

・パトカーで堂々と轢き殺そうとする婦人警官

 

と、普段のお淑やかさをかなぐり捨てて次々に姿と舞台装置を変え、ダイヤールをやりたい放題翻弄し、見事に幸せエナジーを集めるステッキの破壊に成功する。

最初の結婚式はともかく、

セーラー服の三つ編み女子高生の制服と自転車はどこから調達?

なぜいきなり病院の処置室に?そんなデカい注射器と薬どこから?

パトカーと警官の制服はどうやって?そもそもどうやったらそんな短時間で?

とか真面目に考えたらツッコミが追いつかないんだけど、そういう思考がマヒしてくるというか、ツッコんだら負けだろ!とにかくアイムが可愛きゃいいんだよ!的な勢いで力強く押し切りまくるのが、数々の女子メンバーアイドル回を繰り出し続ける荒川脚本&渡辺監督の煩悩コンビ熟練の技。

ドラマ部分はアイムの1人舞台で大活躍させ、変身後はアバレピンクで笑いをとり戦闘不参加、というバランスの取り方も素敵。

 

■鎧

タキシード姿にああいう髪型だとちゃんとイケメンなんだ、と思ってしまった(ごめんなさい)。

追加戦士の販促期間が終わったこの時期はわりを喰いがちで、今回も偽結婚式からの戦闘で早々にダメージ食らって離脱。でもその後にアイムの写真を撮って回ったり、誰よりもスーパー戦隊を愛する自分も知らないアバレピンクに驚愕したりと、リアクション要因としてとても優秀で、やっぱり便利な男だなと改めて。

 

■風邪は伝染る

幸せエナジー集めの失敗を嘆く殿下や、風邪が伝染ってしまい赤く火照った顔にマスク姿でヨロヨロと巨大化ビームを撃ち力尽きるインサーンとか、ギガントホースも大混乱。わちゃわちゃの中、ダマラスの溜息がやたらの大きくて気の毒だけど可愛い(笑)。

 

■スーパー合体

「やはりおまえらはアバレンジャーの大いなる力を持つにふさわしいな。仲代壬琴がちゃんと教えなかったことを教えてやる」

三条さんは<死者>である仲代先生が大いなる力を渡したことを知っていた。

誰か1人が大いなる力を渡せば他の人は渡せなくなる仕組みとすれば、把握していてもおかしくはないんだろうけど、死者と生者の連携が出来てるんだなと改めて。アカレッドが仲立ちしたのかもだけど。

<仲代壬琴がちゃんと教えなかったこと>とは、ゴーカイオーと

豪獣神がスーパー合体出来るということ。

豪獣ゴーカイオーで追加戦士も同じコックピットに並んで士気が上がるのは毎年の恒例(今年はないけど)みたいな感じだけど、やっぱりワクワクする。

 

■エピソード毎の振り幅

前話のジェットマン回は当時のメインライターを起用して思いきりジェットマン、というか凱のエッセンスに振り切ったエピソードだったけど、今回は全く別方向にベクトルを振り切った、アバレンジャー回であると同時にアイムの楽しいコスプレ回。

アイム七変化はアバレンジャー要素だけだと足りないからと荒川さんが付け加えたそうで、この時期のスタッフさんは誰もかれもやりたい放題振り切ってる(笑)。

カーレンジャー回→バスコ前後編→鎧登場

あたりのジェットコースターぶりも相当だったけど、

ジェラシット再び→コラボスペシャル→入れ替わり→ジェットマンアバレンジャーライブマンの落差もなかなか凄いなと。

(なぜどちらもジェラシットが口火を切るのか・笑)。

エピソードごとの振り幅の大きさは宇都宮戦隊らしいなと思うけど、ゴーカイジャーではそれをレジェンドのキャラクターや作風もがっつり使いながら見せていったのかなという印象。

 

キラメイジャー36話感想: クランチュラさんショックが大きすぎる

冒頭、ガルザがクランチュラさんを捜していると、ヨドンナが「今回は彼が直々に出陣した」と告げる。

そのクランチュラさんはと言えば、地球に降りてラップを歌っていた(笑)。ダルマさんがヨドンだの時もだけど、こういう遊びの延長みたいな作戦がつくづく似合うなこの人。

 

クリスマスならぬクリスタスとは、着飾って互いに感謝を伝え合うクリスタリアの祭日。ココナッツベースでは魔進やマブシーナたちのためにその準備をしていたところ、ヨドン反応で出撃。

買い出しに行ってた充瑠と宝路が遅れて現場到着するとヨドンはおらず、仲間4人が何やら不穏な感じで突っ立っていた。

かつてなくギスギスした雰囲気で瀬奈小夜に至っては宝路に肘鉄食らわせながら戻ってくると、敵意剥き出しの為朝が口火を切って次々に魔進たちを批判し始める。

4人の顔には、習字の墨汁の付いた手で顔を弄りましたみたいな痣がわりと大きく出ていて、ヨドンに何かされたんだなというのが分かりやすい見せ方。以前は目の下が黒かったりしたけど今回は流行りの鬼滅の刃的な演出。

だから操られて酷い事を言ってるってのはわかるんだけど

「前から思ってるけど、クリスタリアの奴って自分勝手だよな。いつもそっちの都合押しつけられてマジ迷惑」

は、王様に謁見云々的なクリスタリアの序列を押し付けていたことを思うと、あながち的外れでもないようなのが困る(汗)。

しかもここで更に「クリスタスの日には悪口厳禁」というルールを魔進が主張すると

「そうやって押しつけてくるところがムカつくんだよ」「それなー」

と更に批判され魔進たちは怒りと失望ですっかり心を閉ざしてしまう。

描写は当然「人間側が操られて本意ではない酷いことをしている」という見せ方。だけどこれも地球側からしたら確かにマイルールの押し付けの上乗せ的な要素もあるのがタチが悪いな。

