キウイXのつぶやき

今はスーパー戦隊関連、特にルパパト関連の呟きその他をまとめたり考察したりしてます。ルパパトのノエルのスピンオフについて二言目にはしつこく要望してます。

ルパパト38話感想: 主にノエルについての泣き言

圭一郎達が「一人の人間として助けない選択肢はない」という人達なのは割と警察でも自衛官でも共通認識だと思うしノエルも圭一郎達はそういう人達だと以前から分かった上で好きだと思っていたんで今回の展開は正直戸惑ってる。

というかごめん、ぶっちゃけ私はやっぱり今回の話が辛い。

警察がノエルを守るのに基本的人権の尊重以外の理由がなかったことも、それなのにノエルが感動して喜んでしまっていることも。

何でも良い、何か一つでもノエルの人間性でも警察官としてでも、かけらでも良いから認めて貰える展開が欲しかった。

ノエルは自分が助けられたことに驚いてたけど逆の立場ならノエルだって助けてたでしょとしか思えないんだよ。

それが情から来るのか警察官としてなのかは別にしても、これまでのこの人を見てきたらそうとしか思えないってのもある。

それに胡散臭くて秘密が多くてビークルも渡さなくても、ノエルだってこれまでパトレン達のためにいろんなことしてきてるよ。

老化や子供化から守ったり、記憶喪失から救うために快盗を説得したり、ヨッシーから守ったり、分裂被害者の救助方法教えたり。

御礼言われたこともなければそういうことがあったと知られてないことすらあるけど、登場から20話近く経て、彼のそういうところを警察がどう思っているのか、私個人には感じ取れないのも辛い。

 

ノエルの「ビークルを自分で使わない理由」もお預け。サイレンを使うにはVSチェンジャーが必要だから、てっきりここで明かされると思い込み過ぎてしまい、前日に張り切っていろいろノエルの考察したりしちゃったせいでなかなか気持ちの切り替えが出来ないよ(笑)

 

今回のお話、私はスタッフさんも見せたいものを見せきれなかったんじゃないかと思えてならない。

東映公式の見所紹介にに「快盗と警察が激しくぶつかります」ってあるけど実際にはぶつかってない。ノエルの心の中でそのつもりだっただけ。

本当はどこかの段階まではノエルとパトレンは実際にバトルする予定が尺か何かの理由で叶わなくて、代わりに圭一郎達の邪魔をするつもりだったのにその彼等に助けられたという負い目がそう感じさせたって見せ方にしたのかもとは思うけど。

スタッフさん達の中ではノエルはパトレンの前に立ちはだかって、飄々としたいつもの口調に内心の苦悩を滲ませながら攻撃を仕掛け、傷つけ、だからもう彼等とは決裂してしまったんだと諦めたその直後にデストラに襲われ庇われたのならノエルの驚きも感動も私にはしっくり来るんだ。

 

一度にビークル2つ出してそれぞれ見せ場を作ったら尺が足りなくなるのはわかっていて、それでもただ快盗が装備を入手する話を2話も続けたくなかった。

ノエル強化は警察組と距離を縮める話を絡めたかった。

装備を貰えない警察だって強い所をちゃんと見せたかった。それを一話でやろうとしたのが今回。

せめてスーパールパンエックス→サイレンパトカイザーの流れだったらこのスタッフさん達ならそこに至る過程としてもっともっといかようにもノエルとパトレンの関係を踏み込ませて熱いドラマを作れたろうにと思えてならない。

でも→サイレンルパンカイザーはやっぱりハードル高すぎたよ。尺もないし、今回はドラマはあのくらいに留めたんじゃないかと思う。宇都宮Pの見所解説からも25話や30話32話ほどの熱意は感じなかったので製作側の認識、満足度もその程度なのかもしれない。今回、これまでになく、てこ入れがなかったら見られた物語を見てみたいと強く思った。

 

追加装備を貰えなくなってパトレンは戦力的に不遇と言われるけれど、その分配慮して警察の精神的優位性を維持しようとする意志は強く感じる一方で、このテコ入れで割を食ったのは実はノエルのような気もする。テコ入れがなかったらもっと早く中立な位置に立って、コレクション集めも大事だけど警察にも装備を与え続けるノエルが見られたんじゃないかなって思えてきた。今回もパワーアップ回というのにノエルの好感度を上げるような新たな面は見られなかったし。あとノエルびいきとしてはネットでの一部のパトレン派の方達のノエルへの風当たりの強さにびっくりして悲しい。

 

香村中澤組を持ってしてもスーパールパンエックスからサイレンルパンカイザーの流れを圭一郎達とノエルとの一歩深まったドラマからの流れにはめ込むパズルはハードルが高かったのかな。悲しい。一方でこのお二人でここまでなら仕方ないのかなという気持ちが混ざってまだ整理がつかないよ。

 

ノエルの使わない理由は先延ばしなのか消えたのかもちょっと気になったり。ちゃんとやってくれるよね?

ノエル=クリスマスなんで年末販促エピソードでそれも含めてノエルさんの事情が色々分かると良いな。宇都宮戦隊のクリスマス販促決戦回は追加戦士にスポット当たることが割と多い記憶だしお願い。

  

次のビクトリーでやっと新商品展開は終わる。そしたらもうスタッフさん達には好き放題やってほしいよ。

販促的にも今後は警察にも分散させた方が一つ一つの装備の出番も増えるし、渡る過程のドラマを、むしろこういう事情でもなければ見ることの出来ないドラマの形で見たいよ。

実際、片方の戦隊でサイレンとビクトリーの販促を一手にやるのはきつくないかな?

 

デストラさんについてちょっと。

ドグラニオがデストラに「お前の金庫今空だろ?」って聞いたのは、「だからビクトリーを回収して自分の金庫に入れて使え」って意味かな?

ゴーシュには実験のために5.つも6つも気前よく渡すけどデストラには自分で取って来いと?随分待遇に差がある気がする。その力があると認めているからこそでもあるけど結局失敗してるの今後に影響あるかな? 

ルパパト: 38話を前にノエルについて色々と

明日の38話はいろんな意味で以前からずっと注目してたノエルの重要エピソードになるはずの回。予告を見てあまりの盛り沢山ぶりにどこまで尺を割いて貰えるか心配になってるけど、明日に向けてノエルさんについてあれこれ考えていることを書き留めておこうと思った。

 

ドグラニオはいつまでノエルさんを泳がせておく気だろう。

実力者ライモンが敗れたのはノエルが金庫の攻略方法を見つけて、彼の加入で初めて警察と快盗のビークルが全合体したグットクルカイザーが実現したことによるもの。

コレクション5つも使った貴重な実験体が敗れたのもやはり彼が解除方法を解析し警察と快盗の共闘の橋渡しをしたから。

ドグラニオにしてみればとっておきを2回も潰されたことになり、その要にいるのがエックスだってことはわかってると思うし、本腰入れて潰そうと思えばエックスを排除するのが手っ取り早いはず。更には手下の怪人をいくら倒されてもルパンもパトレンも一切話題にしたことはなかったのにノエルが登場した時だけ「面白い奴」と反応してた。

一目置かれていることが逆に怖いよ。

 

 そして次回はノエルさんとデストラ初対決。

デストラにとってはやはり警察快盗の中で唯一「あの男、やる!」と認めた相手で、実は序盤で追っていたコレクションの謎の根源を担う者。

ノエルにとっては初のステイタスゴールドダブルで、実は主家を襲撃してコレクションを強奪した敵。

直接対峙したことないだけで、結構因縁あると思う。それに触れる尺があるのかわからないけど、もしデストラがスーパールパンエックスに倒されなくても押し込まれたりすれば、2人の因縁は完成しそう。

 

ノエルが料理講師として真剣に取り組む透真を見る時の、陽が差し込んだような笑顔が好きだ。

秘密と胡散臭さに塗れたあの頃に見せた、誰のために作ったわけでもない心からの嬉しそうな顔。

ノエルは皆のこと良く見てる。

咲也の善良さも、透真のプロフェッショナルぶりも、多分魁利の心の荒涼も、初美花がこんな環境でも地に足付けていることも、つかさの気高さも、圭一郎が抱える理想と現実のジレンマも。

圭一郎とつかさが彼等なりに魁利を心配してるのも、魁利がそれに心を乱されてるのも。

みんな見ていてみんなのことが好きなんだと思う。

 

でも、快盗と警察がどちらも宇宙からのコレクションを回収したいって時に警察を足止めをするのが本心からなら、今更だけどノエルにはこれ以上警察にVSビークルを渡す=警察を武装強化する気はない。