 

皆の様子がおかしいと充瑠と宝路が街に出て話していると、一般人たちもあちこちで罵倒しあっていた。

実はDJクランチュラさんの仕業。彼の特製マイクでdisられると心が闇に支配され悪口しか言えなくなるらしい。

為朝たちも「カッコつけゲーマー」「考えナシのランナー」「ヘタレ残念アクター」「変人怪しいドクター」とdisられていた。

皆を元に戻そうと応戦するも、更に宝路まで「ワンダーおとぼけ」「勘違いプリンス」などとdisられて闇に囚われ、充瑠に

「前から思ってたけど、おまえなんで呼び捨てなんだよ!」

・・・なんとなく操られての悪口という形を取りながら、視聴者によっては漠然と抱えているモヤモヤにツッコんでガス抜きしてる気がしないでもない(笑)。

 

残るは充瑠だけ。クランチュラさんはここでたたみかけるかと思いきや、何やら良いことを思いついたと撤退。

今回クランチュラさんは邪面師を使わず自ら出陣して「この作戦に命を賭けている」とか言い出していて、季節的にちょっと不安がよぎるもまさかと打ち消した、この時は。

 

博多南さんが5人を強制的に眠らせてレントゲンをとったところ、悪口が文字通り心臓に刺さっていた(笑)。絵的には笑うしかないんだけど結構深刻な状態。

これを取り除くにはよほどポジティブな衝撃が必要ではとのこと。

 

・・・正直言って為朝たちのdisられた内容が「かっこつけ」とか「ヘタレ」とかヌルすぎて、いくら物理的に心臓に刺さっているからって打たれ弱すぎでは?思ってしまった。

けど考えてみたらこの人たちはこれまでを見るに普段からかなり褒められ慣れている分、その逆は耐性ないのかもなあと。入れ替わり回の時にも、褒め称えてくれる存在の有難味について、褒められ慣れてる4人と充瑠とで受け止め方に温度差があったのを思い出した。キラメイジャーのメンタル的な弱点なのかもしれない。

宝路は・・・正直よく分からない(笑)。ただそう言えば、クリスタリアに行く前は長身で華やかなイケメンで地味めの弟がちょっと引け目を感じる輝いた存在ではあったっけ。

 

河原で傷心のファイヤー。充瑠が皆の悪口はヨドン攻撃のせいだと説明するも、「だけど、あながち嘘でもねぇだろ?」とファイヤーまでネガティブモード。

為朝たちからのdisがまるっきり的外れでもないところがやっぱり刺さってしまって参っている感じ。人間同士だと悪口モードが伝染してしまうところを、魔進だからこの程度で済んでるのかもだけど。

そんで「あ、クリスタリアのルール押し付けをちょっとは自覚してたんだな」と、ちょっとホッとしてしまってごめんファイヤー。

 

ファイヤーのネガティブは止まらず「俺たち、出会わなければ良かったのかもな」とまで言ってしまったことで、充瑠とファイヤーまで喧嘩になりかけたところに、ヨドンナから闇のMCバトルへの招待状。

 

会場には悪口ラップの闇に囚われた人々が詰めかけ、睡眠薬が切れたのか為朝たちもクランチュラ側を応援と、完全アウェー状態の中、キラメイレッドが登場。

柿原さんに対してそうだったように、見る人にとっては欠点になる相手の微妙な部分すらもポジティブに受け取る充瑠は、キラメイジャーのスピリッツを体現してる。

だけど、それはひっくり返せば悪口が下手ということ。

クランチュラはそれを見越してこの勝負をしかけ、まんまと引っかかったと上手に韻を踏みつつdisラップをたたみかけて、第1ラウンドを勝ち取る。

第2ラウンドもヨドンナがなかなか似合って格好いいラッパースタイルで登場すると、disラップとともにベチャットをけしかけて充瑠を変身解除に追い込みつつ勝利。

「リーダーの器全然ないじゃん」「ネガティブシンキングな弱気ング」「キラキラしてないただのガキ、やめちまえくだらないラクガキ」

と、内容が加入前や直後の充瑠の気弱で頼りない姿を思い出させて、ああそうだった、充瑠ってこういう子だったなあと、敵の攻撃ながら懐かしい気持ちになった(汗)。

正直、充瑠の痛い所をかなり抉っていると思うけど、特製マイクから飛び出した悪口は充瑠の周りを飛び回るものの、刺さらない、という演出。

 

充瑠は韻を踏めないヒーロー台詞を音楽に乗せているだけで、これじゃ負けても仕方ないなと聞いていて辛かった。だけど、

「勝算ゼロでもやるしかない、ダメだって言われるのは慣れてる」

と、為朝たちとは逆にキラメイジャーになる前の冴えない境遇故に、悪口への耐性が付いていてdis攻撃が通用しない。それが、頼もしくも物悲しくもあり。

 

そこへファイヤーが姫と共に乱入。充瑠が心配でと姫がフォローするも充瑠は

「いまさら心配とかなんなの? 頭でっかち がんこで分からずや、見損なった」

といきなりラップにファイヤーへの悪口を乗せてきて、焦った。

ファイヤーも音楽を要求して2人のラップバトルに突入。

「キラキラしてた他のキラメイジャー、お前はどこにでもいるティーンエイジャー、唯一の友達はスケッチブック、いつ自分の力に気付く?」

<唯一の友達はスケッチブック>とか、下手するとクランチュラやヨドンナのdisよりキツいやん(汗)と更に焦ってたら、

「それも全部全部ファイヤのせい<お前は変われる>って言ってくれたから」

「変わったのはお前の意思だ」「スケッチブックで俺らを変えた、何度でも言う お前スゲー奴だ!」

と、内容が徐々に互いを認める方向にスライドしていって、最後は

「ありがとう俺と出会ってくれて、何があっても切れない絆、絶交なんてしない絶対、俺たち全員でキラメイジャー!」

と感謝と尊敬で〆。前半のクランチュラたちのdisも<変わる前の充瑠>の記憶を補完して余計に、出会ったことにより変わり輝いていった流れが鮮やかに蘇って、沁みた。

 