その時点でノエルは快盗寄りと言われても仕方がない。

コレクション集めと平和を守ることは両立できると言ってもそれは警察に今後の強化はなしで戦って貰うことが前提。それで信頼を得られないのも当たり前。俺達のこと好きなのが本当なら死なれる前に強化しろよって言われても仕方ないと思うよ。

かと言って、これ以上警察にビークルを渡した場合、現在良好な快盗との関係にもヒビが入りかねないよね。警察にビークルを配備したのがノエルの本心だとしたらそれがバレても同様のリスクがあると思う。

ノエルがわざわざ選んだ立ち位置はそもそもどちらからも不満が出ない状態でバランスを取るのは難しい、そういう意味でも棘の道なんだよね。

 

自分で開発したビークルを自分で使わない理由は不明だけど個人的にはこの状態で自分だけ装備使う気にはなれないし、せめて彼等の盾になるしかないと思ったとしても不思議はないかな。まあVSチェンジャーないから使おうと思っても使えないけど、それは彼が手元に残さず警察に渡した可能性もあるということでもあるし。

33話で火雷ビークルを使って戦うパトカイザーに「その調子だ」って言ったのもずっと引っかかってる。コーチ目線のような、まさかそのうち火雷ビークルをパトレンに託そうなんて考えているんじゃなかろかみたいな。

でも欲張りノエルさんがどういう発想するかなんてわからないし、感情抜きで戦力だけで考えたらそれは正しいの?って見方もある。

 

ただ、傷だらけの顔で笑うパトレン組とノエル見てると快盗達との絆を深めた25話を思い出して、それと対になるのはやっぱり32話じゃなく次回なのかなって。

そこにつかさの「なぜ自分で使わないのか」という疑問の答えとそんなノエルが装備を使ってスーパールパンエックスになるまでの物語が絡むのかなと思ってた。けど、あの盛り沢山な内容でどこまで踏み込むのか心配。本当に心配。

今は、隠し事は多いけど圭一郎達のことも盾になって守りたいように見えるノエルと、自分以外の人にも生きて帰ってほしいつかさ、そして欲しいのは危険から一方的に守ってくれる保護者じゃなくて信頼して共に戦える仲間みたいに見えるパトレン達の気持ちがひとつになりますように、と改めて祈ってる。

 

彼の野望  彼の覚悟

隠してく Silver  Cloak

 

エックスの挿入歌「M・A・X Power」の一節だけど、ノエルさんはどこまで覚悟して今の立ち位置を選んだんだろう。

両陣営どちらからも警戒され

どちらかを満たせばもう片方が不満になりやすく

心が通じ合えば合ったできっと秘密が辛くなり

正体ばれたら警察の警戒は逆戻り

コグレの狙い次第では快盗との板挟み

上手く機能したらしたで敵が本腰入れてきたら真っ先に標的になりかねない

これ全部覚悟して海を超えてきたんだろうか。 

 

ルパパト37話感想: 帰る場所のある人ない人捨てた人出来てしまっていた人

今回の東映公式予告「なぜか一人だけ強制帰宅攻撃が効かない魁利」

 サブタイトル「君が帰る場所」

 脚本:香村純子/監督:中澤祥次郎

もうこれだけで、うわ来たあって感じで心して見よと覚悟を促してきてる。

「いつも助けられて」「もう一度会うために」「警察官の仕事」「生きて帰る約束」とか、静かで含みのある良いサブタイトル多いな。

 

ドガーの特殊能力の強制帰宅ビームは今回はギャグテイストの使い方だけど、戦う相手だけでなくそこにいるべき人間を排除出来ると考えれば

 

銀行員に撃てば無人の銀行から大金強奪

道路でバスの運転手に撃てば暴走で大事故

幼稚園の遠足を引率する先生に撃てば子供たち置き去り

刑務所で囚人達に撃てば脱獄

手術中のスタッフに撃てば患者死亡

SPに撃てば要人暗殺

 

って使い方によっては凄く恐ろしいよね。

主犯にはならなくても他のギャングラーと組めば重宝される能力だったのかも。

 

つかさはふわぱんを初美花から受け取った時はコレジャナイと落胆してたのに、今では「押し潰してごめん」と慌てて謝るくらいにはちゃんと可愛がってるんだね。何気にポイント高かった。

 

魁利達はこれしかないから快盗やっていて、ジュレもそのための住まいだから必要なら引き払える。

でも自分や身内のためでなく皆の平和を守るという「仕事」のためにあっさり同じことができるのが圭一郎。但し融通の利く国際警察の寮だからと説明して、同じことをしない緑桃のフォローも忘れないのが香村さんらしい。

圭一郎は自分には自宅引き払いを平然と課すのに緑桃にはそれを強いない。寮か否かの違いもあるけど、圭一郎にとっては一般市民だろうと警察の同僚だろうとその生活は大事だから。だからこそ、その生活を脅かすものには激しい怒りを燃やして牙を向く。但し自分の生活は対象外みたいで。

 

 ジュレは快盗達にとっては世間を欺く隠れ蓑だけど、ルパン家という金に糸目をつけない後ろ盾付きの副業故に、本質は今も勉強と挑戦を続ける料理人の透真にとっては、採算度外視でジビエにも挑戦出来るなど実はなかなか好条件な自己実現の場なんだよね。快盗仲間はスタッフでもあり彼等とも絆を深め、いつしか後は彩さえ戻ってくれば完璧な彼の城になってしまっていたことを、今回突きつけられてたのかな。

初美花は危険と隣合わせで金銭感覚の狂った非現実的な世界にあっても地に足をつけたまま、近所のパン屋の斉藤さんとも交流したり夜逃げに持ち出す荷物もいっぱい増えたりと、偽りを土台にしたはずの環境にいつの間にかどんどん新しい生活を積み重ねてそこに馴染んでしまって、それを突きつけられても気付かないほど当たり前になってしまっていたのかな。

 

圭一郎つかさに加え、透真にノエルもと、魁利を中心に警察と快盗が本格的に線で繋がり始める予感を見せてワクワクする中、敢えてその魁利見守り会から咲也と初美花を外してるのは気になる。初美花にはいろんな物を積み上げてしまった今の生活や人間関係と、親友を取り戻したい願いとの狭間でもっと揺れて欲しいし、揺らす役目を咲也が担って欲しい。個人的には34話で初めて言葉として出た初美花の夢に、彼女のお洒落好きをチェック済みの咲也が踏み込む話が来て欲しいけど、それに割く話数があるのかちょっと心配。

 

初美花の嘘から透真の苛立ち紛れの捨て台詞と繋がって圭一郎のスイッチが入り、夜中に押しかけられた挙げ句、人生で一番思い出したくない瞬間と同じことを繰り返してしまった魁利。

警察チームの盾になってダメージを受け続けた圭一郎を見てVSXで警察と合体することを決めたのは、言葉での説明が最小限なんで勝手に妄想すると、いつの間にか兄と重ねてしまった圭一郎を兄を失う直前と同じように突き飛ばしてしまい、兄と同じように失うかもしれないって恐怖まで生まれてしまって、ダメージでふらつく圭一郎をただ見ているのが辛くなり、でも倒すだけならルパンカイザーとエンペラーだけで 良いものを自分から拒絶したくせに同じ空間で戦いたくてVSXにしたってことで良いのかな?屈折しまくる魁利の平常ではない心理をVSXのオーバーキルで表現したのかなって気もする。

 

 でもちょっと待て魁利、冷静に考えろ。

君の兄貴は気にかけている未成年が心配だからと言って、夜中にそいつが住み込みで働いてる店にテント持参で押しかけてそのフロアを実力行使でキャンプ地とし「問題ない」と言い放つような奴なのか?と問いただしたい。

 

 ノエルは今回も一人だけ攻撃を免れたことで、巷では部屋を見て見たかったと残念がる声や、フランスまで飛ばされたのかもとかいろいろ考えてる人が多くて楽しかった。香村さんは残酷でエグい攻撃から思わず怪人を応援したくなる楽しい攻撃まで引き出しの広さも深さも凄いなと改めて。

 

 次回予告。もう見るからにこれは中澤監督以外まとめるの無理だろって感じの盛り沢山ぶり。次回はいろんな意味で正念場になるはずなので、中澤監督が戻ってきて助かった!担当してくれて本当に良かった!と思ったけれど、それでもまとめきれるのか心配なくらい。また祈りモード。たぶん超えなきゃならないハードルはこれまでで一番高いはず。