これで会場の空気が代わり、さっきまでブーイングだった観客は大歓声。司会のラッパーも

「これが本当のバトルだ。リスペクトあってのディスだ」

と正気を取り戻す。

為朝たちも痣が消えて元通り。後で魔進たちに謝ってパーティーやろうとポジティブになり、皆でキラメイジャーに変身してペチャットを一蹴。

するとクランチュラさんがヨドン巨獣ターンテーブルゴモリュウをいきなり召喚。

え、ここであのグレイトフルフェニックス登場回以来のワイド巨獣?そんでその頭上にクランチュラさんが乗るの?とだんだん嫌な予感がしてくるも、いやまさかラップバトルだしと打ち消した、この時も(涙)。

ファイヤーが皆を庇うも一体だけでは限界、他の魔進たちは為朝たちの悪口が尾を引いているのでは?と弱気になった所になんと全魔進が駆け付けて、充瑠とファイヤーのラップに心が動いたと一気に和解。

キラメイジャーの名乗りに魔進たちの名乗りも続いて、決めポーズには人間と魔進が1つの画面に大集合。

クランチュラさんの作戦による人間と魔進との分断というピンチを乗り越えて、全員で1つのチームなんだと誇示するのが、クリスマス前の最後の販促回に相応しいスペシャルバージョンで素敵。

・・・なんだけど、更に強まる嫌な予感(汗)。

魔進たちはダストンやローランドなど久しぶりの追加魔進たちにも見せ場を割いて、ゴモリュウフルボッコ。そしてあの、ヨドンアイビーを破壊した実質全ロボ合体技グレイトフルゴーアローが炸裂・・・

「まさか私が、私があぁ!」

 

え?ええええ?

しばし呆然でその後が全然頭に入って来なかった(涙)。

振り返って見れば

・クランチュラさんの命をかけた作戦

・キラメイジャーと魔進との断絶という危機

・レッドとその相棒の絆でピンチ打開

・特別仕様のワイド巨獣の上にクランチュラさん

・魔進大集合

・全員名乗り

・全合体必殺技

と十二分に幹部退場劇に相応しい御膳立てはされてたのかもだけど・・・。

 

東映公式に「今までありがとう」とか言われても「いや、まだハッキリクランクアップとか言われてないし」と諦めずに希望を捜したい気持ちだったけど、テレ朝公式の36話の振り返りに「クランチュラを撃破する」とあって確定なの?と(涙)。

冒頭でガルザさんがクランチュラさんに何を言いたかったのか、もうそれは分からず仕舞いなのかな、もう2人の掛け合いは見られないのかなとかなり寂しい気持ち。

ネットを見ても、今まで地球に仕掛けてきたどんな作戦より、自分がこんなに唐突にあっさり退場することで視聴者からこれまでにない大量の闇を集めてしまってる感あるよクランチュラさん(涙)。

でも

王妃が呪いで砂になって崩れ去った→守り石に魂を転送して復活

オラディンが0話でガルザに殺された→魔進オラディンとして復活

と正義側がやりたい放題復活してるんだから、敵側もワンチャンあって良いと今回は思うんだよ~心の準備出来てないよ~と、この退場劇?を受け止められない、かなり往生際が悪い私(泣き笑い)。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 28話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

井上敏樹さん起用

ジェットマン回を執筆したのは井上敏樹さん。

東映公式曰く「迂闊に手を出すと火傷する」からと、カーレンジャーに続いて本編のメインライターメインライターを起用↓。

 

https://www.toei.co.jp/tv/go-kai/story/1196570_1843.html

 

↑の宇都宮Pと荒川さんとの、本編最終回で衝撃的な結末を迎えたブラックコンドルをレジェンド大戦に出す出さないについての激熱なやりとりを見る限り、荒川さんはまず書かない。

また荒川さんの反応を見る限り、他のライターさんが下手に手を出せば恐らく凱のその後に触れても触れなくても炎上リスク、と想像出来てしまう。

そんな状況では、本編のメインライターさんを呼ばなければ、って判断するのは無理もないかなと。

 

ちなみに私はゴーカイジャー東映公式の「みどころ」の文章が、時に楽しくお茶目で、時に余韻に溢れていて毎週楽しみだった。今回も激論を交わした荒川さんのジェットマン愛への温かい視線が、最後の一文に感じられて好き。

 

■結城凱

冒頭からアダルトなムードのバーで美女とポーカー中の、白い服を着た凱。とても朝の子供番組とは思えない(笑)。アキバレンジャーで酒もタバコも嗜む大人の男と評されていた記憶。

ジェットマンは未見だけど、流石にこの人については「お噂はかねがね」って感じかな。バラエティ番組でスーパー戦隊特集やると、高確率でこの人の衝撃のラストが取り沙汰されてきたり、その他いろんな逸話が漏れ聞こえてきたりして、レジェンドの中でも文字通り「伝説の戦士」だったたから。

ただし、いきなりルカをナンパして「女はすべて俺のものだ」とか「俺ぁ納豆と男が大嫌いなんだ」と殴りつけるとか、未見の私にはなかなか刺激が強くて(笑)、そこだけ見ればジョーが「お前、おかしいんじゃないのか?」って言ってしまうのも納得。

でもたぶん見ていた人たちには本編での積み重ねもあって「これぞ凱」なんだろうな、と思ったりする。

本編見ていたらきっと私もはまるんだろうなあ、っていう予感はかなりするので、機会があったら見てみたい。

 