ルパパト36話感想: 軽めにちょこちょこと

今回は軽めに。

「ラッキーペンダントの前例があるんだから国際警察の咲也が怪しげな物を疑わずに受け取るのはおかしい」という意見を幾つか見かけたけれど、怪人の攻撃によって咲也はうっかりミスをしやすくなってる。「うっかりミス」はテストや書類作成では働くべき注意力や冷静な判断力が欠けた時にこそ起こりやすいのでむしろ怪人攻撃の効果の表れ方としては正しいのではと思ったり。

ただし咲也は

三週間で師範代→「飲み込みが早いみたい」

といった感じでかなりのことでも基本的に善意に受け取る人なので、攻撃がなかったら怪しんだのかと言われるとあまり自信がない。

 

咲也回はサブライターさんの回で怪人に操られたり騙されたりが多くて、「またか」っと思っちゃう人がいるのもわかるけど、今回は皆がそれぞれの役割を果たし力を合わせているのがこれまでの違いかなと思う。

つかさが爆弾のありかを聞き出し、ノエルとジムが解除方法を突き止め、圭一郎が背中を推して咲也が狙撃、ルパン3人がトドメとルパパト全員見事な役割分担。ジュウオウのスイッチ捜す回を思い出した。

特にパトレンは販促の都合でパワーアップがない分、いかに見せ場を作るか知恵を絞って考えてる感じする。むしろパワーアップが普通にある例年より見せ方が凝ってるんじゃないかと思う時もあるよ。

金子さんはこれまでは全員参加のギャグ回や本筋にそった周辺回、総集編を担当というイメージ。性転換回は咲也回になるんだろうけどあれはパトレン全員回っての印象の方が強かった。

でも今回はパトレン3人全員に見せ場あったけど、個人的にはようやく初めての本格的な個人エピソード回かなって感じがしてる。咲也がちょこちょこ嘘ついたのは少し違和感あって気になったけど、全体的には楽しめた。

 

つかさの見せ方も格好良かったな。彼女は快盗の何気ない一言をヒントに打開策を見つけてたった独りで完遂するとか、本当に優秀な人だと思う。快盗にも頼るのではなく利用する形で。

だけど、そんな彼女のアンテナに引っかかるのが

 センスの微妙なぬいぐるみ

ブレーキの効かない同僚

ブレーキの壊れた快盗

自主してきたはぐれギャングラー

  ってのがなんか、人に頼らず生きていけるしっかり者の女性が時々辿っていそうな道の途中にいる気もしたりして。

 

警察がやられてる時に手を貸すのがすっかり自然になった快盗達。ロボ戦なんて初めて快盗警察のロボ2体が並び立ったけど、実にスムーズな連携プレーでルパンマグナムスペリオールが怪人の金庫を開けてパトカイザーが爆弾を入れた。警察も建前は大っぴらに非合法な快盗と付き合うのはNGと言いつつロボ戦で大勢の前で思い切りやっちゃってますが。まあそれ言ったらグットクルカイザーの時点でそうなんだけど。

あと魁利はたぶん、つかさの「生きて帰る約束」のこと今でめしっかり覚えていて、これからもこうやってさりげなく庇っていくのかもね。

 

今回のノエルさんはとっても国際警察の一員だった。これまでより関係が良好に見えるのは快盗よりな話が多かったのでバランスをとったのか、それとも香村さん的にはまだノエルと圭一郎達の距離は縮めてないつもりなのが金子さんとの間で少しズレたのか。

ジムと一緒に設計図とにらめっこで、やっぱりエンジニアが本職な感じで似合うし解除に成功して喜び合うのは微笑ましかった。

 

ただ、販促の話をさせてもらうと、エンペラーって、アマゾン直営が9月上旬に品切れになったのを皮切りにいろんな所で売り切れてたんだよね。9月下旬には定価販売で常に品揃えが豊富な東京宝島でさえなくなってしまっていて驚いた。

それがやっと10月第1週の土曜に一斉に再入荷したのに、肝心の本編ではマグナム販促に移ってしまって2週続けて出番なしってチグハグだなと思うよ。

思えばエンペラー、アマゾンに関しては発売から9月末まで直営は品切れの期間の方が長かったし、これだけ販売不振が言われてる一方で、せっかく人気だったのに機会損失が勿体なかったな。 

ルパパト: パワーアップ事情に対するノエルの思いと使わない理由の行方

売上、特にパトレンの玩具が売れないから今後は出る玩具全てルパン側の装備にするという販促事情に対して言いたいことは山ほどある。

でも、一番気になるのは、物語の中でノエルがルパン側ばかりに装備が増えていく現状をどう思っているのか、またそこにきちんと踏み込むのかということ。

警察の一員としては、また警察と快盗の共闘を願う身としては本来は警察も強化したいはず。

でもそれは大事な人を取り戻すため全て集めるべき貴重なコレクションを別組織に渡すことになり、ルパンチームとしては許容しがたいというジレンマ。

これ、本当は警察もパワーアップさせたくてもテコ入れで出来なくなった香村さん達スタッフの状況と重なってるかも。

当初はもっと公平な立ち位置の予定が、方針変更を受けて当初よりあえてノエルを快盗側にそして自分たちスタッフに引き寄せたのかもしれないけど。

いつかノエルが劇中でそのことについて思いを口にしたり、現状を変えようとする時が来るのならぜひ見て見たいよ。

 

そこで気になるのが、ノエルが自分で開発した装備を使わない理由。

そしてそれに疑問を持ったのがつかさということ。

私の中では使わない理由は

「だって使うにはVSチェンジャーいるけど余分なのないし僕が使ったらその分警察で戦える人減るしそうなったら他の二人もその分の負担が増すし共闘しても戦力足りなくなるし」

ぐらいであんまり深く考えてないけど、他の理由が来たら混乱するくらいには凝り固まっちゃってるからまずいかもと思ったり。

 

 ノエルさんて共闘が大事の人だし、ライモンを初めて見た時の感じからしてあの時点では両戦隊とも現戦力のままだと敵が金金庫以上が来たらヤバいと思ってそうだから、彼らを差し置いて自分がこれ以上ビークルを使う=自分をこれ以上強化する、って発想ないんじゃないかなと思えちゃうんだよね。

マグナムgetした今のルパンはともかくパトレンはまだ全然だし、パトレン強化出来ないのなら自分が使うなんて出来ないと自分に禁じててもおかしくないかなと。

それがどんなドラマを経て「この後すぐ」の姿状態になるのかな?と、凄く楽しみだったり怖かったり。

だって個人的には、28話でつかさが疑問を持ったのは、この姿になるための布石だと思えちゃうから。どんなに遅くてもこの時にはもう、仕込みは始まってたんだと思う。

願わくは、その物語がパトレンとノエルの新たな絆になりますように。

隠し事は多いけど警察の事も身を呈して守りたいノエルと、欲しいのは危険から守ってくれる保護者じゃなくて信頼しあって一緒に戦える仲間なつかさ及びパトレンの気持ちが今より通じ合いますように。

 

 

 

 

 

ルパパト35話感想: 見えて来たルパン家の事情とコグレの内面

これまで一般人を捨て駒にして高見の見物をしてる奴という認識だったコグレへの見方が変わる回。ただ単純に好感度が上がるだけでもないのがややこしい。

 

でもコグレを全面的に信じた訳じゃないけど以前「安全な場所にいた」とか言ってごめんなさいな気分。

直接戦闘しないだけで一人で滅茶苦茶体張りすぎ。というか、ルパン家あれほどの大富豪なのに人材いなさすぎ。

「自分の手に負えない」から戦隊メンバーを外でスカウトするって、ルパン家にはチェンジャーとビークルを使って戦える人材がいないってことだと思うけど、もともと人材育成してなかったのか、それともやっぱり例の襲撃で壊滅したのか。

諜報活動もてっきり部下を手足のように使ってたと思ってたらコグレが独り自ら体を張ってたからびっくり。

そっち方面にも人がいないのか、危ない仕事なので自分だけが背負うことにしたのか。

いれば多方面に役立つノエルにパリで大人しくしていて欲しかったのは、これまで「考えの合わない君が余計な首突っ込んで引っかき回すんじゃないよ」って意味だと思ってた。

けど、こんなカツカツの状態なのに敢えて、だとすると、もしかして理由が情なのか技術力なのかはともかくノエルを危険から遠ざけて起きたい気持ちもあったのかな?って気もしてきた。

 

そしてルパン家がそんな状況なんだとしたらノエルが警察との共闘を願っても不思議じゃないかもね。

 ノエルはパトレンには「その質問には答えられない」って極力嘘だけは言わずに向き合ってるけど、もし共闘を願って装備を送ったんだとしたら距離が近いはずのルパン側には嘘をついてる。たぶん主にコグレに対して。