■キアイドー

声はキラメイジャーでオラディン王を演じている杉田智和さん。オラディン王のノリノリで朗々としたカリスマ的なキャラクターとは全く違う、金と戦いで虚しさを埋める、虚無と狂気を抱えた一匹狼の賞金稼ぎを不気味な迫力で演じている。

自分が絶対優位の退屈な戦いを面白くするために自らの胸にぐりぐり傷をつけ、嬉々としてマベに迫るのは、底響きする声も相まって確かにかなり怖かった。

 

■マベの恐怖

マベが最初にキアイドーに遭遇したのがいつかははっきりしないけど、武器の形状からすると、アカレッドに拾われる前だろうか?少年の面影が残っていた当時のマベがあんな目に合ったら、確かにトラウマになってもおかしくはないかな。

その後、いろんな経験を重ねて成長したと思っても、最初に刷り込まれた恐怖に不意打ちされたら、当時に引き戻されてああなるのは、わかる気がする。

 

■ダマラス

キアイドーは殿下を始めとするザンギャック幹部に対しても不遜で挑発的な態度をとる。

ここでキアイドーが「お前なら楽しませてくれるかもな」と実力を見てとったのが、すっと静かに進み出ただけのダマラス。

正直、レジェンドやバスコにも尺を使う関係で割を喰いがちなザンギャックの中でも、一番出番が制限されてるのがダマラスだと思うんだけど、その実力をこういう形でフューチャーしてくれるのは嬉しい。

 

■故人だった

ナビィのお告げによりジェットマンを捜していたら、突然目の前に現れた凱に「今のレッドはこんなものか」とあしらわれ、ジョーに続いてモバイレーツを奪われてしまうマベ。

悔しさで夜中に剣をふるっていたらまた凱が現れてボロクソに叱咤され、その背中を追ってマベが辿り着いたのは、結城凱の墓。

本編最終回の後、凱はやはり亡くなっていた。

凱の最終回後の生死については「「明日のジョー」のラストのジョーの生死みたいにぼかされていて、人気作品だからきっと当時から色々推察考察されてたんだろうけど、それを20年越しにメインライター自ら決着をつけた。これは、確かに井上さん以外が書くことは出来なかったと思う。思い切ったな。

私が当時リアルタイムで見ていて、今回これを見たらどんな感慨に襲われたろう、と思いを馳せてみたりする。

 

■<死者>のアクション

ジェットマンだった他の仲間の今の暮らしを守るために、死んでもなお戦い続ける凱。

演じる若松さんは、黒いシャツに黒い細身のパンツを纏ったスレンダーな体型でのアクションがキレキレ。ゴーカイジャー当時45歳とは思えない、長い足を高く蹴り上げるシルエットの綺麗さが衝撃的だった。

更にハリケンに続いてブラックコンドルに変身。レンジャーキーを返して貰わなくても殉職戦士特権で変身可能だったなそう言えば。アバレキラーという前例が効いてる。

キアイドーに挑むその不屈の姿が、恐怖に苛まれていたマベの心にも届いた。

 

■ジョーの視線

今回、台詞はないもののジョーがマベを気づかう姿が節々に見られる。

中澤監督曰く、井上さんの脚本はあまりゴーカイジャーに触れていなかったので、ジョーのマベへの視線などを現場で足して、ゴーカイジャーの話に近づけたとのこと。

27話のスカートまくりの件といい、中澤監督の演出による付加価値やバランス感覚はさすがだなと思う。

繰り返しになるけど、この回を最後にVSギャバンに行ってしまい、本編に戻って来なかったのはやっぱり残念。

ただVSギャバンは、製作発表された時にネットでは、狂気の沙汰とかネタだろとかトンデモ企画と言う人も多かったので、それをあのクオリティに仕上げるには相当な労力と時間が必要だったんだろうな、というのは想像が付くんだけど。

 

■主題歌インストなし再び

恐怖に打ち勝ったマベを認めて凱がモバイレーツを返し、海賊たちのリベンジマッチ開始。

ここでジェットマンへのチェンジは主題歌インストなし。

中澤監督ゲキレンジャーに続いて2回目。ギンガマン回では主題歌インストを使っていたので、ゲキレンジャー回の後に統一したのかと勘違いしていた(汗)。

代わりに使われたBGMは、ゴーカイジャー後半戦のドラマチックな場面に、これよりスローテンポで使われることが多かった曲。たぶん使われたのはこれが初めてじゃないかと思う。

今回は主題歌よりこちらを使った方が良いって判断だったのかな?主題歌は主題歌で燃えるけど、これはこれで良い曲。

うっかりすると数々の名場面を思い出してうるっとしかけてしまうくらいには好き。

 

■神様だった

ラストはまた、冒頭の美女とポーカーをしている凱。服は真っ白に戻っている。

ロイヤルストレートフラッシュでまた勝って、「あんた神様のくせに弱すぎだぜ」という台詞で今回の仕掛けの種明かし。

 

・ ここは天国で、美女は神様

・ 凱は「勝てばどんな願いもかなえる」という約束で神様とポーカーの勝負をし、勝った

・ 凱の願いは「この世界にはないもっと美味い酒を飲みに行かせてくれ」ということ

・「美味い酒」=「地上の酒」を飲みに、という口実で、一時的にこの世に舞い戻った

・本当の目的は他のジェットマンの今の暮らしを守り、「今のレッド」に喝を入れるため

・ 死者であるため宇宙人のマベたちやザンギャックには見えたけど、地球人の鎧には見えなかった

 

ということみたい。舞台装置がなんとも洒落ていて、粋なカモフラージュたな。

 