コグレの態度を見るに警察との共闘には否定的。

でもこんなルパン家が自前でギャングラーに対抗するなんてとても無理。

なんか初めてノエルさんが黙って国際警察に入った気持ち、特に現状をなんとかしなければって焦りや決意みたいなものがわかる気がした。

 

 「まさかルパンマグナムを手に入れるとは」って前回ラストのコグレの台詞は誰もいない場所での本音。だとすると魁利のルパンマグナム入手は想定外。

ルパンマグナムもコレクションなんだから、コグレは魁利達がコレクションを全部集められると思ってなかったってことになる。

その前に斃れると予想して情を移さないようにしていたの?

 コレクションを全部集めたいのは本当だろうから、ジュレ組には集めるだけ集めさせて、斃れたらまた別の人間をスカウトするつもりだったってことかな?

でもそんなに都合よく命かける奴が見つかるのかな?あと「予想以上の逸材」って、予想したのいつ?スカウト前か後かで意味合いが全然変わって来るんだけど、そこ突き詰めると怖い。

 

ルパン家はコレクションひとつにポンと億の金を出せるんだから、その金でいくらでも一般人より素養のあるプロを雇えたはずなのにコグレはそうしなかった。

金ではなくどうしても誰かを取り戻したいという人の情を信じてそれを利用した。

血も涙もない冷血漢ではなく、「世の中所詮金だよ」でもなく、むしろ逆に人の情を人一倍信じ、人を思い人の痛みのわかる優しさや思いやりがあるからこそ、その効力を信じてつけ込み、捨て駒として利用した。

グッティがそこまで見越して「あいつのやりそうなこと」と言ったのならめちゃめちゃ怖いけど、どうなんだろう。

 

 やっぱり宇都宮Pと香村さんがスタッフだった仮面ライダーウィザードを思い出す。

敵怪人のファントムは、ある条件の人間を絶望させて殺し、その体を乗っ取ったファントムを新たに誕生させようとするんだけど、人間の気持ちに疎いファントムは闇雲に襲い「死の恐怖で絶望しろ」と迫る。

一方、人間の気持ちをよく知るファントムは、ターゲットが大事に思い支えにしている人間を殺そうとする。それを初めて描いたのが香村さんで、「子供を絶望させるなら両親を抹殺しろ」と命を下したのが、実は愛する者を失う絶望を誰よりも良く知る者だった。

 

コグレもそんな誰か大事な者を失った怪物なのか、それとも今回の彼らを見て気持ちを変えられる人なのか。

ノエルとコグレの願いが本当に同じならコグレもノエルと同じ人を取り戻したいってことになるけれど。

ノエルは同じ痛みを抱える者として魁利達に寄り添っている。

彼らが戦う姿に心動かされたコグレもこれからはそちら側に立つの?

それとも人の情を人一倍信じ、人を思う心も失う痛みも知るからこそ利用し、優しさも同情も罪悪感も持ち合わせながら、むしろだからこそ彼らを捨て駒に出来る怪物との間を揺れ動くんだろうか。

「駄目ですね、見ないようにしてきたのに」とノエルに言ったってことは、コグレは自分がジュレ組を捨て駒にするつもりだったことをノエルと共有している。

でもノエルは実はジュレ組を守ろうとしていて、コグレにも今まで抑えていた彼らへの情を解放させるために椅子を引いた。

 ノエルのコグレへの見方も変わってきてるのか?だとすると変わって大丈夫なのか?って気もする。 

ルパパト34話感想: ゴールではなく通過点として

個人的には戦隊のこの時期恒例のパワーアップエピソードって、それまでの流れに異物を投げ込まれるように感じることが多くて、総じてあまり良い印象がない。

その中で香村さんは前作のジュウオウもゴーカイを上手く絡めてチェンジガンエピソードを描いていたし、今回に至っては個人的にこれまで見てきた中では、それまでの積み重ねからの必然性、入手の説得力、インパクトともダントツに思えた。

 

アキバレンジャーのイエローママ、ウィザード冬映画のコヨミ@アンダーワールドジュウオウジャーの大和母と、特撮ならではの超常現象で今は亡き大事な人に会う話を書かせたら香村さんに外れなしなんだけど、それが温かな救いになることもあれば残酷な選択を突きつけてきたりと、いつもやたらと心を揺さぶってくる。

 大事な人を撃てた魁利。撃てなかった透真と初美花。

今回のエピソードはネットを見た感じ、子供たちは「透真と初美は失敗したけど魁利は成功」と素直に受け取り、大人はむしろ成功した魁利に心を痛めるという、この番組が時々仕掛けてくる、年代によって受け取り方の変わってくる作りになっているのかも。

 

前から思ってたけど、ダブルレッドの掘り下げって、圭一郞はエピソードを重ねる毎にプラスの人間性を積み上げるから眩しくて目を細めながら仰ぎ見る感じなんだけど、魁利はエピソードを積み重ねる毎にマイナスを足元の地面に叩き込んでくるからぽっかり空いた穴を覗き込もうとして底の闇に引きずり込まれる。

 

「兄を、コンプレックスを乗り越える」という一般的にはポジティブなイベントをヒーロー番組の主人公が一旦はこのような、明るい道に背を向けて暗い道を向いてるからと選ぶような形で描けるのはVSならではかな。単独レッドでこれは抵抗大きそう。これまで全ての行動基準が兄貴に縛られている描写を繰り返していて、どう展開させるのか気になってたけど、ちょっとぞくっとした。

でも正直、高校在学中までで兄貴の真似してやってきたことなんてたかが知れてると思うし、あの年代と境遇ではそれが世界の全てなんだとしても、空っぽな部屋に住んで自分の全てを快盗に捧げてる割に、他人の言葉にぐらんぐらん揺れ動いて他人と他人の約束すら無下にできない早熟で未熟な多感な男の子には、今回のはゴールじゃなくて通過点だと思うしそうであってほしい。

特別自分の闇に敏感なだけで善良さや優しさといった光の部分もちゃんと描かれていたと思うもんね。

 

今回のノエルさん

「僕にだって弱いところはあるさ」

 みんな「知ってた」

 ついこないだその場所で「つかさがあんまり一生懸命だからコレクション盗れない」って頭抱えてたの誰だっけ?

「家事とか辛いし寂しいし、こうなったら意地でも帰らないからねっ」って椅子にしがみついてたの誰だっけ?

むしろ撃てないもの、他の三人より多いんじゃない?

そもそもルパン家の人間の癖に未来の平和のために警察との共闘を望んだ時点で、実は四人の中で最も、アルセーヌが望むマグナム所有資格者から遠ざかってしまっていたのかもしれない。両方に属するが故のどちらにもなりきれない悲しさもじわりと感じさせてきたような。

でも、彼がその道を選ばなかったら、恐らく今頃はライモンあたりに両戦隊とも滅ぼされている。その一点だけでもノエルさんの選択は充分尊いよ。

 

ただ、単独行動もほどほどにね。

今回はなんで1人で「先に」行ったわけ?

ルパンマグナムがどうしても欲しかったのか、アルセーヌの隠れ家なんて危険に決まってるから、三人は温存してまずは自分が先に、グッティを連れて行ったのか。これまでのパターンからすると後者かな?おかげでグッティのナビは役に立ったし。

 

金銀宝石に興味がなく役に立つか立たないかで物事を判断するデストラ。

「分かってないわね、面白いかどうかよ」と言うゴーシュ。

部下が不可解な動きをして風波が立っても自分を軽んじているのでなければ面白がるドグラニオが、忠義者で実力者のデストラを信頼しながらも後継者には考えないのも、ゴーシュには甘くなるのもなんかわかる気がする。デストラさん、あんな見た目で乙女座っぽい苦労人タイプで、少しずつ、少しずつ何かがたまっている感じするなあ。

 

次回。

良いコグレさんと普通のコグレさんが何話してるのかめっちゃ気になる。

コグレさんのやろうとしていることに良心から異を唱えようとしているんだったりして?

わかりやすく暴れ回る悪いコグレさんなんかより1番怖いのは、何か隠してそうな普通のコグレさんじゃないのかなあって気もする。

 

あと、ここんとこツイッターで販促がらみのあれこれバレを目にすることが多いけど、それを物語に落とし込むための仕込みは結構早くから始まっているように思えるし、そこから薄ぼんやりと感じ取れるものは決してパトレンをないがしろにするものには思えない。

だから今はどうかそれが上手く行きますように、スタッフさん達は大変だと思うけど報われますようにと祈るだけ。