■if : 鎧にも見えていたら

最初から最後まで鎧にだけは凱の姿が見えずじまいだった。1人だけレジェンドと交流し損ねた鎧の無念は察するに余りある(涙)。

でも、もし見えていたらどうなっていたか、と想像すると・・・・

 

「あーーーーー!あなたは!ジェットマンブラックコンドル、結城凱さんじゃないですかあああ!初めまして!ゴーカイジルバ―の伊狩凱です!おれも「ガイ」なんですう、あはは・・・ブラックコンドルさんと同じ名前なんて光栄です!あの、よかったらここにサインお願いします!」

 

みたいな感じで、凱にとって大嫌いだという「男」が熱狂的にまとわりついて大音量でまくし立て、サインを求めてくる絵が思い浮かんでしまった(汗)。

凱がそれに対してどんな反応を示すだろうかと考えると、双方にとって不幸この上ない展開になっていたのではと(怖)。

それに、「地球人には殉職戦士の姿は見えない」という位置づけにしたことで、「1話のレジェンド対戦で殉職戦士たちも戦っていたけれど、地球人である仲間の戦士には見えなかった」みたいな感じに、上手い落としどころになったんでは?とも思ったりする。

 

■なぜ「がい」だったのか

それにしても、なんで追加戦士の名前をわざわざ過去作の敵幹部やレジェンドの中でもそんな特別なキャラと被る「がい」という名前にしたのかな?というのは個人的に気になっている。

レジェンド対戦に他の殉職戦士は参加させてもブラックコンドルだけは駄目だと主張した荒川さんなら、「がい」という響きにも思う所があったのでは?なんて気もするんだけど。

キャラの名前を誰がどうやって決める仕組みなのかは知らないけど、「まさか出したりしないですよね?」という荒川さんの予防線だったりして、とか邪推しすぎかな(汗)。

 

海賊戦隊ゴーカイジャー: 27話感想というか覚え書き

海賊戦隊ゴーカイジャー公式完全読本「豪快演義」から一部参考にしてます。

 

■最後の中澤香村回

このコンビは後に他の宇都宮作品でも私の好きな回を連発していて、一番好きな組み合わせ。

ゴーカイジャーでは7話のゲキレンジャー回、15-16話のバスコバスコ登場前後編に続く4度目。レジェンド回、本筋前後編、非レジェンドバラエティー回と一通りこなして、どれもレベル高いなと改めて。まあもともとゴーカイジャー自体が総体的にレベル高いんだけど。

中澤監督が次の28話を最後に本編を離れて劇場版ゴーカイジャーVSギャバンに行ったため、これで見納めなのはちょっと残念。でもゴーカイジャーVSギャバンは中澤監督演出が凄く良かったから仕方ない。

 

※この記事を書いている時に、来年の新戦隊ゼンカイジャーのメインスタッフが中澤香村コンビだというニュースを見て、びっくりしている。いろいろと感慨深い。

 

■荷物を持つのは他人

ハカセを買い物に突き合わせ、当然のように荷物を持たせるルカ。アイムがジョーとの買い出しの時に、自分で持ちたがったのとは対照的。

ハカセが男で自分が女だからかと思っていたら、入れ替わって自分が男になってもルカ(女)の体になったハカセにガンガン持たせていた(汗)。結局、男女関係なく自分が持ちたくないだけだったのか、酷いぞルカ(笑)。

 

■スゴーミンと各国首脳との入れ替え

実際にはトップだけがおかしいことを言い出しても周囲が黙ってはいないはず。だから各国トップの中身をスゴーミンと入れ替えただけで早々、地球征服なんてできないだろ。

放送当時はそう思ったし今でも思いたいんだけど、現実社会ではその後、トップが自分の言うことは絶対だと突っ走り逆らうものを排除していたら、周りも保身と出世を優先するイエスマンばかりになって暴走を止められなくなることもある、っていう実例を幾つか見たような気がするので、むしろ放送当時より今の方がこの作戦を怖いと思ってるかもしれない。

 

■殿下の見栄

海賊に一泡吹かせたことを最初は「でかした」と無邪気に喜んでいた殿下。でも、ダマラスが「無駄に手の内をさらしおって」と叱責すると掌を返して「せっかくの作戦が台無しになるところだ」と責める。

周囲に馬鹿息子と見られたくない、特にダマラスに侮られたくない、っていう意地がひしひしと伝わってくるのが、細かいけど2人の関係性を表していてわりと好き。

 

■新堀宝石店

<新堀>とは伝説のスーツアクターアカレンジャーを始め14人の戦隊レッドを演じた新堀和夫さんに因んだにきまってる(笑)。そういうクスっと笑える小ネタが楽しい。

そんで社長とその部下もスーツアクターの武智さんと横山さん。特に横山さんは後に9月から始まる仮面ライダーフォーゼのレオ役で顔出し出演されるんだけど、長身でガタイが凄くいいし、ワイルドな風貌に全身紫のスーツで誰が見てもその筋の人だから、ハカセが勘違いして怯えても仕方がない(ごめんなさい)。

 

■ルカの秘めた思い?

入れ替わりでハカセの体になったルカは、せっかくだから思い切り楽しもうとして髪型やファッションを変え、女子高生につきまとう男に喧嘩売って、助けた女子高生からキャーキャー言われたりして、ちょっといい気分。

ファッションはなんとなく、テレビのバラエティー番組でたまにやるダサい格好の人をプロのスタイリストとかが変身させる企画のノリで「ハカセってもっとこういう方が格好いいんじゃないの?」って本人に見せたい気持ちもあったのかなと思ったりして。

だって「一回してみたかった」という格好は、裾の長いジーンズ以外はカジュアルでボーイッシュなルカの普段のファッションの延長上みたいな感じもして、特に男にならなきゃ出来ないファッションてわけでもないような。

 

そんで、腕力じゃ男に叶わないからと動体視力を鍛えていたルカには、男の体になったからにはと、根底にある鬱屈を発散する気持ちもあって、体力的に劣る女の子に絡んで困らせ怖がらせてる男を懲らしめたい気持ちが強くなったのかもな、と思う?まあ街のチンピラレベルなら、いつものルカでも余裕で勝てたと思うけど。

 

■思いやり

一方ルカの体になったハカセはルカの体を預かる責任感でいつも以上にびくびく。「仲間の体」というだけでなく「女の子の体」という気遣いもあったから、軽率に遊ぶなんて出来ないという気持ちが余計に強かったのではと思う。

その「いつも以上にびくびく」に最初は「私の格好でびくびくしない!」「まさかびびったの?」と厳しい目を向けていたルカは、それが自分への思いやりからだったことを知り、ハカセの体を気遣うことなく好き放題楽しんでいた自身を反省。

そんでハカセの良いところ、内面的な格好良さに改めて気付く。ラストで女子高生たちに逃げられた後の会話を聞くと、もしかしたら上辺の格好良さに気を取られてハカセの外見を自分好みに変えようとしていたことも、恥じたかもしれないな。

中身ルカのハカセが、中身ハカセのルカの頭をぽんぽんするところがかわいい(書いていてややこしい・汗)。

 

■入れ替わり回の個人的最高峰

 男女での入れ替わりは1つ間違うと動作ががさつになったり気持ち悪くなったりで、笑えるけど魅力という点ではどうなの?という落とし穴がたまにあると思う。

だけど今回は元々のキャラと演技力のおかげで入れ替わった方がいつもより(一見)雄々しく格好良く、女々しく可愛い、というめったにない異常なもとい奇跡の組み合わせ(笑)。これは元々のキャラ設定に加えて、入れ替わった後の演技がしっかりしていることも大事だと思う。

  

中澤監督はマジレンジャーの入れ替わり回の経験から、例えば一度市道さん本人にルカとして演じさせ、それを清水さんに見せた後で改めて清水さんにルカとして演じて貰う、という凄く手間のかかった演技指導をしたらしい。その成果もあって2人とも凄く互いの特徴を捉えていて、かつ魅力的に演じていたと思う。

 

その後の戦隊では入れ替わり後も声は本人があてている事が多い、というか上記のようなやり方はゴーカイジャーがたぶん最後。

小さな子には声だけは本人の方がわかりやすいだろうし、組み合わせの化学反応で、最近だとキラメイジャーのヘリコ声の小夜みたいな可愛さの相乗効果や、ジェッタアクションの時雨みたいなギャップ、マッハin瀬奈みたいな混ぜるな危険感とか(笑)、新たな魅力が生まれたりするから一概にどちらが良いとは言えない。けど、個人的にはこの27話が、演技・アクション・ドラマトータルで入れ替わり回の最高峰かな。またこういうのも見たい気持ちもある。

 

■入れ替わり回ができるまで

なお元々は、24話で浦沢さんがルカの話をオファーされていたらしい。けれど「書けない」と断り、「じゃあ別の話で」と言われて書いたのがあのジェラシット再び(笑)。

だからそのお鉢が恐らく今回香村さんに回ってきたと思うけど、当初はルカがスイカにされてハカセがスイカ割りを阻止しようと頑張る話がハリケン回のビッ栗と被るので没になった結果だそうで、見てみたい気持ちがないわけじゃないけど、つくづく各方面一番いい形に落ち着いて良かったなと(笑)。

 

で、スイカ案が没になって困った所に宇都宮Pが「芸達者な蜂須賀さんと竹内さんの入れ替わりは?」と提案があってこのエピソードが実現したそうで。

なお、ハカセイエローのスカートまくりはスカートでのがに股歩きがやりづらそうだったので中澤監督が「まくっちゃいましょうか」と(笑)。相変わらず冴えてる中澤演出。

戦闘中の市道さんのハカセ的掛け声もいちいち可愛くて大笑いして見ていた。後に売れっ子の声優さんになる市道さんの声の魅力も、いつも以上に炸裂していたなと。

キラメイジャー35話感想: 敵も味方もぶっ壊す、酔っ払いマブシーナ回

冒頭、マブシーナが目を覚ますと、なぜか顔が泥だらけでシャイニングブレーカーと宝探しの手帳を抱えており、ココナッツベースの中は滅茶苦茶のぐちゃぐちゃ、でも姫には一切記憶がない。

そんな謎の情報過多な状態で始まり、徐々に全貌が明らかになっていく形式が、このシリーズではちょっと珍しいミステリー風で凝ってる。

頭に包帯して黙々と部屋を片付けていた博多南さんが、いつも超懐深く器の大きなサポートの神様が、

「おやまあ、覚えてない?あ、そう・・・これぜ~んぶ姫がやったんだよ?」

とガチ切れ寸前なのを抑えているけど時々抑えきれてないのが、ただ事でない感を増幅してて怖い。

テーブルも、内蔵されたヨドン反応システムも破壊されたためにヨドン軍の活動を探知出来ず、TVニュースで邪面獣の出現を知りキラメイジンを出動させて今戦っているという始末(汗)。

邪面獣が押し気味だったにもかかわらずなぜか逃げたため5人が一旦基地に戻り何が起こったか尋ねる。

 

原因は姫が昨日、博多南さんがお客様に商品誤送付のお詫びにと用意した日本茶の余りを飲んだこと。クリスタリア人にはお酒と同じ作用が働いて酔っ払ってしまい、日頃のお淑やかさは吹っ飛んでご乱心。

部屋を滅茶苦茶に荒らして頭突きでテーブルもダイナミックに破壊、そのまま宝路を強引に引っ張って、未だ見つからないカナエマストーンの4つ目を探しに嵐のように去ってしまった。

宝路はその後一度ドリジャンを出動させたものの戻って来ず連絡も取れずで行方不明状態。

 

クリスタリア人にとっては日本茶がお酒と同様に作用するなら、日本酒はオラディンにとって酔わせてくれるお酒だったのか、それとも香りの良い発酵させたお米ジュースとして気に入ったのか。まあオラディンは珍しい異国の物なら何でも気に入りそうな気はする。

 

マブシーナ落ちていた宝探しの手帳の栞が挟まれた場所に行ったのでは?と瀬奈があたりを付けて飛び出し、充瑠、時雨、マブシーナが追いかける。

今回は瀬奈の思い立ったら猪突猛進さが、効果音付きでいつもよりコミカルに強調されていて可愛い。それに振り回されてる感じの時雨も面倒見の良いお兄ちゃん感が出て味がある。

 

それらしい場所に着くと、季節外れのアイス屋さん(スーパー戦隊親善大使の松本さん・笑)がマブシーナを「あ、あん時の!」となぜか怒りを含んだ眼で指差し、地面には無数の掘り返した穴。

マブシーナが「酷い・・・一体誰が?」と驚くと「お前がやったんだろうが!」とヨドンナが登場と同時にツッコミ。

 

ヨドンナは昨日、ゴルフ邪面とキャディベチャットを連れてこの場所を訪れ、人々をゴルフボール代わりにドライバーで叩いてゴミ箱や車窓に放り込み、闇を集めていた。

キャディベチャットが声や動きが女性っぽく無駄に可愛い。

前回ヌマージョが邪面師だったことが判明して、なら彼女も元はベチャットだったのか?女性のベチャットもいるのか?と疑問が沸いていたけど、これだと女性もいると考えて良さそう。

 

そこに偶然、酩酊状態のマブシーナが宝路を背負って登場。なぜ頭にネクタイ?そのネクタイはどこから?まさか通りすがりのサラリーマンから強奪したの?と詮索する間もなくシャイニーブレーカーを呼び出し、手当たり次第に穴を掘り始めた(汗)。

宝路はヨドンナたちを見て驚くも、ヨドン反応システムが壊れて邪面師の出現を探知出来なかった、という理由付けが、こんな無茶苦茶な展開なのに実に手堅い。

宝路がゴルフ邪面と交戦している間にもマブシーナは「おらおら~」とイケイケで地面を掘りまくり、モンストーンを掘り当ててしまう(汗)。

モンストーンとマブシーナのドタバタに巻き込まれて、アイス屋さんはマブシーナの頭突き(テーブルを破壊する威力・痛)を喰らって気絶。よく気絶で済んだな・・・。マブシーナがモンストーンに投げたアイスがヨドンナの口にすっぽりとかもう酷すぎる(笑)。しかも「旨い」って(汗)。

 

ヨドンナさん、あなたつい前回、絶体絶命のピンチに追いこまれ、なんが物凄く禍々しく縦軸ど真ん中っぽい謎を振りまきつつ、ガルザに対オラディンの勝利を捨てさせてまで救われていませんでしたっけ?そのすぐ次の回でアイス咥えるんですかと(笑)。でも可愛い。

 

なおモンストーンはマブシーナの見事なダイビング頭突きを喰らってゴルフ邪面の中に入り込んでしまい、ゴルフ邪面はパワーが漲って駆け出し、宝路は慌て、マブシーナも一緒にシャイニーブレーカーに運ばせて追いかけて去って行った。

 

宝路が行ったという方向にまたも瀬奈が音速ダッシュ、戦闘の構えだった時雨も追いかけ、充瑠も「お前の相手は今度だ!」とヨドンナを放置してマブシーナと共に後に続く(汗)。

残されたヨドンナはヨドンナで、マブシーナの頭突きの箇所にカットバン貼ったアイス屋さんを見つけると「今日もアイス、よこせ」と脅す。アイス屋さん、受難(涙)。

充瑠たちがちゃんとヨドンナと戦っていたら商品を奪い取られずにすんだろうから、アイス屋さんはカラットにアイス代請求しても良いと個人的には思う。

 

ヨドンナが次の日もこの場所に来たのは、常識的に考えたら行方不明のゴルフ邪面を捜しに来たはずと思うけど、そんな気配もないわ、キラメイジャーと遭遇しても戦闘を仕掛けるわけでもないわで、逆にアイス屋さんに迷わず真っ直ぐ向かって行った真剣さを見ると、絶対こっちを捜しに来たんだろと疑わずにはいられない(汗)。

今回は敵も味方もいろいろネジがぶっ飛んでいる(笑)。たぶん深く考えちゃいかん回だ。

 

湖畔まで来た一行が目にしたのは水没しているドリジャン。ザビューンに引き上げさせて操縦席に見に行くと、なんと宝路ではらなくゴルフ邪面が意識を失っていた。

「なんで邪面師がここにいるんですかあ?」と姫が狼狽えると

「ああ?おどれがやったんやろがああ!」と、姫に本日3回目のブーメラン直撃。

湖の畔にあぐらかいたゴルフ邪面が語るには、あの後、ゴルフ邪面が闇を集めまくったせいで邪面獣カートヒルドンまで出現し、宝路がドリジャンを呼び出す。しかし、マブシーナに「芝ハゲ邪面(酷い・・・)」と言われ暴力も振るわれて怒ったゴルフ邪面のドライバーの一撃を、宝路が庇って代わりに受けて飛ばされ、邪面獣の邪面の中に取り込まれてしまった。

マブシーナは兄を掘り出せとゴルフ邪面をドリジャンの操縦席に連れ込み発進させて湖にハマってしまい、本人は眠くなってシャイニーブレーカーで帰宅。

残されたゴルフ邪面はドリジャンと共に水没して意識を失った。

 

想像以上に酷い(笑)。思った以上に何から何までマブシーナのせいだった。

記憶が一切ないのに行く先々で「お前のせいだ!」と華麗にブーメランを喰らうマブシーナは、自業自得とはいえ本人の責任能力が一切ないから不憫。しかも自分のせいで宝路は今、大ピンチ。

 

邪面獣の動きがおかしかったのはそのせいかと、ヨドン側も事態を把握。

ガルザはならばとジョーキーで宝路ごと邪面獣を倒そうとし、事情を知った為朝と小夜がグレイトフルフェニックスでそれを防ごうという、邪面獣を挟んで正義側と悪側が逆転という異常事態。

市民の眼にはどう映ったのかとちょっと気になってしまったけど、邪面獣がさっさとグレイトフルフェニックスを攻撃してきたから、邪面獣とキラメイ側が結託してるように見えなくて良かったかも。

 

ゴルフ邪面の方はさっきまで座り込んで殊勝に状況説明していたとは思えないほど当たり前に充瑠たちと戦っている。

自分がいかに酷い目にあったかを、よほど誰かに訴えたかったんだなとしか思えない(涙)。

そんでマブシーナは非戦闘員としてその戦いを陰で見ているけど、あなた日本茶飲めばモンストーン入り邪面師を1人で圧倒出来たんだから戦闘参加しても良いのよ?と思ってしまった。

 

マブシーナは自分がこの事態を招いてしまった責任を感じ、テレパシーで宝路に安否確認と共に詫びて、自分はどうすれば良いのかと嘆く。

宝路は「穴があったら入りたい」というこちらの慣用句を思い浮かべると、そう言えばゴルフ邪面の弱点は頭部の穴だと思い出し、マブシーナには自分の申し訳ないという誠意を見せろと励ます。

ならばとマブシーナは散らばったバレットを拾い、シャイニーブレーカーで自分の誠意を思い切り込めるとキラキラのゴルフボールに変わり、それをゴルフ邪面の弱点を伝えると共にキラメイジャーに託す。

 

そんで普通にゴルフボールを打ち込むのかと思ったら、わざわざゴルフ邪面が5打をパーとするゲーム宣言して、キラメイジャーもそれに乗っかり、今日は何から何までどこかネジがぶっ飛んでる(笑)。

1打目時雨のティショット→2打目瀬奈と大人しめに繋いだボールを、さすがに3打目は充瑠が空中からアクロバティックに叩きこみ、見事イーグル。コロンと軽いタッチで穴に入ったかと思うと、その軽さからは想像出来ない凄まじい火薬量で大爆発(汗)。

 

邪面師が倒されたことで、その能力で邪面獣に取り込まれていた宝路も間一髪で邪面獣から脱出成功。

直後にその邪面獣をジョーキーの必殺ビームで倒したガルザは、逃げた宝路に気付かずご満悦(汗)。

 

33話: ガルザ「これまでのような生温い作戦は終わりだ!」

34話: ジャメンタルのパワーアップでグレイトフルフェニックスを圧倒

私「おお、さっそく生温くないガルザさん逆襲のターンが始まったぞ!」

35話: 味方の邪面獣を倒し、一緒に宝路も殺したと勘違いして高笑い

私「いつものガルザさんだ・・・(汗)」

 

とやっぱり平常運転だったガルザさんと、真相を知った時のガルザの怒りを想像して胃が痛いクランチュラさんと、「それなー」とのんびりアイス舐めてるヨドンナが、ほのぼのしていて今回は以前のヨドンへイムに戻ったよう(笑)。

 

正義側も今日は宝路を回収したら、まだジョーキーがいるのに放置してオラディンの高笑いと共に撤収(笑)。

やっぱり今日は深く考えちゃいかん、ぶっ壊れた回だ(汗)。

 

一件落着でマブシーナは改めて皆に謝り、許して貰う。

「妹は迷惑かけるくらいの方が可愛い」という宝路は、丸一日邪面獣の中に閉じ込められて身動き出来ず、あわやガルザに殺されかけた彼の被害を思うと心広いなと思いつつ、まあでも白面の時のマブシーナは気の毒なくらい自分を恥じていたから、兄としての気遣いはわからなくもないなとも。

でもラストでまたうっかり博多南さんの日本茶を飲んでしまって悪夢再び、という酷いオチで続く(笑)。ココナッツベースは日本茶持ち込み禁止だな。

酔っ払って頬の赤いマブシーナのアップが下手な邪面師や邪面獣より怖いと思ってしまった、わりとマジで(汗)。

 

今回は笑いっ放しの一方で、なぜか機関車トーマスを思い出した。あれに出てくるキャラ達は毎回のように失敗をして結構な迷惑を周囲にかけてへこみ反省するけど、でも挫けず萎縮せずに積極的に失敗を取り返しに行き、ちゃんと挽回してそれを認められて褒められてる。

マブシーナも今回、責任能力はないものの凄まじいやらかしをして、個人的には彼女のこれまでの健気ポイントの積み重ねがなかったらイラッとするレベルだったかもと思う。

けど、逃げずに恥を忍んで全部受け止めて、勇気を持って挽回した。彼女のように失敗しても取り返していけば良いんだよ、っていう子供たちへのメッセージになっているのかも。それはキラメイジャーのポジティブなスピリッツにも通じてると思った。

 

そんで、今回のミステリー形式を成功させた要因として、実は前日から邪面師が暴れて闇を集めまくり、邪面獣も出現していたのに、姫がヨドン反応装置を壊したせいでキラメイ側が一切把握していないことに説得力を持たせているのが、改めて上手く出来てるなと思う。

あと事態の全貌を知れば知るほど、実は宝路が大ピンチで、ゴルフ邪面を倒すのがあと数秒遅れていたら死んでいたという極限状態だったのに、雑な埋め込み合成のせいで笑いしか浮かばないのが、却って狡い(笑)。